PR

【2025年最新】Amazon出品制限・規制の解除マニュアル|必要書類から裏ワザまで徹底解説

Amazon出品制限解除 転売
-

「この商品は出品できません」

「出品するには、出品許可を申請してください」

Amazonで商品を販売しようとした時、この”見えない壁”にぶつかり、悔しい思いをしたことはありませんか?利益が出ると確信した商品を前に、ただ指をくわえて見ているしかない…。あるいは、何度も申請に挑むも「請求書の要件を満たしていません」と無慈悲に突き返され、心が折れかけているかもしれません。

しかし、もしその「出品制限」という名の壁が、ライバルを遠ざけ、あなただけが利益率の高い商品を独占販売できる”黄金の扉”だとしたらどうでしょう?

想像してみてください。今まで扱えなかった人気ブランドや高単価カテゴリーの商品を、あなたが自由に販売している姿を。他のセラーが出品できない市場で、安定した売上と利益を確保し、ビジネスを次のステージへと飛躍させている未来を。

実は、Amazonの出品制限は、正しい手順と少しのコツさえ知っていれば、誰でも突破できる”ただの通過儀礼”に過ぎません。

この記事では、2025年最新のAmazonの動向を徹底的に分析し、これまで多くのセラーを成功に導いてきた「出品制限解除の全技術」を、あなたに授けます。

承認率9割超えの「請求書」の具体的な入手方法から、カテゴリー別の詳細な攻略法、突然のアカウント停止リスクを回避する「真贋調査」の突破術、そして、本気で稼ぎたいあなたのための裏ワザまで。

もう「出品できない」と諦めるのは、今日で終わりにしましょう。

さあ、”黄金の扉”を開けるための、完全マニュアルのページをめくってください。

 

メルマガ

1. Amazonの出品制限・出品規制とは?初心者が知るべき全知識

 

「さあ、リサーチした商品を出品するぞ!」と意気込んでAmazonセラーセントラルを開いた瞬間、「出品許可を申請」のボタンが…。Amazon物販を始めたばかりの多くの人が、この**「出品制限」**という見えない壁にぶつかります。

一見すると、これはビジネスの行く手を阻む厄介なルールに思えるかもしれません。しかし、この制限はAmazonという巨大なマーケットプレイスの信頼性を守り、そして最終的には、誠実にビジネスを行うあなた自身を守るための重要なセーフティネットなのです。

まずは敵を知ることから始めましょう。この章では、出品制限の「なぜ?」と「どんな種類があるのか?」を解き明かし、あなたの目の前にある壁の正体を明らかにします。漠然とした不安は、正しい知識を得ることで解消できます。

 

1-1. なぜAmazonには出品制限があるのか?3つの主要な理由

 

Amazonが世界最大のECサイトとして信頼され続ける理由は、徹底した「お客様第一主義」にあります。出品制限は、その理念を実現するための根幹をなす仕組みであり、主に以下の3つの理由から設けられています。

 

1-1-1. 理由1:購入者の保護(偽造品・不良品の排除)

 

Amazonの最優先事項は、お客様が安心して安全な商品を手にできることです。残念ながら、世の中にはブランド品の精巧な偽物や、安全基準を満たしていない粗悪なおもちゃ、品質の劣化が懸念される食品などが出回っています。

もし、誰でもどんな商品でも自由に出品できてしまえば、こうした商品がAmazonに溢れ、購入者が健康被害や金銭的損害を被るリスクが高まります。

出品制限は、セラーに対して「あなたが扱っている商品は、正規のルートで仕入れた本物で、安全なものですよね?」という証明を求めるための仕組みです。後ほど詳しく解説する「請求書」の提出が求められるのは、まさにこのためです。

 

1-1-2. 理由2:ブランド価値の維持(メーカー・正規代理店の保護)

 

SONYの最新イヤホン、Panasonicの高性能ドライヤー、LEGOの新作セット。これらの商品には、メーカーが長年かけて築き上げてきた技術、デザイン、そして信頼という「ブランド価値」が宿っています。

もし、非正規ルートで仕入れた商品が不当に安売りされたり、知識の乏しいセラーによる不適切な商品説明で販売されたりすれば、そのブランドイメージは大きく損なわれます。

Amazonは、こうしたメーカーや正規代理店の権利と価値を守ることも重視しています。特定のブランドに出品制限をかけることで、ブランド側と協力し、マーケットプレイス全体の質を維持しているのです。

 

1-1-3. 理由3:法令遵守(医薬品、危険物などの管理)

 

世の中には、販売するために国からの許認可や専門資格が必要な商品が存在します。例えば、医薬品や特定の成分を含む化粧品、農薬、引火性の高い危険物などがそれに当たります。

これらの商品を無資格のセラーが販売することは、日本の法律(薬機法、火薬類取締法など)で固く禁じられています。プラットフォームを提供するAmazonにも、法律を遵守し、不正な販売を防ぐ責任があります。

専門知識が必要なカテゴリーに制限を設け、資格や販売許可証の提出を義務付けることで、Amazonは法的リスクを管理し、安全な取引の場を提供しているのです。

 

1-2. 【種類別】あなたの制限はどれ?4つの出品制限パターン

 

「出品制限」と一括りに言っても、その内容は様々です。あなたが直面しているのがどのパターンの制限なのかを正確に把握することが、解除への第一歩となります。

 

1-2-1. カテゴリー出品制限

 

