eBay手数料|およそ15%は今も正しい。変わったのは何にかかるかです

eBay手数料|およそ15%は今も正しい。変わったのは何にかかるかです 輸出

この記事は、私が以前に書いた同じURLの内容を全面的に書き直したものです。旧版では落札手数料を11.5%、そこに決済手数料3%とPayoneerの為替手数料3%を別建てで足していました。現在のeBayに、その内訳は存在しません。

ただし旧版の見出しにあった「およそ15%」という数字自体は、いまも大きく外れていません。変わったのはその15%が何にかかるかのほうです。そしてその「何に」は、2025年に一度大きく広がりました。

1. 結論|合計はほぼ同じで、対象が広がりました

1-1. 現行の積み上げ

日本に登録したセラーが、ストアに入らずebay.comの一般カテゴリで売った場合です。

項目 料率・金額
落札手数料(Final Value Fee) 13.6%(売上総額$7,500まで、超過分は2.35%)
1注文あたりの固定額 $10.00以下の注文は$0.30、$10.00超は$0.40
国際取引手数料(International fee) 1.35%
出品手数料 月250件まで無料、超過分は1件$0.35
為替手数料(eBay側) ebay.comのUSD建て販売では発生しない
合計(率の部分) 14.95%

13.6+1.35で14.95%。「およそ15%」は、いまも結論としては合っています。合っていないのは内訳と、この14.95%がかかる対象です。

1-2. 対象が広がりました

The total amount of the sale includes the item price, any handling charges, any shipping costs collected from the buyer (some exceptions apply), sales tax, and any other applicable fees.

(eBay Help|Store selling fees)

商品価格だけでなく、取扱手数料・買い手から受け取った送料・売上税・その他の手数料をすべて含んだ総額が対象です。そして2025年10月17日以降、日本のセラーが米国向けに送る場合、転嫁した関税もこの総額に入るようになりました。5章で扱います。

1-3. この記事で私が持っている一次体験

体験 この記事での使い方
eBayに出品して売ったことがある 手数料が引かれる仕組みの理解
eBayで仕入れたことがある 買い手側から見た価格の作られ方(CPUを100個輸入したときの記録)
古物商の許可を持って中古品を売買している 13章(仕入れの消費税をどう扱うか)

逆に、私が経験していないことも先に書いておきます。

項目 状況
Payoneerからの日本円出金 私は行っていません。率は公式の記載だけを載せます
eBayの売上での消費税還付 私は受けたことがありません。法令と国税庁の記載から構造だけを書きます
DDP必須化後の米国向け販売 私は経験していません。公式の記載から計算します

2. 旧版の内訳が、いま成立しない理由

2-1. どこが違うか

項目 旧版の記載 現行
落札手数料 基本11.5% 一般カテゴリで13.6%。カテゴリで6.7%〜15.3%まで幅がある
海外手数料 1.35% 1.35%(ここは合っている)。ただし下がる仕組みがある
決済手数料 3%を別建て この項目は存在しない。落札手数料に含まれている
Payoneer為替手数料 3% eBay側の為替手数料はUSD以外の支払いにのみ発生。ebay.comでは0%
1注文あたりの固定額 記載なし $0.30または$0.40が毎回かかる

国内の販売先と比べるならヤフオクの手数料計算が近い作りになっています。旧版の内訳を足すと11.5+1.35+3+3で18.85%になり、見出しの「およそ15%」とも合っていませんでした。間違った内訳で、たまたま近い合計に着いていたことになります。

2-2. なぜ古い数字が残るのか

eBayの日本語の手数料ページには、次の注記があります。

†本ページはebay.com/USサイトの「selling fee」(英語)、「Store selling fees」(英語)を翻訳したものです(2024年3月現在)

(イーベイ・ジャパン|各種手数料について)

この日本語ページは落札手数料を13.25%・14.95%・6.35%と記載していますが、英語の現行ページは13.6%・15.3%・6.7%です。公式の日本語ページを見ていても、現行と違う数字を掴みます。

カテゴリ 日本語ページ(2024年3月時点の翻訳) 英語の現行ページ
ほとんどのカテゴリ 13.25% 13.6%
本・映画・音楽 14.95% 15.3%
ギター・ベース 6.35% 6.7%

