韓国輸入代行を調べている方に、最初に確認していただきたいことがあります。
その商品、代行を使わずに買えませんか。
代行手数料は、商品に対して払うものではありません。自分では越えられない壁に対して払うものです。壁がなければ、払う必要がありません。
そして韓国の場合、その壁は3つに特定できます。この記事は、自分がどの壁に当たっているかを判定して、当たっている壁の分だけ払うための記事です。
1. 先に、この記事の前の版を取り下げます
1-1. タイトルに書いてあった数字
このURLには以前、次のタイトルで記事を載せていました。
韓国輸入代行完全ガイド|初心者でも月収50万円達成の秘訣を徹底解説
月収50万円という数字に根拠がありません。誰が、何を、どれだけ扱って達成した金額なのかが書かれていません。取り下げます。
1-2. 出典のない市場規模と競合動向
| 前の版の見出し | 問題 |
|---|---|
| 1-2. 2025年の市場規模と成長率 | 出典がありません。市場規模を書くなら、どの調査の数字かを示す必要があります |
| 1-3. 主要プレイヤーと競合他社の動向 | 同上。各社の内部の動向は、公表資料がなければ書けません |
| 6-4. 各業者の詳細比較表 | 比較の基準が書かれていませんでした |
1-3. 私は韓国輸入代行を使ったことがありません
ここは最初に書いておきます。
私は韓国から仕入れをしてきましたが、代行は使っていません。直接買い付けができるものしか扱ってこなかったからです。古着は現地の市場で買っていますし、通販についても、日本に直送してくれるところしか使っていません。
だからこの記事に、私が代行を使った体験としての数字は出てきません。出てくるのは、各社が公開している料金と、税関が公示している数字と、そこからの計算です。
1-4. 使っていない人間が、何を書けるのか
1つあります。代行を使わずに済ませてきた側の判断です。
代行会社が書く記事は「代行を使いましょう」から始まります。この記事は逆から始まります。使わずに済むならそのほうが安いので、まず使わずに済むかを確認します。そのうえで、使うしかない場合にいくらかかるかを計算します。
| 問い | どこで答えるか |
|---|---|
| そもそも代行は必要か | 2章・3章・4章 |
| 購入代行と配送代行は何が違うのか | 5章 |
| 料金は何で比べるのか | 6章 |
| 実際に各社はいくらか | 7章・8章(公開値で計算します) |
| 代行を使わない方法 | 9章 |
| 商品によって違うのか | 10章 |
| 使う前に確認することは | 11章 |
| 仕入れ目的なら | 12章 |
2. 結論:代行は「壁」に払うものです
2-1. 壁がなければ、払う必要がありません
韓国の商品が欲しいとき、代行が必要になるのは、自分では買えないときだけです。買えるなら、直接買ったほうが安く済みます。
当たり前のことですが、「韓国の商品=代行が必要」という前提で調べ始めると、この確認を飛ばします。そして飛ばしたまま手数料を比べ始めます。
2-2. 壁は3つに特定できます
代行会社の説明ページに、代行が必要になる理由が明記されています。
韓国のECサイト(Naverスマートストア等)では、「韓国の携帯電話番号認証」「日本発行カードの利用不可」「海外配送未対応」といった理由で、個人での購入が難しいケースが多くあります。
出典:GLORY「初めての方へ」(2026年9月確認)
| 壁 | 何ができないのか |
|---|---|
| ① 海外配送未対応 | 買えるが、日本に送ってもらえません |
| ② 日本発行カードの利用不可 | 決済で止まります |
| ③ 韓国の携帯電話番号認証 | 会員登録の時点で止まります |
2-3. 壁が違うと、必要なサービスが違います
ここが重要です。3つの壁に、同じサービスで対応する必要はありません。
| 当たっている壁 | 必要なもの | 払う額 |
|---|---|---|
| ①だけ(配送だけができない) | 配送代行。自分で買って、韓国の倉庫に送ってもらう | 小さい |
| ②または③(買うところで止まる) | 購入代行。買うところから任せる | 大きい |
| 現地の市場・店から買いたい | 買付代行。または自分で行く | 案件による |
| どれも当たっていない | 何も要りません | ゼロ |
購入代行と配送代行の違いは5章で詳しく書きます。①だけなのに購入代行を頼むと、払わなくていい分を払うことになります。