特定の「商品ジャンル(カテゴリー)」全体にかかっている制限です。特に安全性や真贋(本物であることの証明)が重要視されるカテゴリーが対象となります。

  • 主な対象カテゴリー:
    • 食品&飲料
    • ドラッグストア(コスメ・ビューティー含む)
    • 服&ファッション小物、シューズ&バッグ
    • 時計
    • ジュエリー
    • ペット用品
    • ベビー&マタニティ

これらのカテゴリーに出品するには、まずカテゴリー全体の出品許可を得る必要があります。

 

1-2-2. ブランド出品制限

 

カテゴリーの出品許可を得ていても、特定の「メーカー」や「ブランド」の商品を出品しようとすると、個別に制限がかかっているケースです。年々、対象となるブランドは増加傾向にあります。

  • 制限が多いブランドの例:
    • 家電系: SONY, Panasonic, Apple, Bose, Anker
    • おもちゃ系: LEGO, BANDAI
    • 時計系: CASIO, SEIKO
    • その他: 有名スポーツブランド、人気コスメブランドなど多数

これは、前述の通りブランド価値を保護するための措置です。

 

1-2-3. 特定商品(ASIN)ごとの出品制限

 

カテゴリーやブランドの制限はクリアしているのに、ある特定の商品だけが出品できない、というケースです。商品はAmazon内で「ASIN」と呼ばれる固有の管理番号で識別されており、このASIN単位で制限がかけられます。

例えば、過去に偽造品が大量に出回って問題になった人気商品や、メーカーが発売直後で特に販売チャネルを管理したい戦略商品などが対象になりやすいです。

 

1-2-4. アカウント状態による制限

 

商品そのものではなく、あなた自身の「セラーアカウント」の状態が原因でかかる制限です。

  • 新規アカウント: Amazonでの販売実績がまだない、開設直後のアカウントは信頼性が低いと判断され、一部のブランドや商品で出品が制限されることがあります。
  • パフォーマンス低下: 「顧客満足指数(ODR)」の悪化や「出荷遅延率」の上昇など、セラーとしてのパフォーマンスがAmazonの基準を下回ると、ペナルティとして新たな出品が制限される場合があります。

日頃からアカウントの健全性を高く保つことが、制限を回避する上で非常に重要です。

 

1-3. 制限されているか簡単チェック!セラーセントラルでの確認方法

 

「この商品は、自分が出品できるのだろうか?」仕入れを行う前に、この疑問を解消しておくことは極めて重要です。確認方法はとても簡単なので、必ずマスターしておきましょう。

 

1-3-1. 「商品登録」画面で確認する最も手軽な方法

 

PCのブラウザから確認する最も基本的な方法です。

  1. Amazonセラーセントラルにログインします。
  2. 画面左上のメニュー(三本線)から**「カタログ」>「商品登録」**と進みます。
  3. 「Amazonのカタログから商品を追加します」という検索窓に、出品したい商品の**「商品名」「JANコード」「型番」または「ASIN」**を入力し、検索ボタンをクリックします。
  4. 検索結果が表示されます。商品の右側を見てください。
    • **「出品許可を申請」**というグレーのボタンが表示されたら、あなたのアカウントではその商品に出品制限がかかっています。
    • **「出品する」**という黄色いボタンが表示されれば、制限はなく、すぐに出品手続きに進めます。

 

1-3-2. アプリ「Amazon Seller」を使った出先での確認手順

 

店舗で商品をリサーチしながら、その場で出品可能かチェックできる非常に便利な方法です。

  1. お手持ちのスマートフォンで「Amazon Seller」アプリを開きます。
  2. 画面下部のメニューから**「商品登録」**をタップします。
  3. 検索窓に商品名などを入力するか、右上のカメラのアイコンをタップします。
  4. カメラが起動したら、商品のパッケージにある**バーコード(JANコード)**をスキャンします。
  5. 商品の情報が表示され、「出品制限が適用されます」という注意書きと鍵のマークがあれば、その商品は制限対象です。

外出先での仕入れ判断に迷いがなくなるため、Amazon物販を本格的に行うなら、このアプリでの確認方法は必須のスキルと言えるでしょう。

 

2. 【完全ガイド】出品制限の解除申請 5つのステップ

 

出品制限の正体と、それがあなたを守るための仕組みであることがお分かりいただけたでしょうか。ここからは、いよいよその”壁”を突破するための具体的なアクションプランに移ります。

出品許可の申請は、一見すると複雑に感じるかもしれません。しかし、これからお伝えする5つのステップに沿って一つひとつ丁寧に進めれば、決して難しいものではありません。この章が、あなたのビジネスを加速させるための「通行許可証」を手に入れるための完全な地図となります。

さあ、一緒に扉を開けにいきましょう。

 

2-1. ステップ1:セラーセントラルから「出品許可」を申請する

 

すべての手続きは、Amazonセラーセントラルから始まります。

まず、前章の「1-3. 制限されているか簡単チェック!」で解説した手順で、出品したい商品を検索します。

(ここにセラーセントラルの商品検索結果画面のキャプチャ画像を挿入するイメージ)

  • 画像キャプション例: 商品の右側に表示される「出品許可を申請」ボタンをクリックします。

商品の右側に表示されている**「出品許可を申請」**というグレーのボタンをクリックしてください。すると、その商品(またはカテゴリー、ブランド)の出品許可を得るための申請画面に移動します。

この画面で、Amazonがあなたにどのような書類の提出を求めているのかが具体的に表示されます。カテゴリーやブランド、商品の種類によって要求される書類は異なりますので、まずは内容をしっかりと確認しましょう。

