「アメリカ輸入代行」「アメリカ 転送サービス」で業者を比べている方に、先に結論を書きます。
2026年9月29日に、日本語で使える業者を中心に10社の公式の料金表と送料計算ツールで、同じ荷物(0.5kg・1kg・2kg・5kg)を1個、東京都へ送るときに転送会社に払う額を見積もりました。私はアメリカの転送サービスをMyUS中心に使っていて、使い勝手は良かったです。日本語の業者では、スピアネットも使った記憶があります。
国際転送費だけで比べると、いちばん安かったのは、0.5〜2kgならBuyandship(料金ページの額)、5kgならMyUSでした。ただし、業者ごとに条件(まとめられる重さ、燃油サーチャージ、届くまでの日数、倉庫の州の売上税)が違うので、目的別に並べます。
- 結論|目的別に、どこを選ぶか
- 比較|10社の日本向け料金を、同じ荷物で見積もった
- 違い|輸入代行と転送サービスは、何が違うか
- よくある質問
- 1. 先に、私がやったこととやらなかったことを書きます
- 2. 転売で使う場合の結論:採算を決めるのは、1箱に入れる点数と、業者の運賃です
- 3. 「州税ゼロ」は選択基準になりません
- 4. 最初に決めるのは、配送業者です
- 5. 次に決めるのは、箱です
- 6. 古着の場合を、実測値で計算します
- 7. 損益分岐点:何点まとめれば黒字になるか
- 8. 最適発送点:いつ送るか
- 9. 業者は、型で分かれます
- 10. 集める行為に、いくらかかるか
- 11. そもそも買えない場合
- 12. 日本側で何がかかるか
- 13. 使わないという選択
- 14. 分かったことと、分かっていないこと
結論|目的別に、どこを選ぶか
| こういうとき | この記事の見積もりで安かった業者 | 理由 |
|---|---|---|
| 0.5〜2kgの荷物を1個送る | Buyandship(料金ページの額で3,300円〜5,100円) | 最初の3ポンドまで3,300円、以降1ポンドごとに900円。ただし燃油付加費の書き方がページによって違う(下の注意)。次に安いのはShipitoとMyUS |
| 5kg前後の荷物を1個送る | MyUS(8,945円) | 無料アカウントでFedEx Economy 12ポンドが59.63ドル。料金ページでは、1個をそのまま送るなら手数料なし。次はスピアネット(燃油サーチャージ別)とShipito |
| 何店舗かの荷物を1箱にまとめる | Buyandship、MyUS | 料金ページでは、Buyandshipは同梱無料(まとめた後12ポンド・10件まで)。MyUSは無料アカウントなら2個目から1個2.99ドル(1個目は無料)、Premium会員(月9.99ドル)なら無料 |
| 送料を燃油サーチャージ込みで先に知りたい | JISA、BeHappy | JISAは送料表に燃料サーチャージを含むと明記。BeHappyも見積もりに燃料費を含むと明記 |
| 日本語で代理購入まで頼みたい | JISA、US-BUYER、ALICE HOUSE、OPAS | 手数料の決め方が違う(下の表)。商品価格と点数で安い業者が変わる |
| かさばるが軽い物(各社の規定から。見積もりはしていない) | MyUS、Buyandship、JISA | MyUSは長さ+幅+高さ72インチまで重さだけで計算。Buyandshipは容積重量が実重量の5倍以上のときだけ容積で計算。JISAは3辺合計160cmまで重さだけ |
| eBayで、日本に送らない出品者から買う | 安い物を1点ならセカイモンのこともある | 別の記事(セカイモンの評判)で、転送サービスと比べた |
比較|10社の日本向け料金を、同じ荷物で見積もった
荷物1個を東京都(100-0001)へ送るときに、転送会社に払う見積額です。各社で選べたいちばん安い便で比べているので、届くまでの日数は便によって大きく違います(表の下に書きました)。関税・消費税、配送会社の立替手数料、任意の保険は入っていません。ドル建ての額は1ドル150円で単純に円にしただけで、実際の請求額は各社の為替レートで決まります(BeHappyは独自のレートを使います)。
各社で選べた最安便での見積額(転送会社に払う額)
| 業者 | 0.5kg | 1kg | 2kg | 5kg | 送料以外に必ずかかるもの | 倉庫の州(売上税) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Buyandship | 3,300円 | 3,300円 | 5,100円 | 11,400円 | 料金ページではなし(同梱も無料) | ポートランド(「免税」と表示) |
| MyUS(無料アカウント) | 4,629円 | 4,628円 | 5,648円 | 8,945円 | 1個をそのまま送るならなし | 「US Sales Tax-Free Address」と表示 |
| Shipito(無料アカウント。佐川急便は個人輸入のみ) | 4,037円 | 4,593円 | 5,844円 | 9,954円 | 受け取り1個3.25ドル | カリフォルニア(売上税がかかる場合あり) |
| JISA | 5,850円 | 6,150円 | 7,200円 | 10,800円 | 転送1オーダー10ドル(カード払いは5%加算) | カリフォルニア |
| スピアネット | 6,525円 | 6,525円 | 6,975円 | 9,825円 | 1箱目9ドル(燃油サーチャージは別) | 未確認 |
| Planet Express | 4,878円 | 7,113円 | 7,887円 | 15,342円 | 1個2ドル | オレゴン倉庫で計算(売上税なし) |
| US-BUYER | 7,022円 | 7,883円 | 9,642円 | 14,216円 | 転送手数料8ドル〜(重さで決まる)、ヤマトは梱包料2ドル | オレゴン(売上税なし) |
| OPAS(基本プラン) | 5,802円 | 8,544円 | 11,204円 | 20,417円 | まとめるなら1回10ドル | オレゴン(売上税なし) |
| BeHappy(一般会員・商品1点) | 9,902円 | 9,981円 | 11,006円 | 15,965円 | 荷受手数料1.80ドル(表の額に込み) | オレゴン(売上税なし) |
| Fishisfast | 5,850円 | 8,850円 | 13,500円 | 19,050円 | なし | デラウェア(売上税なし) |
使った便は、Buyandshipは同社の配送、MyUSはFedEx Economy(5〜9日)、Shipitoは佐川急便(4〜8営業日。Shipitoの案内では個人輸入のみ、商用利用不可)、JISA・スピアネット・BeHappyはヤマト運輸、OPASはUPS Expedited(3〜8営業日)です。Planet Expressは0.5kgがPlanet Mail Express(20〜28営業日)、1kgと5kgがヤマト、2kgがFedEx International Connectで、US-BUYERは0.5kg・1kg・5kgがFedEx国際コネクトプラス、2kgがヤマトでした。Fishisfastは1kgまでがUSPS First-Class(4〜6週間)、それより重いとUSPS Priority Mail(15〜25日)です。
重さは、転送業者の多くがポンド単位で切り上げて計算するので、0.5kgは2ポンド、1kgは3ポンド、2kgは5ポンド、5kgは12ポンドとして見積もりました。寸法を入れる計算ツールには、0.5kgは8×6×3インチ、1kgは10×8×4インチ、2kgは12×8×5インチ、5kgは16×12×8インチの箱で入れています(容積重量が実重量を超えない大きさです。Planet Expressは0.5kgを7.9×5.9×3.1インチで入れるなど、ほぼ同じ大きさです)。MyUSとShipitoは重さだけで計算しています。スピアネットの送料はkg単位の表です。見積もりは各社の計算ツールや料金表の額で、実際の額は倉庫で梱包した後の重さ・寸法で決まります。
比べるときに気をつけたいこと
- 表のBuyandshipの額は、料金ページの額です。料金ページには「追加料金や隠れた費用は一切発生いたしません」とある一方、ヘルプには燃油付加費などが加算される場合があると書かれていて、ページどうしで食い違っています。まとめて送れるのは12ポンド・10件までです。
- スピアネットの送料には、当月の燃油サーチャージが加算されます(割合はヤマトアメリカのページで確認)。JISAとBeHappyは、表示額に燃油サーチャージを含むと書いています。MyUSは燃油サーチャージなしと書いています。
- MyUSの計算ツールに出る額は、Premium会員(月9.99ドル、30日間の無料体験あり)の料金です。表は、会費のかからない無料アカウントの料金(計算ツールの通常料金。12ポンドで59.63ドル、Premiumなら58.50ドル)で入れています。まとめる手数料は、無料アカウント(Single Package)が1個目は無料・2個目から1個2.99ドル(2025年8月19日のMyUS公式ブログ)、Premiumが無料です。料金ページには「まとめ無料」とも書かれているので、申し込む前に確かめてください。
- JISAはクレジットカード払いだと5%加算されます。宅配便の保険料は、公式の表では商品金額1,000ドルまでは0ドル(自動で付く)で、それを超えると表の保険料がかかります。
- US-BUYERのヤマトの梱包料は、2026年10月1日から3ドルに上がると告知されています。
- 比較記事でよく名前が挙がるUSGoBuyは、公式ドメイン(usgobuy.com)が転送サービスとは別のサイトを表示していたので、外しました。Stackryは、今回、同じ条件の料金を取得できなかったため表から外しました。USA2Meは日本語のサイトがないため外しています(いずれも2026年9月29日確認)。
代理購入(業者に代わりに買ってもらう)の手数料は、次のとおりです(各社の公式ページ、2026年9月29日確認)。
| 業者 | 代理購入の手数料 |
|---|---|
| JISA | 商品金額の9%、商品金額が211ドル未満なら一律19ドル |
| US-BUYER | 商品額のうち53.33ドルまでの部分は一律8ドル、53.34〜999.99ドルの部分は15%、1,000〜1,999.99ドルの部分は12%、2,000ドル以上の部分は10% |
| ALICE HOUSE | 1オーダーごとに、100ドルまで20ドル、100.01〜150ドルは25ドル、150.01〜200ドルは30ドル、200.01ドル以上は15% |
| OPAS | 注文総額の15%、最低15ドル(転送会社に発送しない店舗は最低30ドル) |
| Buyandship | 商品代金の6%(ヘルプの記載。アメリカ倉庫での扱いは未確認) |
| Planet Express | 5ドル+購入額の7% |
| Shipito | 8.50ドル+処理4.3%+コミッション8% |
違い|輸入代行と転送サービスは、何が違うか
転送サービスは、業者のアメリカの住所を借りて自分で買い物をし、その住所に届いた荷物を日本へ送ってもらう仕組みです。輸入代行(代理購入)は、買い物そのものを業者に頼む仕組みで、上の表のとおり商品価格に応じた手数料がかかります。日本に送ってくれない店でも、アメリカの住所に送ってくれるなら、転送サービスだけで足ります。転送業者の住所に送ってくれない店では、代理購入を使うことになります(OPASの料金表にも、転送会社に発送しない店舗の区分があります)。
私の場合、仕入れた物を1点ずつ送ると利益が出ず、まとめて一度に送ったときは利益が出ました。その理由と、何点まとめれば黒字になるかは、1章から後ろに書いています。
よくある質問
アメリカからの個人輸入は違法ですか?