2-4. 私が代行を使ってこなかった理由
私の場合は、壁に当たらない範囲で扱う商品を決めてきた、というのが正確です。
古着は現地の市場で直接買っています。輸送と通関の実務は自分でやります。その計算は韓国古着仕入れにまとめてあります。通販についても、日本へ直送してくれるところを使ってきました。
これは「代行が悪い」という話ではありません。壁を越えるコストを払わない、という選び方をしてきただけです。9章に書きます。
3. 3つの壁を、順番に見ます
3-1. 壁① 海外配送に対応していない
商品ページを日本語で読めて、日本のカードでも払えるのに、配送先に日本を選べないケースです。韓国国内向けに作られたサイトでは珍しくありません。
| この壁だけの場合 | やること |
|---|---|
| 自分で買える | 買います |
| 日本に送れない | 配送代行の韓国倉庫を送り先にします(5-2) |
| 払うもの | 倉庫の利用料と国際送料。購入代行の手数料は不要です |
3-2. 壁② 日本発行のカードが通らない
決済の段階で弾かれるケースです。韓国国内の決済手段が前提になっているサイトで起きます。
この壁に当たると、自分で買うこと自体ができません。購入代行が必要になります。
3-3. 壁③ 韓国の携帯電話番号認証
会員登録に韓国の携帯電話番号が要るケースです。日本の番号では認証が通りません。
これも購入代行が必要になる壁です。②より手前で止まるので、商品ページを見ることすらできない場合があります。
3-4. 壁の数え方
実務では、次の順番で確認するのが早いです。
| 順番 | 確認 | 止まったら |
|---|---|---|
| 1 | そのサイトに、日本向けのグローバル版があるか | あれば、そこで買えます(4-4) |
| 2 | 会員登録ができるか | 止まれば壁③。購入代行 |
| 3 | カートに入れて、決済画面まで進めるか | 止まれば壁②。購入代行 |
| 4 | 配送先に日本を選べるか | 選べなければ壁①。配送代行で足ります |
1から順に試して、どこで止まるかを見ます。4まで進めたなら、代行は要りません。
4. 判定:あなたに代行は必要か
4-1. 判定表
| 状況 | 必要なもの | 理由 |
|---|---|---|
| そのサイトの日本向けグローバル版がある | 不要 | 普通に買えます |
| 日本の店・ECで同じものが売っている | 不要 | 送料と待ち時間の分だけ、日本で買うほうが有利です |
| 買えるが、日本に送れない | 配送代行 | 壁①だけです |
| 決済で止まる | 購入代行 | 壁② |
| 会員登録で止まる | 購入代行 | 壁③ |
| 現地の市場・実店舗から買いたい | 買付代行、または自分で行く | オンラインでは買えないものです |
| まとまった量を継続して仕入れたい | 12章で条件が変わります | 手数料が原価に乗り続けます |
4-2. 「不要」になる人が、思ったより多いはずです
韓国の主要な通販サイトのいくつかは、日本を含む海外向けのグローバル版を用意しています。オリーブヤング、ムシンサ、Gmarketなどには、グローバル版のドメインが存在します。
ここで注意していただきたいのは、私が確認したのはグローバル版のページが存在することまでだという点です。日本に発送するか、どの商品が対象か、送料がいくらかは、サイトごとに違いますし、変わります。必ず自分で確認してください。
4-3. グローバル版を確認する手順
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | サイト名に「global」を足して検索する、またはサイト内で国・言語の切り替えを探す |
| 2 | 配送先の国に日本が選べるかを見る |
| 3 | 欲しい商品がグローバル版にも載っているかを見る(載っていないことがあります) |
| 4 | 国際送料と、いくらから送料が無料になるかを見る |
3番が落とし穴です。グローバル版があっても、国内版にある商品が全部載っているとは限りません。そこで初めて代行が要るかどうかが決まります。
4-4. 複数の壁に当たっている場合
会員登録も決済もできないなら、購入代行しかありません。この場合、配送代行と比べる意味はありません。
逆に、買えるけれど送れないだけなら、購入代行を頼む必要はありません。5章の違いを見てください。
5. 購入代行と配送代行は、別のサービスです
5-1. 何が違うのか
