メーカーから直接仕入れるやり方について知りたい
せどりに限界を感じている‥
Amazonの真贋調査に怯えながら転売をやっている
この記事ではメーカー仕入れを、何の実績もない人がどうやって始めていけばいいかを解説していきます。メーカー仕入れに取り組むことで、仕入れの問題、ライバルの問題、規制の問題を解決でき、長く細く稼げる仕組みを作り込む事が出来ます。
メーカー仕入れは右も左も分からない初心者が取り組む手法ではありません。どのタイミングで着手するのが最適なのか?伸ばすために何をやらなければいけないのかを掘り下げました。ぜひ最後まで読んでみてください!
メーカー仕入れとは?他の物販と何が違うの?
メーカー仕入れとは、旧来の転売・せどりビジネスと異なり、上流からの仕入れ手法のことを指します。
一般的な転売では小売から仕入れて小売に販売という形態をとっていますが、メーカー仕入れでは製造会社から直接仕入れを行い、それを小売に向けて自らが販売を行っていきます。
メーカー仕入れを行うことで、メーカー公認の販売代理店として活動ができるため、出品規制の影響を受けにくくなります。
Amazonを始めとする大手プラットフォームでは、厳しい出品規制を販売者に設けています。この規制をメーカーと直接取引することにより、解除して、独占的に販売ができるようになります。
店舗せどりで経験を積んだ方や、Amazonせどりで稼げるようになった方が、次のステップとして、メーカー仕入れに挑戦をする傾向があります。
メーカー仕入れのメリット
どんな手法にもメリットとデメリットがあります。このパートではメーカー仕入れのメリットについて話します。
販売直後の商品を最安値で仕入れることが出来る
販売直後の新製品は店頭でも安くならず、せどりをするのが難しいです。しかしメーカーと直接取引が出来るようになれば、販売直後の商品であっても安く購入が可能になります。
Amazonの出品規制の影響を受けない
仕入れた商品はAmazonを中心としたプラットフォームで販売を行います。Amazonは新規出品者に対して厳しい規制をかけていますが、メーカーと取引をすればこの規制を解除することが出来ます。
回転率が高い商品を大量に仕入れられる
新品商品は中古商品と比べて回転率が高いです。回転率が高い商品は、店舗では争奪戦が起こります。メーカーから直接仕入れることで、回転率の高い商品を大量に仕入れることが出来るようになります。
リピート仕入れを積み上げていくため、時短に繋がる
利益の出る商品を何度も仕入れることが可能です。せどりであれば毎回利益の出る商品をリサーチしないといけませんが、メーカーであれば再注文を出すだけで、利益商品を何度でも仕入れが可能です。
出禁や注文キャンセルにならない
せどりや転売のやりすぎで、お店から注文をキャンセルされたり、出禁にされることはありません。メーカー公認の販売代理店として活動することが出来ます。安定した仕入れ体制を作ることが出来、事業としても成立をします。
メーカー仕入れのデメリット
メーカー仕入れのデメリットについて解説をします。
利益率が低い
新品商品を扱うため、利益率は10%〜です。これの意味する所は、もしあなたが月に30万円の収入を得たい場合、最低でも資金は300万円以上用意しなければいけないということです。
資金ゲー
新品転売は資金を持ってる人だけが大きく稼げる世界です。自己資金や創業融資を活用して、500万〜1000万以上の資金を用意しておかないと、手元にお金を残せないビジネスです。
契約を断られる
社会的な信頼や実績の少ない個人や、起業したばかりの会社と取引をするメリットが、メーカーにはあまりありません。そのため、メーカーと取引をしたいと連絡をとっても相手をしてもらえなかったり、取引を断られることがあります。
近年では自社でAmazonや楽天に出店をするメーカーも増えてきています。転売ヤーに利益を渡すぐらいなら自社で業務を内製化してしまおうと考えるようになってきたのです。
後発ほど不利
すでに転売ヤーと契約しているメーカーがたくさんあり、後発の人は契約を申し込んでも断られたり、メリットがないと判断されて相手をしてもらえません。
物を右から左に流して稼ぐ単純転売は真似をしやすく、飽和しやすいというデメリットがあります。
大手メーカーとは契約ができない
アップルやパナソニックといった、誰もが知ってるメーカーと取引は出来ません。これらのメーカーは数億円単位で大量に購入をしてくれる商社や卸とだけ契約をしています。
個人や資金が数百万レベルのあなたが契約をしたいと思って連絡をしても、一切相手をしてくれません。商社や卸経由で仕入れる場合、中間マージンが乗っかってきますので、期待値が下がってしまいます。
CFが悪い(現金仕入れ)
せどりと異なり、クレジットカードを使った仕入れができません。メーカーによっては担保として最初にまとまったお金を入金することを求めてくる所もあります。支払いは現金決済が基本となるため、クレジットカードを組み合わせてキャッシュフローをコントロールするということが出来ません。