物によります。税関は、麻薬、拳銃などの銃砲、知的財産権を侵害する物(偽ブランド品など)を輸入してはいけない物として定めていて、海外の事業者が個人宛てに送る商標権・意匠権を侵害する物も含まれます。医薬品・化粧品などは、厚生労働省が個人輸入の決まりを定めています。
関税・消費税はかかりますか?
かかる場合があります。売る目的で輸入する物は、課税価格に0.6は掛からず、商品価格に運賃・保険料を足した額になります。個人で使う物は、課税価格が海外小売価格の0.6倍になります。どちらも、課税価格が1万円以下なら原則として免除です(例外あり)。個人使用の0.6倍の特例は、2028年4月1日から廃止されます。12章に書きました。
日本まで何日かかりますか?
便によって違います。各社の表示では、MyUSのFedEx Economyが5〜9日、Shipitoの佐川急便が4〜8営業日、OPASのUPS Expeditedが3〜8営業日で、FishisfastのUSPS First-Classは4〜6週間でした。
eBayで買った物も転送できますか?
できます。ただし、eBayの返金保証のポリシーでは、購入者が自分で転送サービスを使って送った商品は、「届かない」も「説明と違う」も対象外です。eBay国際配送の商品なら、転送サービスを使わずに日本へ届き、返金保証の対象です。詳しくはセカイモンの評判に書きました。
1. 先に、私がやったこととやらなかったことを書きます
1-1. MyUSを中心に、いくつか使いました
私はアメリカの転送サービスを実際に使っていました。中心はMyUSで、使い勝手は良かったです。ほかにもいくつか併用していて、日本語の業者ではスピアネットも使った記憶があります。
ただし当時の料金体系は、今では確かめられません。現在のMyUSの日本向けの見積もり運賃は、2026年9月29日に公開ページの送料計算ツールで取り直し、4-6と7-6に入れました。
MyUS 1社の会費・同梱料・保管の日数・補償(外さなければ自動でつく)の決まりは、MyUSの評判と料金にまとめました。
1-2. ブティック買いの単品仕入れでは、成立しませんでした
私がやっていたのは、アメリカのブティックから欲しいものを買って日本に持ってくる、という形でした。1点ずつ選んで、1点ずつ送る。
これは成立しませんでした。利益が出ないというより、国際送料を1点で背負うと、そもそも粗利が残らないという構造でした。
1-3. まとめ買いなら、当時でも利益は出ていました
一方で、まとめて買って一度に送る形にすると、利益は出ていました。理由ははっきりしていて、代行にかかるコストが1点あたりで薄まるからです。
当時はここを感覚でやっていました。この記事では、その感覚を数字にします。
1-4. オレゴン州を通しましたが、それは効いていませんでした
州の売上税(Sales Tax)がかからない州を経由すれば有利になる、という話があります。私も当時それを取りにいっていました。
それでも、ほとんど利益は残りませんでした。
今回調べ直して理由が分かりました。3章に書きます。結論だけ先に言うと、州税ゼロは、この業界では全員が持っている条件でした。
1-5. この記事で答えること
| 問い | どこで答えるか |
|---|---|
| どの業者が安いか(10社の日本向け料金) | 冒頭の「比較」 |
| 目的別に、どこを選べばいいか | 冒頭の「結論」 |
| 州税ゼロの州を選べば有利なのか | 3章 |
| どの配送業者を使うべきか | 4章 |
| どの箱を使うべきか | 5章 |
| 古着のようにかさばるものはどうするか | 6章 |
| 何点まとめれば黒字になるのか | 7章 |
| いつ発送すればいいのか | 8章 |
| 業者はどう分類できるのか | 9章・10章 |
| そもそも買えない場合はどうするか | 11章 |
| 日本側で何がかかるか | 12章 |
| 使わない選択はあるか | 13章 |
2. 転売で使う場合の結論:採算を決めるのは、1箱に入れる点数と、業者の運賃です
2-1. 同じ商品で、符号が変わります
先に結論の形だけ見せます。詳しい前提と計算は7章です。
| 1回の発送に入れた点数 | 手取り |
|---|---|
| 1点 | −5,179円 |
| 3点 | −3,491円 |
| 5点 | +806円 |
| 8点 | +8,661円 |
前提は、1点あたり粗利3,000円・重量0.5kg・容積1,000cm³の商品を、手数料のかからない転送会社を使って日本へ送った場合です。商品も利益率も業者も同じで、違うのは1箱に何点入れたかだけです。
これが1-2と1-3で書いた私の実体験と、そのまま一致しました。
ただし、この表の国際送料は、全社共通の基準線として置いたUSPSの公示料金です。各社の送料計算ツールで日本向けの見積もり運賃を取り直し、同じ前提で計算すると、MyUSは2点で+615円、Fishisfastは5点でも−116円でした(7-6)。点数と同じくらい、業者が持っている運賃の差が効きます。
2-2. 決める順番は3つです
| 順番 | 決めること | 効き方 |
|---|---|---|
| 1 | 配送業者 | 容積重量を課すかどうかで、同じ荷物の送料が1.8〜2.4倍変わります(4章) |
| 2 | 箱 | 定額箱と重量制のどちらが安いかは、商材の梱包密度で決まります(5章) |
| 3 | 点数と発送タイミング | 黒字になる点数と、最も効率の良い点数は違います(7章・8章) |
この3つを決めてから、最後に業者を選びます。順番が逆だと、業者の手数料表を見比べても答えが出ません。
最後に業者を選ぶときに見るのは、受け取り・同梱の手数料より、自分の荷物の重さでの日本向け運賃です。同じ重さでも、業者によって2倍以上違いました(4-6)。
2-3. 州税を最初に見ると、間違えます
アメリカ輸入の記事では「州の売上税がかからない州の倉庫を選べ」という説明をよく見ます。私も当時それを取りにいきました。
結論から言うと、これは選択基準になりません。次の章で、なぜそう言えるのかを各社の公開文言で示します。
3. 「州税ゼロ」は選択基準になりません
3-1. 3社が、同じことを売り文句にしています
日本から使える主要な転送サービスの公開ページを並べました。
| 会社 | 倉庫のある州 | 州税についての自社の説明 |
|---|---|---|
| Fishisfast | デラウェア州 | 「売上税がかからない分、購入先の場所により最大7.5%を節約することができます」 |
| Stackry | ニューハンプシャー州(Nashua) | “Pay no U.S. sales tax and save up to 7.25%“ |
| OPAS | — | “Shop U.S. Sales-Tax-Free!” |
いずれも2026年9月に各社の公開ページで確認したものです。引用は原文のままです。
3社が同じことを言っていて、数字までほぼ同じです。全員が持っている条件は、選ぶ理由になりません。
3-2. 州税のある州にいる会社が、成立しています
もし州税ゼロが決定的なら、州税のある州の業者は存在できないはずです。ところが、そうなっていません。
Big Apple Buddyはニューヨークを拠点にしていて、公式FAQにこう書いています。
Big Apple Buddy is based in New York so an 8.875% sales tax may apply to your order. Because we are purchasing the item on your behalf, the full product cost (including the sales tax) gets passed through to you.