| 購入代行 | 配送代行 | |
|---|---|---|
| 誰が買うか | 代行会社 | 自分 |
| 誰が払うか | 代行会社(こちらは代行会社に払う) | 自分がショップに直接払う |
| 配送先 | 代行会社の韓国倉庫 | 代行会社の韓国倉庫 |
| 代行手数料 | かかります | 購入分にはかかりません |
| 越えられる壁 | ①②③すべて | ①だけ |
5-2. 配送代行の仕組み
実際の手順が公開されています。
| 順番 | やること(公開されている説明の要約) |
|---|---|
| 1 | マイページで専用の倉庫番号を確認する |
| 2 | 韓国のショップで購入する際、お届け先を代行会社の韓国倉庫住所+倉庫番号として入力する |
| 3 | 購入した商品情報(ショップ名・追跡番号など)を代行会社に登録する |
| 4 | 商品が倉庫に到着すると、検品・写真撮影のうえ通知される |
| 5 | 実重量・容積重量を測定して国際送料が確定し、支払う |
| 6 | 出庫・国際配送 |
出典:KOREACART「ご利用ガイド」(2026年9月確認)
同社の説明には「韓国国内追跡番号がないと、倉庫到着時にマッチングされず入庫待ちが長引く場合があります」という注意も書かれています。
5-3. どちらが安いか
配送代行のほうが安くなります。商品代金に対する代行手数料がかからないからです。
ただし条件があります。自分で買えること、つまり壁②と壁③に当たっていないことです。
5-4. 使い分け
| 状況 | 選ぶもの |
|---|---|
| 複数のショップから買って、まとめて送りたい | 配送代行(同じ倉庫に集めて1回で送れます) |
| 1つのショップで、決済ができない | 購入代行 |
| ショップとのやり取りが必要(サイズ確認、在庫確認など) | 購入代行 |
| 買うのは簡単だが、送れないだけ | 配送代行 |
なお、購入代行だけを提供している会社と、両方を提供している会社があります。配送代行を使いたいなら、それを扱っている会社を選ぶ必要があります。
6. 料金は、手数料だけでは決まりません
6-1. 日本到着原価で見ます
韓国古着仕入れで使った考え方を、そのまま持ってきます。仕入れ値ではなく、日本に届いた時点でいくらになったかで見ます。
日本到着原価 = 商品代金 + 韓国国内送料 + 代行手数料 + 為替の上乗せ + 国際送料 + 関税・輸入消費税
6-2. なぜ手数料で比べられないのか
会社によって、何を手数料に含めるかが違うからです。
| 会社ごとに違うところ | 比較が崩れる理由 |
|---|---|
| 送料に何が含まれるか | 韓国国内送料や梱包資材代を送料に含める会社と、別に請求する会社があります |
| 送料をいつ確定するか | 見積の時点で確定する会社と、倉庫入庫後に確定する会社があります |
| 為替レートの決め方 | 会社ごとに違います。これが一番大きいことがあります |
| 会員割引の有無 | ランク制の割引がある会社があります |
6-3. 韓国は、基準線が取れます
為替の上乗せを測るには、比べる基準が要ります。税関が輸入申告の課税価格を換算するために公示している外国為替相場を使います。
| 適用期間 | 韓国ウォン(KRW) | 1,000ウォンあたり |
|---|---|---|
| 2026年9月6日〜9月12日 | 100ウォン=11.50円 | 115.0円 |
出典:税関「外国為替相場(課税価格の換算)」
この公示値は「輸入申告の日の属する週の前々週の実勢外国為替相場の当該週間の平均値」です。リアルタイムの相場ではなく、2週間前の平均だという点に注意してください。
それでも基準としては使えます。中国輸入代行の比較で使ったのと同じやり方です。
7. 2社の公開値を並べます
7-1. 代行手数料
| GLORY | KOREACART | |
|---|---|---|
| 基本 | 商品合計10,000円未満は一律1,000円/10,000円以上は商品代金の10% | 商品代金の10% |
| 点数の加算 | 2品目から商品1点につき+100円(同一商品の複数購入は追加なし) | 公開ページでは確認できませんでした |
| 複数ショップ | ショップごとに手数料が発生 | 同上 |
| 会員割引 | なし | ランク制。最大10%割引 |
| 会員登録 | 不要 | 必要(デポジット方式) |