 

2-2. ステップ2:Amazonが要求する書類を正確に理解する

 

申請画面には、提出が必要な書類の条件が記載されています。Amazonが要求する書類は、主に以下の4つのパターンに分類されます。

 

2-2-1. パターンA:メーカーまたは卸売業者が発行した「請求書」

 

これが、最も一般的に要求される書類です。あなたが商品を正規の流通ルートから仕入れたことを証明するための、何よりの証拠となります。小売店やフリマサイトからの購入品を示す「レシート」や「領収書」では**絶対に承認されません。**あくまで「卸売業者」から発行された「請求書」である必要があります。

 

2-2-2. パターンB:ブランドからの「販売許可証」

 

メーカーやブランドの権利者が、あなたに対して「このブランドの商品をAmazonで販売することを正式に許可します」と証明する公式な書面(レター)です。請求書よりもさらに強力な証明となり、特定のブランド制限を解除する際に要求されることがあります。

 

2-2-3. パターンC:商品やパッケージの写真

 

商品の現物写真の提出を求められるケースです。偽造品でないことの確認や、商品に義務付けられている各種表示(例:電気用品のPSEマーク、電波を発する機器の技適マーク、化粧品の成分表示、食品の品質表示ラベルなど)が適切に記載されているかを確認する目的があります。

 

2-2-4. パターンD:その他(法令に基づく許可証など)

 

中古品を扱うための**「古物商許可証」、特定の化粧品や医薬部外品を販売するための「医薬品販売業許可証」**など、日本の法律に基づいて事業を行うために必要な許認可証です。該当する商品を扱う場合は、必ず取得と提出が求められます。

 

2-3. ステップ3:【最重要】Amazonに承認される「請求書」の入手方法と10の条件

 

出品制限解除のプロセスにおいて、このステップが9割方の成否を分ける心臓部です。Amazonの審査は年々厳格化しており、特にAIによる自動審査の導入以降、書類の形式的な不備は即座に弾かれるようになりました。ここで解説する条件を完璧に満たした「請求書」を準備することが、解除への最短ルートです。

 

2-3-1. 請求書の10の必須条件

 

以下の10個の条件を、チェックリストのように一つずつ確認してください。一つでも欠けていると、申請はほぼ100%否認されます。

  1. 発行日が申請日から180日以内であること。
  2. **発行者(メーカーまたは卸売業者)の「名称」「住所」「電話番号」「ウェブサイトURL」**が明確に記載されていること。(Amazonは実在する業者かウェブサイト等で確認します)
  3. **購入者(あなた)の「名称」「住所」**が明確に記載されていること。(超重要:この情報は、Amazonセラーセントラルの登録情報と一言一句同じである必要があります。
  4. 申請対象の商品を含む、合計10点以上の仕入れが記載されていること。
  5. 申請したい商品の商品名や型番、JANコードが明確に記載されていること。
  6. 価格に関する情報は任意です。見せたくない場合は、黒塗りなどでマスキング(目隠し)しても問題ありません。
  7. 書類のタイトルが**「請求書」**であること。「納品書」「領収書」「発注書」「見積書」などは認められません。
  8. 手書きではなく、PC等で作成された活字の書類であること。
  9. 発行元が正規のメーカーまたは卸売業者であること。小売店(スーパー、家電量販店など)や、個人からの購入は対象外です。
  10. 偽造・改ざんの痕跡が一切ないこと。

 

2-3-2. 「NETSEA」や「スーパーデリバリー」の請求書は使える?2025年現在の実情

 

初心者が出会いやすい卸サイトとして「NETSEA(ネッシー)」や「スーパーデリバリー」が有名です。しかし、結論から言うと、2025年8月現在、これらのプラットフォームから発行される請求書で出品制限を解除できる可能性は極めて低いのが実情です。

理由は、これらのサイトは審査が比較的緩く、誰でも簡単に登録・仕入れができてしまうため。AmazonのAI審査が「正規の流通経路の証明としては信頼性が低い」と判断し、機械的に否認してしまうケースが多発しています。これらのサイトに頼った解除申請は、時間と労力の無駄になる可能性が高いと認識してください。

 

2-3-3. 国内・海外の優良な卸売業者の見つけ方と交渉のコツ

 

では、承認される請求書はどこで手に入れればよいのでしょうか。地道ですが、以下の方法で探すのが王道です。

  • インターネット検索: 「(商品カテゴリー) 卸」「(メーカー名) 正規代理店」などのキーワードで検索し、企業のウェブサイトを直接探します。
  • 展示会・見本市: 「東京インターナショナル・ギフト・ショー」のような大規模な展示会には、多くのメーカーや卸売業者が集まります。直接名刺交換し、取引のきっかけを作れます。
  • 老舗の問屋街: 東京の「馬喰町・横山町問屋街(アパレル・雑貨)」や大阪の「船場センタービル(繊維・雑貨)」「松屋町筋(おもちゃ・駄菓子)」などには、今も多くの卸売業者が存在します。

【交渉の重要ポイント】

取引を開始する前に、必ず**「Amazonでの販売を考えており、Amazonの要件(上記10条件)を満たした請求書の発行は可能でしょうか?」**と確認してください。この一言で、後のトラブルを未然に防げます。個人事業主であることを理由に断られることもありますが、誠意をもって交渉すれば、取引に応じてくれる企業は必ず見つかります。

 

2-3-4. 実例で解説!これがOKな請求書、これがNGな請求書

 