出典:Big Apple Buddy「FAQ」(2026年9月確認)
節約するどころか、8.875%を転嫁すると明記しています。それでもこの会社は成立している。ということは、利用者が払っているのは州税ではなく、別のものです(11章で扱います)。
3-3. オレゴンは「選ぶ」ものでした
私が当時オレゴンを経由していた件も、公開情報で説明がつきました。
Shipitoは倉庫の所在地をFAQで公開しています。
Torrance, California; Tualatin, Oregon; Austria; and Japan
出典:Shipito「FAQ – General Questions」(2026年9月確認)
| 会社 | 倉庫の州 | 利用者が選べるか |
|---|---|---|
| Shipito | カリフォルニア州/オレゴン州ほか | 会員の種類で決まります。無料アカウントはカリフォルニア(売上税あり)、Premium会員はオレゴン(売上税なし)が標準の住所です |
| Fishisfast | デラウェア州 | 選ぶ余地がありません(最初から売上税なし) |
| Stackry | ニューハンプシャー州 | 同上 |
同じFAQには、無料アカウントの標準の住所はカリフォルニア倉庫で、Premium会員になると売上税のないオレゴン倉庫の住所になる、と書かれています(2026年9月29日確認)。つまり「オレゴンを通す」というのは、特別な工夫ではなく、Shipitoなら有料会員に付いてくる住所でした。他社を使えば、会員の種類に関係なく最初から州税ゼロです。
Shipitoのプレミアムの会費は月10ドル・年60ドルです。カリフォルニアの売上税(トーランスは10.25%)を取る店で月98ドルを超えて買うなら、売上税だけで月会費を取り返せます。計算はShipitoの評判と料金に書きました。
当時の私は、これを優位性だと思っていました。優位性ではありませんでした。
3-4. 効いていたのは、為替でした
税関が公示している為替相場で、同じ9月第1週を5年分並べます。
| 通貨 | 2021年9月 | 2026年9月 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 米ドル | 109.89円 | 159.12円 | +44.8% |
| 中国元 | 16.96円 | 23.68円 | +39.6% |
| 韓国ウォン(100ウォン) | 9.41円 | 11.50円 | +22.2% |
出典:税関「外国為替相場(課税価格の換算)」各週の公示値
3か国のうち、ドルがいちばん上がっています。業者が売り文句にしている節約が7.25〜7.5%で、この5年で起きた原価上昇が44.8%です。
桁が違います。州税を取りにいっても、為替の動きには追いつきません。これが「オレゴンを通したのに残らなかった」の中身でした。
なお、この記事の以降の計算はすべて1ドル=159.12円(2026年9月6日〜12日適用の税関公示値)で換算しています。レートは毎週変わるので、実際に計算するときはその週の公示値に置き換えてください。
4. 最初に決めるのは、配送業者です
4-1. 容積重量を課す業者と、課さない業者があります
国際配送では、荷物の重さだけでなく「箱の大きさ」でも料金が決まることがあります。これを容積重量と呼びます。
そして、これを課す業者と課さない業者があります。ここが最初の分岐です。
Fishisfastが、この違いを公開しています。
USPS – 重量のみで送料は計算されます。箱のサイズ(容積重量)は送料に影響を及ぼしません。
Fedex – 重量と容積重量を比較し、重い方で送料は計算されます。
DHL – Fedexと同じく、重量と容積重量を比較の上、送料は計算されます。
出典:Fishisfast「送料の計算方法」(2026年9月確認)
| 配送業者 | 料金の基礎 | かさばる荷物への影響 |
|---|---|---|
| USPS | 実重量のみ | ありません |
| FedEx | 実重量と容積重量の重いほう | あります |
| DHL | 同上 | あります |
4-2. 容積重量の計算式は、公開されています
同じページに式が載っています。
(縦 x 横 x 高さ) ÷ 166
単位はインチとポンドです。この166という数字をメートル法に直すと、およそ5,997cm³で1kgになります。
これは中国輸入代行の記事で扱った除数6,000と、実質的に同じ値です。国が変わっても、容積重量の考え方は同じでした。
4-3. 実際の梱包例が公開されていました
同社は実際の梱包例を5件公開しています。式で検算しました。
| 梱包例 | 実重量 | 公開されている容積重量 | ÷166で再現 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|
| スニーカー1足(15×6×10) | 2.95lb | 5.42lb | 5.42 一致 | 1.84倍 |
| シューズ2足(15×11×11) | 4.50lb | 10.95lb | 10.93 一致 | 2.43倍 |
| 釣り竿1本(46×3×4) | 1.60lb | 3.33lb | 3.33 一致 | 2.08倍 |
| インソール1点(13×3×5) | 0.45lb | 1.27lb | 1.17 再現できず | 2.82倍 |
| 小型バッグ1点(9×5×6) | 1.90lb | 2.98lb | 1.63 再現できず | 1.57倍 |
5例中3例が、公開されている式で正確に再現できました。残り2件は再現できていません(14-2に書きます)。
4-4. 差は1.8倍から2.4倍でした
再現できた3例で、容積重量は実重量の1.84倍・2.43倍・2.08倍でした。
同社自身も、こう書いています。
Fedex, DHLにおいては箱のサイズも送料に影響を与えますので、場合によってはこの算出された送料の1.5倍から2倍前後の額になる可能性もございます。
実例と説明が一致しています。つまり「USPSで見積もった送料の1.8〜2.4倍」が、FedEx・DHLを選んだ場合の目安になります。
4-5. かさばる商材なら、USPSです
| 商材の性質 | 選ぶべき配送業者 | 理由 |
|---|---|---|
| 軽くてかさばる(衣類・古着・靴) | USPS | 容積重量が課されません |
| 重くて小さい(電子部品・時計・化粧品) | どれでも | 実重量のほうが大きいので、容積重量は効きません |
| 急ぐ場合 | FedEx・DHL | 速度を買う判断です。容積重量は覚悟します |
ここを間違えると、以降の計算がすべてずれます。箱を工夫する前に、まず容積重量が課される土俵に自分が立っているかどうかを確認してください。
4-6. 業者が出す運賃は、2倍以上違いました
ここまでの話は、USPS・FedEx・DHLという運ぶ会社の違いでした。実際に払う料金は、転送業者がそれぞれの運ぶ会社と結んでいる契約で決まります。2026年9月29日に、各社の公開ページの送料計算ツールで、日本(東京)向けのいちばん安い便の見積もり運賃を取りました。
| 荷物の重さ | Shipito(佐川急便) | MyUS(FedEx Economy、Premium会員の料金) | Fishisfast(いちばん安い便) |
|---|---|---|---|
| 1ポンド | 19.95ドル | 26.77ドル | 39ドル(USPS First-Class) |
| 2ポンド | 23.66ドル | 30.27ドル | 39ドル(USPS First-Class) |
| 3ポンド | 27.37ドル | 30.25ドル | 59ドル(USPS First-Class) |
| 4ポンド | 31.11ドル | 36.92ドル | 79ドル(USPS First-Class) |
| 5ポンド | 35.71ドル | 36.94ドル | 90ドル(USPS Priority Mail) |
| 10ポンド | 54.32ドル | 50.55ドル | 117ドル(USPS Priority Mail) |
| 12ポンド | 63.11ドル | 58.50ドル | 127ドル(USPS Priority Mail) |
| 届くまでの目安(各社の表示) | 4〜8営業日 | 5〜9日 | First-Classは4〜6週間、Priority Mailは15〜25日 |
| 送料のほかにかかるもの | 受け取り1個3.25ドル、まとめると1個5.50ドル(無料アカウント。住所はカリフォルニア倉庫で、売上税のないオレゴン倉庫はPremium会員向け) | 1個だけならなし。まとめると2個目から1個2.99ドル(Single Package、会費なし)、Premium会員(月9.99ドル、30日の無料体験あり)なら無料 | 受け取り・同梱は無料(倉庫はデラウェア州) |
1ポンドの荷物で、Shipitoの19.95ドルとFishisfastの39ドルは約2倍の差です。5-1のUSPSの公示(1ポンド66.05ドル)より、どの業者も安い便を持っていました。一方で、Fishisfastの計算ツールに出たUSPS Priority Mailは1ポンド70ドルで、公示より高くなっていました。転送業者が出すUSPSの料金は、公示と同じとは限りません。
