コンテンツ販売のやり方|最初の教材で達成者ゼロだった私が、72通・90日の講座に作り直すまで

コンテンツ販売やり方 情報発信・コンテンツ販売

先に結論を書きます。教材は、作って完成させるものではありません。1人に教えた記録から作り、買った人の反応と市況の変化に合わせて、直し続けるものです。私のいまの教材はメールで届く全72通・90日の講座で、作り直した回数は数え切れず、いまも直しています。

そして、私が最初に売った教材は失敗でした。内容は間違っていなかったのに、達成した人が1人も出ませんでした。この記事は、その失敗から始めます。

この記事はなぜ情報発信をするのかの「作る順番」の4番目です。前提は、自分で仕入れて、直して、売った記録が手元にあること。まだない人は修理転売の最初の3台が先です。

1. 最初の教材は、達成者が出ませんでした

最初に売ったのは、ニッチな商品と、毎年決まった時期に売れる商品で在庫を固めていく、という内容でした。たとえばクリスマスのCDを1年かけて集め、12月に売り切る。Amazonのランキングは低いが、確実に買う人がいる本を仕入れる。

ランキングが低くて価格差がある物は、ほかの人が手を出しません。だから、日本の古本屋など複数の場所で値段の裏付けを取り、最後に「誰が、なぜこれを買うのか」を自分の言葉で説明できたら仕入れる。そう教えていました。私自身はこのやり方で利益を出していました。

結果は、達成者ゼロです。理由は資金繰りでした。売れるまでに時間がかかる物ばかりを積むので、現金が戻ってくる前に仕入れの資金が尽きます。私は資金と経験があったから続けられただけで、これから始める人が同じことをすると、正しい仕入れをしたまま止まります。

ここで学んだのは、ノウハウが正しいことと、買った人がそれを最後までやれることは、別の問題だということです。教材の良し悪しを決めるのは後者です。

2. いまの教材:メールで届く72通・90日

いまの教材は、PDFでも動画でもなく、メールです。申し込むと、決まった順番で90日間届きます。中身は次の種類に分かれます。

種類 役割
本編 1通で1つの主題。商材の選び方、買ってはいけない物、仕入れ前の計算、販売、損益の管理、返品への対応、修理の受注、買取、自分の販路、財務と税、法務など
課題 提出してもらう。「1行で結構です」と書いて、出す負担を下げています
チェックイン 「いま、どのあたりですか」「止まっているのは、どれですか」と、数字1つか選択式で聞く
分岐 後半で道が3つに分かれます。規模を追わず濃くする/事業を売る/事業を買う
期限の予告と卒業 質問に答える期間がいつ終わるかを、前もって何度か伝える

メールにしている理由は3つあります。

  • 1通ずつ直せる。PDFや動画は、直すたびに全体を作り直すことになります。メールは、古くなった1通だけを差し替えられます
  • 届く順番と間隔を設計できる。全部を一度に渡すと、読んだだけで終わります。手を動かす時間を挟みながら、次が届くようにしています
  • どこで止まったかを聞ける。第1章の失敗は、買った人がどこで止まっているかを、私が知らなかったことでもあります

この構成に納得がいくまで、AIを使う前に1年以上、作っては壊していました。AI(Claude)を使い始めてからは、1か月でいまの形になりました。材料は、自分の経験、教えた経験、失敗、そして市況の変化です。

市況の変化について書いておきます。Amazonは新規の出品者に厳しくなり、無在庫転売は規制され、ツールを使うせどりや流行を追うせどりは資金力がないと成り立たなくなりました。初心者向けの簡単なノウハウを開発して提供することが、もうできなくなったと私は判断しています。だから教材は、難易度の高い修理を軸にし、ジャンルを固定せず、買取と修理の受注まで進み、事業として続ける人には事業を売る・買うという視点まで入れています。簡単にできないことは、簡単には飽和しません。

3. 最初の1人に、少額で教える

あなたが最初に作るのは、72通の講座ではありません。1人に教えた記録です。

無料で教えるのが悪いわけではありません。ただ、無料だと相手が本気でやりません。やらない人に教えても、どこでつまずくかの記録が取れません。だから、少額でもお金を受け取ってください。極端な話、500円でも構いません。お金を払った人は、払っていない人より手を動かします。

教えながら、次の3つを書き残します。

  • 相手が最初に止まった場所
  • 相手から来た質問(同じ質問が2回来たら、それは教材に書くべきことです)
  • 自分が説明できなかったこと

これが教材の初稿になります。土台は、修理転売の記録シートに残っている、自分の1台ごとの記録です。

私から学んだ人が作る教材は、私と同じように修理の教材になることが多いと思います。ただ、ほかに得意なことがあり、それが売ってよい品質に達しているなら、それを教えて構いません。達しているかどうかは、AIに聞くと位置づけが分かります。このとき、褒めさせないでください。

私は[ 分野 ]について、次の内容を教材にして販売しようと考えています。(内容を貼る)
1. すでに無料で手に入る情報と比べて、新しい点と、新しくない点を分けてください
2. この内容を買った初心者が、途中で止まりそうな箇所を、可能性の高い順に5つ挙げてください
3. 資金が少ない人がこの通りにやった場合、現金が尽きる危険がある箇所を指摘してください
4. 売ってよい品質に達していないと判断するなら、何が足りないかを書いてください

3番目は、第1章の私の失敗そのものです。私も自分の教材と指導の設計をAIに評価させ、弱い箇所を直す材料にしています。

4. 値段は、相場ではなく逆算で決める

私の商品は2つです。入口の講座が29,800円、個別の指導が98万円。個別の指導は月に2人まで、年に24人を上限にしています。個別の指導の中身と、誰に売らないかは、個人コンサルの始め方に書きました。