出典:GLORY「代行費用」/KOREACART「よくある質問」および同社トップページ(いずれも2026年9月確認)
7-2. 適用レート
| 公開されている内容 | 公示値(1,000ウォン=115.0円)との関係 | |
|---|---|---|
| GLORY | トップページに「当店適用レート」を毎日表示。算出方法は実勢レートに8%を上乗せ。2026年8月4日に「為替レート算出方法の変更」を告知 | 上乗せ率が8%と式で固定されています |
| KOREACART | トップページに「為替(JPY) ₩1,000 = 127.2円」と表示 | 公示値より12.2円高い(+10.6%) |
ここで1つ、読む側が注意する点があります。KOREACARTのページには、国際送料の案内に「参考レート: ¥100 ≈ ₩908」という別の数字も併記されています。これを1,000ウォンあたりに直すと110.1円で、上の127.2円とは違います。用途が違う可能性もありますが、公開ページからは判別できませんでした。見積の際に、どちらが商品代金に適用されるかを確認してください。
7-3. 送料
| GLORY | KOREACART | |
|---|---|---|
| 確定のタイミング | 見積の時点。「お見積り金額=お支払い総額。後から追加の送料請求などは一切ありません」 | 倉庫入庫後。実重量・容積重量を測定して確定 |
| 含まれるもの | 国際送料・韓国内送料・韓国内振込手数料・梱包資材料 | 国際送料(重量別の目安表を公開) |
| EMS | 3,800円〜 | 1kg 3,413円(0.5kg 2,697円/2kg 4,624円) |
| K-Packet | 1,900円〜(2kg以内、商品合計10万ウォン以下) | 1kg 1,519円(0.5kg 1,046円/2kg 2,367円) |
| その他 | FedEx/UPS 5,000円〜(バッテリー内蔵品など) | 航空特急1kg 1,761円。船便はLCL 1kgあたり881円(最低5kg、20〜30日) |
出典:GLORY「配送方法・送料と梱包について」/KOREACART トップページの国際配送料案内(2026年9月確認)
7-4. 設計思想が正反対です
| GLORY | KOREACART | |
|---|---|---|
| 支払い | 一括。見積金額のみ | デポジット。商品代と送料を分けて決済 |
| 送料のリスク | 会社側が持つ(先に確定するため) | 利用者側が持つ(後から確定するため) |
| 会員登録 | 不要 | 必要 |
| 配送代行 | 公開ページでは確認できませんでした | あり |
| 向いている使い方 | 1回だけ、確定額で頼みたい | 繰り返し使う。複数ショップをまとめる |
どちらが良いという話ではありません。送料が先に確定するほうが安心なら前者、繰り返し使って割引を効かせたいなら後者、という選び方になります。
8. 実際に、日本到着原価を出します
8-1. 前提
| 前提 | 値 |
|---|---|
| 商品 | 100,000ウォン、1点 |
| 配送 | EMS、1kg |
| 比較の基準 | 税関公示レート 1,000ウォン=115.0円(2026年9月6日〜12日) |
| GLORYの適用レート | 実勢レートに8%上乗せ(同社の公開している算出方法) |
| KOREACARTの適用レート | 1,000ウォン=127.2円(同社の表示値) |
| 関税・輸入消費税 | 含めていません(12章で扱います) |
| 会員割引 | 含めていません(KOREACARTのランク制は初回では効きません) |
この計算は、各社の公開値から私が組んだモデルです。実際の見積とは異なります。
8-2. 計算
| 項目 | GLORY | KOREACART |
|---|---|---|
| 素の商品代(公示レート換算) | 11,500円 | |
| 適用レートでの商品代 | 12,420円(+8%) | 12,720円(127.2円で換算) |
| 代行手数料 | 1,242円(10%) | 1,272円(10%) |
| 送料(EMS・1kg) | 3,800円 | 3,413円 |
| 日本到着原価 | 17,462円 | 17,405円 |
8-3. 差は57円でした
料金体系がまったく違う2社で、日本到着原価の差が57円(0.3%)です。
| 項目だけを見ると | どちらが有利に見えるか |
|---|---|
| 為替レート | GLORY(+8% vs +10.6%) |
