この記事は全面的に書き直しました。前の版には「【図解】バレずに安全!eBay複数アカウント作成の完全手順」という章がありました。章ごと削除しました。IPアドレスと端末を固定する運用術も、家族名義に関するQ&Aも、全部削除しました。理由は2章と3章に書きます。
もう1つ、お詫びがあります。前の版の5-3は「複数アカウント管理を効率化するおすすめツール「〇〇」と「△△」」という見出しでした。書きかけの記号が、そのまま公開されていました。
先に、立場を明かします
| eBayでの複数アカウント運用 | やったことがありません |
| アカウント停止 | 別のプラットフォームで、規約違反により停止された経験があります。その後、復活もしました |
| 中古品の二次流通 | 国内で20年近く続けています |
| 書かないこと | Payoneerの設定手順、リミットアップの体感、運用の手触り。やっていないので書けません |
| 売っているもの | この記事にはありません。本文中の宣伝は0本です |
複数アカウントが禁止されているプラットフォームで止められた人間が、許可されているプラットフォームの公式ポリシーを読む——この記事は、その角度です。
書けることと、書けないことを分けます
| 書けること | 書けないこと |
|---|---|
| 公式ポリシーに何と書いてあるか(日本語版と英語版の両方) | 複数アカウントの作り方、設定手順 |
| 禁止されている行為と、許可されている行為の境目 | リミットがどう伸びるか |
| 他のプラットフォームの規約との比較 | どのツールがいいか |
| 止められた側から見た、「隠す必要がある状態」の意味 | 紐付けを避ける方法 |
1. eBayは、複数アカウントを許可しています
まず事実確認からです。ここは前の版も正しく書いていました。
「ユーザーはeBay複数アカウントを保有することができます。eBayはeBayアカウントを複数希望するユーザーにはさまざまな目的や理由があることを認識しています。」(eBay「複数アカウント使用について」)
英語版の原文でも同じです。
「Users may have multiple accounts on eBay.」(eBay「Multiple account policy」)
| 公式が例として挙げている理由 |
|---|
| 商品出品と購入の両方を行うために、別アカウントが欲しい |
| さまざまなカテゴリーや商品を販売するにあたり、アカウントを分けたい |
そして、こう続きます。
「eBayアカウントが1つでも複数であっても、利用者がアカウントを効果的に活用し、バイヤー(購入者)、セラー(出品者)がポリシーに従う限り問題ありません。」
2. 禁止されているのは、1つだけです
同じページに、禁止事項が書かれています。1項目です。
禁止事項
「購入や出品に関する制約、制限、その他ポリシー規制を回避するためにアカウント新規作成をすること、または他既存アカウントを活用することeBayは認めていません。」
英語版はこうです。
「Registering new accounts to avoid buying and selling restrictions or limits, or other policy consequences, is not allowed on eBay.」
2-1. 数ではなく、目的で決まります
| アカウントを増やす理由 | 公式ポリシー上の扱い |
|---|---|
| 買う用と売る用を分けたい | 公式が例として挙げています |
| カテゴリーや商品ラインを分けたい | 同じく、公式が例として挙げています |
| いまのアカウントの制限やリミットを回避したい | 禁止です |
| いまのアカウントが措置を受けたので、別で続けたい | 禁止です |
上2行と下2行で、やることは同じです。アカウントを作るだけです。違うのは、なぜ作るかだけです。
これが、この記事でいちばん持ち帰っていただきたい部分です。「複数アカウントは大丈夫か」という問いに、数では答えられません。
2-2. 公式は、先に直せと書いています
「アカウントにトラブル発生した場合、トラブルを解決しないまま出品や購入を続けず、eBayが提示する解決策に従ってアカウント状態を正常に戻してください。」
英語版はもう少し明確です。
「Users are expected to resolve issues as they arise, and follow the steps provided by eBay to bring accounts back into good standing before continuing to buy or sell with other accounts.」