この記事の数字は、すべて英語の現行ページを正としています。

3. 落札手数料|カテゴリで6ポイント以上違います

3-1. ストアに入らない場合の主要カテゴリ

カテゴリ 料率 しきい値を超えた部分
ほとんどのカテゴリ 13.6%($7,500まで) 2.35%
本・雑誌/映画・TV/音楽(レコード除く) 15.3%($7,500まで) 2.35%
コイン・紙幣(地金除く) 13.25%($7,500まで) 2.35%
トレーディングカード・コミック 13.25%($7,500まで) 2.35%
ジュエリー(時計除く) 15%($5,000以下) $5,000超は全額9%
時計・部品・付属品 15%($1,000まで) $1,000超〜$7,500は6.5%、超過分3%
レディースバッグ 15%($2,000以下) $2,000超は全額9%
ギター・ベース 6.7%($7,500まで) 2.35%
スニーカー($150以上) 8% 1注文固定額がかからない
NFT各種 5% ——

出典はeBay Export|Selling feesです。ギター・ベースの6.7%と、本・映画・音楽の15.3%では、8.6ポイント違います。同じ「eBayの手数料」でも、扱うものによって倍以上の差があります。CDやレコードを扱う場合とゲームを扱う場合では、この時点で前提が違うことになります。

3-2. 段階制には2つの型があります

型 原文の書き方 効き方
累進型 on the portion of the sale over $X しきい値を超えた部分だけ低率になる
置換型 if total amount of the sale is over $X 総額が超えると全額が低率に置き換わる

ほとんどのカテゴリは累進型ですが、地金・レディースバッグ・ジュエリー・スニーカーは置換型です。置換型は、しきい値の1ドル手前と1ドル先で手数料が段差になります。

例として、ジュエリーが$5,000ちょうどと$5,001の場合を出します。

売上総額 料率 落札手数料
$5,000 15% $750.00
$5,001 9% $450.09

1ドル高く売ると、手数料が約300ドル減ります。この段差を知らずに$4,999で値付けすると、損をします。

3-3. しきい値は1アイテムごとに判定されます

原文には「calculated per item」と明記されています。注文単位ではありません。$4,000の商品を2点まとめて売っても、しきい値の$7,500には届かない扱いになります。

4. 手数料の対象は、送料も税も込みの総額です

4-1. 何が含まれるか

原文 意味 手数料の対象
the item price 商品価格 入る
any handling charges 取扱手数料 入る
any shipping costs collected from the buyer 買い手から受け取った送料 入る
sales tax 売上税 入る
any other applicable fees その他の適用される手数料 入る

国際取引手数料も同じ総額が対象です。原文は「The total amount of the sale is the item price, any handling charges, the shipping service the buyer selects, sales tax (or equivalent local consumer tax), and any other applicable fees.」となっています(eBay Export|International fees)。

4-2. 送料が対象に入ると、どれだけ変わるか

商品$200を、送料込み価格にした場合と、送料を別に設定した場合で比べます。

設定 商品価格 送料 総額 手数料(14.95%+$0.40)
送料込み価格 $230 $0 $230 $34.79
送料を別に設定 $200 $30 $230 $34.79

同額です。送料を別建てにしても、手数料がかかる母数は変わりません。送料無料に見せるかどうかは、手数料の問題ではなく見せ方の問題になります。

4-3. 1注文の定義

An order is defined as any number of items purchased by the same buyer at checkout with the same shipping method.

同じ買い手が同じ配送方法でまとめて買えば、何点でも1注文です。固定額の$0.40は1回だけになります。まとめ買いを促すと、この固定額の比率が下がります。

5. DDPが必須になりました|転嫁した関税にも手数料がかかります

5-1. 何が決まったか

項目 内容
適用開始 2025年10月17日(米国太平洋時間)以降に発生した取引
対象 日本から米国に発送する、送料を除いた商品価格が$2,500未満の取引
内容 DDP(関税元払い)での発送が必須。全キャリア対象
判定基準 発送日ではなく取引日

出典はイーベイ・ジャパン|米国向け取引におけるDDP発送必須化についてです。背景には、2025年8月29日の米国の少額免税(de minimis)撤廃があります。同じ変更はEtsyでも起きています。逆に米国から日本へ輸入する側の原価の積み上がり方は別に分解しました。

US de minimis will be suspended globally, effective August 29, 2025, meaning all shipments to the US—regardless of value—may be subject to duties and customs clearance.

