「誰でも稼げるようになりますよ」
「最初は大変だけど何もしなくてもお金が入るようになります」
現在でも、このような上手い話にのってネットビジネスを始めてしまう方は多いです。
そもそも、MLMの「紹介」は宣伝費用をかけずに口コミで商品の良さを広めて、協力した会員へ還元するためのシステムです。
それを、商品そっちのけで報酬目当ての素人がお小遣い稼ぎとして取り組んだところで、結果を出すのは難しいでしょう。
しかし、視点を変えれば「ネットワークビジネスは稼ぎにくい」という特徴を逆手に取り、稼げるビジネスを始める方法はあります。
この記事では、ネットワークビジネスが稼げない理由と、ネットワークビジネスを利用したビジネスの始め方についてお話していきます。
ネットワークビジネスで稼げない原因
ネットワークビジネスが稼げない原因は、次のようなものがあります。
- 時代遅れ
- 稼ぎにくいビジネスモデル
- 人間関係が悪化する
- 考えが甘い
それぞれ詳しくお話していきます。
今からネットワークビジネスに参入するのは時代遅れ
そもそも、なぜニュースキンやフォーデイズのようなネットワークビジネスが台頭したのでしょう。
僕のブログの外注さんにも、ニュースキンで大成功し、ノマドワーカーとしてほぼ毎日いろんな国で遊びながら暮らしている友人がいるそうです。
彼がニュースキンのビジネスを始めたのは、1985年とのこと。
その時代はまだインターネットが普及しておらず、ネットワークビジネスの製品は市販されている製品よりも優れているものが多かったです。(サプリメントや洗剤、鍋など)
1995年にはインターネットが個人にも普及しはじめ、誰もが簡単に情報を入手出来るようになります。
消費者が「買おうとしているもの」を他の商品と比較し、競争淘汰に耐えて生き残った秀逸な製品を、安価で手に入れることができるようになりました。
調理器具であれば、かつてはなかったような高度な調理家電が登場し、個人でも本格的な料理を簡単に作れるようになっていることはご存じのとおりです。
かつては業務用機器として飲食店が導入していたレベルの製品が、現在では個人が簡単に購入して使えるように時代が進んでいるのです。
ネットワークビジネスが盛んだった1980年代から、すでに時代は40年近く経過しています。
ビジネスの手法も変化しているし、かつて大繁栄した市場も、縮小していっていることがわかるはずです。
そんな時代にも関わらず、未だにネットワークビジネスに参入しようとするのは…あまりセンスのいい選択肢とは言えません。
ネットワークビジネスは稼ぎにくいビジネスモデル
世の中には様々な稼ぎ方があります。
しかし、その中でもネットワークビジネスは稼ぎにくいビジネスモデルです。
このブログでも色んな方法をご紹介していますが、例えば「アフィリエイト」で毎月100万円以上稼いでいる人は年々増えています。
少し前までは、「アフィリエイトで稼げるのは全体の5%しかいない」という統計結果がよく話されていましたが、現在ではアフィリエイトをしている人の10.5%が100万円以上の収入を手にしています。
また、そのうちの半分に迫る勢いで「500万円以上」を稼ぎ出している人がいます。
収入がないという層の割合が1番多いのは変わりありませんが、1割以上の人が100万円以上稼いでいるのです。
このことから、アフィリエイトの方がネットワークビジネスよりも高収入を得られる可能性が高いです。
では、ネットワークビジネスはどれほど稼げないビジネスなのかというと、以前に書いた記事「ニュースキンはやばいと言われる理由」で次のような表を作りました。
これは、ニュースキンのタイトル(ランク)毎に人数を出し、全体と比較した割合をわかりやすくしたピラミッド型のグラフです。
これを見ると、100万円以上稼いでいる人の人数は全体のたった0.8%になっています。
何とか生活できるレベルの「月収20万円以上」で見ても、全体の3.8%しかいません。
たったこれだけの少ない成功事例を、「頑張ればいつかはあなたもそうなれますよ」といった口調で勧誘しているというわけです。
ニュースキンだけではなく、その他のネットワークビジネスでもこのような割合になっていることがほとんどで、ピラミッドの頂点に君臨するのは至難の業です。
一方、アフィリエイトのグラフを見てみると全体の20.2%が月収20万円以上を稼げています。
他にももっと稼ぎやすいビジネスを選択できれば、月収30万円も現実的に達成できます。
ネットワークビジネスは人間関係を崩壊させる
ネットワークビジネスはイメージが悪く、友人に「ネットワークビジネスを始めた」というと、自然と人が離れていってしまいます。
「自分は勧誘を受けたくない」
「ネットワークビジネスをやっているなんてやばい」
と考える人が多いからです。
利益を求めるあまり、強引な勧誘をしてしまうことで、人間関係にも影響してきます。
ネットワークビジネスに勧誘した時点で印象は最悪で、家族や友達からの信頼を失って絶縁されてしまうこともあります。