| 送料 | KOREACART(3,413円 vs 3,800円) |
| 手数料率 | 同じ(どちらも10%) |
| 合計 | ほぼ同じ |
これが、6-2で「手数料では比べられない」と書いた理由です。1つの項目で勝っている会社が、別の項目で負けています。だから、どこか1つを見て選ぶと間違えます。
8-4. 上乗せ率にすると
| 素の商品代に対する上乗せ | うち送料を除いた分(為替+手数料) | |
|---|---|---|
| GLORY | 5,962円(51.8%) | 2,162円(18.8%) |
| KOREACART | 5,905円(51.3%) | 2,492円(21.7%) |
51%という数字に驚くかもしれませんが、そのうち33%ぶんは国際送料です。1点1kgで送っているためで、まとめて送れば1点あたりの送料は下がります。だから右の列(為替+手数料)のほうが、会社の比較には向いています。
8-5. 中国と並べます
| 為替+手数料の上乗せ(国際送料を除く) | |
|---|---|
| 韓国・GLORY | 18.8% |
| 韓国・KOREACART | 21.7% |
| 中国・チャイナマート(一括直送プラン) | 26.6% |
| 中国・チャイナマート(おまかせプラン) | 38.3〜38.6% |
中国側の数字はチャイナマートの記事で計算したものです。前提が違うので厳密な比較ではありませんが、韓国のほうが低い水準にあります。
8-6. そして、韓国のほうが後出しが少ない
金額以上に差があるのはここです。
| レートの算出方法 | 送料の確定 | |
|---|---|---|
| GLORY(韓国) | 公開されています(実勢+8%) | 見積の時点で確定。追加請求なし |
| KOREACART(韓国) | 適用レートを表示(算出方法は非公開) | 倉庫入庫後に確定 |
| チャイナマート(中国) | 適用レートを表示(算出方法は非公開) | 後から請求。入金後のキャンセル不可 |
GLORYが算出方法まで公開しているのは、私が見た範囲では珍しいです。上乗せ率が式で固定されているので、その日のレートが分からなくても、負担がいくらになるかを先に計算できます。
9. 私は、直接買ってきました
9-1. やってきたこと
1-3に書いたとおり、私は韓国輸入代行を使っていません。扱う商品を、代行が要らない範囲で決めてきたからです。
| やり方 | 壁の越え方 | 記事 |
|---|---|---|
| 現地の市場で買い付ける | 自分が行くので、壁が発生しません | 韓国古着仕入れ |
| 日本へ直送してくれるところを使う | 壁①がないところを選びます | — |
9-2. これは「代行が悪い」という話ではありません
扱う商品の選び方が違うだけです。
私が扱ってきたのは古着で、これは現地で現物を見ないと状態が判断できません。だから行くしかない。行くなら代行は要りません。商品の性質が、先にやり方を決めています。
逆に、型番が決まっていて状態のばらつきがない商品なら、現地に行く理由がありません。その場合は代行を使うほうが合理的です。
9-3. 買付に行くという選択の損益分岐
自分で行く場合、代行手数料はゼロになりますが、渡航費がかかります。
| 代行を使う | 自分で行く | |
|---|---|---|
| 1回あたりの固定費 | ゼロ | 渡航費・宿泊費(1回いくら、と決まっています) |
| 金額に比例する費用 | 手数料+為替の上乗せ(8-4で18.8〜21.7%) | 為替の上乗せは、カード会社や両替のレート差だけ |
| 分岐点 | 渡航費 ÷ 上乗せ率 = この金額を超える仕入れなら、行くほうが安い | |
| 現物を見られるか | 見られません(写真のみ) | 見られます |
上乗せ率20%、渡航費10万円とすると、分岐点は50万円です。1回50万円以上仕入れるなら、行くほうが安くなる計算になります。この数字は上乗せ率と渡航費で変わるので、自分の条件で計算してください。
ただし、これは金額だけの比較です。現物を見られること、その場で交渉できることは、この計算に入っていません。古着のように状態が価格を決める商材では、そちらのほうが大きいことがあります。
9-4. 直接ルートの限界
私のやり方にも限界があります。
| 限界 | 内容 |
|---|---|
| 行ける回数で上限が決まる | 渡航のたびに時間と費用がかかります |