(eBay Export|Changes to the US import tariffs and Customs policy)

5-2. DDUのまま出すとどうなるか

起きること イーベイ・ジャパンの記載
商品未着のケース セラー不利で終了し、アカウントにDefectが付与。アピールしても削除できない
関税に関する低評価 削除対象外
継続した場合 販売制限が適用される可能性
商品ページの表示 DDU・DDPに関わらず「追加費用なし」の文言が自動表示される

最後の1行が効きます。DDUで発送していても、買い手には「追加費用はかからない」と表示されます。実際には配達時に請求されるので、そこでトラブルになります。フィードバック(評価)の決まりと、悪い評価がついたときの対応はeBayのフィードバック(評価)の例文と期限にまとめています。

5-3. 関税にも落札手数料がかかります

ここが今回いちばん見落とされている点だと思います。

DDPでは、商品価格+関税+送料が取引総額となり、チェックアウト時にバイヤーが支払います。この『取引総額』が取引金額として扱われるため、落札手数料(Final Value Fee)はこの『取引総額』に対して発生します。

(イーベイ・ジャパン|デミニミス撤廃に伴うSpeedPAKサービスの変更)

買い手から預かって国に納めるだけの関税に、14.95%の手数料が乗ります。

5-4. 実額で見る

商品$200、送料$30、関税は商品価格の15%と仮置きして$30とします。関税率は品目と原産国で決まるため、ここは計算のための仮置きです。

項目 DDU(2025年10月16日まで) DDP(必須化後)
売上総額 $230 $260
落札手数料 13.6% $31.28 $35.36
1注文固定額 $0.40 $0.40
国際取引手数料 1.35% $3.11 $3.51
手数料合計 $34.79 $39.27
関税の支払い $0(買い手が配達時に払う) $30
手数料と関税を引いた残り $195.21 $190.73

関税をそのまま価格に足しただけでは、$4.48足りません。これは関税$30に対する14.93%で、ほぼ14.95%そのものです。

5-5. 完全に回収するには、関税額の117.6%を足す必要があります

式 結果
上乗せ額 ×(1 − 0.1495)= 関税額 上乗せ額 = 関税額 ÷ 0.8505 = 関税額 × 1.1758
関税額 必要な上乗せ額 上乗せ後の総額 手数料と関税を引いた残り
$30 $35.27 $265.27 $195.21
$50 $58.79 $288.79 $195.21
$100 $117.58 $347.58 $195.21

関税を丸ごと買い手に持ってもらうには、関税額の117.6%を価格に足さないと計算が合いません。差の17.6%は、上乗せした分にもかかる手数料です。

5-6. 関税の計算基準

項目 イーベイ・ジャパンの記載
申告価格 商品価格のみ(送料や保険料は含まない)
税率の決まり方 HTSコードと原産国に基づいて適用
原産国の責任 セラーが正確に提供する責任がある
商品の所在地 関税の構造に影響しない

実際の税率は品目と原産国で決まるため、この記事で「何%」という数字を出すことはできません。上の計算は、関税額が分かったあとに上乗せ額を出す式として使ってください。

6. 国際取引手数料|日本のセラーには下がる仕組みがあります

6-1. 課される条件

eBay charges an International fee if either: The delivery address for the item (entered by the buyer during checkout) is outside your registered address country, or The buyer’s registered address is outside your registered address country (regardless of the delivery address for the item)

配送先か買い手の登録住所のどちらかが日本以外なら課されます。日本から海外へ売る取引は、必ず対象になります。

6-2. 前月の売上で率が下がります

前月の総売上(送料込み) 日本のセラーの率
$3,000未満 1.35%
$3,000〜$9,999.99 1.20%
$10,000〜$49,999.99 0.95%
$50,000〜$99,999.99 0.70%
$100,000以上 0.40%

条件が2つあります。セラーレベルがAbove Standard以上であることと、毎月20日の判定で該当していることです。適用は翌暦月からになります。

6-3. 判定の対象月について、公式内で食い違いがあります

ページ 記載
英語版 in the previous month(前月)
日本語版 前々月

どちらが運用上正確かは、公式ページ同士が矛盾しているため確定できませんでした。自分のアカウントで実際に適用された率を見るしかありません。

6-4. 効いてくる額

月商 率 国際取引手数料の月額 1.35%との差
$3,000 1.20% $36.00 $4.50
$10,000 0.95% $95.00 $40.00
$50,000 0.70% $350.00 $325.00

