メルカリの値下げ依頼は無視していい|受けるべき相手の見分け方

メルカリ

「メルカリの値下げ依頼を無視していいのか」を調べて来られた方に、先に結論を書きます。

基本は無視で問題ありません。返信の義務はありませんし、私は強気の価格設定で出しているので、値下げ依頼はほぼ全部スルーしています。

ただし全部ではありません。受けたほうがいい相手が、はっきり存在します。

そして判断するのは、コメントの丁寧さでも、依頼の理由でもありません。相手が何者かです。これはプロフィールを1回開けば5秒で分かります。

相手の見分け方は、プロフィールを1回開くだけです

値下げ依頼が来たら、そのアカウントのプロフィールを開いてください。判断材料は全部そこに出ています。

1. 出品数がゼロ

これがいちばん強い信号です。出品が1つもないアカウントは、ほぼ確実に買付専門です。

メルカリを使っていて、売る側に一度も回っていないというのは、買ったものが手元に残っていないということです。自分で使うために買う人なら、いずれ不要になったものを出品します。それが1件もないなら、買ったものは別の場所に流れています。

2. 評価の数と出品数が釣り合っていない

出品ゼロなのに評価が数百件ついているアカウントがあります。評価の数だけ取引をしていて、そのすべてが購入だったということです。

自分で使うために数百個を買い続ける個人は、まずいません。取引回数と出品数の乖離が大きいほど、業者である確度が上がります。

3. フォロー中がフォロワーより極端に多い

フォロー中が数百〜千件あるのに、フォロワーが1桁というパターンです。

大量の出品者をフォローしているのは、仕入れ先として監視しているためと考えるのが自然です。新規出品の通知を受け取れば、安い個体を先に押さえられます。一方でフォロワーが増えないのは、売る側として誰にも見られていないからです。

この非対称は、買うことにしか関心がないアカウントで起きます。

4. プロフィール名が取引の速さをうたっている

「24時間以内に評価します」「即購入OK」「迅速対応」といった文言をアカウント名に入れているケースです。

個人が自分の買い物をするときに、こういう名乗り方はしません。取引の回転を意識している側の書き方です。数をこなす前提で動いていることが、名前の時点で出ています。

逆に、個人はこう見えます

生活雑貨や子供服や本が脈絡なく並んでいる。出品のジャンルがバラバラで、私物らしきものをコンスタントに出している。家の中のものを処分している人です。ここは値下げ依頼の扱いを変える必要がありません。

4つ全部を確認する必要はありません。1つ目だけで大半は判断がつきます。残りは、迷ったときの補強材料として使ってください。

業者と個人では、値下げの意味が正反対です

なぜ見分ける必要があるのか。同じ「値下げしてください」でも、その言葉が指しているものが違うからです。

業者 個人
買う目的 転売・輸出 自分で使う
依頼の意味 この値段なら仕入れる 安くなったら買うかも
値下げしたら 買う理由が増える 欲しさは変わらない
結果 即決する 買わないことが多い

業者にとって、仕入れ値は利益に直結します。だから価格が下がることは、そのまま買う理由の増加になります。合意した瞬間に決済します。

個人は違います。自分で使うために買うので、価格が下がっても「欲しい」という気持ちは強くなりません。値下げは購入の動機を作らないのです。だから交渉が成立しても、そこから購入に至らないことがよく起きます。

ここが、値下げ依頼を「全部断る」でも「全部受ける」でもなく、相手で分ける理由です。

実際に受けた1件:レーザープリンター

私が値下げを受けたのは、レーザープリンターを売ったときです。振り返ると、条件が3つ重なっていました。

1. そもそも個人が買わない商材だった

レーザープリンターは、家庭で使うものではありません。買うとしたらオフィス用途です。その時点で、相手が個人ではないこと、そして今すぐ必要としている可能性が高いことが読めました。

商材の性質そのものが、相手を絞り込んでくれるケースがあります。業務用の機器、重量のあるもの、大量に必要になるもの。こうした商品は、値下げ依頼が来た時点で相手が業者である確率が高くなります。