| オンライン限定の商品が買えない | 現地の市場に出ないものは、この方法では手に入りません |
| 少量には向かない | 渡航費を回収できません(9-3) |
| 継続的な補充ができない | 売れたらすぐ次を、という動きができません |
だから、代行が要らないとは言いません。要る場面があります。この記事で言いたいのは、要るかどうかを先に判定してほしい、ということだけです。
10. 商品によって、壁の当たり方が違います
10-1. 商品別の見取り図
| 商品 | 壁の当たりやすさ | 先に確認すること |
|---|---|---|
| コスメ | 低い。グローバル版を持つサイトが多い | 日本で売っていないか。売る目的なら11-3の規制 |
| ファッション(新品) | サイトによります | グローバル版に同じ商品があるか(4-3) |
| アイドルグッズ | 高い。国内限定販売や会員限定が多い | 公式のグローバル販売があるか |
| 中古・古着 | 非常に高い。オンラインに出ないものが多い | 現地買付か、フリマアプリか |
| 食品 | サイトによります | 輸入の規制(11-3) |
10-2. すでに書いてある記事があります
3つ目が、この記事と一番近い位置にあります。韓国のフリマアプリのうち、日本から直接買えるのは限られています。その記事で「直接買えるかどうか」を判定しているので、代行が要るかの判断にそのまま使えます。
11. 代行を使う前に確認すること
11-1. 見積を取るときに聞くこと
| 質問 | なぜ | |
|---|---|---|
| 1 | 商品代金に適用するレートは、何を基準にいくら上乗せしていますか | ここが金額を決めます(7-2) |
| 2 | 見積の金額は確定ですか。後から送料などを請求されますか | 会社によって違います(7-4) |
| 3 | 送料に、韓国国内送料と梱包資材代は含まれていますか | 含む会社と含まない会社があります |
| 4 | その商品は取り扱えますか | 規制のある商品があります(11-3) |
| 5 | 不良品だった場合、どこまで対応してもらえますか | 11-2 |
11-2. 返品は、原則できません
GLORYの説明に、こうあります。
海外ショップの商品は、原則として返品・交換ができません。
検品については、同社は「商品の数量・色・サイズ・型番の確認」「箱入りやパッケージ商品は、開封せず外観の破損有無をチェック」と説明しています。開封して動作を確認する検品ではありません。
KOREACARTのキャンセル規定も公開されています。
| 段階 | 扱い |
|---|---|
| 購入前(デポジット決済のみ完了) | 全額返金 |
| 購入後・入庫前 | 商品代金は返金不可の場合あり(先方ショップの規定に従う) |
| 入庫後 | 国内返品送料・手数料を差し引いて返金 |
出典:KOREACART「ご利用ガイド」
11-3. 規制のある商品
| 商品 | 注意点 |
|---|---|
| 化粧品 | 個人が自分で使う分と、売る目的とで扱いが変わります。売るために輸入するには、製造販売業の許可が要ります |
| 食品 | 個人使用と販売目的で手続きが変わります |
| バッテリー内蔵品 | 航空便で送れないことがあります。GLORYはFedEx/UPSで対応と説明しています |
| 革製品 | GLORYが通関規制のある商品として挙げています |
| ブランド品 | 模倣品は輸入できません |
化粧品を売る目的で輸入する場合の手続きは、韓国版メルカリの記事に条文つきで書いてあります。個人使用と販売目的では、必要な手続きがまったく違います。
12. 仕入れ目的なら、条件が変わります
12-1. 課税価格の扱いが変わります
ここは見落とされやすいところです。
| 個人が自分で使う場合 | 売る目的で買う場合 | |
|---|---|---|
| 課税価格 | 海外小売価格 × 0.6 | 0.6は掛かりません(商品価格+運賃+保険料) |
| 免税 | 課税価格1万円以下は原則として関税・消費税が免除 | 同じ基準ですが、課税価格の出し方が違うため到達しやすくなります |
出典:税関「少額輸入貨物の簡易税率」
個人利用を前提に書かれた代行会社の説明を、そのまま仕入れの計算に当てはめないでください。
12-2. 手数料10%が、原価に乗り続けます
8-4の計算では、為替と手数料で18.8〜21.7%の上乗せでした。仕入れでは、これが毎回かかります。