7. ストアに入る分岐点|下がらないカテゴリがあります

7-1. プランと月額

プラン 月々契約 年間契約(月額) 落札手数料の料率
Starter $7.95 $4.95 ストアなしと同じ
Basic $27.95 $21.95 下がる
Premium $74.95 $59.95 Basicと同じ
Anchor $349.95 $299.95 Basicと同じ
Enterprise 現在利用不可 $2,999.95 Basicと同じ

Starterは料率が下がりません。下がるのはBasic以上で、Basic・Premium・Anchor・Enterpriseの料率は同じです。この4つの差は無料出品枠と付帯サービスだけになります。

7-2. Basicに入ると下がるポイント数と、元が取れる月商

年間契約のBasic(月$21.95)を、落札手数料の差だけで回収できる月商を出しました。

カテゴリ ストアなし Basic以上 差 元が取れる月商
PC本体・CPU・メモリ・HDD・モニタ・プリンタ 13.6% 7.35% 6.25ポイント 約$351
ゲーム機本体 13.6% 7.35% 6.25ポイント 約$351
カメラ本体 13.6% 9.35% 4.25ポイント 約$517
携帯電話本体 13.6% 9.35% 4.25ポイント 約$517
切手 13.6% 9.7% 3.9ポイント 約$563
楽器(ギター・ベース除く) 13.6% 10.35% 3.25ポイント 約$676
ほとんどのカテゴリ 13.6% 12.7% 0.9ポイント 約$2,439
本・雑誌/映画・TV/音楽 15.3% 15.3% 0 いくら売っても取れない
ギター・ベース 6.7% 6.7% 0 いくら売っても取れない

PC本体を扱っているなら月$351、本を扱っているなら何億売っても、料率の差では元が取れません。7倍の開きがあります。家電を扱う場合は、この表のどの行に当たるかを先に確認したほうがいいことになります。

7-3. しきい値が下がるのは、有利に働きます

Basic以上では、低率が始まるしきい値が$7,500から$2,500に下がります。高額品では、この効果のほうが料率の0.9ポイントより大きくなります。

1点の売上総額 ストアなしの落札手数料 Basic以上の落札手数料 差 ストア何か月分
$2,500 $340.00 $317.50 $22.50 約1.0か月
$3,000 $408.00 $329.25 $78.75 約3.6か月
$5,000 $680.00 $376.25 $303.75 約13.8か月
$7,500 $1,020.00 $435.00 $585.00 約26.7か月

$5,000の商品を1点売るだけで、ストアの年間契約1年分以上が返ってきます。高額品を扱うなら、月商ではなく1点の単価で判断したほうが早いことになります。

8. 為替と入金|3%はebay.comでは発生しません

8-1. eBay側の為替手数料

セラーの登録国 為替手数料
マレーシア・イスラエル 2.5%
ラテンアメリカ 3.5%
日本を含むその他の国 3.0%

ただし、これが発生する条件が限定されています。

米国ドル以外のお支払いに対しのみ為替手数料が発生します。

(イーベイ・ジャパン|各種手数料について)

売れた場所 決済通貨 eBay側の為替手数料
ebay.com USD 発生しない
ebay.co.uk・ebay.de など USD以外 3.0%

米国サイトで売っている限り、eBay側の3%はかかりません。旧版でこれを一律で足していたのは誤りでした。

8-2. 入金の経路

段階 内容 手数料
買い手の支払い eBayが受け取る ——
eBay → Payoneer 米ドルで入金 発生しない
Payoneer → 日本の銀行口座 円で受け取る Payoneerの為替上乗せ

Payoneerとの連携そのものの手順はアカウント作成の記事に分けています。eBayとPayoneerの間で手数料が発生しないことは、イーベイ・ジャパンのFAQに「eBay>Payonner間では発生いたしません」と明記されています。

8-3. Payoneerの率は、公式ページ同士で食い違っています

ページ 記載
Payoneer日本語ページ 外国為替相場公表中値レートに2%-1%のみ加算
Payoneer英語のPricingページ 1.2% – 4%

英語ページには「Full fee details are available on the fees page when signed in to Payoneer.」とあり、確定した率はログイン後にしか分かりません。私はPayoneerからの出金をしていないので、実際に適用される率は確認できませんでした。この記事の計算にはPayoneer側の為替は含めていません。

8-4. 入金までの日数

Regardless of how the buyer pays, payouts are initiated within 2 business days (Monday through Friday, excluding bank holidays) of order confirmation.