(問題は起きたときに解決し、eBayが示す手順でアカウントを良好な状態に戻すことが求められます。他のアカウントで売買を続ける前に)
「別のアカウントがあるから、こっちで続ければいい」——これを名指しで否定しています。
3. 「隠す必要があるか」が、判定に使えます
ここが3章です。2章の禁止事項は、目的で判定します。ただ、自分の目的は自分では客観視しにくい。だから、外から見える形に置き換えます。
許可されている行為は、隠す必要がありません。
| 質問 | 答えが意味すること |
|---|---|
| 2つ目のアカウントを、eBayに知られて困りますか | 困らないなら、公式が例に挙げている使い方の側にいます |
| 同じ人物だと分かると困りますか | 困るなら、その理由が目的です。そして、その理由はたいてい「回避」です |
前の版の章タイトルは「バレずに安全!」でした。公式が許可しているものに、この言葉は要りません。
「バレずに」が必要になった時点で、書いている行為は禁止側に入っています。
3-1. IPと端末を分ける行為の意味
前の版には「IPアドレスと端末を固定し『クリーンな運用』を徹底する」というテクニックが書かれていました。削除しました。
| この操作が目指しているもの |
|---|
| 同一人物のアカウントだと判定されないようにすること |
ただ、1章のとおり、同一人物が複数持つことは許可されています。判定されて困ることは、本来ありません。
判定されると困るのは、判定されたときに何かが起きる場合だけです。そして何が起きるかは、次の章に書かれています。日本語ページには載っていません。
4. 日本語ページに載っていない条項があります
ここが、この記事でいちばん独自な部分です。
4-1. まず、日本語ページの但し書きを読んでください
eBayの日本語ページ「複数アカウント使用について」の末尾に、こう書かれています。
「本『複数アカウント使用について』ページは基本『Multiple accounts policy』ページを翻訳したものです(2014年7月16日時点)。最新情報等確認する場合には、こちらを適宜ご確認ください。」
| 日本語ページの内容 | 2014年7月16日時点の翻訳 |
| eBay自身の案内 | 最新は英語版を確認してください |
eBay自身が、日本語版は最新ではないと書いています。
4-2. 英語版にあって、日本語版にない一文
「If we apply restrictions or limits to one account, then similar restrictions or limits may be applied to the member’s other linked accounts.」
(1つのアカウントに制限やリミットを適用した場合、そのメンバーの他の紐づいたアカウントにも、同様の制限やリミットが適用されることがあります)
この一文は、日本語ページにありません。
| この条項が意味すること |
|---|
| アカウントは「紐づいている」と判定されることがあります |
| 1つが制限されると、紐づいた他にも同じ制限がかかることがあります |
| だからリスク分散は、想定どおりには働きません |
前の版は、複数アカウントのメリット1に「リスク分散 – 1つのアカウントサスペンドで全てを失わない保険」と書いていました。
公式ポリシーには、その逆が書かれています。紐づいていれば、波及します。そして紐づかないようにするには、隠す必要が出てきます。隠す必要が出た時点で、3章の判定に引っかかります。
4-3. 話が一周します
| やろうとしていること | 行き着く先 |
|---|---|
| リスク分散のために複数持つ | 紐づいていれば波及します(4-2) |
| 波及を避けるために紐付けを隠す | 隠す必要があるということは、回避目的です(3章) |
| 回避目的の新規作成 | 唯一の禁止事項です(2章) |
「サスペンド対策として複数持つ」という発想は、公式ポリシーの中では成立しません。
複数アカウントが成立するのは、2章の上2行の理由のときだけです。買う用と売る用を分ける、商品ラインを分ける。その場合は隠す必要がないので、4-2の条項も気になりません。そもそも制限を受けていないからです。
4-4. なお、公式は法人向けの選択肢を案内しています
「次のような取引(売買)を検討される場合、ビジネスアカウントの活用をお勧めします」(eBay日本語ページ)