メーカー仕入れを行うための準備
メーカー仕入れを行うためには、準備としてやっておかないと行けない作業があります。このパートではメーカー仕入れをやるために、やっておくべき作業を解説します。
せどりで様々な商品を販売して実績と相場観を作る
店舗せどりや電脳せどりを実践し、様々な商品を販売していきましょう。その中で販売実績と相場観が身につき、大手メーカー以外でも利益を出せるメーカーを見つけられるようになるでしょう。
実際に自分が商品を販売していく中で見つけた商品があると、メーカーと交渉する時にもストーリーを描きやすいです。メーカーのもとには多くの転売ヤーから契約申し込みが来ているため、ライバルとの違いをPRする事が大事になります。
開業届を提出し、屋号を設定する
開業届を提出することで、事業を営んでいることを国に認識させることが出来ます。開業届も提出せず、実績もない個人と取引をするのは、メーカーからしてもリスクでしかありません。
合同会社や法人を作ると、より取引がしやすくなります。事業として取り組む方は、会社を作ることを検討しておくといいでしょう。
実績を証明する書類を作成する
各プラットフォームの販売履歴をまとめた資料を作成します。すでに販売実績があり、売る力を持っていることを伝えることで、メーカーからするとあなたと取引する理由が生まれます。
実績はビジネスを行う上でとても大事になるので、短くとも3ヶ月から半年以上の販売履歴を作りましょう。
すでに他社と契約ができている場合は、実績としてPRをしていきましょう。就職活動の内定と同じで、他社と契約できている人(会社)は優秀な人と判断をされます。
ネットショップを作成する
自分で作成をしたネットショップを所有しておくことで、プラットフォーム以外で販売する力があることをPRする事ができます。メーカーの中にはすでに自社でAmazonや楽天で販売をする所も増えています。そういったメーカーはあなたの販売実績を見ても、あまり魅力に感じません。
一方でネットショップを所有していたり、ネットショップで売る力を持ってる人は違います。自社では出来ないスキルを持ってるため、評価の対象となり、取引をしてもらえる確率が上がるのです。
ネットショップと聞くとハードルが高いと感じるかも知れませんが、BASEやStoresで無料で作成したものでも大丈夫です。
独自ドメインとHPの作成
独自ドメインを取得し、メールアドレスとHPを作成します。自分で取得したドメインとホーム・ページを持っていることで、きちんとした会社と思ってもらえます。自分でホーム・ページが作成できない場合、業者に頼めば10万〜30万ほどで作成をしてもらえます。
IP電話とFAXを契約
メーカーからの連絡を受けるための専用の電話番号を用意します。携帯電話でもダメではないのですが、IP電話を取得しておくといいでしょう。月100円程度で自分専用の番号が取得できます。
メーカーによっては見積書の送付や発注の受付をFAXにしている所があります。月数百円で自分専用のファックス番号を取得してネットから送信が出来ますので、FAX限定のメーカーを見つけたら用意しておきましょう。
名刺の作成
訪問営業や接待を行う際に必要になります。1,000円以下で作れるので、作成しておきましょう。名刺にはホームページアドレス、独自ドメインのメールアドレス、電話番号、ファックス番号を記載しておきます。
利益の出るメーカーの見つけ方
メーカー仕入れを行うためには、転売をして利益が出せる商品を販売しているメーカーを見つける必要があります。このパートでは利益の出せるメーカーを見つける方法を解説します。
プラットフォームから探す
卸メーカーが登録しているプラットフォームから探す方法です。NETSEAのような、大手のプラットフォームにはジャンルを問わず、様々なメーカーや卸が登録をしています。
メーカー名で検索をして見つける
すでに利益が出るメーカーを見つけている場合、そのメーカーのHPを検索で探します。せどり経験がある方は、この方法が最も早く、利益に直結する探し方になります。
展示会で見つける
自分が得意とするジャンルがある場合は、そのジャンルに特化した展示会に行きましょう。新規の取引先を探しているメーカーが多数出店をしていますので、契約に繋がる可能性があります。
AmazonでFBA出品者が3人以上いる商品を探す
Amazon本体が販売をしておらず、3人以上のFBA出品者がいる商品を探します。そういった商品はメーカーが独占的に販売している商品ではなく、メーカー以外の販売代理店や転売ヤーでも出品できる商品である可能性が高いです。
Keepaを使えば簡単に抽出が可能です。
カテゴリーにいるメーカーを片っ端から抽出する
Amazonのカテゴリーを表示させて、メーカーを片っ端から抽出していく方法です。せどり経験のない方はこの方法が有効でしょう。