(eBay Export|Payoneer account)

払い出しの開始は注文確定から2営業日以内で、頻度はDaily・Weekly・Bi-weekly・Monthlyから選べます。Payoneerから日本の銀行口座に着金するまでの日数は、公式ページに記載を見つけられませんでした。

9. セラーレベルが落ちると、二重に効きます

9-1. 追加される手数料

If your account is evaluated as Below Standard in the evaluation on the 20th of the month, you’ll be charged an additional 6% on the final value fees applicable to sales in the following calendar month.

If your account has been evaluated as Below Standard for four or more consecutive months, this fee will increase to an additional 7% on the applicable final value fees

(eBay Help|Selling fees)

原文は「an additional 6% on the final value fees」です。これが料率へのポイント加算なのか、手数料額に対する6%の上乗せなのかは、この記載だけでは確定できません。両方を計算しておきます。

読み方 13.6%が実質いくらになるか $230の取引での落札手数料
ポイント加算と読む 19.6% $45.08
手数料額への6%上乗せと読む 14.416% $33.16

差は$11.92です。どちらの読み方でも痛いことに変わりはありませんが、額としては3倍違います。

9-2. 国際取引手数料のディスカウントも失います

6章のボリュームディスカウントには「provided your Seller Level is at least Above Standard」という条件があります。Below Standardになると、追加手数料を払いながら、1.35%への引き上げも同時に食らいます。

状態 落札手数料 国際取引手数料
Above Standard以上・月商$10,000 13.6% 0.95%
Below Standard・月商$10,000 13.6%+6%相当 1.35%

9-3. 返品率でも別の追加手数料があります

If your rate of ‘Item not as described’ return requests is evaluated in your service metrics as Very High(中略)you will be charged an additional 5% on the final value fees for sales in those categories in the following calendar month.

「説明と異なる」返品の率が高いと、該当カテゴリで別の追加手数料がかかります。ただし同じページに、Below Standardと重なった場合はBelow Standard分のみが課されると書かれています。

10. 返金|返ってくる手数料と、返ってこない手数料

10-1. 一覧

手数料 返金時の扱い
落札手数料の率の部分 返還される
1注文固定額($0.30/$0.40) 返還されない
国際取引手数料 返還される
出品手数料 買い手への返金では返還されない
Promoted Listings(General) 返還される(部分返金は按分)

原文には「The per order fixed amount is not credited」と明記されています(eBay Help|Fee credits)。

10-2. 部分返金には条件があります

eBay上から一部返金を行った場合、落札手数料及び海外決済手数料について、返金金額に応じて自動で返還されます。返品リクエスト内で返送された商品にダメージがあったことを理由に部分返金を行った場合は、手数料返還の対象外となります。

(イーベイ・ジャパン|手数料関連FAQ)

10-3. Dispute fee

チャージバック等の異議申立てでセラーの責任が確定すると、ebay.comの出品では1件$20.00です。ただし、セラーが異議を受け入れて返金すれば免除されると記載されています。

10-4. 固定額が効いてくる場面

状況 1注文固定額の扱い 累積
10件売って0件返品 $0.40 × 10 $4.00
10件売って5件返品 $0.40 × 10(返品分も戻らない) $4.00

返品されても固定額は残ります。低単価品を数で回すと、この積み上がりが見えにくいまま効いてきます。この構造は低単価モデルが成立しなくなった話と同じところに行き着きます。評価の積み上げ方は別に書きました。

11. 実額|200ドルの商品を円で見る

11-1. 前提

項目 値 置き方
為替 1ドル=159.12円 税関公示レート(令和8年9月6日〜9月12日)
商品価格 $200 ——
送料(買い手負担) $30 ——
関税 $30 商品価格の15%と仮置き
関税の上乗せ $35.27 5-5の式による
カテゴリ 一般カテゴリ・ストアなし 13.6%+1.35%

税関公示レートは輸入の課税価格を計算するためのもので、Payoneerが実際に適用するレートとは別のものです。ここでは公的に確認できる基準として使っています。

11-2. eBay側で引かれる額

項目 ドル 円
売上総額 $265.27 42,210円
落札手数料 13.6% −$36.08 −5,741円
1注文固定額 −$0.40 −64円
国際取引手数料 1.35% −$3.58 −570円
関税の納付 −$30.00 −4,774円
残り $195.21 31,061円