容積重量の扱いも業者で違います。Shipitoの佐川急便は容積重量で計算し、16×12×12インチ・実重量4ポンドの箱は13.88ポンド扱いで70.55ドルになりました(実重量なら31.11ドル)。MyUSは、長さ+幅+高さが72インチ(183cm)までなら、FedEx・DHL・UPSでも重さだけで計算すると書いています。4-5の「かさばる商材ならUSPS」は、このように重さだけで出す業者を使えば当てはまりません。
料金はどれも計算ツールの見積もり額で、実際の額は倉庫で梱包した後の重さ・寸法で決まります。ポンド未満は切り上げです(ShipitoとFishisfastで、1.1ポンドが2ポンドの料金になることを確かめました)。Shipitoの佐川急便は、カリフォルニア倉庫とオレゴン倉庫で同じ料金でした。MyUSの公開ページに出る額はPremium会員の料金で、12ポンドでは通常の料金が59.63ドル、Premiumが58.50ドルでした。MyUSは燃油サーチャージなしと書いています。Stackryは計算ツールがページに埋め込まれていて、料金を取れませんでした。
eBayの商品を、日本に送らない出品者から1点買う場合は、セカイモンのほうが安くなる価格帯があります。その比較はセカイモンの評判の3-1に書きました。
5. 次に決めるのは、箱です
5-1. 日本向けの公示料金
USPSは料金を公示しています。日本は、重量制ではPriority Mail Internationalの価格グループ17、定額箱では価格グループ3にあたります。
| 種類 | 日本向けの料金 | 円換算(1ドル=159.12円) | 上限 |
|---|---|---|---|
| Flat Rate Envelope | $49.75 | 7,916円 | 4lb |
| Small Flat Rate Box | $51.40 | 8,179円 | 4lb |
| Medium Flat Rate Box | $96.40 | 15,339円 | 20lb |
| Large Flat Rate Box | $121.30 | 19,301円 | 20lb |
| 重量制(1lb) | $66.05 | 10,510円 | — |
| 重量制(19lb) | $161.55 | 25,706円 | — |
出典:USPS「Notice 123 Price List」(2026年9月確認・Retail価格)
重量制の1lbから19lbまでを直線で近似すると、固定費$60.74に1lbあたり$5.31が乗る形になります。
5-2. 定額箱の限界は、重量ではありません
ここが、この記事でいちばん誤解されている部分だと思います。
Medium Flat Rate Boxには「20lbまで」と書いてあります。しかし内寸は11インチ×8.5インチ×5.5インチ、8,427cm³です。
この容積に20lb(9.07kg)を入れるには、どれくらいの密度が必要か。
5-3. 水より重くないと、上限重量には届きません
| 箱 | 内寸容積 | 上限重量まで詰めるのに必要な密度 |
|---|---|---|
| Small Flat Rate Box | 1,234cm³ | 1,470kg/m³ |
| Medium Flat Rate Box | 8,427cm³ | 1,077kg/m³ |
| Large Flat Rate Box | 12,708cm³ | 714kg/m³ |
水の密度が1,000kg/m³です。
つまりMedium Flat Rate Boxで20lbに到達するには、水より重い商材でなければなりません。通常の物販でそれは起きません。先に容積で埋まります。
「20lbまで入る」という表示を信じて計算すると、実際に入る量の何倍もの見積もりを立てることになります。
5-4. だから、梱包密度で決まります
実際にMedium Flat Rate Boxへ何kg入るかは、商材の梱包密度で決まります。
| 梱包密度 | Medium箱に入る重量 | 1kgあたりの実効単価 |
|---|---|---|
| 166.7kg/m³(古着) | 1.40kg | 10,957円 |
| 250kg/m³(かさばる衣類・雑貨) | 2.11kg | 7,270円 |
| 300kg/m³(靴・バッグ) | 2.53kg | 6,063円 |
| 400kg/m³(一般雑貨) | 3.37kg | 4,552円 |
| 600kg/m³(化粧品・小型家電) | 5.06kg | 3,031円 |
| 900kg/m³(電子部品・時計) | 7.58kg | 2,024円 |
この表の前提は、Medium Flat Rate Box $96.40(=15,339円)を、内寸8,427cm³いっぱいまで各密度で満たした場合です。
同じ箱、同じ料金で、1kgあたりの単価が5.4倍違います。
5-5. 分岐点は梱包密度361kg/m³です
定額箱と重量制のどちらが安いかは、計算できます。
| 内容 | |
|---|---|
| 重量制の近似式 | 固定$60.74+$5.31/lb |
| Medium定額箱と等価になる重量 | 6.72lb(3.05kg) |
| それをMedium箱の容積8,427cm³で割ると | 361kg/m³ |
| 梱包密度 | 安いのは |
|---|---|
| 361kg/m³より高い(重くて小さい) | 定額箱 |
| 361kg/m³より低い(軽くてかさばる) | 重量制 |
この数字は自分の商材で計算し直せます。手順は、①1点の重量を測る、②梱包したときの容積を測る、③重量÷容積で密度を出す、④361と比べる、です。
6. 古着の場合を、実測値で計算します
6-1. 古着の梱包密度は166.7kg/m³でした
私は韓国古着の仕入れで、梱包したときの密度を実測しています。166.7kg/m³でした。
この数字を5-5の分岐点361kg/m³と比べると、大きく下回っています。
6-2. 定額箱と重量制で、3.7倍差でした
| 送り方 | 入る量 | 送料 | 1着あたり |
|---|---|---|---|
| USPS重量制 19lb | 8.62kg=43着 | 25,706円 | 598円 |
| Medium定額箱 | 1.40kg=7着 | 15,339円 | 2,191円 |
この表の前提は、古着1着0.2kg・梱包密度166.7kg/m³、1ドル=159.12円です。
3.7倍差です。定額箱のほうが総額は安いのに、1着あたりでは高くつきます。中身が入らないからです。
さらにFedExやDHLを選ぶと、4-4で見たとおり容積重量が効いて1.8〜2.4倍になります。かさばる商材でこの2つを組み合わせると、最も高い送り方になります。
6-3. ただし、現地買付とは別の話です
ここまでは「アメリカのオンラインで買ったものを日本へ送る」場合の計算です。
現地に行って買い付ける場合は、渡航費を点数で割るという別の計算になります。そちらはアメリカ仕入れの記事にまとめてあります。旅行のついでにハワイで限定品を買って持ち帰る場合は、ハワイせどりに分けています。アメリカで古着をやるなら、そもそも現地で大量に仕入れる形のほうが噛み合います。
| 現地買付 | 転送サービス | |
|---|---|---|
| 買えるもの | 中古・古着・一点物(オンラインに出ないもの) | オンラインで売られているもの |
| 固定費 | 渡航費(1回いくら、と決まっています) | ありません |
| 点数の上限 | 持ち帰れる量・送れる量 | 箱の容積 |
| 向いている頻度 | まとめて大量に、たまに | 少量を、こまめに |
7. 損益分岐点:何点まとめれば黒字になるか
7-1. 計算の前提
ここから、実際に何点まとめれば黒字になるかを計算します。前提を全部出します。
| 前提 | 値 |
|---|---|
| 商品1点の粗利(国際送料を引く前) | 3,000円 |
| 商品1点の重量 | 0.5kg |
| 商品1点の容積(梱包後) | 1,000cm³ |
| 買い方 | 複数の店から1点ずつ。荷物は別々に倉庫へ届きます |
| 送り方 | 倉庫でまとめて、1回で日本へ発送 |
| 国際送料 | USPS公示(日本向け)。重量と容積から最も安い便を自動で選択 |
| 為替 | 1ドル=159.12円(税関公示・2026年9月6日〜12日) |
| 関税・輸入消費税 | 含めていません(12章で扱います) |
国際送料は全社共通の基準線としてUSPSの公示値を使っています。各社が実際にどの運賃で送るかは見積もりを取らないと分かりません。ここで比べているのは、業者ごとに違う「集める行為の手数料」の部分です。
7-2. 業者別の損益分岐点
| 点数 | 採用される便 | 国際送料 | Fishisfast | Stackry | Shipito(無料会員) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1点 | Small定額箱 | 8,179円 | −5,179円 | −5,656円 | −6,571円 |
| 2点 | 重量制 | 11,767円 | −5,767円 | −6,722円 | −8,552円 |
| 3点 | 重量制 | 12,491円 | −3,491円 | −4,923円 | −7,668円 |
| 5点 | 重量制 | 14,194円 | +806円 | −1,580円 | −6,155円 |
| 8点 | Medium定額箱 | 15,339円 | +8,661円 | +4,842円 | −2,478円 |
| 10点 | Large定額箱 | 19,301円 | +10,699円 | +5,925円 | −3,224円 |
| 15点 | 重量制 | 23,932円 | +21,068円 | +13,908円 | +184円 |