ライバル分析を行う
自分が扱おうと思ってる商品を仕入れてる他の販売者が扱ってるメーカーや、実際に販売している商品を調べる方法です。出品一覧を見れば、何を販売しているのかを調べることが出来ます。実際に販売している商品は有料のツールを使うことで抽出が可能です。
メーカーと契約をするために行う作業
メーカーが見つかったら、営業をかけて契約をしていきます。1週間ほどガッツリ作業をやれば100社以上と契約が出来ますので、頑張っていきましょう。
メール
最も簡単なやり方であり、実践しやすいのがメール営業です。取引を希望するメーカーを作り、メーカーの問い合わせ窓口に対して送信をしていきます。
僕はライバルが少ない時期に参入したのでコピペメールでも100社以上と契約ができましたが、現在ではライバルも多いので、他の人と差別化が必要です。
自分がなぜそのメーカーと取引したいのか、そのメーカーと自分のストーリー、自分がそのメーカーを扱った場合どんなメリットがあるのかを、メーカーごとに作り込んでいきましょう。
訪問
アポイントメントをメールや電話で取得した後で、メーカーまで直接来社をして商談をする方法です。メールだけで契約できるメーカーもありますが、直接来社させることで本気度を測るメーカーもあるのです。
副業で取り組む人は訪問営業が難しいため、来社を求めるメーカーがあった場合、専業で取り組む人は有利です。事業として真剣に取り組んでいることを伝えて、契約に繋げていきましょう。
電話
メーカーが代表電話番号に連絡をして、交渉をするやり方です。自分で電話をしてもいいですし、営業を代行してくれる会社にお金を払って頼んでもOKです。営業電話の場合、大量に数をこなすことが大事になってくるので、副業で取り組む方の場合、営業代行会社は必須になるでしょう。
契約後にやること
契約が出来たらアカウントが発行され、発注ができるようになります。メーカーによって発注方法は異なりますが、相手が定めたルールに則り対応をしましょう。このパートでは契約後に行う作業について解説をします。
見積書の作成
どの商品をいくらで、どれだけ最低で購入しなければいけないかを記載した書類を発行してもらいます。メーカーから「解体商品は決まっているか?」と利かれますので、契約した時点で何をそのメーカーから買いたいのかは明確にしておきましょう。
利益計算
見積書を元にAmazonで販売して利益が出るか計算を行います。見積書にはJANを入れてもらい、エクセルのマクロ機能を使って一括検索が出来るようにしましょう。
マクロが自分で組めない場合は、クラウドソーシングなどで発注すれば数千円で作ってくれます。毎回手動でリサーチをするのは効率が悪すぎますし、数が増えてくると作業が追いつかなくなります。
最終的には利益計算も外注さんを雇って任せていくため、誰がやっても同じ結果になる仕組みを、最初から作り込んでいくことが大事です。
利益が出ない場合
利益計算をした結果、赤字になる場合は、メーカーと交渉をします。
まず見積もりの範囲を広げましょう。1つの商品では利益が出なくても、他の商品であれば利益が出ることがあります。次に利益が出なかった商品を購入ロットを上げた場合、いくらになるかを質問しましょう。その際に最低購入ロットだと利益が出ないので、よりたくさん買うので安くして欲しいと伝えるといいでしょう。
相談をした上でも対応してくれない、交渉をしても利益が出ない見積もりしか上がってこなければ、そのメーカーとの取引は諦めます。他に取引先はいくらでもあるので、深く執着をしなくても大丈夫です。
発注をする
利益が出る商品が見つかったら発注を行います。モノトレーサーの月間販売数を参考にして最小は最低ロットの発注をするといいでしょう。店舗せどりと異なり、1個からの購入ができないため、キャッシュフローには十分注意をしてください。売れるのに時間がかかる商品を大量にホールドしてしまうと、黒字倒産をしてしまいます。
検証を行う
商品を仕入れたらSKUで管理を行い、出品した日と仕入れた日がいつなのかわかるように管理を行います。1ヶ月後に自分が想定した通りに商品が売れていれば、その仕入れは合格です。思ったほど売れていなければ、何がダメだったのかを分析します。
追加発注
検証を行った上で想定通りに動いている商品は、追加で発注をして問題ありません。在庫は常に切らさず、販売されている状態を維持できるのが理想です。ですが、いきなりレバレッジを上げるのではなく、最小購入ロットから少しずつ上げていきましょう。利益の出るメーカーは複数あったほうが理想ですし、利益商品も複数持っていたほうが安定をします。一つの商品に資金を全振りしてしまうと、分散が効かせられなくなってしまいます。
個人がメーカー仕入れで利益を伸ばす流れ
メーカー仕入れで大きく稼ぐために、持っておくべき視点を解説していきます。
販路を増やす