最初は、5万円と50万円くらいで考えていました。それをやめたのは、計算が合わなかったからです。私が1人で対応できる時間、この分野の市場の大きさ、自分が暮らしたい水準。この3つから逆算すると、年に800万円以上の手残りが必要で、5万円と50万円では、受けられる人数の上限の中でそこに届きませんでした。この計算はAIにやらせています。

もう1つ、先に知っておくべきことがあります。入口の講座は、まったく利益が出ません。私の場合、人を集める主な入口を広告にしているので、入口の講座の売上は広告費で消えます。個別の指導の売上も、全部が残るわけではありません。利益が出るのは個別の指導のほうで、入口の講座は、合う人と出会うための場所です(この収益の構造はスクールの収益構造を開示した記事に詳しく書きました)。

自分の数字を入れてみてください。初期値のうち、手残り・単価・月の上限は私の数字で、経費の割合は入力例です。

1件あたりの手残り —
年間に必要な成約の件数 —
年間に受けられる上限 —
判定 —

入口の商品は利益ゼロとして計算しています。必要な件数が上限を超えるなら、単価を上げるか、経費の割合を下げるか、必要な手残りを見直すかのどれかです。受ける人数を増やすのは最後にしてください。1人あたりにかけられる時間が減ると、教える品質が落ちます。


最初の1人に500円で教える段階では、この計算は要りません。要るのは、教えることを事業にすると決めたときです。そのとき、周りの相場に合わせて値段を決めると、人数を増やすしかなくなり、教える品質が落ちます。

5. 決済と受け渡し

決済は、マイスピーとStripeをつないで受けています。私が試した中では、これがいちばん簡単でした。単一の商品の販売と決済の連携は、マイスピーのいちばん安いプランでできます。

受け渡しは、メールの配信そのものです。決済が通ると、講座のメールが1通目から自動で届き始めます。会員サイトも、ファイルの置き場所も要りません。教材をメールにしておくと、売る仕組みがここまで小さくなります。

インターネットで有料の商品を売る場合、特定商取引法にもとづく表示(販売者の氏名や名称、住所、電話番号、価格、支払いの時期と方法、引き渡しの時期、返品や解約の条件など)が必要です。始める前に、消費者庁の特定商取引法ガイド(通信販売)を読んでください。返金に応じる条件と応じない条件は、買う前に読める場所に書いておきます。通信販売にはクーリング・オフの制度がなく、返品や解約の扱いは、売る側があらかじめ表示した条件に従うからです。

私は返金保証を付けていません

私の商品には、返金保証がありません。そのことは利用規約と契約書に書いてあり、買う前に読めます。質問に答える期間は購入から90日で、それを過ぎると対応しないことも、先に伝えています。講座の中でも、期限が近づくと何度か予告しています。

返金保証を付けない理由を書いておきます。この業界には、二言目には「返金しろ」と言う人がいます。飲食店で注文して、食べ終わってから「思っていた味と違うので返金してほしい」と言っても通りません。ところが、情報を売る商売だと、読み終わってからそれを言う人が出てきます。読んだ情報は、返してもらうことができません。戻ってくるものがないのです。

だから私は、買ったあとで揉めるのではなく、買う前に判断できる材料を全部出す形にしています。無料のメール講座の内容は買わなくても使えるようにし、買わなかった人には有料の講座の中身を、そのまま週に1通ずつ送っています。中身を見たうえで買った人は、「思っていたのと違う」とは言いません。

6. 来るクレームを、先に知っておく

私が実際に受けたクレームは、主にこの2つです。

  • 「このノウハウはダメだ」(本人は、まだ何もやっていない)
  • 「秘密のノウハウではなかった」(外から見ると、私の教材は「修理しろ」と言っているだけに見える)

どちらも、買う前の期待と、中身のずれから来ています。だから対策は、売ったあとではなく、売る前に置きます。

  • 1通目で現実を書く。簡単ではないこと、手を動かさない人には向かないことを、最初に伝えます。無料のメール講座でも、後半に有料の案内があることを1通目の冒頭に書いています
  • 課題とチェックインで、やった人だけが先に進む形にする。やらずに批判する人は、途中で自分から離れます
  • 高額の商品は、面談で選んだ人にだけ売る。相性が悪いと判断したら売りません。その形にしてから、致命的なクレームは起きていません。私が売らない相手の条件は、こちらの記事に書きました

7. 今日やること

  1. 記録シートを見ながら、「自分が通った順番」を10行で書く
  2. 第3章の問いをAIに投げ、止まりそうな箇所と、現金が尽きそうな箇所を挙げさせる
  3. 少額で教える相手を1人探す。知り合いでも、SNSやブログの読者でも構いません
  4. 教えながら、止まった場所・来た質問・説明できなかったことを書き残す
  5. その記録から、最初の5通を書く

8. まとめ

私の最初の教材は、内容が正しかったのに達成者が出ませんでした。買った人の資金繰りを見ていなかったからです。いまの教材は、72通・90日のメール講座で、課題とチェックインで止まった場所を聞きながら、直し続けています。

最初に作るのは教材ではなく、1人に少額で教えた記録です。値段は相場ではなく、自分の時間と必要な手残りから逆算します。入口の商品では利益は出ません。クレームは、売る前の伝え方と、売る相手の選び方で防ぎます。

全体の順番はなぜ情報発信をするのかに戻って確認してください。

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