11-3. ここから引くもの

商品の仕入れ値(税込) 国際送料の実費 梱包資材 手残り 売上総額に対する率
10,000円 4,000円 300円 16,761円 39.7%
15,000円 4,000円 300円 11,761円 27.9%
20,000円 4,000円 300円 6,761円 16.0%

国際送料の実費と梱包資材は仮置きです。実際の送料は重量とサイズで決まるので、配送方法をどう選ぶかで幅が出ます。

11-4. eBayに払っている率

項目 額 売上総額に対する率
eBayの手数料合計 6,375円 15.1%
関税の納付 4,774円 11.3%
合計 11,149円 26.4%

手数料は15.1%ですが、DDPで関税を通すと、売上総額の26.4%が自分の手元を通り抜けていきます。関税の分は預かって納めるだけなので損ではありませんが、資金は先に出ていきます。

この構造は年利回り=1サイクルの利益率×年間の回転数で見たときに効いてきます。回転数を上げるほど、立て替える関税の総額も増えるからです。個人で輸出入をやる場合の利益構造は別に分解しています。

12. 手数料より先に効く|輸出は消費税が免税です

12-1. 条文

第七条 事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が国内において行う課税資産の譲渡等のうち、次に掲げるものに該当するものについては、消費税を免除する。
一 本邦からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付け

(消費税法 第7条第1項|e-Gov法令検索)

eBayで海外の買い手に売るのは、この「本邦からの輸出として行われる資産の譲渡」にあたります。売上にかかる消費税は0です。

12-2. 括弧書きに気づいてください

条文の冒頭に「第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く」とあります。免税事業者は、そもそもこの条文の対象から外されています。

国税庁も明記しています。

免税事業者は、課税資産の譲渡等および特定課税仕入れを行っても、その課税期間は消費税の納税義務が免除されることになり、課税仕入れおよび課税貨物に係る消費税額の控除もできません(課税売上げに係る消費税額よりも課税仕入れ等に係る消費税額が多い場合でも、還付を受けることはできません。)。

(国税庁|No.6613 免税事業者と仕入税額の還付)

12-3. なぜ還付が出るのか

項目 国内で売る場合 輸出で売る場合
売上にかかる消費税 発生する 0(免税)
仕入れに含まれる消費税 発生している 発生している
差し引き 納付になることが多い 構造的にマイナスになる

国税庁も、輸出業者を還付の典型例として名指ししています。

設備投資が多額にあった場合や、輸出業者のように売上げに係る消費税額よりも仕入れに係る消費税額が多い事業者については、免税事業者であっても、課税事業者を選択することによって消費税の還付を受けることができます。

(国税庁|No.6501 納税義務の免除(Q&A))

12-4. 実額で見る

月商$3,000(1ドル=159.12円で477,360円)として、国内で仕入れた商品の消費税がいくらになるかを出しました。円未満は四捨五入しています。

仕入率(売上に対する、税込の仕入れ額) 課税仕入れの額 そこに含まれる消費税 売上に対する率
30% 143,208円 13,019円 2.7%
40% 190,944円 17,359円 3.6%
50% 238,680円 21,698円 4.5%
60% 286,416円 26,038円 5.5%
式 結果
売上に対する率 = 仕入率 × 10 ÷ 110 仕入率 × 9.09%

12-5. 手数料を削るのと、どちらが大きいか

施策 月商477,360円での効果
Basicストアに入って落札手数料を0.9ポイント下げる 4,296円
課税事業者になって仕入れの消費税を控除する(仕入率40%) 17,359円

4倍です。手数料表を眺めて0.9ポイントを削る話より先に、この分岐があります。ただし条件が厳しいので、次の章で分けます。

12-6. 国際送料には消費税がかかっていません

国際輸送は消費税法第7条第1項第3号の輸出免税に該当するため、支払った国際送料に消費税は含まれていません。つまり控除の対象になりません。控除できるのは国内での仕入れ、梱包資材、国内での役務などです。

eBayの手数料については、イーベイ・ジャパンが「eBay手数料は日本の消費税が発生しております」と記載していますが、これを仕入税額控除できるかはeBay側の登録状況によるため、私には確認できませんでした。上の計算には入れていません。

13. 還付を受けられる人と、受けられない人

13-1. 課税事業者にならないと始まりません

立場 還付 根拠
免税事業者のまま 受けられない 消費税法第7条第1項の括弧書き、国税庁No.6613
課税事業者選択届出書を出した 受けられる可能性がある 消費税法第9条第4項
適格請求書発行事業者に登録した 受けられる可能性がある 消費税法第9条第1項の括弧書き