仕入れた商品を最も効率的に大量に販売できるプラットフォームは、Amazonです。最初の間はAmazonでの販売に集中をすればよいですが、慣れてきたら他のプラットフォームでも販売を開始しましょう。楽天とヤフーショッピングがおすすめです。
輸出という視点も取り入れてみましょう。商品によっては日本国内よりも海外の方が高く売れるという事もあります。
自動化を行う
せどりと異なり、メーカー仕入れは一度仕組みが出来れば、同じことを繰り返していくだけで稼げるスキームです。作業がルーティーン化されていくため、人に任せやすいのです。
プラットフォームでの販売を効率化するツールを利用したり、管理を任せる人を雇う事で、自動化をしましょう。そうすると自分が使える時間が増えるため、新たにメーカーを開拓したり、他のビジネスに着手をして、収入の柱を増やすことが出来るようになります。
ニーズを元にOEMをメーカーに提案する
商品の販売をしていく過程で、商品の改良アイディアや消費者からのニーズを汲み上げられるようになります。それを元にメーカーに提案をし、新商品の開発を行いましょう。
自社でゼロから商品開発を行うのは大変ですが、メーカーと共同で商品開発を行うことが出来れば、多くのメリットを得られます。自社が独占販売できるのは基本として、他の転売ヤーが提供できないメリットをメーカーに与えるため、良い条件で付き合ってもらえるようになっていきます。
提案を行った上で、メーカーが対応できない場合は、自社で商品開発をしてもいいでしょう。クラウドファンディングで出資を募れば、リスクを軽減できます。
事業を売却する
物販ビジネスを長くやるつもりがない方は、ある程度収益が出た段階で、事業を外部の会社に売却しましょう。年間収益の3年〜5年分の価格で売れるため、1年で2000万儲かる事業だった場合、6000万〜1億円ほどで売れる可能性があります。
海外メーカーに営業をかける
仕入れが安定するまでは国内メーカーに営業をしていけばOKですが、海外メーカーにもいずれはチャレンジしましょう。Amazonでは海外のメーカーが開発した商品も多数出品されています。
海外メーカー仕入れの場合は英語での交渉になりますが、考え方は国内メーカーと全く同じです。取り組む上での注意点を解説します。
日本に販売代理店がある場合
まずはそのメーカーが日本国内に代理店を設置していないかを確認します。国内に代理店があるのに、現地から商品を仕入れて販売すると、クレームをされてアカウントが停止になるリスクがあります。
日本に販売代理店がある場合、中間マージンが乗ってしまうため利益率は下がりますが、大量購入をすることで、利益を出せる可能性はあります。こういった実態があるため、海外メーカーは国内メーカーの攻略が終わってから着手をするのが適切です。
日本に販売代理店があるが独占契約をしている場合
日本に販売代理店があるものの、その代理店がメーカーと独占契約を結んでしまっている事があります。この場合は取引するのは難しいです。
日本に問い合わせ窓口がないので、現地に英語でメールをした所、すでに独占契約をしている日本の会社があると言われて、発覚するケースが多いです。独占契約をしているため、HPを作っていないのです。
日本に販売代理店がない場合
最も期待値が高く、積極的に営業をかけるべきメーカーとなります。契約ができた場合は、日本で販売するために様々な許可を取っていかなければなりません。
代理店がいないという事はそういった面倒な手続きを全て自分が行わなければいけない事を意味します。しかし先行者利益を取れたり、商品を独占販売できる権利を買い取れる可能性もあるので、面倒な作業を考慮してでも取り組む価値があります。
まとめ:最初にやるビジネスではありません
メーカー仕入れは店舗せどりやAmazonせどりで稼げるようになった人のステップとしておすすめが出来ます。せどりを半年か1年ほどやって月利30万程を安定的に出せるようになったら、メーカー仕入れに着手してみましょう。最初にやるビジネスではありません。
メーカー仕入れには資金が必要です。もし今のあなたが資金100万すら持っておらず、月に10万すら稼げていないのであれば、他のビジネスでまずは稼げるようになることをおすすめします。メーカー仕入れは初心者向けの手法ではないし、合理性が高いビジネスではありません。
では具体的に何からスタートすべきなのか?ですが、中古品を軸としたリペアです。これであれば資金がない方でも実践が可能です。定職についてない方は、期間工をやることで正社員を目指すことが出来、安定した雇用条件の元、副業に着手できるようになります。
あなたのステージや立ち位置によって、取り組むべきビジネスは変わってくるのです。メーカー仕入れが今の自分には適していないなと感じた方は、実践可能なビジネスを掘り下げて、そちらに集中をしていきましょう。
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