メルカリで複数アカウントは持てません。公式ヘルプで「ひとりで複数のアカウントを所持(登録)すること」は禁止されていて、本人確認で2つ目は止まります。退会して作り直しても、元のアカウントの復活として扱われます。
そのうえで、私の結論を先に書きます。
複数アカウントは、この商売でいちばん時間のかかる資産を、毎回ゼロから作り直す行為です。
そして、すでに止められて作り直しを考えている方には、その前に確認してほしいことがあります。止まった理由によっては、作り直さずに解除される可能性があります。
私自身、停止と規制の両方を経験しています。そのどちらも解除されました。その話から書きます。
なお、この記事にアカウントの作り方や、検知を避ける方法は書きません。書いても、あとで全部無効になるからです。理由は後半で説明します。
公式ヘルプに書いてあること:1人1アカウント
先に、メルカリの公式ヘルプに書いてあることだけを並べます。私の意見はこの後に書きます。
| 項目 | 公式ヘルプの記述(要約) | 出典 |
|---|---|---|
| 複数アカウント | 「ひとりで複数のアカウントを所持(登録)すること」は禁止されている行為。メルカリが承認・用意した公式アカウントは除く。同じページで「他人のアカウントを利用すること」「アカウントの譲渡、売買など」も禁止されている | メルカリアカウントの不正利用 |
| 本人確認 | ほかに本人確認済みのアカウントがある可能性があると「同一の情報を有する他のアカウントがある」と表示され、登録できない。既存のアカウントを使うよう案内される | 本人確認時に「同一の情報を有する他のアカウントがある」と表示される |
| 利用制限 | 制限の理由の1つに、登録段階での「代理登録、複数アカウントの作成など」がある。制限には、期間が決まっているもの、本人確認などのあとに解除されるもの、無期限(解除されない)ものの3種類がある | アカウントの利用制限 |
| 同じ端末・同じ電話番号 | 登録履歴がある端末では「ご利用の端末で既に会員登録済みです」と出て、新規登録できない。電話番号も、ほかのアカウントに登録済みなら使えない。第三者の電話番号での新規登録は禁止。番号を変える手順と「すでに会員登録済み」と出たときはメルカリの電話番号変更にまとめた | 会員登録ができない |
| メルカリShops | ショップを開設するときのアカウントは、フリマアプリの個人アカウントとは別になる。個人事業主か法人として登録する。どの個人アカウントがどのショップを運営しているかは、お客さまには分からない | メルカリShopsのアカウントはメルカリとは別になるの? |
| 退会して作り直す | 退会後の再登録は、過去のアカウントを復活させる対応になる。退会から一定期間が過ぎると復活できない場合がある | メルカリからの退会手順・退会後の再登録 |
つまり、1人が持てるアカウントは1つです。退会して新しく作り直すこともできず、再登録は元のアカウントの復活として扱われます。本人確認を通そうとすれば、同じ人の2つ目はそこで止まります。
禁止されているのは「ひとりで」複数持つことなので、家族がそれぞれ自分の名義で1つずつ持つことは、この文言には当たりません。ただし、家族で1台のスマホを使い回すことや、同じ住所・同じ支払い方法を使うことについて、ヘルプに「問題ない」とはっきり書いたページは見つかりませんでした。家族で使うなら、名義・支払い方法・発送先の名前をそれぞれ本人のものにそろえておくのが安全です。端末については、登録履歴がある端末では新規登録そのものができないと、公式ヘルプに書かれています。家族が自分のアカウントを作るなら、本人のスマホと本人の電話番号で登録してください。私が2回目に止められた理由が、まさにこの「名義のずれ」でした(次の章で書きます)。
2つに分けたい理由別:どうすればいいか
「アカウントを2つにしたい」と思う理由は人によって違います。理由ごとに、規約の中でできることを並べます。
| 分けたい理由 | 2つ目を作ると | 代わりにやること |
|---|---|---|
| 仕事(転売)と私物を分けたい | 規約違反。本人確認で止まる | 1つのアカウントのまま、帳簿や在庫表で分ける。事業として続けるなら、個人事業主・法人向けのメルカリShopsを開設する(個人のアカウントとは別になる)。売り場を分けたいなら、Yahoo!フリマやラクマなど別のサービスに出す |
| 評価が悪くなったので作り直したい | 退会しても再登録は元のアカウントの復活になる | 悪い評価の原因(発送の遅れ、説明不足)を直して、新しい取引で上書きしていく |
| 止められたので作り直したい | 理由が残っていれば、また止まる | 止まった理由を確かめる。登録情報のずれなら、直して問い合わせる(次の章) |
| 別のアカウントで自分の商品を買いたい、見え方を確かめたい | 複数アカウントそのものが禁止 | ログアウトした状態や、家族の画面で見え方を確かめる |