手数料の内訳は10章に書きます。ここでは結果だけ見てください。
| 業者 | 黒字になる点数 |
|---|---|
| Fishisfast | 5点 |
| Stackry | 6点 |
| Shipito(無料会員) | 15点 |
3倍違います。同じ商品、同じ国際送料で、集めるときの手数料だけが違う結果です。
ただし、ここでの国際送料は全社共通のUSPSの公示です。料金を取れた3社の実際の見積もり運賃で計算し直すと、順位は入れ替わりました(7-6)。
7-3. 単品は、どの業者でも赤字でした
1点だけ送る場合、上の表では全社が赤字です。粗利3,000円に対して、いちばん安い便でも8,179円かかるからです。
黒字にするには、1点あたりの粗利が国際送料を上回る必要があります。この前提なら8,179円以上。それだけの粗利が乗る商品は、そう多くありません。
| 1点の粗利 | Medium定額箱(15,339円)を回収するのに必要な点数 |
|---|---|
| 1,000円 | 16点 |
| 2,000円 | 8点 |
| 3,000円 | 6点 |
| 5,000円 | 4点 |
| 8,000円 | 2点 |
7-4. 私の実測と、一致しました
1-2と1-3で書いたことを、もう一度置きます。
| 私がやったこと | 結果 | 計算はどう出たか |
|---|---|---|
| ブティック買いで、1点ずつ送る | 成立しなかった | 1点=−5,179円 |
| まとめて買って、一度に送る | 利益は出た | 8点=+8,661円 |
当時は理由を言語化できていませんでした。業者が悪いのでも、商品が悪いのでもなく、1箱に何点入れたかだけの問題でした。
7-5. 「利益が出る商品を見つけた」だけでは足りません
ここが実務上いちばん効きます。
アメリカで粗利3,000円が乗る商品を見つけたとします。それだけでは仕入れ判断になりません。同じ箱に一緒に入れる商品を、あと4点そろえられるかどうかまで含めて、はじめて判断が成立します。
そして箱には容積の上限があります。だから「何点そろえるか」は、1点あたりの粗利だけでなく、1点あたりの容積でも決まります。
| 見るべき指標 | 意味 |
|---|---|
| 1点の粗利 | これだけでは足りません |
| 1点の重量・容積 | 箱に何点入るかを決めます |
| 粗利 ÷ 容積 | 限られた箱の中身を、何で埋めるべきかを決めます |
粗利が小さくても軽くて小さい商品は、箱の中で場所を取りません。粗利が大きくてもかさばる商品は、他の商品を押し出します。比べるべきは金額ではなく、容積あたりの金額です。
7-6. 料金を取れた3社で計算し直すと、順位が入れ替わりました
7-2の表は、国際送料をUSPSの公示にそろえて、集める手数料だけを比べたものでした。4-6の見積もり運賃で、同じ前提(1点の粗利3,000円・0.5kg・1,000cm³、1ドル=159.12円)を計算し直しました。
| 点数 | 荷物の重さ(切り上げ後) | Fishisfast | Shipito(無料アカウント) | MyUS |
|---|---|---|---|---|
| 1点 | 2ポンド | −3,206円 | −1,282円 | −1,910円 |
| 2点 | 3ポンド | −3,388円 | −1,140円 | +615円 |
| 3点 | 4ポンド | −3,570円 | −127円 | +2,061円 |
| 4点 | 5ポンド | −2,321円 | +749円 | +4,582円 |
| 5点 | 6ポンド | −116円 | +1,761円 | +6,926円 |
| 6点 | 7ポンド | +1,929円 | +2,779円 | +9,261円 |
| 8点 | 9ポンド | +6,338円 | +4,809円 | +14,594円 |
| 10点 | 12ポンド | +9,792円 | +6,035円 | +19,102円 |
| 15点 | 17ポンド | +20,655円 | +11,114円 | — |
| 業者 | 黒字になる点数(見積もり運賃) | 7-2(USPSの公示) |
|---|---|---|
| MyUS | 2点 | (7-2では比べていない) |
| Shipito(無料アカウント) | 4点(佐川急便。個人輸入のみで、転売には使えない)。USPS Priority Mailなら9点 | 15点 |
| Fishisfast | 6点 | 5点 |
| Stackry | (料金を取れず) | 6点 |
7-2でいちばん少ない点数で黒字になったFishisfastが、料金を取れた3社の中では、いちばん多くなりました。受け取り・同梱の手数料が0でも、運賃が高ければ負けます。業者を選ぶときは、手数料表より先に、自分の荷物の重さでの日本向け運賃を見てください。1点はどの業者でも赤字で、7-3の結論は変わりません。
注意:Shipitoの日本向けの案内ページは、佐川急便を「個人輸入のみとなり、商用利用不可」としています(2026年9月30日確認)。転売の仕入れで使える便のうち、この重さで安いUSPS Priority Mail(カリフォルニア倉庫、10〜15営業日)で計算し直すと、1点−6,153円、5点−2,952円、8点−194円、10点+980円、15点+5,535円で、黒字になるのは9点(+685円)からです。便ごとの料金はShipitoの評判と料金にまとめました。
計算の前提:まとめた荷物の重さは0.5kg×点数とし、小さい箱で容積重量が実重量を超えない前提です(Shipitoの佐川急便は容積重量で計算されるので、箱が大きくなればShipitoの列は悪くなります)。Shipitoは受け取り3.25ドル×点数に、2点以上ならまとめる手数料5.50ドル×点数を足しています(7-2では1点にもまとめる手数料を入れていましたが、ここでは外しました)。MyUSは、無料アカウント(1点なら手数料なし、2点以上は2個目から1個2.99ドル。運賃は計算ツールの通常料金)と、Premium会員(月9.99ドルを1回の発送に全額のせる。運賃は会員料金)の安いほうで計算しています。Shipitoの無料アカウントの住所はカリフォルニア州なので、売上税がかかる場合があり、その分はこの表に入っていません。「—」は計算ツールで料金を取れなかったところです。8章の年利回りはUSPSの公示を基準にしたままなので、実際の運賃で比べるときは、同じ手順で計算し直してください。
8. 最適発送点:いつ送るか
8-1. 「黒字になったら送る」は、最悪の運用です
7章で、Fishisfastなら5点で黒字になると出ました。
だからといって5点で送ると、いちばん効率の悪い運用になります。黒字になる点数と、最も効率の良い点数は別だからです。
8-2. 年利回りで見ます
中国OEMの記事で使った見方をそのまま持ってきます。
| 式 | |
|---|---|
| 年利回り | 1サイクルの利益率 × 年間の回転数 |
| サイクル日数 | 集めるのにかかった日数 + 輸送と販売の日数 |
点数を増やすと、1回の利益は増えます。しかし集めるのに時間がかかるので、年間の回転数が落ちます。この2つがぶつかるところに最適点があります。
8-3. 8点から10点で、下がります
| 点数 | 国際送料 | 手取り | サイクル | 年利回り |
|---|---|---|---|---|
| 5点 | 14,194円 | 806円 | 35日 | 16.8% |
| 6点 | 15,085円 | 2,915円 | 36日 | 49.3% |
| 8点 | 15,339円 | 8,661円 | 38日 | 104.0% |
| 10点 | 19,301円 | 10,699円 | 40日 | 97.6% |
| 12点 | 19,301円 | 16,699円 | 42日 | 120.9% |
| 15点 | 23,932円 | 21,068円 | 45日 | 113.9% |
この表の前提は、7-1に加えて、1点の仕入原価10,000円・1日1点のペースで集める・輸送と販売に30日、手数料のかからない業者(Fishisfast)です。
8点で104.0%、10点で97.6%に下がり、12点で120.9%に戻ります。
8-4. 下がる理由は、箱が変わるからです
Medium定額箱の内寸は8,427cm³です。1点1,000cm³なら、8点でちょうど埋まります。
9点目を入れると入らなくなり、Large定額箱に切り替わります。送料が15,339円から19,301円へ、3,962円跳ねます。
| 点数 | 使う箱 | 箱の埋まり方 |
|---|---|---|
| 8点 | Medium定額箱 | ちょうど満杯 |
| 9〜11点 | Large定額箱 | 空きがあるのに、大きい箱の料金を払っています |
| 12点 | Large定額箱 | ちょうど満杯 |
9点から11点は、8点で送るより効率が悪くなります。1点増やしたのに年利回りが下がる区間が、実際に存在します。
8-5. 答えは「箱が埋まる点数」です
| やり方 | 結果 |
|---|---|
| 黒字になったらすぐ送る | 年利回り16.8%(5点) |
| 箱が埋まったら送る | 年利回り104.0%(8点)/120.9%(12点) |
| 中途半端な点数で送る | 97.6%(10点)。8点より悪い |
手順はこうなります。
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 自分の商材1点の梱包後の容積を測る |