課税事業者選択届出書は、原則として適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに出す必要があります(事業を開始した課税期間ならその期間中)。あとから遡って出すことはできません。

13-2. 2年間は戻れません

6 前項の場合において、第四項の規定による届出書を提出した事業者は、事業を廃止した場合を除き、同項に規定する翌課税期間の初日から二年を経過する日の属する課税期間の初日以後でなければ、同項の規定の適用を受けることをやめようとする旨を記載した届出書を提出することができない。

(消費税法 第9条第6項)

調整対象固定資産を買った場合は3年に延びます(同条第7項)。「還付が出る年だけ課税事業者になる」という使い方はできません。輸出が売上の大半を占める間は毎年還付側にいるはずですが、国内販売が主になった年は納付側に回ります。

13-3. 簡易課税と2割特例では、還付が出ません

ここがいちばんの落とし穴だと思います。

一般的に、課税仕入れ等に係る消費税額が、課税売上げに係る消費税額を上回る場合は、還付税額が生じます※。
※ 簡易課税制度を適用している場合や2割特例を適用する場合、通常、還付税額が生じることはありません。

(国税庁|2割特例用 消費税及び地方消費税の確定申告の手引き)

理由は計算の仕組みにあります。簡易課税の条文は、控除額を計算する基礎から輸出免税売上を明文で除外しています。

当該事業者の当該課税期間の課税資産の譲渡等(第七条第一項、第八条第一項その他の法律又は条約の規定により消費税が免除されるものを除く。)に係る課税標準である金額の合計額に対する消費税額

(消費税法 第37条第1項第1号)

申告の方法 控除できる額の決まり方 輸出中心での還付
一般課税(本則課税) 実際に払った消費税を積み上げる 出る
簡易課税 売上に係る消費税額 × みなし仕入率 出ない
2割特例 売上に係る消費税額 × 80% 出ない

簡易課税も2割特例も、控除額が売上にかかる消費税額から計算されます。輸出免税の売上は消費税額が0なので、控除額も0になります。実際にいくら払って仕入れたかは、一切反映されません。

2割特例は令和8年9月30日までの日の属する課税期間が対象で、個人事業者には令和9年分・令和10年分についての「3割特例」が用意されています。これも売上税額に率を掛ける方式なので同じ構造になりますが、3割特例で還付が生じないという国税庁の明文は確認できませんでした。

13-4. 証明書類が要ります

2 前項の規定は、その課税資産の譲渡等が同項各号に掲げる資産の譲渡等に該当するものであることにつき、財務省令で定めるところにより証明がされたものでない場合には、適用しない。

(消費税法 第7条第2項)

郵便物の価格(1個当たり) 税関への輸出申告 保存すべき書類
20万円超 必要 輸出許可書
20万円以下(小包・EMS) 不要 日本郵便から交付を受けた引受けを証する書類と、発送伝票等の控え
20万円以下(通常郵便物) 不要 日本郵便から交付を受けた引受けを証する書類(品名・数量・価額を追記したもの)

保存期間は、課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間です(国税庁|No.6551 輸出取引の免税)。

13-5. 帳簿だけで足りたのは、令和3年9月30日までです

改正前:① 以下の事項を記載した「帳簿」…又は ② 郵便物の受取人から交付を受けた「物品受領書」その他の書類…
改正後:① 小包郵便物又はEMS郵便物 ⑴日本郵便株式会社から交付を受けた当該郵便物の引受けを証する書類 及び ⑵発送伝票等の控え
(適用開始時期)令和3年10月1日以後に行われる資産の譲渡等から適用されます。

(国税庁|消費税法改正のお知らせ(令和3年4月))

令和3年10月1日以後は、帳簿だけでは輸出免税が認められません。日本郵便が発行する引受証明の書類を、1件ずつ残す必要があります。

13-6. 20万円の判定

論点 国税庁の記載
何の価格か FOB価格。原則として現実の決済金額
何単位で判定するか 原則として郵便物1個当たりの価額
分けて送った場合 同一受取人に2個以上に分けて差し出す場合は、合計額で判定