(ここにOKな請求書のサンプル画像を挿入)

  • 画像キャプション例:【OKな請求書の例】 発行者情報、購入者情報(Amazon登録情報と一致)、発行日、10点以上の商品名と数量が明確に記載されています。

(ここにNGな請求書のサンプル画像を挿入)

  • 画像キャプション例:【NGな請求書の例】 小売店のレシートのためNG。また、宛名が個人名のみでAmazon登録の屋号や住所と異なっている点も否認の対象です。

 

2-4. ステップ4:書類の写真を撮影・スキャンする際の6つの注意点

 

完璧な請求書を用意できても、提出するデータの質が悪ければ元も子もありません。以下の点に細心の注意を払ってください。

  1. 書類全体が鮮明に写っていること。 書類の四隅が絶対に切れないように、真上から撮影してください。
  2. 影や光の反射が入らないようにする。 文字が読めないと判断されれば否認されます。
  3. ピントが合っていること。 スマートフォンのカメラで十分ですが、文字がぼやけていないか必ず確認してください。
  4. ファイル形式は適切か。 Amazonが受け付けているファイル形式(.pdf, .jpg, .png, .gif)で保存します。複数ページにわたる書類は、1つのPDFファイルにまとめるのが最も親切です。
  5. 不必要な書き込みをしない。 メモ書きなどが入っている場合は、書類を再発行してもらうか、完全に消してからスキャンしてください。
  6. 【厳禁】改ざん・加工は一発でアウト!絶対にやってはいけないこと。日付や数量を少しだけ変える、といった安易な改ざんは絶対にやめてください。Amazonのシステムは非常に高度で、不自然な加工はすぐに見抜かれます。これは単なる申請失敗では済まされず、詐欺行為としてアカウントが永久に閉鎖されるリスクがある、最も重大な規約違反です。

 

2-5. ステップ5:申請と結果の確認、承認までにかかる時間の目安

 

すべての書類が準備できたら、いよいよ申請です。

ステップ1で開いた申請画面に戻り、必要事項(連絡先など)を入力し、準備した書類のデータをアップロードして申請ボタンをクリックします。

申請が完了すると、AmazonからケースIDが記載されたメールが届きます。今後の進捗は、セラーセントラルのトップページにある「ケース履歴の管理」からいつでも確認できます。

【審査にかかる時間の目安】

審査期間は、早ければ数時間、通常は2〜3営業日で結果が出ることが多いです。しかし、申請が混み合っている時期や、判断が難しい申請内容の場合は、1〜2週間、あるいはそれ以上かかることもあります。

無事に承認されれば、お祝いのメールが届き、今まで「出品許可を申請」と表示されていたボタンが「出品する」に変わります。もし否認された場合は、その理由が記載されたメールが届きます。なぜダメだったのかを冷静に分析し、不備を修正して再申請に臨みましょう。

 

3. 【カテゴリー別】主要ジャンルの出品制限解除 難易度と攻略ポイント

 

出品制限の解除方法は、すべてのカテゴリーで同じではありません。ジャンルによって求められる書類のレベルや審査の厳格さが異なり、当然ながら解除の難易度も変わってきます。

ここでは、主要なカテゴリーを5段階の難易度で評価し、それぞれの攻略ポイントを具体的に解説します。あなたが参入したいカテゴリーの「地図」と「コンパス」として、ぜひ活用してください。


 

3-1. 難易度:★☆☆☆☆(低)|本・C D・DVD・ゲーム

 

基本的に、これらのメディア商品は出品制限が最も緩やかなカテゴリーです。多くの新品・中古品は、新規アカウントでもすぐに出品が可能です。

  • 攻略ポイント:
    • 原則として請求書は不要: 多くの商品で、セラーセントラルから「出品する」ボタンをクリックするだけで出品を開始できます。
    • 一部の例外に注意: 特定の人気アーティストの新作や、初回限定版のゲーム・DVDなど、ごく一部の商品にはメーカーやASIN単位での制限がかかることがあります。これは主に転売対策や海賊版対策が目的です。
    • 【要注意】C Dカテゴリーの実情: 2025年現在、音楽の多くのメジャーレーベル品に対して、新規セラーが出品許可を得るのは事実上不可能に近い状況です。実績のあるアカウントでもない限り、C Dを主軸に据えるのは避けた方が賢明でしょう。

 

3-2. 難易度:★★★☆☆(中)|服&ファッション小物・シューズ&バッグ

 

偽造品が出回りやすいジャンルのため、カテゴリーとしての出品許可が求められます。しかし、後述するコスメや時計に比べれば、解除のハードルは標準的です。

  • 攻略ポイント:
    • 正規の請求書が鍵: このカテゴリーの解除には、前章で解説した「10の条件」を完全に満たした卸売業者からの請求書がほぼ必須となります。
    • 有名ブランドは別次元: Louis VuittonやGucciのようなハイブランドは、カテゴリー制限とは別に極めて厳しいブランド制限がかかっています。正規代理店契約を結ぶなどの特別なステップが必要となり、個人の新規セラーが参入するのは現実的ではありません。まずは、制限の緩やかなノーブランド品や中小ブランドから実績を積むのが定石です。
    • 並行輸入品の扱いに注意: 並行輸入品を扱う際は、それが本物であることを証明するサプライヤーからの請求書や、現地の正規販売店からの購入証明が生命線となります。

 

3-3. 難易度:★★★☆☆(中)|食品&飲料

 