ネットワークビジネスと同じように、人を勧誘する必要がある「生命保険の外交員」なども、人の入れ替わりが激しいと言われています。
例えば、ソニー損保のQ&Aを見てみたところ、次のように書かれていました。
入社1年後の在籍率は93.9%(2020年度入社者実績)、3年後の在籍率は74.9%(2018年度入社者実績)、平均勤続年数は11.0年(2022年3月末時点)
引用:https://www.sonylife.co.jp/land/lp_recruit/faq/
たしかに数字を見ると他の業界とあまり変わりがないように見えますが、このように長く勤めている方が多い保険会社ばかりではありません。
というのも、実際に働いていた方の話を聞くと「体感で9割」の人が3年以内に辞めていくと話しているからです。
「昔、生命保険会社の外交員をやっていた」という方から聞いたのですが、入社をすると「自分の交友範囲から勧誘をさせる文化」があるそうです。
親族や親戚、友達に声を掛けたら大半の人はそれ以上勧誘することができなくなります。がんばってご近所さんでしょうが、難しいと思います。
その結果、勧誘する人がいなくなった段階でやめていく人が増えるというわけです。
相手のニーズをくみ取り、お客様のためにしっかりとした提案ができる方は残っていきますが、目先のノルマをクリアするための勧誘は長く続きません。
ネットワークビジネスも全く同じです。
まともな倫理観を持っている人は、ネットワークビジネスには手を出しません。まともな知性を持っている人もネットワークビジネスなんてやりません。
借金をしてでも自分で製品を購入し続ける人が世の中にはいて、僕のところにもよく相談に来ます。気の毒だとは思うのですが、「自業自得」としか言えません。
お金も時間も友達も、全て失う可能性の高いビジネスを、頑張る価値なんてありません。
たとえ頑張った所で、ネットワークビジネスは自分のビジネスにはならず、すでに先行している他人を金持ちにするだけです。
とはいえ、家族や友人など大切な人がネットワークビジネスにはまってしまった場合は、強引に辞めさせるのは逆効果になります。
こちらの記事を参考にしていただき、正しい方法で話をするのがいいでしょう。
そして、ネットワークビジネスのトップにいる人は、勧誘や指導のためにミーティングという労働をしており、その労働収入を得ています。
これは「セルフエンプロイー(自分で自分を雇用している人)」であり、ビジネスオーナーではないのです。労働収入で稼いでいるのに、権利収入を得ているように見せているだけです。
トップにいる人すらも、自分で働かなくてはいけない仕組みであることを考えると、「左うちわで報酬が入ってくる」というイメージは間違ったものだとわかるはずです。
ネットワークビジネスでいくら頑張って続けたところで、自分が働かなくても収入を得られる仕組みを持つ「ビジネスオーナー」にはなれないということです。
勧誘の際のイメージと現実が違いすぎる
勧誘を受ける時は、いいことばかり聞かされて夢を見てしまう人もいるのですが、実際に始めてもまだ夢から覚めない人がいます。
先ほどのニュースキンのグラフで考えると、ネットワークビジネスで100万円を稼ぐためには、0.8%に入らなければいけないということです。
簡単に稼げると思ったまま、大した努力もせずに無理な勧誘をしていても結果は出ません。
0.8%に入るためには、相手のニーズを引き出したり、信用を得るトークスキル、行動力や落ち込まないメンタルなど、どれも一流の技が必要になります。
また、ネットワークビジネスで稼げるような人であれば、立ち振る舞いや身だしなみなど、細かな所にも配慮をしていることでしょう。
稼げない人が在庫を眺めて落ち込んでいる間にも、情報を収集したり勉強したり、人脈を広げたり…と、どんどんスキルを高める努力をしているはずです。
このように、勧誘時のイメージと現実には大きな差がありますので、ここに気が付くことができなければお話になりません。
また、仮に本当の難しさに気付いたとしても、努力を継続し続けられる人やセンスのある人はめったにいない。
つまり、いつまでもピラミッドの頂点には立てないということになります。
【裏技】ネットワークビジネスで稼げない原因を逆手に取って稼ぐ方法
しかし、正攻法ではネットワークビジネスで稼げなかったという人でも、ネットワークビジネスのシステムを逆手に取り、稼ぐ方法があります。
MLMで稼げない人は、大量の在庫を抱えています。
「毎月購入しなければいけない商品がどんどん溜まっていく」
「自分は誰も勧誘することができない…」
「手持ちのお金がない」
という悩みがあるのです。
特に、稼ぐために化粧品を購入していた男性であれば、使い道がなく困ってしまっているはずです。
さらに、MLMの会社ではネットで商品を販売することを規制しています。
MLMの会社でビジネス会員になっているとWeb集客をすることもできない為、知人に勧めるしか選択肢が無くなってしまいます。