| 2 | 使う箱の内寸容積を、その値で割る(何点で埋まるか) |
| 3 | その点数がそろうまで倉庫に置く |
| 4 | そろったら発送する。1点足りないなら待つ |
8-6. 保管期間は「長いほど良い」ではありません
転送サービスの比較記事では、無料保管期間の長さが評価軸に使われます。180日、45日、といった具合です。
これは、そのままでは評価軸になりません。保管日数が伸びるということは、サイクル日数が伸びるということだからです。
| 集めるペース | 12点そろうまで | サイクル | 年利回り |
|---|---|---|---|
| 1日2点 | 6日 | 36日 | 141.1% |
| 1日1点 | 12日 | 42日 | 120.9% |
| 2日に1点 | 24日 | 54日 | 94.1% |
| 4日に1点 | 48日 | 78日 | 65.1% |
同じ12点、同じ手取り16,699円です。違うのはそろうまでの日数だけで、2.2倍差がつきます。
180日の保管が必要になるということは、180日かけないと箱が埋まらないということです。その時点で、年利回りは成立していません。長い保管期間は、あって困らない機能ではありますが、使うと強い機能ではありません。
この考え方は利益率と回転率の記事に書いたものと同じです。1回の利益額ではなく、その利益を出すのに何日拘束されたかで見ます。
9. 業者は、型で分かれます
9-1. 3つの型があります
「アメリカ輸入代行」という言葉で括られている会社は、実は別のものを売っています。
| 型 | やること | 解消してくれること |
|---|---|---|
| 転送型 | 米国住所を貸す。届いた荷物をまとめて日本へ送る | 「買えるが、日本に送ってくれない」 |
| 買付代行型 | 相手が買って、日本へ送る | 「そもそも買えない」 |
| 物販インフラ型 | 転送に加えて、FBA前処理や出荷代行まで | 「買った後どうするか」 |
これは韓国輸入代行の記事で書いた「壁」の分類と同じ構造です。代行手数料は、商品に対して払うものではなく、自分では越えられない壁に対して払うものです。
9-2. 転送型
| 会社 | 倉庫の州 | 使えるキャリア(公開ページに記載のあるもの) |
|---|---|---|
| Fishisfast | デラウェア州 | DHL・FedEx・Aramex・USPS |
| Stackry | ニューハンプシャー州 | DHL・FedEx・Aramex・USPS |
| Shipito | カリフォルニア州/オレゴン州ほか | — |
| OPAS | — | — |
4-1で見たとおり、USPSを選べるかどうかは、かさばる商材では決定的です。FishisfastとStackryは公開ページにUSPSの記載があります。
9-3. 買付代行型
Big Apple Buddyは、公式FAQで使う場面を明示しています。
You should use our service to buy: items that are not available in your country / from U.S. online stores that do not ship to your country / from U.S. online stores that require a US shipping address / from U.S. online stores that only accept US credit cards / from U.S. online stores that do not ship to parcel forwarders
出典:Big Apple Buddy「FAQ」(2026年9月確認)
すべて「自分では買えない」ケースです。転送型とは、売っているものが違います。11章で詳しく扱います。
なお、Shipitoも代理購入を提供しています。料金は「$8.50+処理4.3%+コミッション8%」と公開されています。
eBayの商品に限れば、日本語で代わりに買ってもらう公式のサービスとしてセカイモンがあります。手数料は商品価格の16%(5,937円以下は950円)が1点ごとにかかります。eBayで直接買うのとの違いはセカイモンの評判で比べました。
9-4. 物販インフラ型
Reshipは、公開ページに次のサービスを掲げています。
| 公開ページに記載のあるサービス |
|---|
| FBA Preparation(Amazon FBAの梱包・ラベル対応) |
| Amazon FBA Removals(FBA倉庫からの引き上げ) |
| Fulfilment / Pick-and-Pack |
| Surplus Stock Liquidation(余剰在庫の処分) |
| E-commerce Integration(Shopify・Amazon・eBay連携) |
出典:Reship「公式サイト」(2026年9月確認)
他社にない層です。ただし料金ページが認証で保護されており、公開値を確認できませんでした。この記事では「そういう型が存在する」以上のことは書けません。
この型が扱っているのは、中国輸入の記事で書いた「買った後どうするか」の層です。どこで買えるか、いくらで買えるかは調べれば分かるようになりました。残っているのはその先です。
10. 集める行為に、いくらかかるか
10-1. 受取と同梱の料金
7章で見たとおり、国際送料はどの業者を使っても大きくは変わりません。差がつくのは荷物を受け取って、まとめる行為にかかる料金です。
| 会社 | 荷物の受取 | 同梱 | 会費 |
|---|---|---|---|
| Fishisfast | 無料 | 無料 | 無料 |
| Stackry | 記載なし | $3/荷物1個につき | 無料 |
| Shipito(無料会員) | $3.25/1個 | $5.50/荷物1個につき | 無料 |
| Shipito(プレミアム) | $2.25/1個 | $3.25/荷物1個につき | 公開ページで確認できず |
| OPAS(Basic) | 記載なし | $10/1回の発送につき | 無料 |
| OPAS(Premium) | 記載なし | 無料 | $15/月 または $100/年 |
| OPAS(Distributor) | 記載なし | 無料 | $20/年 |
出典:各社の公開ページ(2026年9月確認)。Fishisfast「オプション料金一覧」、Shipito「利用料金のご案内」、Stackry「FAQ」、OPAS「Membership Plans」
ここで課金の単位が2種類あることに注意してください。
| 課金の単位 | 会社 | 点数が増えると |
|---|---|---|
| 荷物1個ごと | Shipito、Stackry | 比例して増えます |
| 1回の発送ごと | OPAS(Basic) | 増えません |
| かからない | Fishisfast、OPAS(Premium・Distributor) | — |
10-2. 10個の荷物を集めて1箱にする場合
| 会社 | 集めるのにかかる費用 | 円換算 |
|---|---|---|
| Fishisfast | $0 | 0円 |
| OPAS(Basic) | $10 | 1,591円 |
| OPAS(Distributor) | 年$20のみ | 年3,182円 |
| Stackry | $3×10=$30 | 4,774円 |
| Shipito(プレミアム) | ($2.25+$3.25)×10=$55 | 8,752円+会費(月10ドル) |
| Shipito(無料会員) | ($3.25+$5.50)×10=$87.50 | 13,923円 |
| Big Apple Buddy | $50+$15×9=$185 | 29,437円(ただし同梱できません。11-3) |
前提は、10店舗から1点ずつ買って荷物が10個届き、それを1回でまとめて発送する場合。1ドル=159.12円です。
0円と13,923円が、同じ「アメリカ輸入代行」という言葉で並んでいます。そして集める点数が増えるほど、この差は開きます。
7-2で損益分岐点が5点と15点に分かれたのは、ここが理由です。
10-3. 保管できる日数
| 会社 | 無料保管 | その後 |
|---|---|---|
| Fishisfast | 180日 | 週$2/アイテム。最長360日 |
| Stackry | 45日 | 記載なし |
| Shipito(無料会員) | 7日 | 1日ごとに保管料 |
| Shipito(プレミアム) | 45日・60日・90日(会員レベルによる) | 同上 |
8-6で書いたとおり、長ければ良いというものではありません。ただしShipitoの無料会員は7日しかありません。これは「複数の店から集めてまとめる」という運用が、無料会員では実質的にできないことを意味します。
10-4. Fishisfastの180日には、続きがあります
ここは見落とされやすいところです。同社の保管規定を引用します。
Once items are packed into a consolidation, the parcel must be shipped within 7 days, or storage fees will begin ($2 per day). After 45 days, the consolidation will be considered abandoned and will be discarded.