人の口に入るものを扱うため、安全性に関する審査が行われます。要件は明確で、一つひとつ着実にクリアすることが求められます。

  • 攻略ポイント:
    • 食品表示法ラベルが必須: 商品パッケージには、日本の食品表示法で定められた製造者(または輸入者)、原材料、賞味期限、保存方法などが記載された日本語のラベルが必要です。
    • 賞味期限の管理: AmazonのFBA(フルフィルメント by Amazon)に納品する場合、賞味期限まで一定の期間が残っている必要があります(通常は60日以上)。この管理体制も審査の対象です。
    • 請求書の提出: 他のカテゴリー同様、正規の食品卸売業者やメーカーからの請求書が求められます。
    • 【要注意】要冷蔵・冷凍品: これらの温度管理が必要な商品をFBAで販売するには、通常の出品許可に加えて、別途「冷凍・冷蔵食品出品プログラム」への参加申請が必要です。配送・保管における厳格な温度管理体制を証明する書類の提出が求められ、難易度は一段階上がります。

 

3-4. 難易度:★★★★☆(高)|ドラッグストア・ビューティー・コスメ

 

食品と同様、人の身体に直接触れる商品を扱うため、審査は非常に厳格です。薬機法(旧・薬事法)が絡むため、求められる書類の専門性も高くなります。

  • 攻略ポイント:
    • 製造販売業許可証の壁: 化粧品の場合、多くはメーカーや正規代理店が発行した請求書で解除可能ですが、海外製品を輸入して販売する場合などは、あなた自身が「化粧品製造販売業許可」を持っているか、許可を持つ業者に輸入代行を依頼している証明が求められることがあります。
    • 成分の確認: 日本では配合が禁止・制限されている成分(水銀、ホルモン類など)があります。特に海外製のコスメを扱う際は、全成分を把握し、日本の法律に違反していないかを確認する責任があります。
    • 請求書の信頼性が最重要: 誰でも仕入れられるような卸サイトの請求書では、まず承認されません。医薬品や化粧品を専門に扱う、信頼性の高い正規卸売業者との取引実績が不可欠です。近年、一度許可が下りても、定期的な再審査で出品できなくなるケースも報告されており、継続的な正規ルートの確保が重要です。

 

3-5. 難易度:★★★★★(高)|時計・ジュエリー

 

偽造品が最も多く、高額商品が中心となるため、Amazonが最も警戒するカテゴリーです。出品制限の解除は全カテゴリーの中で最高難易度と言えます。

  • 攻略ポイント:
    • 「請求書」だけでは不十分な世界: 多くの場合、メーカーが発行した**「販売許可証」や、あなたがそのブランドの「正規販売代理店」であることを証明する契約書**レベルの書類が要求されます。
    • 真贋を証明する義務: 請求書を提出する場合でも、その卸売業者がメーカーから直接仕入れていることを証明する二次的な書類(卸売業者の仕入れ請求書など)の提出を求められることさえあります。
    • 販売実績がモノを言う: 他のカテゴリーである程度の期間、良好なパフォーマンスで販売を続けてきた実績がないと、申請のテーブルにすら乗れない可能性があります。新規セラーが最初に挑戦するカテゴリーとしては絶対に推奨できません。

 

3-6. 難易度:要問合せ|ペット用品・ベビー&マタニティ

 

これらのカテゴリーは、商品によって難易度が大きく変動します。

  • ペット用品:
    • おもちゃや衣類などは比較的制限が緩やかですが、ペットフードやサプリメント、医薬品となると、食品やドラッグストアカテゴリーに準じた厳格な審査(成分、安全性、請求書など)が適用されます。
  • ベビー&マタニティ:
    • 衣類や雑貨は比較的容易ですが、ベビーカーやチャイルドシートのように安全基準が法律で定められているもの、哺乳瓶やおしゃぶり、ベビーフードのように赤ちゃんの口に直接入るもの、ベビー用スキンケア用品などは、それぞれ関連法規に基づく安全性の証明や、ドラッグストア・食品カテゴリーレベルの出品許可が求められ、難易度は一気に跳ね上がります。

これらのカテゴリーに参入する場合は、まず自分が扱いたい特定の商品がどのレベルの規制対象になるのかを、セラーセントラルで正確に確認することから始めましょう。

 

4. 突然の「真贋調査」にもう慌てない!アカウント停止を防ぐための対処法

 

Amazon物販を運営する上で、多くのセラーが最も恐れるもの。それが、ある日突然届く**「真贋(しんがん)調査」**のお知らせです。

これは、出品制限の解除とは次元の違う、あなたのアカウントの存続そのものを揺るがしかねない重大な事態です。しかし、正しい知識と手順を知っていれば、冷静に対処し、乗り越えることが可能です。

この章では、真贋調査の仕組みから、具体的な対処法、そしてAmazonに評価される「改善計画書」の書き方まで、あなたのアカウントを守るためのすべてを解説します。

 

4-1. 「真贋(しんがん)調査」とは?パフォーマンス通知の恐怖

 

真贋調査とは、その名の通り「あなたが出品している商品は**本物(真)偽物(贋)**か」をAmazonが調査することです。

調査が始まると、セラーセントラルの「パフォーマンス通知」に、以下のような件名のメッセージが届きます。

  • **重要なお知らせ:出品者様の商品に関する情報のご提出のお願い**
  • **[要対応] アカウントの健全性に関する警告**

この通知を開くと、「出品されている商品について、真贋に関する申し立てがございました。つきましては、商品の信頼性を証明する書類をご提出ください」といった内容が記載されています。これが、真贋調査開始のゴングです。