| 家族で使いたい | 家族それぞれが本人の名義で1つずつ持つのは「ひとりで複数」には当たらない | 名義・支払い方法・発送先の名前を、それぞれ本人のものにそろえる |
私が止められた2回と、その後どうなったか
1回目:無在庫転売でBANされた
無在庫での転売をやっていて、それが理由でアカウントを止められました。規約違反なので、言い訳のしようがありません。
当時はまだメルペイが導入されていない時期でした。その後メルペイが導入され、本人確認の手続きを通したところ、アカウントが復活しました。
なぜ復活したのかは分かりません。運営から説明があったわけでもありません。本人確認を通したことと何か関係があったのだろう、という以上のことは言えないというのが正直なところです。仕組みは公表されていないので、これを一般化することはできません。
2回目:出金申請をしたら止まった
その後は普通に使っていて、忘れた頃に規制がかかりました。
理由はこうでした。複数の住所を登録していて、そのうちの使っていない住所が、本人の登録名義と異なる名前になっていました。その状態で売上金の出金申請をしたことが引っかかったとのことです。
対応は単純でした。その登録を削除して連絡したところ、解除されました。振込申請に使える口座の条件(本人名義だけ、ほかのアカウントに登録された口座は使えない)はメルカリの売上金に書いています。
この2回から言えること
アカウントが止まる理由は「規約違反がバレた」だけではありません。登録情報の不整合でも止まります。そして2回目のケースは、私に何かを隠す意図があったわけではなく、単に古い登録が残っていただけでした。
そしてもう1つ。出金申請は、本人確認の関門になります。
それまで普通に使えていても、出金の段階で登録情報が照合されます。売上が溜まってきて初めて止まる、という順序になりやすい。ここで止まっている人は、かなりいるはずです。
作り直す前に、これを確認してください
止められた人が最初にやるべきなのは、新しいアカウントを作ることではありません。止まった理由を特定することです。
- 通知の文面を最後まで読む……「規約違反」なのか「登録情報の確認」なのかで、対応がまったく変わります
- 登録情報に不一致がないか確認する……氏名、住所、決済情報。古い登録が残っていないか。名義がすべて一致しているか
- 不一致があれば、直して問い合わせる……私の2回目はこれで解除されました。作り直すより圧倒的に早い
- 規約違反が理由なら、作り直しても同じことが起きる……止められた理由が消えていないからです
4つ目が重要です。無在庫転売で止められた人が新しいアカウントで無在庫転売をすれば、また止まります。アカウントを変えても、やっていることが変わらなければ結果は変わりません。
複数アカウントが「借り物の優位性」である理由
ここからが本題です。
フリマアラートやフリマウォッチという、複数のフリマアプリを横断して新着をプッシュ通知できるアプリがあります。使っている人には明確な優位性がありました(私も仕入れで両方使い、よく買えました)。それでも、フリマアラートはいまストアから入れられず、フリマウォッチもiPhone版が見当たりません(フリマウォッチ・フリマアラートの今)。自動購入ツールでも同じことが繰り返されています。
構造は毎回同じです。
- プラットフォームが認めていない方法で、優位性が生まれる
- 使う人が増える。目立つ
- プラットフォーム側が対策する
- 優位性が消える
複数アカウントは、これとまったく同じ位置にあります。プラットフォームが認めていない優位性なので、検知は強化され続けます。本人確認、端末の識別、決済情報の紐付け。年々厳しくなっていて、緩む方向には動きません。
この構造の詳細は通知の最速化について書いた記事にも整理しています。
ツールとの決定的な違い
ただし、複数アカウントにはツールより悪い性質があります。
ツールが使えなくなっても、自分のアカウントは残ります。不便にはなりますが、事業は続きます。
複数アカウントは、消えるときに自分ごと消えます。しかも紐付けが検知されている以上、止まるときは全部同時に止まります。分散しているつもりが、実際には1本の紐で束ねられているという状態です。
リスクを分けるために増やしたはずが、一度に全部失う構造になっている。ここが、この方法のいちばん悪いところです。
そして、いちばん重い代償は評価です
技術的な検知の話より、こちらのほうが実務的には効きます。
新しいアカウントは、評価がゼロから始まります。
評価ゼロがどう扱われるかは、出品側にいると分かります。私はヤフオクの出品者として、評価がゼロの入札者の入札を、しばしば取り消しています。相手に落ち度があるわけではありません。判断材料が何もないから避けている、それだけです。同じことをしている出品者は珍しくありません。
詳しくは入札取り消しの記事とブラックリストの記事に書きました。
評価は、いちばん時間で買うしかない資産です
私の現状を書いておきます。メルカリは出品者レベル9、ヤフオクの評価は数千件あります。もう評価は要らない水準です。