| 売価3,000円・素の原価1,000円の商品 | 上乗せ0% | 上乗せ18.8% | 上乗せ21.7% |
|---|---|---|---|
| 仕入れ原価 | 1,000円 | 1,188円 | 1,217円 |
| 販売手数料(10%) | −300円 | −300円 | −300円 |
| 国内送料 | −500円 | −500円 | −500円 |
| 残り | 1,200円 | 1,012円 | 983円 |
この表の前提は、売価3,000円・素の原価1,000円・販売手数料10%・国内送料500円です。国際送料と関税は入れていません。残りが1,200円から983円まで、18.1%減ります。
中国のケース(チャイナマートの記事で31.9%減)と比べれば軽いですが、それでも毎回かかります。利益率と回転率の記事で書いたとおり、これは回転のたびに効きます。
12-3. 継続するなら、条件を変えられます
| やり方 | 効くところ |
|---|---|
| 配送代行に切り替える(自分で買える場合) | 代行手数料10%が消えます(5-3) |
| まとめて送る | 1点あたりの国際送料が下がります。8-4で送料が上乗せの3割を占めていました |
| 会員ランクを上げる | 割引のある会社なら効きます(7-1) |
| 船便を使う | KOREACARTの公開値ではLCLが1kgあたり881円。ただし20〜30日、最低5kg |
| 自分で買い付けに行く | 9-3の分岐点を超えるなら |
上から3つは代行の中での最適化です。4つ目と5つ目は、そもそも代行を使う範囲を狭める方向です。継続するほど、後者のほうが効いてきます。
13. 使わないという選択
13-1. 成立する条件
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| 欲しいものが、グローバル版で買える | 壁がありません |
| 買えるが、送れないだけ | 配送代行で足ります。購入代行の手数料は不要です |
| 1回の仕入れ額が大きい | 渡航費を回収できます(9-3) |
| 現物を見て判断する必要がある商材 | 写真では判断できません |
13-2. 成立しない条件
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| 会員登録や決済で止まる | 購入代行しかありません(壁②③) |
| 少量を、こまめに買いたい | 渡航費が回収できません |
| 売れたらすぐ補充したい | 行く回数で上限が決まります |
| オンライン限定の商品 | 現地に行っても買えません |
13-3. 私の判断
私は古着を扱っているので、13-1の3つ目と4つ目に当てはまります。現物を見ないと状態が判断できないので、行くしかない。行くなら代行は要らない。それだけの理由です。
もし扱う商品が変わって、型番で状態が決まるものになれば、私も代行を使うと思います。やり方を先に決めて商品を選んでいるのではなく、商品の性質がやり方を決めています。
14. 分かったことと、分かっていないこと
14-1. 分かったこと
| 問い | 答え |
|---|---|
| そもそも代行は必要か | 壁に当たっているときだけです。壁は3つ(海外配送未対応/日本発行カード不可/韓国の電話番号認証)に特定できます |
| 壁によって変わるのか | 変わります。配送だけができないなら配送代行で足り、代行手数料は不要です |
| 料金は何で比べるのか | 日本到着原価です。手数料・送料・レートのどれか1つでは比べられません |
| 実際いくら違うのか | 料金体系がまったく違う2社で、同じ条件の日本到着原価が17,462円と17,405円。差は57円(0.3%)でした |
| 上乗せはどのくらいか | 為替と手数料で18.8%(GLORY)と21.7%(KOREACART)。国際送料を入れると51%前後ですが、うち3割は送料です |
| 中国と比べてどうか | 韓国のほうが低い水準でした(中国のチャイナマートは26.6〜38.6%)。そして後出しが少ないです |
| レートの決め方は分かるのか | GLORYは算出方法(実勢に8%上乗せ)を公開しています。私が見た範囲では珍しい水準の開示です |
| 仕入れ目的なら | 課税価格の計算が変わります(0.6が掛かりません)。上乗せは毎回かかり、この記事の前提では手残りが18.1%減ります |
| 使わない選択はあるか | あります。私はそちらを選んできました。ただし少量・こまめな補充・オンライン限定品には向きません |
14-2. 分かっていないこと
| 分かっていないこと | なぜ分からないか |
|---|---|
| 各社の実際のサービス品質、対応の速さ、担当者の質 | 私は韓国輸入代行を使ったことがありません。この記事に利用体験としての数字はありません |
| 適用レートと公示レートの差の内訳 | 送金コスト・決済コスト・為替の変動リスク・利益のどれがいくらかは公開されていません。だから「差の全部が手数料だ」とは書いていません |
| KOREACARTのページにある2つのレートの使い分け | 商品代金の換算に「₩1,000=127.2円」、国際送料の案内に「参考レート ¥100 ≈ ₩908」(1,000ウォン=110.1円)が併記されています。用途が違う可能性がありますが、公開ページからは判別できませんでした(7-2) |
| 主要な韓国ECが、実際にどの商品を日本へ送るか | グローバル版のページが存在することまでしか確認していません。取扱商品・送料・条件は各サイトで確認してください(4-2) |
| GLORYが配送代行を扱っているか | 公開ページでは購入代行の説明のみで、配送代行の記載を見つけられませんでした |
| KOREACARTの点数ごとの加算の有無 | 公開ページで確認できませんでした(7-1) |
| 実際の見積が、公開値どおりになるか | 見積を取らないと分かりません。8章はモデル計算です |
14-3. この記事の数字の性質
| 種類 | 該当するもの |
|---|---|
| 各社が公開している数字と文言 | 代行手数料、適用レート、送料の目安、検品の範囲、キャンセル規定、代行が必要になる理由。すべて出典と確認日を示しています |
| 公的な公示値 | 税関の外国為替相場(韓国ウォン)、個人輸入の課税価格の計算方法 |
| 私が計算したもの | 日本到着原価、上乗せ率、手残りの変化、渡航の分岐点。前提は各章の表に書いてあります |
| 私の判断軸 | 代行は壁に払うものだと考えること、日本到着原価で比べること、壁の種類で必要なサービスを分けること |
| 私が実際にやったこと | 韓国からの直接買付(古着)。代行を使わずに済ませてきた側の判断です |
| 私がやっていないこと | 韓国輸入代行の利用 |
料金とレートは変わります。この記事の数字は2026年9月時点で公開ページを確認したものです。実際に頼むときは、そのときの表示値で計算し直してください。手順は6-3と8-1に置いてあります。
14-4. 出典
| 内容 | 出典 |
|---|---|
| 代行が必要になる3つの理由、返品・通関規制の注意 | GLORY「初めての方へ」 |
| 代行手数料、見積サンプル、適用レートの表示 | GLORY「代行費用」 |
| 配送方法別の送料、送料に含まれるもの、検品の範囲 | GLORY「配送方法・送料と梱包について」 |
| 購入代行と配送代行の手順、倉庫番号の仕組み、キャンセル規定 | KOREACART「ご利用ガイド」 |
| 代行手数料10% | KOREACART「よくある質問」 |
| 適用レート、重量別の国際送料、会員ランク制 | KOREACART トップページ |
| 韓国ウォンの公示為替相場(100ウォン=11.50円/2026年9月6日〜12日) | 税関「外国為替相場(課税価格の換算)」 |
| 個人輸入の課税価格(海外小売価格×0.6)、1万円以下の免税 | 税関「少額輸入貨物の簡易税率」 |
各社の公開ページはいずれも2026年9月に確認したものです。引用は原文のままです。この記事は特定の会社を推奨するものではなく、公開されている数字を同じ条件で並べたものです。
14-5. 関連する記事
| 知りたいこと | 記事 |
|---|---|
| 韓国の市場から直接買い付ける場合の原価 | 韓国古着仕入れ |
| 韓国子供服の採算と仕入れルート | 韓国子供服の販売 |
| 韓国のフリマアプリから買えるか | 韓国版メルカリ |
| 中国の代行を同じ方法で比べる | 中国輸入代行を比較 |
| 中国の代行1社を最後まで計算した例 | チャイナマートの評判 |
| 個人での輸入と事業での輸入の違い | 個人貿易商の年収 |
| 利益率と回転率のどちらを見るか | せどりの利益率と回転率 |

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