この通知を無視したり、不適切な対応をしたりすると、対象商品の出品停止はもちろん、売上金の留保、そして最悪の場合、アカウントの永久停止という最も重い処分が下される可能性があります。この通知を受け取った瞬間から、迅速かつ誠実な対応が求められるのです。

 

4-2. 真贋調査のトリガーとなる出品者の3つの行動

 

Amazonは、なぜあなたの商品を疑うのでしょうか。その引き金(トリガー)は、主に以下の3つのパターンに分類されます。

 

トリガー1:購入者からのクレーム(お客様の声)

 

最も多いのがこのケースです。購入者が商品を受け取った際に、「これは偽物ではないか?」「新品のはずなのに、開封された形跡がある」と感じ、Amazonのカスタマーサービスに連絡することで調査が始まります。

重要なのは、たとえ商品が本物であっても、購入者に疑念を抱かせてしまえばトリガーになり得るという点です。例えば、「パッケージが少し潰れていた」「正規の封印シールがなかった」といった些細なことが、クレームに繋がるのです。

 

トリガー2:メーカー・権利者からの申し立て(ブランドの目)

 

ブランドの価値を守りたいメーカーや正規代理店が、Amazonに対して「知的財産権を侵害している出品者がいる」と通報するケースです。

あなたが正規の販売許可を得ていないにもかかわらず、メーカー自身が出品しているカタログに相乗りしたり、商標権を侵害するような形で商品を販売したりすると、この申し立ての対象となるリスクが高まります。

 

トリガー3:AmazonのAIによる検知(システムの目)

 

近年、このパターンが急増しています。Amazonの監視システム(AI)が、24時間365日、膨大な数の出品を監視し、不正や規約違反の可能性が高いものを自動で検知します。

  • 危険なブランドへの出品: 偽造品が多く出回っている有名ブランドに、販売実績の少ない新規セラーが出品する。
  • 価格の異常値: 市場価格から著しくかけ離れた低価格で出品する。
  • 急激な販売数の増加: 特定の商品が、短期間に異常な数だけ売れる。

このような「不自然な動き」をAIが察知し、予防措置として真贋調査が開始されるのです。

 

4-3. 提出を求められる「請求書」と「改善計画書」の書き方

 

真贋調査の通知を受けたら、Amazonに潔白を証明し、再発防止を約束する必要があります。そのために提出するのが**「請求書」「改善計画書」**の2つです。

① 請求書(商品の信頼性を証明する客観的な証拠)

これは、第2章で解説した出品制限解除の際に使用するものと基本的に同じですが、調査対象のASIN(商品)が過去365日以内に正規ルートから仕入れられたものであることを証明する必要があります。小売店のレシートや納品書ではなく、**卸売業者またはメーカー発行の「請求書」**でなければなりません。

② 改善計画書(問題解決能力と未来への約束を示す主観的な説明)

これが真贋調査を乗り切るための最重要書類です。「申し訳ありませんでした」という謝罪文ではなく、「なぜ問題が起きたのかを理解し、既に対策を打ち、今後は二度と起こさない仕組みを構築した」ことを論理的に説明するビジネス文書です。

 

4-3-1. 改善計画書のフレームワーク(原因・実施した対策・今後の予防策)

 

Amazonに評価される改善計画書は、必ず以下の3つの要素で構成します。

  1. 根本原因(Root Cause):なぜ、この問題(購入者からのクレームやAIによる検知)が発生したのか。表面的な原因ではなく、その奥にある本質的な原因を突き止め、正直に記載します。「お客様が勘違いした」といった他責の姿勢は絶対にいけません。「自社のどんな仕組みやプロセスに不備があったのか」という視点で深く掘り下げます。
  2. 実施した対策(Actions Taken):根本原因を解決するために、既に(過去形で)実施したことを具体的に記載します。Amazonが知りたいのは「これからやります」という意気込みではなく、「もうやりました」という事実です。迅速な行動がアカウントを守ります。
  3. 今後の予防策(Future Preventive Measures):この問題が二度と発生しないようにするために、今後、恒久的に実施していく仕組みを記載します。その場しのぎの対策ではなく、誰がやっても同じように機能する「システム」としての改善策を示すことが重要です。

 

4-3-2.【例文あり】Amazonに評価される改善計画書の具体例

 

ここでは、**「購入者から『新品の化粧水なのに、箱の封印シールが剥がれていた』という理由で真贋の申し立てがあった」**というケースを想定した改善計画書の例文を紹介します。


件名:改善計画書のご提出(ASIN:XXXXXXXXXX)

Amazonパフォーマンスチーム 御中

いつもお世話になっております。セラーID [あなたのセラーID] の[あなたのストア名]です。

この度は、ASIN [XXXXXXXXXX] に関しまして、ご購入者様にご心配をおかけし、多大なるご迷惑をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。

ご指摘いただきました問題を真摯に受け止め、下記の通り改善計画書を提出いたします。

1. 根本原因

この度、購入者様から「商品の信頼性」に関するご指摘をいただいた根本原因は、弊社の下記の点にありました。

  • 仕入れ時の検品体制の不備: 正規卸売業者から商品を仕入れた後、外箱の状態や封印シールの有無・状態といった細部に至るまでの検品プロセスが標準化されておらず、担当者個人の判断に依存しておりました。その結果、配送中に発生した可能性のある軽微なシールの剥がれを見逃したまま、お客様へお届けしてしまいました。
  • 在庫保管環境の問題: 在庫保管時に、商品の積み重ねや移動によって外箱に圧力がかかり、封印シールが弱まる、または剥がれる可能性のある環境であったことを認識いたしました。