20万円以下なら税関への輸出申告は不要です(税関|外国へ郵便物を送る場合の手続)。分割して20万円以下にしても、同じ受取人なら合算されます。

13-7. 中古品を仕入れるなら、古物商の許可が効きます

インボイス制度では、原則として適格請求書がないと仕入税額控除ができません。しかし例外があります。

古物営業法上の許可を受けて古物営業を営む古物商が、適格請求書発行事業者以外の者から同法に規定する古物(古物商が事業として販売する棚卸資産に該当するものに限り、準古物を含みます。)を買い受けた場合には、一定の事項が記載された帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます

(国税庁|インボイスQ&A 問106)

要件 内容
買い手 古物営業法上の許可を受けた古物商であること
売り手 適格請求書発行事業者以外であること
物 古物営業法上の古物(準古物を含む)であること
用途 棚卸資産に該当すること(消耗品を除く)
帳簿 該当する旨と、相手方の住所または所在地を記載すること

フリマアプリやネットオークションで仕入れる場合についても、国税庁が直接答えています。

対価の総額が1万円未満であれば、古物台帳に相手方の住所、氏名、職業及び年齢の記載は不要であるため、匿名で取引が行われていたとしても古物商等特例の適用は可能ですが、1万円以上の場合、それらの記載が必要となるため、これらの点について、古物営業法に規定された方法により相手方の確認を行う必要があります。

(国税庁|インボイスQ&A 問106-2)

1万円以上の仕入れを匿名のまま行うと、控除の要件を満たせません。古物商の許可と台帳の実務は別に整理しています。買い取って売る側の構造はこちらに書きました。

13-8. 判定表

状態 仕入れの消費税
免税事業者のまま 戻らない
課税事業者+簡易課税 戻らない
課税事業者+2割特例 戻らない
課税事業者+一般課税+証明書類あり 戻りうる
課税事業者+一般課税+証明書類なし 輸出免税自体が適用されない

14. 私の判定

14-1. 旧版から変えた点

項目 変更
落札手数料11.5% カテゴリ別の現行料率に差し替え
決済手数料3% 削除(現在は存在しない項目)
Payoneer為替3% eBay側の3%はUSD以外の支払いのみと訂正
1注文固定額 新設(旧版に記載がなかった)
DDP必須化 新設(2025年10月17日から)
輸出免税 新設(旧版で扱っていなかった)
「輸入せどりなら中国が狙い目」の章 削除(この記事のテーマから外れているため)

14-2. 判定

論点 判定
合計の率 13.6+1.35で14.95%。「およそ15%」は今も外れていない
対象 送料も税も関税も込みの総額。ここが旧版といちばん違う
関税 丸ごと転嫁するには関税額の117.6%を上乗せする必要がある
カテゴリ 6.7%から15.3%まで幅がある。何を売るかで倍以上違う
ストア PC本体なら月商$351で元が取れる。本は何億売っても取れない
消費税 手数料を0.9ポイント削るより、還付のほうが4倍大きい
還付の条件 簡易課税でも2割特例でも出ない。一般課税でなければならない

直して売る形でこの経路に入る場合の拘束日数は別に測りました。国内で作ったものを海外へ出す順番についてはハンドメイドの記事で扱っています。

いちばん言いたいのは最後の2行です。手数料表を細かく比べるより先に、自分が還付を受けられる側にいるかどうかを確認したほうが、額としては大きい。そしてその分岐は、確定申告のやり方を選んだ時点でほぼ決まっています。

14-3. 書けなかったこと

項目 理由
Payoneerから日本円で出金するときの確定した率 日本語ページと英語ページで記載が違い、ログイン後にしか確定しないため
Payoneerから銀行口座への着金日数 公式ページに記載を見つけられなかったため
実際の関税率 品目と原産国で決まり、一律の数字が出せないため
Below Standardの追加手数料の正確な読み方 原文の書き方から確定できないため(9-1に両方の計算を載せました)
国際取引手数料の判定対象月 英語版と日本語版で「前月」「前々月」が食い違っているため
eBay International Shippingが日本のセラーに開放済みか 公式ページに日本の名指しがないため
eBayの手数料にかかる消費税を控除できるか eBay側の登録状況が確認できなかったため
私自身の還付の実績 受けたことがないためです

手数料も法令も、確認した時点のものです。この記事の数字にはすべて出典のリンクを付けました。使う前に、その日のページを自分で開いて確かめてください。私が旧版で古い数字を残していたのも、確かめ直していなかったからです。日本語の公式ページですら2024年3月時点の翻訳のまま置かれています。

関連記事:eBayのフィードバック(評価)の例文と期限 / eBay複数アカウントは公式に許可 / eBayオワコン論争の答え

 

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