2. 大きくて場所を食っていた

単純に邪魔だったという理由です。在庫は物理的な体積を持つので、置き場所がそのまま事業の上限になります。大きいものが1つ居座ると、その分だけ次の仕入れが制限されます。

だから、多少値引いてでも早く現金に戻す価値がありました。この判断は、小さくて場所を取らない在庫では成立しません。

3. 仕入れ値がゼロで、値引いても赤字にならなかった

これが決め手です。仕入れ値は0円で、トナーとインクを交換しただけで直った個体でした。つまり値引ける幅が最初から大きく、赤字になるリスクがほぼありませんでした。

プリンターの修理そのものについてはプリンターを自分で修理する記事にまとめてあります。

3つ揃わないなら、受けません

相手が業者で、在庫が場所を食っていて、値引ける原価の余裕がある。この3つが重なったから受けただけで、どれか1つ欠けていたら断っていました。

特に3つ目が抜けていると、業者相手でも受けてはいけません。値下げに応じた結果、手残りが作業時間に見合わなくなるからです。手残りの計算方法は利益率ではなく手残りで見る記事手数料と送料の実額で計算した記事にあります。

判断のチェックリスト

値下げ依頼が来たら、順番にこれだけ確認してください。

  1. 相手の出品数はゼロか……ゼロなら業者。それ以外は個人と考える
  2. その在庫は、置いておくと場所を食うか……食わないなら急いで出す理由がない
  3. 値引いても手残りが残るか……残らないなら、相手が誰でも断る

3つとも「はい」なら受ける価値があります。1つでも「いいえ」があれば、無視して構いません。

個人からの依頼で、一度も成約しなかった2パターン

個人の値下げ依頼を受けて、結局買われなかった経験は何度もあります。特に成約しないパターンが2つありました。

「いまお金がないので、◯日まで取り置きしてください」

これは一度も買われたことがありません。

理由は考えれば分かります。決済手段があるなら、取り置きは必要ないからです。取り置きを求めている時点で、支払いの目処が立っていないということです。そして数日で状況が変わることは、まずありません。

加えて、取り置きに応じるとその期間は他の人に売れなくなります。成約しない相手のために、在庫を止めることになります。

理由をつけてくる値下げ依頼

「子どもの誕生日プレゼントにしたい」「友達がこれを探している」といった、事情を添えてくるタイプです。

理由が本当かどうかは関係ありません。問題は別のところにあります。理由を作ってまで値切ろうとする人は、購入の意思が価格に紐づいていないということです。

だから値下げに応じても、次の理由が出てきます。あるいはそのまま音沙汰がなくなります。交渉が目的であって、購入が目的ではないためです。

断り方のテンプレート

ここまで書いたとおり、判断のほとんどは相手を見た時点で終わります。文面は最後の処理でしかありません。

そもそも返信の義務はないので、無視で構いません。そのうえで返すなら、次の3つで足ります。

断る(理由を説明しない)

コメントありがとうございます。
恐れ入りますが、お値下げは考えておりません。
現在の価格でご検討いただけますと幸いです。

理由を書かないことが重要です。「送料が高いので」などと説明すると、そこを起点に交渉が続きます。

金額を提示された場合

ご提示いただきありがとうございます。
その金額ですと対応が難しいため、今回は現在の価格のままとさせていただきます。

取り置きを依頼された場合

コメントありがとうございます。
お取り置きは承っておりません。
先に購入手続きをいただいた方を優先しております。

3つ目は特に、曖昧にしないでください。一度受けると、その商品は数日間動かせなくなります。

そもそも値下げ依頼を減らすには

依頼が来てから対処するより、来ないようにするほうが早いです。

  • 商品説明に価格の方針を書いておく……「お値下げ交渉には対応しておりません」の一文を入れるだけで、依頼の数はかなり減ります
  • 値下げ前提の価格設定をしない……最初から交渉分を乗せておくと、交渉を呼び込みます
  • 価格を動かすなら、コメントではなく出品価格そのものを下げる……交渉に応じるより、公開価格を下げるほうが全員に平等で、話も早い