ここまで来るのに何年もかかっています。そしてこれは金では買えません。取引を1件ずつ積むしかない。仕入れ資金は借りられますが、評価は借りられません。
つまりアカウントを増やすということは、いちばん時間のかかる資産を、毎回ゼロから作り直すということです。止められて作り直した場合も同じです。何年分かが消えます。
複数アカウントで得られる短期の自由と、失う評価。どちらが重いかは、続ける期間が長いほどはっきりします。
計算機:作り直した評価が、元に戻るまで何週かかるか
複数アカウントや作り直しで失うものを、時間に直します。今の評価の数と、1週間に取引できる件数を入れてください。評価は取引が1件終わるごとに1つ増える、として計算します。
今の評価の数に戻るまで:
評価50件に届くまで:
初期値の例では、評価300件の人が週5件ずつ取引すると、元の数に戻るまで60週、約13.8か月かかります。私は、評価は50件ほどあればそこから先は売れ方が変わらないと考えていますが、その50件に届くまでにも10週かかります。そのあいだは、評価ゼロの相手を避ける出品者に避けられる側に回ります。
増やすなら、横ではなく縦に増やす
「販路を増やしたい」という動機そのものは正しいです。問題は増やす方向です。
| 横に増やす | 縦に増やす | |
|---|---|---|
| やること | 同じ場所でアカウントを増やす | 別のプラットフォームに1つずつ持つ |
| 規約 | 違反 | 問題なし |
| 検知 | される。年々厳しくなる | されない |
| 止まったとき | 全部同時に止まる | 他が生きている |
| 評価 | 毎回ゼロから | それぞれで積み上がる |
参考までに、私の構成を書いておきます。メルカリが1アカウント。ヤフーは2つ持っていますが、使っているのは1つだけです。そのほかにeBayとAmazonのアカウントがあります。
これで販路に困ることは、まずありません。そして全部に十分な評価があります。
そもそも販路を分けるのは、リスク分散のためではありません
ここは誤解されやすいので書いておきます。私が複数の販路を使っている理由は、リスク分散ではありません。
商材によって、売れる場所が違うからです。
同じ商品でも、ヤフオクで高く売れるものと、メルカリで早く売れるものがあります。売れる場所が違う以上、複数持っていないと機会を落とします。
そして併売すると、売れるまでの速度が上がります。1か所に出して待つより、複数に出したほうが早く現金に戻る。在庫が寝ている時間が短くなるということです。これはリスク管理ではなく、単純に回転の話です。
私はメルカリ、Yahoo!フリマ(旧PayPayフリマ)、ラクマを併売で使うことが多いです。Yahoo!フリマは、かなりよく売れます。
併売について。私はフリマアシストを使って併売していて、売れるまでの速度が露骨に上がりました。これには高い満足を得ています。ただし、規約を確かめると、ヤフオクとYahoo!フリマは、同じ商品を他社の売り場にも出す「二重出品」を、ガイドライン細則で出品者の禁止行為にしています。私がやっているメルカリとYahoo!フリマの併売は、Yahoo!フリマの側で禁止されている出し方で、同じようにすることは勧めません。メルカリとラクマには併売を禁止する記載はありませんが、両方で売れて片方を取り消すと、メルカリの禁止行為(出品者の自己都合によるキャンセル)にあたります。売り場ごとの決まりはフリマアシストの記事にまとめました(2026年9月30日に確認)。
リスク分散は、こうやって組んだ結果としてついてくるだけです。目的にすると設計を間違えます。「止まったときのために予備を作る」ではなく、「売れる場所にそれぞれ出す」が先にあって、その結果1つ止まっても事業が続く状態になっている、という順序です。
販路ごとの手数料と手残りの違いは実額で計算した記事にまとめてあります。
よくある質問
メルカリで複数アカウントを持つことはできますか?
規約で認められていません。そして技術的にも、本人確認・端末・決済情報の紐付けによる検知が年々強化されています。作れるかどうかより、いつまで持つかで考えてください。そして紐付けが検知された場合、止まるのは1つではなく全部です。
家族それぞれがメルカリのアカウントを持つのは違反ですか?
公式ヘルプが禁止しているのは「ひとりで複数のアカウントを所持(登録)すること」です。家族がそれぞれ自分の名義で1つずつ持つことは、この文言には当たりません。ただし、1台のスマホを家族で使い回すことや、支払い方法を共有することについて「問題ない」と書いたページは見つかりませんでした。名義・支払い方法・発送先の名前は、それぞれ本人のものにそろえてください。
退会して、新しいアカウントを作り直せますか?
公式ヘルプでは、退会後の再登録は過去のアカウントを復活させる対応になると書かれています。退会しても、評価や履歴がまっさらな新しいアカウントにはなりません。また、出品中の商品や振込申請中の売上金があると退会できません。
仕事用と私用を、メルカリの中で分ける方法はありますか?