出典:Fishisfast「Storage Fees」(2026年9月確認)
| 状態 | 無料でいられる期間 |
|---|---|
| バラバラの荷物のまま置いておく | 180日 |
| 1つの箱に梱包した後 | 7日(それ以降は1日$2、45日で破棄) |
180日は「集める猶予」であって、「出荷を待つ猶予」ではありません。
8-5で「箱が埋まったら送る」と書きましたが、梱包を指示した時点から7日のカウントが始まります。箱を作ってから相場を見て出荷のタイミングを計る、という運用はできません。
10-5. まとめ買いに向いている順番
| 順位 | 会社 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | Fishisfast | 受取・同梱がどちらも無料。集める点数が増えても費用が増えません |
| 2 | OPAS(Basic/Distributor) | 同梱が1回いくらの固定制。点数に比例しません |
| 3 | Stackry | 1個$3。10個で4,774円 |
| 4 | Shipito | 受取と同梱の両方が1個ごと。無料会員は保管も7日 |
順位を決めているのは、保管期間の長さでも手数料の安さでもなく、「点数に比例するかどうか」です。まとめ買いは点数を増やす行為なので、点数に比例する課金と正面からぶつかります。
この記事の主張は「Fishisfastが良い」ではありません。まとめ買いという運用を選んだ時点で、点数比例の課金体系は相性が悪い、ということです。運用が変われば、順位も変わります。
11. そもそも買えない場合
11-1. 壁は3種類に分かれます
ここまでは「自分で買えるが、日本に送ってくれない」という前提で計算してきました。買うところで止まる場合は、必要なサービスが変わります。
| 当たっている壁 | 必要なもの | 払う額 |
|---|---|---|
| 日本に送ってくれないだけ | 転送型 | 小さい(10章) |
| 米国のカード・住所が要る | 買付代行型 | 大きい(11-2) |
| 転送業者への発送を断られる | 買付代行型 | 同上 |
| どれも当たっていない | 何も要りません | ゼロ |
確認の順番は、①その店が日本へ直送するか、②米国住所で買えるか、③決済が通るか、です。①で通るなら、転送も代行も要りません。
11-2. 買付代行の料金
Big Apple Buddyは料金体系を公開しています。
| 商品代金の合計 | 1点目 | 2点目以降 |
|---|---|---|
| $200未満 | $30 | 1点につき$15 |
| $200以上 | $50 | 1点につき$15 |
出典:Big Apple Buddy「Pricing」(2026年9月確認)
これに3-2で見た州税8.875%が乗ります。商品代$300の商品1点なら、サービス料$50と税$26.63で$76.63。商品代に対して25.5%の上乗せです。国際送料は別にかかります。
同じ商品を、その店が転送業者に送ってくれるならFishisfastで受け取れます。その場合の上乗せは、受取も同梱も無料なので0%です。
11-3. 買付代行は、同梱ができません
ここが決定的です。同社の公式FAQを引用します。
Unfortunately, we’re currently unable to consolidate orders.
Unfortunately, we’re currently unable to add items to an existing order.
出典:Big Apple Buddy「FAQ」(2026年9月確認)
この記事は7章と8章で、まとめることでしか国際送料は薄まらないと計算してきました。それができないということは、買付代行型は、この記事の計算の外側にあるということです。
| 転送型 | 買付代行型 | |
|---|---|---|
| 複数の店から集める | できます | 注文ごとに分かれます |
| 1つの箱にまとめる | できます | できません |
| 国際送料を点数で割る | できます | できません |
| 点数が増えると | 1点あたりが下がります | 1点$15ずつ増えます |
11-4. だから、転売には向きません
7-4で、私の実体験と計算が一致したことを書きました。単品での輸入が成立しなかったのは、国際送料を1点で背負ったからです。
買付代行型は、構造上その状態から抜けられません。公式FAQに書いてある内容だけで、転売用途では成立しにくいと判断できます。
11-5. ただし、単品輸入と単品転売は別です
ここは分けて考えてください。
| 目的 | 25.5%の上乗せをどう見るか |
|---|---|
| 日本で売って利益を出す | 粗利から引かれます。成立しにくくなります |
| 日本で買えないものを自分が使う | 買えないものが買える対価です。判断は本人次第です |
この記事は前者の話をしています。後者を否定するものではありません。ただし後者の判断に、この記事の損益分岐点は関係ありません。
11-6. なお、転送業者を断る店があるという主張について
Big Apple Buddyは、転送型と比べた自社の優位性として次のように書いています。
An increasing number of U.S. stores no longer ship to parcel forwarding addresses due to reliability reasons
これは同社の主張であり、私が確認したものではありません。どの店が該当するかも公開されていません。ただし、もし自分が買いたい店がこれに該当するなら、転送型は使えません。実際にその店の配送先設定で確認してください。
12. 日本側で何がかかるか
12-1. 個人使用と販売目的で、課税価格の出し方が違います
| 個人が自分で使う場合 | 売る目的で買う場合 | |
|---|---|---|
| 課税価格 | 海外小売価格 × 0.6 | 0.6は掛かりません(商品価格+運賃+保険料) |
| 免税 | 課税価格1万円以下は原則として関税・消費税が免除されます | |
出典:税関「少額輸入貨物の簡易税率」
転送サービスの説明ページは、個人使用を前提に書かれていることがあります。「16,666円までは免税」といった説明を見かけますが、これは1万円÷0.6の逆算です。仕入れ目的では、この0.6が掛かりません。
なお、この個人使用の0.6倍の特例は、関税定率法等の一部を改正する法律(令和8年法律第5号)で廃止が決まり、2028年4月1日から適用されます(財務省の法律の概要)。
12-2. 国際送料にも、関税と消費税がかかります
販売目的の場合、課税価格には運賃と保険料が入ります。つまり、国際送料そのものが課税の対象に含まれます。
これは7章・8章の計算と同じ方向に働きます。まとめて送って1点あたりの送料を下げると、1点あたりの課税価格も下がります。まとめ買いの効果は、送料だけでなく税額にも及びます。
12-3. 特恵関税は、アメリカでは使えません
開発途上国からの輸入で使える特恵関税制度がありますが、アメリカは特恵適用国・地域の一覧に含まれていません。
この点はアメリカ仕入れの記事に、品目分類ごとの税率とあわせて書いてあります。制度面の全体像は個人貿易商の記事にまとめてあります。
なお、税率は品目分類・原産地・取引形態で変わります。自分が扱う品目で、税関に確認してください。この記事は税務上の助言ではありません。
13. 使わないという選択
13-1. 転送が要らない場合
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| その店が日本へ直送している | 壁がありません。直接買ったほうが安く済みます |
| 1点あたりの粗利が国際送料を上回る | まとめる必要がありません(7-3) |
| 現地で大量に買い付けられる | 13-2 |
13-2. 現地買付という選択
私が古着でやってきたのは、現地で直接買い付ける形です。この場合、転送サービスは要りません。
| 転送を使う | 現地で買い付ける | |
|---|---|---|
| 1回あたりの固定費 | ありません | 渡航費(1回いくら、と決まっています) |
| 1回で扱える量 | 箱の容積が上限 | 持ち帰れる量・送れる量が上限 |
| 買えるもの | オンラインで売られているもの | オンラインに出ないもの(中古・古着・一点物) |
| 現物を見られるか | 見られません | 見られます |
渡航費を点数で割る計算は、アメリカ仕入れの記事にあります。アメリカは渡航費が大きいぶん、割るのに必要な点数も多くなります。
13-3. 商品の性質が、やり方を決めます
私が古着で現地買付を選んでいるのは、現物を見ないと状態が判断できないからです。行くしかないなら、代行は要りません。
逆に、型番が決まっていて状態のばらつきがない商品なら、現地に行く理由がありません。その場合は転送のほうが合理的です。
やり方を先に決めて商品を選んでいるのではなく、商品の性質がやり方を決めています。
14. 分かったことと、分かっていないこと
14-1. 分かったこと
| 問い | 答え |
|---|---|
| 州税ゼロの州を選べば有利か | なりません。主要3社が同じことを売り文句にしており、州税のある州の会社も成立しています |
| なぜオレゴンで残らなかったのか | 住所を選んだだけだったからです。同じ5年で米ドルは44.8%上がっており、節約の7.5%では追いつきません |
| 最初に決めることは | 配送業者です。USPSは容積重量を課さず、FedEx・DHLは課します。差は実例で1.8〜2.4倍 |