規模が理由でアカウントを増やしたい場合、公式が用意している経路があります。この記事は手順を書きませんが、「隠さずに増やす方法が用意されている」という事実だけ書いておきます。
5. プラットフォームによって、答えが正反対です
ここを混ぜている記事が多いので、条文で並べます。
| 複数アカウント | 根拠 | |
|---|---|---|
| eBay | 保有できます | 「ユーザーはeBay複数アカウントを保有することができます」 |
| メルカリ | できません | 利用規約 第4条2項「複数登録の禁止」 |
| BUYMA | 措置の対象です | 利用規約 第7条2項(2)「複数の会員登録をしていた場合」 |
5-1. メルカリの条文
メルカリ利用規約 第4条(ユーザー登録及びアカウント情報)2. 複数登録の禁止
「個人のユーザー及びユーザー登録をされようとする方…は、複数のユーザー登録を行うことができないものとします。」
同じ条の7項も、あわせて読む価値があります。
同 第4条7項(アカウント情報の管理)
「ユーザーは、アカウント情報を第三者に利用させることや、譲渡、売買、質入、貸与、賃貸その他形態を問わず処分することはできません。」
「家族のアカウントを借りる」も、ここに含まれます。
5-2. BUYMAの条文
BUYMA利用規約 第7条(退会)2項
「会員は、以下のいずれかに該当する場合には…直ちに退会をしなければなりません。また、当社は、会員が以下のいずれかに該当すると当社が判断した場合、会員資格の一時停止、強制退会、本サービスの利用の制限その他当社が適切だと判断する措置をとることがあります。」
「(2) 複数の会員登録をしていた場合」
5-3. だから「他ではOKだった」は通じません
| よくある誤解 | 実際 |
|---|---|
| 「物販では複数アカウントが普通」 | eBayでは普通です。メルカリでは規約違反です |
| 「複数アカウントは全部グレー」 | eBayでは公式に許可されています。グレーではありません |
| 「バレなければ同じ」 | 片方は隠す必要がなく、片方は禁止です。同じではありません |
プラットフォームを移るときに持ち込めるのは、商品と経験だけです。ルールの理解は、そのつど読み直すことになります。
6. 止められた側から、1つだけ書きます
私はeBayで複数アカウントを運用したことがありません。ただ、複数アカウントが禁止されているプラットフォームで、規約違反により止められた経験はあります。その後、動かせる状態にも戻りました。
そのうえで書けることは、1つだけです。
| 隠す必要がある状態で続けると |
|---|
| 売れるほど、止まったときに失うものが増えます |
| そして、いつ止まるかは自分では決められません |
これは時間が味方にならない形です。普通、事業は続けるほど選択肢が増えます。隠して続けている場合は逆で、続けるほど人質が増えます。
だから、eBayが「隠す必要がない」形を用意していることには、実務上の価値があります。金額の話ではなく、寝られるかどうかの話です。
止められた場合に何をするかは、別の記事に書きました。
| 関連する記事 | 書いてあること |
|---|---|
| BUYMAアカウント停止・強制退会 | 規約の条文、止まった日に出す3つの数字、再登録に価値がない理由 |
7. 判定表|作る前に、1問だけ答える
7-1. 本問
| 質問 |
|---|
| 2つ目のアカウントを、eBayに「同じ人物のものだ」と知られて困りますか。 |
| 答え | 意味すること | 章 |
|---|---|---|
| 困らない | 公式が例に挙げている使い方の側です。隠す必要がありません | 1章・3章 |
| 困る | 困る理由が、そのまま目的です。そして、その目的はたいてい回避です | 2-1・3章 |
この1問で、たいてい決まります。
7-2. 補助の確認
| 確認すること | 該当したら | 章 |
|---|---|---|
| いまのアカウントが制限・リミット・措置を受けている | 先に解決する、と公式に書かれています。他のアカウントで続ける前に、です | 2-2 |
| サスペンド対策・リスク分散が目的になっている | 紐づいていれば波及します。分散になりません | 4-2・4-3 |
| 日本語ページだけを読んでいる | 2014年7月16日時点の翻訳です。紐付けの条項が載っていません | 4-1・4-2 |
| 規模が理由でアカウントを増やしたい | 公式がビジネスアカウントを案内しています | 4-4 |