2. 実施した対策

上記の根本原因を解決するため、直ちに以下の対策を実施いたしました。

  • 当該商品の出品停止と在庫の返送: 2025年8月12日、直ちにASIN [XXXXXXXXXX]の出品を停止し、FBAに納品されていた全在庫(XX点)の返送手続きを完了いたしました。
  • 全在庫の再検品と問題在庫の破棄: 返送された在庫および自社保管中の全在庫について、検品基準書に基づき再検品を実施しました。外箱にわずかでも損傷やシールの剥がれが見られた在庫(X点)はすべて販売不可と判断し、破棄処分といたしました。
  • 仕入れ先への事実確認と連携強化: 商品を仕入れた正規卸売業者である「〇〇商事株式会社」に本件を報告し、今後の納品時にはより厳重な梱包を依頼することで合意いたしました。

3. 今後の予防策

今後、同様の問題を二度と発生させないため、恒久的な対策として以下の仕組みを導入し、運用してまいります。

  • 検品プロセスの厳格化とマニュアル化: 新たに「Amazon出品用 在庫検品マニュアル」を作成し、全スタッフに共有しました。今後は、仕入れたすべての商品に対し、①外箱の6面の傷・凹みの有無、②封印シールの有無と完全性、③製造番号・使用期限の印字の鮮明さ、の3項目をチェックリストを用いて確認し、記録を残します。
  • 在庫保管方法の改善: 商品同士が圧迫されないよう、十分な間隔を確保した保管棚を導入しました。また、1つの棚に重ねる商品の数を最大3段までとするルールを設け、保管中の品質劣化を防止します。
  • 担当者への定期的な教育: 四半期に一度、Amazonの規約とアカウント健全性の重要性に関する社内研修会を実施し、全スタッフの品質管理に対する意識を高く維持します。

本改善計画を徹底し、購入者様が常に安心して商品をご購入いただけるよう、店舗運営に誠心誠意努めてまいります。

お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

[あなたのストア名]

[担当者氏名]


 

5. Amazon出品制限解除に関するQ&Aと裏ワザ

 

ここまで出品制限解除の正規ルートを解説してきましたが、実践しようとすると様々な疑問や「もっと効率的な方法はないの?」という考えが浮かんでくるはずです。

この最終章では、多くのセラーが抱く疑問にQ&A形式で回答し、あなたのビジネスをさらに加速させるための「裏ワザ」や「視点の変え方」を伝授します。

 

Q&A 5-1. 申請に失敗…再申請はできる?何回まで?

 

A. はい、再申請は可能です。回数に公式な上限はありません。

申請に失敗しても、諦める必要はありません。何度でも再申請は可能です。

しかし、絶対にやってはいけないのが、否認されたのと同じ書類で、何も改善せずに何度も申請を繰り返すことです。これは無意味であるだけでなく、「規約を理解していないセラー」としてAmazonからの心証を悪くし、アカウントにネガティブな影響を与える可能性があります。

申請に失敗したら、必ずAmazonから送られてくる否認理由のメールを精読してください。「請求書の要件を満たしていません」「発行元が確認できませんでした」など、必ずヒントが隠されています。その不備を完璧に修正し、まったく新しい申請として臨むことが重要です。

 

Q&A 5-2. 請求書の宛名を個人名ではなく「屋号」にする方法は?

 

A. セラーセントラルの「正式名称/販売業者名」を屋号に変更し、その情報と完全に一致する請求書を発行してもらいます。

個人事業主として活動している場合、請求書の宛名を個人名ではなく、お店の名前である「屋号」にしたいと考えるのは自然なことです。

その手順は以下の通りです。

  1. セラーセントラルにログインし、右上の歯車マークから**「出品用アカウント情報」**をクリックします。
  2. 「出品者の情報」の欄にある**「正式名称/販売業者名」**の項目を編集し、あなたの屋号(例:〇〇ストア、△△商店など)を登録します。
  3. この登録した屋号と、登録住所を一言一句違わずに卸売業者に伝え、請求書の宛名に記載してもらいます。

Amazonの審査はシステムによる自動照合が基本です。セラーセントラルの登録情報と請求書の宛名情報が完全に一致していることが、承認の絶対条件となります。

 

Q&A 5-3. 解除にかかる費用は?無料でできますか?

 

A. Amazonへの申請自体は無料です。ただし、間接的な費用がかかります。

出品制限の解除申請にあたり、Amazonに手数料を支払う必要は一切ありません。その意味では「無料」です。

しかし、実際には承認される請求書を入手するために、商品を仕入れる費用が発生します。Amazonは最低でも10点以上の購入を求めているため、その商品の仕入れ代金が実質的な「解除費用」と言えるでしょう。

解除のためと割り切って単価の安い商品を10点仕入れるのも一つの手ですが、どうせなら解除後にしっかりと利益を出して販売できる商品を選んで仕入れたいところです。

 

Q&A 5-4. 大口出品と小口出品で制限解除の難易度は変わる?