出品文面そのものの作り方は出品用テンプレート集にまとめてあります。ヤフオク向けですが、価格の方針を先に宣言しておくという考え方はメルカリでもそのまま使えます。

ヤフオクとメルカリでは、前提が違います

同じ「値下げ交渉」でも、プラットフォームによって起きやすさが違います。

メルカリは購入者に有利な設計です。購入ボタンが押された時点で取引が成立するかわりに、コメント欄での交渉が文化として定着しています。だから依頼の絶対数が多くなります。

ヤフオクは出品者に有利です。入札という段階が挟まるので、価格は入札者同士の競争で決まります。構造的に、個別の値下げ交渉が起きにくい。

この違いは、断り方の問題ではなくどこで売るかの選択の問題です。交渉対応に時間を取られているなら、販路そのものを見直す価値があります。

値下げ依頼が無視されている側の方へ

逆の立場で検索して来られた方のために、短く書いておきます。

無視されているのは、失礼だったからではありません。出品者が「この依頼は購入に至らない」と判断しているからです。前述のとおり、特に取り置き依頼と、事情を添えた値下げ依頼は成約率が低いことが知られています。

本当に買う意思があるなら、金額と、いつ購入するかを明示してください。「〇〇円になれば、いますぐ購入します」という書き方であれば、出品者側の判断は変わります。曖昧な依頼が無視されているだけです。

よくある質問

値下げ依頼を無視すると、ペナルティはありますか?

ありません。コメントへの返信義務はありません。ただしコメントは他の閲覧者にも見えます。無視した状態が長く残るのが気になるなら、短く断って締めておくほうが見栄えは良くなります。

どういう相手なら値下げを受けるべきですか?

3つ揃ったときだけです。相手の出品数がゼロ(=業者)、在庫が場所を食っている、値引いても手残りが残る。1つでも欠けたら断って構いません。

なぜ出品数で業者だと分かるのですか?

メルカリを使っていて一度も売る側に回っていないアカウントは、買ったものが手元に残っていないということです。自分で使うために買っている人なら、いずれ不要になったものを出品します。それが1件もないのは、買ったものを別の場所で売っているからです。

迷う場合は、評価数と出品数の乖離、フォロー中とフォロワーの非対称、アカウント名の3つを合わせて見てください。評価が数百件あって出品ゼロ、フォロー中が数百件でフォロワーが1桁、名前に「24時間以内に評価します」——このあたりが重なれば、まず業者です。

取り置きは絶対に受けないほうがいいですか?

私は受けません。取り置き依頼から購入に至った経験が一度もないからです。決済手段があるなら取り置きは不要で、求めてくる時点で支払いの目処が立っていません。そのあいだ在庫は他の人に売れなくなります。

値下げに応じたのに買われませんでした。何が悪かったのですか?

おそらく相手が個人です。自分で使うために買う人は、価格が下がっても欲しさが変わりません。値下げは購入の動機を作らないので、交渉が成立しても購入に至らないことがよくあります。次からは相手の出品数を先に確認してください。

まとめ

  • 値下げ依頼は基本的に無視で問題ない。返信の義務はない
  • 判断するのは文面ではなく相手。出品数がゼロなら、ほぼ確実に買付専門=業者。補強材料は、評価数と出品数の乖離、フォロー中とフォロワーの非対称、取引の速さをうたうアカウント名
  • 業者にとって値下げは「買う理由の増加」なので即決する。個人は自分で使うので、値下げしても欲しさが変わらず、買われないことが多い
  • 受けるのは3つ揃ったときだけ。相手が業者/在庫が場所を食う/値引いても手残りが残る
  • 取り置き依頼と、事情を添えた値下げ依頼は成約しない。前者は支払いの目処が立っておらず、後者は購入意思が価格に紐づいていない
  • 断り方に理由を書かない。説明すると、そこから交渉が続く
  • 依頼を減らすなら、商品説明に価格の方針を先に書く。それでも多いなら販路を見直す

値下げ依頼への対応は、丁寧さの問題ではありません。その依頼が購入に変わるかどうかを、相手を見て判断するだけです。判断が先にあれば、文面はどうとでもなります。

 

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