知り合いに薦めるには限りがあるし、今時ネットで集客ができないというのは、かなり厳しいビジネスモデルですよね。
しかし、「自身は入会せず、会員から商品を買い取って売る」という流れであれば、会員ではないのでその会社独自の規約には違反しないというわけです。
このように在庫を余らせてしまっている人の商品を買い取り、販売するというビジネスモデルであれば、ネットビジネスで成功するよりも現実的に稼げます。
また、買い取った商品を購入する層としては
- 定価より安く購入したい
- 会員登録がめんどくさい
などの理由で購入に至ります。
以下に、MLM商品の買取ビジネスのやり方を簡単にご紹介します。
商品の買取方法
MLMの商品を買い取るには、まず「古物商(後述します)」が必要になります。
その後、募集ページを作成して広告やSNSで集客していきます。
- 古物商を取得するMLMから既存会員が買い取った商品は、新品未使用でも「古物」として扱います。そのため、「古物商許可証」が必要になります。
- 募集ページ(LP)を作成する商品を売るためのページを作成します。作り方については後述します。
- 集客する広告出稿やSNSで集客していきます。
古物商許可を取得して買取を行う
ビジネスとして古物(中古品)の売買を行うことができる「古物商許可証」という資格があります。
申請してからすぐに発行してもらえるわけではないので、ビジネスとしてMLMの商品を扱っていく場合、すぐに古物商を取得しましょう。
募集ページを作成してしっかりアピールを行う
「MLMの商品、買い取ります」といったLP(ランディングページ)を作成して、アピールして行きましょう。
MLMの商品を買い取ってほしいと考えている人は、どんなフレーズで検索をしているかなどSEO対策も考えながらサイトを作成すると、より効率的です。
もし、自分が在庫を抱えて困ってしまった経験があるならチャンス。
SEOなどの勉強は必要になりますが、過去に自分がネットで検索したキーワードをメインにして集客すれば、同じように在庫を抱えて困っている人がアクセスしてくれるはずです。
LPの作り方については、こちらの記事をご覧ください。
広告出稿やSNSで集客する
LPの作成が出来たら、広告を出してユーザーに届けましょう。
リスティング広告の中には、特定のキーワードを検索している人に表示される広告などの手法もあります。
MLMの会社名など、特定のキーワードを検索した場合に表示されるような設定をしておけば、より攻めた集客を行うことが可能です。
また、X(旧twitter)やインスタグラムなどのSNSも、多数の人が日々使っているツールになるため、ここでの集客を行っていくことも非常に有効です。
ハッシュタグなどを活用しながら、SNS上でMLMの商品を過剰在庫として抱えている人を探してアピールしていきましょう。
商品の販売方法
買い取った商品の販売経路は以下の通りです。
- メルカリ
- ヤフオク
- ヤフーショッピング
- 楽天
- 自社EC
メルカリやヤフオクを利用する
個人として少数の販売をするだけであれば、ユーザー数が多いメルカリとヤフオクは、すでに利用したことがある方も多く、手が出しやすいと思います。
いつも通り出品しても問題はありませんが、ストアアカウントで販売を検討する場合は、古物商許可を取得しておきましょう。
ヤフーショッピング、楽天、Amazonを利用する
Yahoo!ショッピングや楽天、Amazonを利用して自分専用の販売ページを作ることも可能です。
ヤフーショッピング・楽天・Amazonはユーザーが多く、価格比較もされやすいので購入される可能性が高まります。
自社ECサイトを利用する
メルカリやヤフオク、Amazonなどはユーザーが多いというメリットがありますが、出品するためにいろいろと制限や費用がかかります。
なので、「自分でECサイトを作ってしまう」というのが1番コスパがいいでしょう。
有名なプラットフォームを利用しない分、「集客が難しい」というデメリットはありますが、コストは抑えられますし即日販売も可能になります。
【まとめ】ネットワークビジネスで稼げていない人をお客さんにしよう
1990年代に流行ったMLM手法のビジネスの場合、同じように過剰在庫を抱えて途方に暮れている人は多く存在します。
いくら商品が良くても、紹介する人がいなければ紹介報酬を得ることはできません。
しかし、一般のお客さんをターゲットにするのではなく、ネットワークビジネスで稼げてない人に訴求するようなビジネスモデルであれば、後発組でも勝てる可能性があるのです。
このように、参入時期が遅くてうまくいかないビジネスである場合も、少し視点を変えてみると勝てるビジネスチャンスが転がっていたりします。
僕のメルマガでは、このように普通とはちょっと違った「様々な視点」を持ってビジネスの発信をしています。
いつまでも稼げない方法で努力をするのではなく、稼げる仕組みを学び、正しい方法で努力できるようになりたい方はぜひ登録してみてください。
コメント