| 定額箱の限界は何か | 重量ではなく容積です。20lbに届くには密度1,077kg/m³(水より重い)が必要です |
| 定額箱と重量制はどちらか | 梱包密度361kg/m³が分岐点です。古着(166.7kg/m³)は重量制です |
| 何点で黒字になるか | この記事の前提で、Fishisfast 5点、Stackry 6点、Shipito無料会員 15点。3倍の差があります(USPSの公示で比べた7-2の値。各社の見積もり運賃で計算し直すと、MyUS 2点、Shipito 4点(佐川急便。転売で使えるUSPS Priority Mailなら9点)、Fishisfast 6点。7-6) |
| いつ送るか | 箱がぴったり埋まったときです。8点104.0%→10点97.6%→12点120.9%と、途中でへこみます |
| 保管期間は長いほど良いか | 違います。180日必要になるのは、180日かけないと箱が埋まらないということです |
| 業者は何で選ぶか | 手数料の安さではなく、点数に比例する課金かどうかです |
| 買付代行は転売に使えるか | 公式FAQで同梱不可と明記されています。国際送料を点数で割れません |
14-2. 分かっていないこと
| 分かっていないこと | なぜ分からないか |
|---|---|
| Stackryの実際の送料 | 計算ツールがページに埋め込まれていて、料金を取れませんでした。4-6と7-6にStackryの数字はありません。ほかの3社の運賃も計算ツールの見積もり額で、実際の額は梱包後の重さ・寸法で決まります |
| MyUSの通常料金(Premium会員でない場合) | 計算ツールに出る額はPremium会員の料金です(12ポンドで通常59.63ドル、Premium 58.50ドル)。通常料金は、計算ツールの応答から2〜6ポンド・10ポンド・12ポンドだけ取りました。4-6の表はPremium会員の料金、冒頭の比較表は通常料金、7-6は安いほうで計算しています |
| Shipitoのプレミアムの無料保管日数 | 会費は月10ドル・年60ドルと「Shipitoメンバーリワード」のページで確認できました(2026年9月30日)。無料保管の日数は、料金ページ・会員の比較表・よくある質問・規約で書き方が4通りあり、確定できませんでした |
| Reshipの料金 | 料金ページが認証で保護されていました(9-4) |
| OPASの詳細な料金表 | 会員プランは確認できましたが、詳細な料金は画像で提供されており、テキストとして確認できませんでした |
| Fishisfastの梱包実例2件 | 公開されている5例のうち、インソール1点と小型バッグ1点は、同社が公開している式(÷166)で再現できませんでした(4-3) |
| Stackryの荷物受取手数料 | 同梱$3は公開されていますが、受取手数料の記載を見つけられませんでした |
| 各社の対応品質・トラブル時の対応 | この記事は公開されている料金と規定を並べたものです。サービス品質の比較ではありません |
| 転送業者への発送を断る店がどれか | Big Apple Buddyがそう主張していますが、対象は公開されていません(11-6) |
14-3. この記事の数字の性質
| 種類 | 該当するもの |
|---|---|
| 公的な公示値 | USPSの国際郵便料金(日本向け)、税関の外国為替相場、課税価格の計算方法 |
| 各社が公開している数字と文言 | 受取・同梱・保管の料金、保管規定、倉庫の所在地、州税についての説明、容積重量の計算式と梱包実例。すべて出典と確認日を示しています |
| 私が計算したもの | 損益分岐点、年利回り、梱包密度の分岐点、実効単価。前提は各章の表に書いてあります |
| 私の判断軸 | 代行は壁に払うものだと考えること、1点あたりではなく箱あたりで見ること、利益額ではなく拘束日数で割ること |
| 私が実際にやったこと | アメリカの転送サービスの利用(MyUS中心。使い勝手は良かった。日本語の業者ではスピアネットも使った記憶がある)、ブティック買いでの単品輸入、まとめ買いへの切り替え、オレゴン経由 |
| 私がやっていないこと | この記事で計算した各社の利用(MyUSとスピアネットを除く)。数字は公開値と計算ツールの見積もりからのモデル計算です |
国際送料は重量・サイズ・配送業者・配送速度で変わります。この記事は特定の会社を「常に最安」だと言うものではありません。同じ条件を置いたときに何が効くのかを示したものです。料金とレートは変わるので、実際に頼むときはその時点の表示値で計算し直してください。手順は5-5と8-5に置いてあります。
14-4. 出典
| 内容 | 出典 |
|---|---|
| 日本向け国際郵便の料金(重量制Group17/定額箱Group3)、箱の内寸と上限重量 | USPS「Notice 123 Price List」 |
| Priority Mail Internationalの概要と重量上限 | USPS「Priority Mail International」 |
| 米ドル・中国元・韓国ウォンの公示為替相場 | 税関「外国為替相場(課税価格の換算)」 |
| 課税価格の計算方法、1万円以下の免税 | 税関「少額輸入貨物の簡易税率」 |
| 受取・同梱・撮影・保険などの料金、州税についての説明、倉庫の州 | Fishisfast「オプション料金一覧」 |
| 配送業者ごとの容積重量の扱い、計算式(÷166)、梱包実例 | Fishisfast「送料の計算方法」 |
| 無料保管180日、同梱後7日と$2/日、45日で破棄 | Fishisfast「Storage Fees」 |
| 荷物受取$3.25/$2.25、同梱$5.50/$3.25、代理購入、保管日数 | Shipito「利用料金のご案内」 |
| 倉庫の所在地(カリフォルニア州・オレゴン州ほか) | Shipito「FAQ – General Questions」 |
| 無料保管45日、同梱$3/荷物1個、州税の説明、再梱包の例 | Stackry「How You Save」「FAQ」 |
| 会員プラン(Basic/Premium/Distributor)と同梱料金 | OPAS「Membership Plans」 |
| サービス料、州税8.875%の転嫁、同梱不可、利用する場面 | Big Apple Buddy「Pricing」「FAQ」 |
| FBA前処理・出荷代行などの提供サービス | Reship「公式サイト」 |
| 日本向けの見積もり運賃(2026年9月29日) | Shipito「送料見積もり」、MyUS「Shipping Rates」、Fishisfast「料金」(配送料計算ツール) |
| MyUSの会員プラン(Single Package・Premium)、重さだけで計算する条件、燃油サーチャージなし | MyUS「Shipping Rates」 |
| Shipitoの無料アカウントの住所(カリフォルニア倉庫)と、Premium会員のオレゴン倉庫 | Shipito「FAQ – General Questions」 |
| 日本向けの料金(2026年9月29日、計算ツール・料金表) | Buyandship「料金」、JISA「日本への送料と保険料」、スピアネット「転送サービスの料金」、US-BUYER「見積り」、Planet Express「Postage Calculator」、OPAS「送料計算機」、BeHappy「転送見積もりツール」 |
| 各社の手数料・代理購入の手数料・倉庫の所在地 | US-BUYER「手数料」、ALICE HOUSE「代行サービス」、JISA「個人輸入代行」、BeHappy「手数料」、OPAS「各種手数料」、Planet Express「Services & Prices」 |
| 輸入が禁止されている物 | 税関「輸出入禁止・規制品目」 |
| 医薬品等の個人輸入 | 厚生労働省「医薬品等の個人輸入について」 |
| 個人使用の0.6倍の特例の廃止(2028年4月1日から適用) | 財務省「関税定率法等の一部を改正する法律 概要」 |
各社の公開ページはいずれも2026年9月に確認したものです。引用は原文のままです。この記事は特定の会社を推奨するものではなく、公開されている数字を同じ条件で並べたものです。
14-5. 関連する記事
| 知りたいこと | 記事 |
|---|---|
| 現地に行って買い付ける場合の原価と渡航費の按分 | アメリカ仕入れは儲かるか |
| 梱包密度166.7kg/m³という実測値の出どころ | 韓国古着仕入れ |
| 代行を「壁に払うもの」と考える見方 | 韓国輸入代行は必要か |
| 同じ方法で中国の代行を比べた例 | 中国輸入代行を比較 |
| 1社を最後まで計算した例 | チャイナマートの評判 |
| 年利回り=利益率×回転数という見方 | 中国OEMはオワコンか |
| 「買った後どうするか」が残る、という話 | 中国輸入は儲からない? |
| 利益額ではなく拘束日数で割る考え方 | せどりの利益率と回転率 |
| 個人での輸入と事業での輸入の制度上の違い | 個人貿易商の年収 |
| eBayの商品を日本語で代わりに買ってもらう場合の手数料と、直接買うのとの違い | セカイモンの評判 |
| Shipito 1社の料金・送料・規約(佐川急便が使えない転売の場合も含めて) | Shipitoの評判と料金 |
| MyUS 1社の料金・送料・補償・保管(会費なしとPremiumの分かれ目) | MyUSの評判と料金 |

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