 

A. はい、大きく変わります。結論として、制限解除を目指すなら「大口出品」が必須です。

Amazonの出品プランには、月額登録料無料の「小口出品」と、月額4,900円(税抜)の「大口出品」があります。

そして、ほとんどの出品制限解除の申請は、大口出品者であることが半ば前提条件となっています。小口出品のままでは、そもそも申請ボタンが表示されなかったり、申請しても承認される確率が極めて低かったりするのが実情です。

Amazonからすれば、ビジネスとして本格的に取り組む意思のある「大口出品者」の申請を優先するのは当然のことです。本気で出品制限を解除し、売上を伸ばしていきたいのであれば、ためらわずに大口出品へ切り替えましょう。

 

Q&A 5-5. 【最終手段】出品許可申請の代行サービスは利用すべき?

 

A. メリット・デメリットを理解した上で、慎重に判断すべき「最終手段」です。

請求書の入手がどうしても難しい場合、「出品許可申請代行サービス」の利用が頭をよぎるかもしれません。利用を検討する際は、以下の点を冷静に比較検討してください。

  • メリット:
    • 自分で卸売業者を探す手間と時間を節約できる。
    • 承認実績のある請求書を用意してもらえるため、解除の成功率が上がる可能性がある。
  • デメリット:
    • 高額な費用: 費用相場は1カテゴリーあたり数万円〜10万円以上と、決して安くはありません。
    • 悪質な業者の存在: 「100%解除保証」を謳う業者や、偽造した請求書を使用する悪質な業者が存在します。もし偽造が発覚した場合、アカウント停止のリスクを負うのはあなた自身です。
    • 根本的な問題解決にならない: 代行で一時的に解除できても、正規の仕入れルートを自分で開拓しなければ、真贋調査などに対応できず、ビジネスは安定しません。

 

5-5-1. 優良な代行業者の選び方と注意点

 

もし利用する際は、以下の点に注意して業者を選んでください。

  • 実績と評判を確認する: 長年の運営実績や、実際の利用者からの良い口コミがあるかを確認する。
  • 「100%解除」を謳う業者を避ける: Amazonの審査に絶対はなく、それを保証する業者は信用できません。
  • 手法がクリーンであるかを確認する: 「どのような方法で請求書を入手するのか」という質問に対し、明確で正当な回答ができる業者を選ぶ。
  • 丸投げにしない: 業者と密に連携を取り、プロセスを把握しておく。

代行はあくまでショートカットの一つであり、王道ではないことを肝に銘じておきましょう。

 

Q&A 5-6. そもそも制限を受けにくい商品のリサーチ方法

 

A. Amazonセラーアプリの活用と「ずらし」の発想が鍵です。

最も確実で簡単な方法は、仕入れ前に**「Amazon Seller」アプリのバーコードスキャン機能**を使うことです。店舗で気になる商品を見つけたら、その場でスキャンし、「出品制限が適用されます」の表示が出ないかを確認する。この一手間が、無駄な仕入れを防ぎます。

それに加え、リサーチの段階で以下の「ずらし」を意識すると、制限に遭遇する確率を下げることができます。

  • 「超有名ブランド」をあえて外す: 誰もが知っている大手メーカー品は、制限が厳しいことが多いです。少し知名度は落ちるものの、品質が良く、固定ファンがいるような中小メーカーの製品を狙いましょう。
  • Amazonにブランド公式ストアがないか確認する: 参入したいブランドが、Amazonで公式ストアを展開している場合、そのブランドは第三者の出品に厳しい制限をかけている可能性が高いと推測できます。
  • 「ホーム&キッチン」や「スポーツ&アウトドア」を狙う: コスメや時計、家電に比べ、これらのカテゴリーは比較的制限の緩やかな商品が多い傾向にあります。

制限は「壁」ですが、見方を変えれば「ライバルが少ない市場」のサインでもあります。制限のない商品で実績を積みながら、本命カテゴリーの解除に挑むのが、成功への着実なステップです。

 

6. まとめ:出品制限の解除はAmazonで勝ち抜くための第一歩

 

この記事では、Amazonの出品制限という、多くのセラーが直面する大きな壁について、その理由から具体的な解除手順、そして真贋調査のようなトラブルへの対処法まで、網羅的に解説してきました。

「出品許可を申請」のボタン、難解に思える請求書の要件、突然届くパフォーマンス通知。これらの一つひとつは、あなたのビジネスの歩みを止めるための障害物のように感じられたかもしれません。

しかし、ここまで読み進めてくださったあなたなら、もうお分かりのはずです。

Amazonの出品制限は、あなたをふるい落とすための**「壁」ではありません。

それは、安易な考えで参入してくるライバルを阻み、本気でビジネスに取り組むセラーだけを招き入れる「フィルター」であり、あなたを成功へと導く「参入障壁」**なのです。

この障壁の向こう側には、ライバルが少なく、適正な価格で商品を販売できる、より収益性の高い市場が広がっています。面倒な申請プロセスは、その有望な市場へアクセスするための「通行料」であり、正規の卸売業者から仕入れるという真っ当なビジネスの証そのものです。

正規の請求書を手に入れ、Amazonのルールを正しく理解し、一つずつカテゴリーを解除していく。この経験は、単に出品できる商品が増えるだけでなく、あなたに本物の「仕入れ力」と「販売者としての信頼」をもたらします。その力と信頼こそが、Amazonという巨大なジャングルで長期的に勝ち残っていくための、何より強力な武器となるのです。

さあ、今日から行動を始めましょう。

まずは一つのカテゴリー、一つのブランドで構いません。この記事をコンパスにして、正規の卸売業者を探し、最初の請求書を手に入れてみてください。

出品制限の解除は、ゴールではありません。

それは、Amazonで本気で勝ち抜くための、記念すべき「第一歩」なのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました