このアイデアって本当に良いのかな…
ちゃんと黒字にできるのかな…
会社で新規事業を立ち上げて年商1億円を目指したい社長さん、会社からアイデアを出すように言われた会社員の方。
何よりも不安なのは、「このアイデアが通用するのか」「会社に利益をもたらすことができるのか」というところだと思います。
この記事では、
- 再現性が高い
- すぐに黒字化できる
- 初期費用があまりかからない
- 時間や場所に縛られない
という、おすすめの新規事業「せどり」についてお話をしていきます。
新規事業の立ち上げに「せどり」が最適な理由
せどりは「商品を仕入れてAmazonで販売する」というシンプルな仕組みです。
個人でも始められるくらい敷居の低いビジネスなのですが、企業の新規事業としてのポテンシャルも高いことをご存じでしょうか。
例えば、会社の新規事業で「仮想通貨」や「飲食店」などを始められる方がいます。
これらのビジネスは、新規事業を立ち上げるにあたって高い初期投資や大きなリスクも伴います。
法人でせどりをする場合は「資金力がある」ということも大きな強みになります。
個人で10万円、20万円を投入していくのは大変な事かもしれませんが、企業であれば10倍20倍の金額を投入することができ、それに比例して利益も大きくなります。
また、商品を安く仕入れてAmazonで販売するという、シンプルな仕組みだからこそ、流行りものと違って5年後10年後も続いていきます。
だからこそ、せどりは「新規事業として手堅いビジネス」であると言えます。
企業が新規事業立ち上げでせどりを選択するメリット
「せどり」は個人でも始めやすいビジネスであり、「会社でやる」というイメージがあまりないという方も多いです。
しかし、法人でせどりをするメリットはたくさんありますので、一つずつ紹介していきます。
1.短期間で黒字化できる
新規事業の立ち上げで1番不安なのは「黒字化できるのか」というところだと思います。
せどりは、仕入れと販売を繰り返すというシンプルな仕組みで、基本的には仕入れた金額よりも高値で売ることができれば利益になります。
仕入れる時にAmazonの相場を確認しておけば、どれほどの利益が出るのかをある程度予測することもできます。
そのため、他のビジネスと比べて黒字化するまでの期間は最短だと言えます。
2.初期投資がほとんどかからない
もちろん、商品の仕入れ代や手数料などは必要ですが、他の事業と比べて初期投資がほとんどかからないため赤字になりにくく、着実に利益を積みあげることができます。
せどりの場合、お店の店舗を借りなくてもAmazonを利用して商品を出品すれば、ネット上にお店を出すことができます。
そのため、場所代や光熱費、清掃料などの経費はかかりません。
また、AmazonのFBAというサービスを利用することで、発送や梱包、サポートなどもAmazonが対応してくれるので、人件費も削減することができます。
3.時間と作業場所を選ばない
実店舗で商売をする場合、お店を開いている間は人を雇わなくてはいけません。
しかし、せどりの場合はAmazonに商品を送っておけば勝手に発送してくれるので、24時間365日が営業時間となり、商品を購入していただけるチャンスが増えます。
また、店舗はネット上にありますので、ネットに繋がる環境さえあれば外出中でも作業ができ、ライフスタイルに合わせた臨機応変な対応が可能です。
4.再現性が高い
せどりは「商品を安く仕入れて高く販売する」というビジネスモデルです。
これはビジネスに詳しくない人でも理解できる仕組みであり、誰でもできるようになります。
利益の出る商品を仕入れて販売するやり方さえ覚えれば、センスがなくてもできる作業ばかりなので、せどりは再現性が高く失敗しにくいです。
5.学歴がなくてもできる
また、せどりに学歴は関係ありません。
雑務をこなすスタッフさんは、毎日会社に出社してルーティーンをこなす事が出来る人であれば、せどり事業は回っていきます。
ハローワークで応募してくれる方でも問題ないですし、10代~20代であまり社会経験がない方でも大丈夫です。
ハローワークで募集する場合、スタッフさんがやめてもすぐに拡充できるので、派遣会社に頼むより安上がりになる可能性があります。
やったことがない方だと最初は戸惑うかもしれませんが、真面目な人であれば特別な資格や技術がなくても2~3ヶ月で出来るようになります。
商品の出品数が増えてスタッフを雇う場合でも、能力の高い人材(=給料が高い人材)を雇う必要がないため、高額な人件費がかからないというのもメリットです。
せどり事業をするならAmazonがおすすめ
新規事業としてせどりを始める場合、Amazonで出店するのがおすすめです。
ここでは、楽天やYahooショッピングなど色々なプラットフォームがある中で、なぜAmazonを使うのかについてお話していきます。
これからもう少しかみ砕いてお話していきます。
初期費用 | 月額利用料 | 販売手数料 | |
Amazon | 無料 | 小口出品…1商品ごとに110円 大口出品…月額5,390円 |
8~10% |
メルカリ | 無料 | 無料 | 10% |
楽天 | 6万円 | 1万9,500円~10万円 | 2.0~7.0% |
Yahooショッピング | 無料 | 無料 |
|
ラクマ | 無料 | 無料 | 4.5〜10% |
PayPayフリマ | 無料 | 無料 | 5% |
BASE | 無料 | 無料~5,980円 |
|
それでもAmazonをおすすめする理由の一つは、世界最大規模のECサイトだからです。
1.世界最大規模のECサイト=集客力がバツグン
ネットショップ担当者フォーラムの「EC売上ランキング2023年版」を見てみると、1位はダントツでAmazonです。
このことから、多くの顧客に商品をアピールできるAmazonで販売するのが最善です。
2.FBAというサービスを使えば人件費が大幅に削減できる
3.Amazon対応のツールが豊富で分析・管理がしやすい
せどり事業をはじめる流れ
企業の新規事業としてせどりをする流れは、以下の通りです。
- ステップ1古物商をとる中古の商品を販売する場合、「古物商許可証」が必要になります。
中古品を仕入れる場合はもちろん、新品の商品でも古物商が必要になるケースがあるため、早めに取得しておくのがおすすめです。
- ステップ2担当者を決める新規の事業部を任せる担当者を決めます。
※自分一人で行う場合、このステップは必要ありません。
- ステップ3Amazonでショップを開設するAmazonのアカウントを作り、ショップを開設しましょう。
およそ30分ほどで出来ると思います。
- ステップ4取引先(仕入れ先)を開拓する企業でせどりをする場合、主にメーカーや卸問屋と契約して商品を仕入れます。
- ステップ5商品やライバルをリサーチする売れている商品を発見することで、さらに仕入れの幅を広げることができるようになります。
- ステップ6商品を仕入れるキャッシュフローなども加味しながら、仕入れる量を決めましょう。
- ステップ7商品をAmazonの倉庫へ納品するFBAというサービスを使って、商品をAmazonに管理してもらいます。
- ステップ9商品が売れるのを待つ商品が売れやすいように調整しましょう。
- ステップ10入金を確認するAmazonは2週間に1回入金があります。
- ステップ11分析・検証(実践)・改善をするよく売れる商品の分析や、仕入れる量など、さらに良くしていくための作戦を立て、実行しましょう。
1.古物商を取る
中古品を販売する場合、「古物商許可証」が必要になります。
新品の商品のやりとりであれば必要ありませんが、新品であっても「一度人の手に渡った商品」を販売する場合は、古物商が必要です。
企業での仕入れは主にメーカーや卸と契約して行いますが、例えば「中古パソコン」を仕入れて販売する場合など、古物商を持っていると仕入れの幅が広がります。
また、古物商を持っていると「古物市場」でも商品を仕入れられるようにもなります。
利益商品を見つけた場合に、新たなビジネスチャンスを逃さないためにも、古物商許可証は早めに取得しておくことをおすすめします。
2.担当者を決める
次に、新規事業の担当者を決めましょう。
社長さんが一人でやる場合は必要ないのですが、スタッフを雇う場合は数字の管理がしっかりできる人が望ましいです。
学歴は関係なく、真面目な方であれば技術やセンスがなくてもOKです。
すでに働いている社員を担当者にするか、ハローワークで募集をかけるなどの方法があります。
3.Amazonでショップを開設する
Amazonでショップを開設します。
開始直後で商品の取り扱い数が49点以下の場合は、「小口出品アカウント」からでもOKです。
4.取引先(仕入れ先)を開拓する
次に、商品の仕入れ先を開拓しましょう。
せどり事業では、「メーカー・卸問屋から仕入れる」「買取をする」「自社商品を扱う」という方法がメインです。
なぜかというと、商品の値段は基本的に↓の右側に向かって高くなっていくケースが多いからです。
個人から買取 > 古物市場等 > リサイクルショップ・ヤフオク・メルカリ等
つまり、新品ではメーカーから、中古品などは個人から仕入れるのが1番商品を安く仕入れられる方法になります。
その他、自社の商品がある場合は、リアル店舗での販売だけではなく、Amazonの集客力を利用して販売できますので、売上アップが期待できます。
4.1.メーカー・卸問屋から仕入れる
まずは「メーカーや卸から直接商品を仕入れる」という方法について解説します。
個人でせどりをする場合は、家電量販店などの店舗を回って安くて売れそうな商品を一つ一つ仕入れていく方法が多いですが、法人の場合はメーカーや卸業者から仕入れていきます。
とはいえ、パナソニックやSONY、バンダイ、資生堂などの大手メーカーは、個人や小さい会社には売ってくれません。
なので、メーカーと契約するためにはちょっとしたコツが必要です。
- 地元のローカルなメーカーと契約する
- 取り扱いたいジャンルの展示会に参加する
- Amazonにいるライバルをリサーチして見つける
4.1.1.地元のローカルなメーカーと契約する
まずは、足を運べる範囲の会社に営業をして、取引をさせてもらえないか交渉してみましょう。
ネット上で活躍しているメーカーや卸は、すでに大きな会社と契約していて、始めたばかりの小さい会社では取引してもらえない可能性が高いです。
そのため、地元のメーカーなど「自社でECができないけど販路を増やしたい」と思っている会社と取引することで、ライバルがいない場所で戦うことができます。
「自分の住んでいる地域+問屋」等のキーワードで検索して、地元の会社と交渉すると成功率が高くなるでしょう。
↓その他、ネットの問屋は以下の記事にまとめておきますので、チェックしてみてください。
4.1.2.取り扱いたいジャンルの展示会に参加する
また、企業が「展示会」を開催することがあります。
取り扱いたいジャンルの展示会に参加することでつながりを増やし、契約してもらえるように営業してみましょう。
展示会は新しい取引先と契約したい会社がたくさん参加しているので、突然電話やメールをするよりも成功率は高いです。
4.1.3.Amazonにいるライバルをリサーチして見つける
また、Amazonをリサーチして契約できそうなメーカーを探すという方法もあります。
その他のリサーチ方法や、取引するメーカーの選び方などについてはこちらの記事をご覧ください。
4.2.買取ビジネスも始める
買取ビジネスで個人のお客様から商品を買い取ることができれば、メーカーや卸問屋などよりも安く仕入れることができます。
「Amazonせどり」は実店舗を持たなくても始められるのがメリットなので、仕入れのために実店舗を持つのはリスクがあると感じるかもしれません。
その他、スーパーやホームセンターの催事売り場などを借りれば、リアルにお客様と対面する形で買い取ることもできます。
4.3.自社商品を扱う
すでに自社商品がある場合は、Amazonで自社商品を扱うの方法もあります。
商品自体にまだ人気がない場合は、Amazonで広告を出すこともできますので、実店舗だけではリーチできなかったお客様にも商品を見てもらうことができます。
5.商品やライバルをリサーチする
商品を仕入れる際は、在庫を抱えてしまわないように「売れる商品」や「競合」をリサーチしておくことも重要です。
どんな商品を仕入れれば、効率よく利益を上げることができるのかを知っておきましょう。
5.1.高単価・高回転・小型の商品がおすすめ
おすすめなのは、「高単価・高回転・小型」の商品です。
具体的には、スマホやイヤフォン、スマートウォッチなどがあります。
特に中古のスマホなどは回転率がいいのでおすすめです。
5.2.商品のリサーチ方法
商品のリサーチは、Amazon用のツールを使って行います。
売れている商品を探したり、手元にある商品の相場や回転率などをチェックできるツールがたくさんあります。
有料のツールや無料のツールがたくさんありますが、無料のツールから得られるデータだけでも十分に稼ぐことはできます。
例えば、PC・スマホで使えるEresa(イーリサ)やモノトレーサー、スマホアプリのAma-jack(アマジャック)などのツールを使うと、その商品がどのくらいの価格でどのくらい売れているのか等がわかります。
詳しいリサーチ方法は、それぞれ個別の記事がありますのでこちらをご覧ください。
5.3.Amazonせどりにおすすめのツール
Amazonせどりは、上で紹介した「リサーチツール」の他に、「価格改定ツール」「利益計算」などもあると便利です。
機能 ↓クリックで個別記事へ |
おすすめのツール |
リサーチ | Eresa、Ama-jack、モノトレーサー等 |
価格改定 | プライスター・マカド!・Cappy・セラースケット等 |
利益計算 | セラーブック、Eresa、モノトレーサー等 |
収支管理 | エクセル(またはスプレッドシート)、セラーブック等 |
6.商品を仕入れる
商品を仕入れる場合は、黒字倒産に注意しながら仕入れ額を調整しましょう。
せどりの場合は、利益商品を仕入れるだけでは手元に現金が残りません。
予算にあまり余裕がない場合は、商品が売れないと次の仕入れが出来なくなってしまいます。
商品が売れる前に仕入れすぎて首が回らなくなる状況を回避するためには、仕入れ→販売→入金のタイミングを確認しながらの実践が必要です。
7.商品をAmazonの倉庫へ納品する
仕入れた商品を、Amazonの倉庫へ納品します。
Amazonの「FBA(月額基本料4,900円+在庫保管料・手数料)」というシステムを使えば、商品を送るだけで「在庫管理」「梱包」「発送」などの業務をAmazonが代行してくれます。
↓FBAの手数料は、Amazonの公式ツールでチェックすることができます。
また、FBAから商品を発送すると「primeマーク」が付きます。
8.商品が売れるのを待つ
仕入れた商品が、100%自社商品などの場合は価格改定は必要ないのですが、競合がいる商品を扱う場合は「価格改定ソフト」を使いましょう。
価格改定ツールの必要性や選び方や使い方、各種ツールの比較は以下の記事にまとめていますのでチェックしておいてください。
9.入金を確認する
Amazonの売上金は大口出品者の場合、クレジットカードの登録日から14日周期で自動入金されます。(休日の場合は休日明け)
また、「入金日」というのはAmazonが振込手続きをする日という意味なので、実際に受け取れるのは入金日の3~5営業日後となります。
10.分析・検証(実践)・改善をする
Amazonで新規事業を始める場合、仕入れて売るだけではなく「売れた後」の分析や検証も必要です。
10.1.在庫・販売数・回転率
まずは、1週間単位で売れた数をチェックして、そこから逆算して必要な発注数を算出しましょう。
広告を出さずに販売していく場合は、過剰在庫にならないように「仕入れ日・仕入金額・売れた日」などをエクセルやツールで管理して、回転率を改善していきましょう。
例えば、カメラのパーツを取り扱っていたけれど、実際に販売してみたら回転率が悪くて利益率も低いことが分かったとします。
そして、同じ期間にパソコンパーツも取り扱っていて、そちらは同じくらいの利益率でも、販売数や回転率が高く、よく売れた場合。
この場合は、次の仕入れはカメラのパーツを減らして、予算をパソコンパーツに多く割くというのが合理的な考え方になります。
10.2.広告を出す場合
また、自社商品や仕入れた商品を大々的に売り出したい場合は、Amazonの広告を使って宣伝することができます。
広告を出す場合は、広告なしの時と比べてどれぐらい売り上げが伸びたのかなど「広告の効果」も把握しておきましょう。
「広告費(Amazonで広告がクリックされた時に発生する費用)」に対して、どのくらい売上が上がったのかを表す「ROAS」という指標があります。
ROASは「広告費用対効果」のことで、求め方は次の通りです。
例)売上が50,000円/広告費が20,000円=ROAS:250%
例)売上が50,000円/広告費が50,000円=ROAS:100%
例)売上が50,000円/広告費が70,000円=ROAS:71%
- ROASは高ければ高いほど、費用対効果が高いと判断することができます。
- ROASの目標値は商品の単価や利益率によって個々に設定する必要があります。
Amaonせどりで新しいビジネスの基盤を作ろう
この記事で紹介してきたように、Amazonを使ったせどり事業は再現性が高いビジネスです。
奇をてらったアイデアが光るような「華やかさ」はないかもしれませんが、新規事業として「堅実に利益を上げる」方法では最もおすすめできます。
売上を伸ばすためのコツやスタッフの雇用、せどりをする上での注意点、事業を拡大する方法など、この記事では紹介しきれなかったことをまとめています。
せどり事業からビジネスを展開していく方法について、ここまで詳しく書いている記事は他にはないはずなので、興味を持った方は次の記事の解説もチェックしておいてくださいね。
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