個人事業主か法人なら、メルカリShopsがあります。ショップ用のアカウントは、フリマアプリの個人アカウントとは別になると公式に案内されています。どの個人アカウントがどのショップを運営しているかは、お客さまには分からないとも書かれています(メルカリShopsのアカウントはメルカリとは別になるの?)。これは「ひとりで複数」の抜け道ではなく、事業者向けに用意された別のサービスです。
間違えてアカウントを2つ作ってしまいました
公式ヘルプは、すでにアカウントがあるなら新しく登録し直すのではなく、既存のアカウントでログインするよう案内しています。ログインできないときは「アカウント復旧」で、新しい電話番号やメールアドレスに更新できます(会員登録ができない)。どちらを残すか迷ったら、評価と取引履歴があるほうです。この記事の後半で書くとおり、評価はいちばん時間のかかる資産だからです。
もう片方を自分で退会すれば済むのかは、ヘルプに書かれていません。事務局は登録状況の調査を受け付けているので(メルカリのヘルプ)、2つあることを自分から伝えて、どう処理すればいいかを確認するのが確実です。黙って使い続けるのが、いちばん悪い形です。
家族のスマホで、2つ目のアカウントを作れますか?
自分の2つ目は、端末を変えても「ひとりで複数」なので禁止です。家族本人のアカウントなら作れますが、その端末に登録履歴があると「ご利用の端末で既に会員登録済みです」と出て、新規登録できません(会員登録ができない)。機種変更したあとの古いスマホを家族に渡した場合も、そのスマホに登録履歴が残っていれば、同じ表示になる可能性があります。
家族のアカウントを借りて、自分の商品を出品するのは?
できません。公式ヘルプは「他人のアカウントを利用すること」を、複数アカウントと同じページで禁止しています(メルカリアカウントの不正利用)。家族の名義で作ったアカウントを自分が使うのは、名前が家族なだけで、実際には自分の2つ目です。家族のアカウントは、家族本人が使うものとして持ってください。
本人確認で「同一の情報を有する他のアカウントがある」と出ました
すでに本人確認を済ませたアカウントが、ほかにある可能性があるときに出る表示です。公式ヘルプは、本人確認が済んでいるほうのアカウントを使うよう案内しています。心当たりがない、ログインできないという場合は、事務局に登録状況の調査を頼めます。本人確認が通らないほかの原因(住所の書き方・画像・書類)と直し方はメルカリの本人確認にまとめています。
アカウントを止められました。作り直すべきですか?
先に、止まった理由を確認してください。登録情報の不整合(古い住所が残っている、名義が一致していないなど)が原因の場合、それを直して問い合わせれば解除される可能性があります。私の場合はそれで解除されました。
規約違反が理由の場合は、作り直しても同じことが起きます。止められた理由が消えていないからです。
出金しようとしたら止まりました。なぜですか?
出金申請は本人確認の関門になります。それまで普通に使えていても、出金の段階で登録情報が照合されます。氏名・住所・決済情報に不一致がないか確認してください。使っていない古い登録が残っていないかも見てください。
複数アカウントがバレる仕組みを知りたいのですが
この記事では扱いません。検知の仕組みは公表されておらず、しかも強化され続けているからです。いま書ける内容は、書いた時点から陳腐化していきます。回避方法を探す時間を、別の販路の評価を積むことに使ったほうが、確実に長く効きます。
販路を増やしたいのですが、何から始めればいいですか?
同じプラットフォームで増やすのではなく、別のプラットフォームに1つずつ持ってください。規約上の問題がなく、評価もそれぞれで積み上がります。商材によって売れる場所が違うので、機会損失も減ります。
まとめ
- 止められたら、作り直す前に理由を確認する。登録情報の不整合なら、直して連絡すれば解除される可能性がある
- 出金申請は本人確認の関門になる。氏名・住所・決済情報の不一致、古い登録の残りを確認する
- 規約違反が理由なら、作り直しても同じことが起きる。理由が消えていないから
- 複数アカウントは、プラットフォームが認めていない優位性。検知は強化され続け、緩む方向には動かない
- ツールが消えても自分は残るが、アカウントは自分ごと消える。しかも止まるときは全部同時
- いちばん重い代償は評価。評価は金では買えず、取引を1件ずつ積むしかない資産
- 増やすなら横ではなく縦。同じ場所で増やすのではなく、別のプラットフォームに1つずつ
- 販路を分ける理由はリスク分散ではなく、商材によって売れる場所が違うから。併売すると回転が上がる
複数アカウントを欲しがるとき、本当に欲しいのはアカウントの数ではありません。売れる場所の数です。それは規約の中で手に入りますし、そちらのほうが長く持ちます。

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