| 他のプラットフォームでの経験を前提にしている | メルカリは複数登録禁止、BUYMAは措置の対象です。答えが正反対です | 5章 |
| 家族名義での作成を考えている | この記事では扱いません。名義を分ける発想が出た時点で、7-1の答えは「困る」です | 7-1 |
6項目とも、アカウントを作る前に紙の上で終わります。
8. まとめ
| この記事で書いたこと | |
|---|---|
| 1章 | eBayは複数アカウントを公式に許可しています。買う用と売る用、商品ラインの分離を例に挙げています |
| 2章 | 禁止は1つだけ。制約・制限・ポリシー規制を回避するための新規作成です |
| 3章 | 許可されているものは隠す必要がありません。「バレずに」が要る時点で、禁止側に入っています |
| 4章 | 日本語ページは2014年時点の翻訳です。紐づいたアカウントへ制限が波及する条項が載っていません |
| 5章 | メルカリは複数登録禁止、BUYMAは措置の対象。プラットフォームによって答えが正反対です |
| 6章 | 隠して続けると、売れるほど失うものが増えます。時間が味方になりません |
全部を1行にすると、こうなります。
eBayの複数アカウントで問われるのは数ではなく目的です。そして目的は、「知られて困るかどうか」で自分で判定できます。
前の版に書いてあった「バレずに安全!」という結論は、削除しました。公式が許可しているものに、その言葉は要りません。要るとしたら、それは許可されていない使い方をしているということです。
8-1. 明日からの1手
英語版のポリシーページを開いて、日本語版と読み比べてください。
それだけです。10分もかかりません。そして、日本語版にない条項が1つ見つかります(4-2)。
| この作業が効くのは |
|---|
| 複数アカウントに限りません。eBayの他のポリシーでも、日本語版が古い可能性があります |
| eBay自身が「最新情報等確認する場合には、こちらを適宜ご確認ください」と英語版を案内しています |
9. 出典
| 出典 | この記事で使った箇所 |
|---|---|
| eBay「Multiple account policy」(英語・現行) | 複数アカウントの許可、回避目的の禁止、紐づいたアカウントへ制限が波及する条項、他アカウントで売買を続ける前に解決すべき旨(1章・2章・4-2) |
| eBay Japan「複数アカウント使用について」(日本語) | 許可と禁止事項の日本語表記、ビジネスアカウントの案内、2014年7月16日時点の翻訳である旨の但し書き(1章・2章・4-1・4-4) |
| メルカリ利用規約 | 第4条2項「複数登録の禁止」、第4条7項「アカウント情報を第三者に利用させることはできない」(5-1) |
| BUYMA利用規約 | 第7条2項(2)「複数の会員登録をしていた場合」が措置の対象である旨(5-2) |
ポリシーも規約も改定されます。特に4-1で書いたとおり、日本語版は最新とは限りません。実際に判断する前に、必ずリンク先で最新の内容を確認してください。
10. この記事について
| 立場 | eBayで複数アカウントを運用したことはありません。中古品の売買は国内で20年近く続けています |
| 書いていないこと | アカウントの作成手順、Payoneerの設定、リミットの伸ばし方、管理ツール。やっていないので書けません |
| 削除した章 | 「【図解】バレずに安全!eBay複数アカウント作成の完全手順」を章ごと削除しました。「IPアドレスと端末を固定する」運用術、家族名義・住所氏名の一致に関するQ&Aも削除しました |
| 前の版の不備 | 5-3の見出しに「おすすめツール『〇〇』と『△△』」という書きかけの記号が残ったまま公開されていました。お詫びします |
| 削除した表現 | 「売上を倍増させる」「月商50万円の壁」「トップセラーは実践する」——全部削除しました |
| 専門家ではない部分 | 弁護士ではありません。個別のアカウントがポリシーに違反するかどうかの判断はしていません |
| 英語版の引用について | 4-2の日本語訳は当サイトによるものです。正確な文言はリンク先の原文を確認してください |
| 本文中の宣伝 | 0本です |
前の版は、隠す方法を書いていました。この版が書いたのは、隠す必要があるかどうかで判定できる、ということだけです。公式ポリシーを読むかぎり、それで足ります。

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