なぜ情報発信をするのか|「儲かるから」ではなく、粗悪な商品が嫌だったから始めた側の設計図

なぜ情報発信をするのか|「儲かるから」ではなく、粗悪な商品が嫌だったから始めた側の設計図 情報発信


先に結論を書きます。私は「儲かるから情報発信をやれ」とは言いません。私が発信を始めた理由は、教わる側として業界を見ていて、粗悪な商品とサービスが多くて嫌だったからです。だから、そうでないものを自分で作りました。その結果として選ばれ、紹介され、続いています。順番は「顧客の問題を解決する → それが事業になる」であって、逆ではありません。

この記事は、その考え方と、実際に作るものの順番を書いた設計図です。初心者の館の「その先:知識を商品にする」の中身にあたります。

最初に条件を1つだけ。この道は、売る物がある人のためのものです。自分で仕入れて、直して、売って、1台ごとの記録が手元にある人。その記録が、書く材料になります。まだない人は、修理転売の最初の3台が先です。やっていないことは書けず、書く材料が尽きた時点で発信は止まります。私はそういう人を何人も見てきました。

1. 私が嫌だったもの

せどりの業界で教わる側にいたとき、いちばん嫌だったのは、教えられている内容が生存者バイアスの塊だったことです。

教えられていること 教わる側に起きること
たまたまそのタイミングだったから稼げた方法 同じことをしても、同じ結果にならない
いまから入ると不利な方法(卸の開拓、Amazonの新品など) 先に入った人が枠を持っていて、後発は条件が悪い
ジャンルを固定した方法 そのジャンルが崩れたら、次がない
1つのプラットフォームに依存した方法 規約の変更とアカウントの停止に、ずっと怯えることになる
その先がない方法 何年やっても、同じ場所で同じ作業を続けるしかない

教えている人が嘘をついているとは限りません。その人は実際に稼げたのでしょう。ただ、稼げた人だけが教える側に回るので、うまくいかなかった大多数の結果は、どこにも出てきません。

2. だから、そうしなくていいものを作りました

私の出発点は「これを売れば儲かる」ではなく、「上の5つに当てはまらないものを作る」でした。このサイトの道筋が「早く稼げる順」ではなく「代わりが利きにくくなる順」に並んでいるのは、そのためです。

  • タイミングに依存しない:壊れた物は、いつの時代も出てくる
  • 後発が不利にならない:直せる人は減り続けている
  • ジャンルを固定しない:商材ではなく、選び方と測り方を渡す(4台目の選び方
  • プラットフォームに依存しない:最後は自分の窓口で受ける(修理の受注買取
  • その先がある:この記事がそれです

3. そうすると、何が起きるか

実績の大きい相手がいても、選んでもらえる

この業界には、私より売上の実績が大きい発信者がいくらでもいます。それでも私を選ぶ人がいるのは、同じことに腹を立ててきた人だからです。第1章の表を読んで「自分もそうだった」と思った人は、実績の大きさではなく、考え方で選びます。

大手のスクールや塾を受けたあとで私の教材を買った方からは、「細部まで作り込まれていて驚いた」と言われることがあります。私が特別なのではなく、作り込む時間を取れる形にしているからです(第4章)。

紹介が、こちらの知らないところで起きる

私は以前、メールマガジンの登録者に「どこで私のことを知りましたか」と聞いていました。その回答で、「友達が登録していたので」「会社の同僚が細野さんから学んでいるので」という報告を、何度も受け取りました。私が頼んだわけではなく、勝手に紹介されていたことを、それで知りました。

リピートの割合は計測していないので、数字は出しません。言えるのは、紹介で来る人がいる分だけ、広告に頼らずに済むということです。そして浮いたお金と時間は、教材とサービスの作り込みに回せます。

4. 長く残るのはどちらか

回転寿司にたとえます。原価率を削って店舗数を追う店と、原価率を上げて味で選ばれる店があります。前者は出店を続けている間は伸びますが、客が来る理由が「近いから」「安いから」なので、もっと近くて安い店ができたら終わりです。後者は、客が来る理由が店の中にあります。

教える仕事も同じです。

規模を追う側 私が選んだ側
原価(作り込みにかける時間とお金) 低い。広告費に回す 高い。研究開発に回す
教える人 受講して間もない卒業生を講師にして、人数を増やす 自分だけ。人数を追わない
世に出すタイミング 未完成でも先に出して、走りながら直す 練習生の期間を長く取り、表に出た時点で完成品にする
客が来る理由 広告 紹介と検索

私は規模を捨てています。人を雇って大きくしようとすると、相手にも完璧を求めてしまい、育てられないと分かったからです。その代わり、組織を回すための仕事が発生しないので、品質を自分で最後まで管理できます。売る相手も面談で選び、相性が悪いと判断した人には売りません。その形にしてから、致命的なクレームは起きていません。

広告で集めた客は、広告を止めれば来なくなります。紹介と検索で来る客は、作り込みをやめない限り来ます。長期でどちらが残るかは、計算するまでもないと私は考えています。

5. 先に、失うものを見せます

ここから先は、お金がかかります。そして、正直に書くと、始めた人の大半は途中でやめます。だから先に、やめた場合に失う金額を出しておきます。

かかるもの 金額の目安 やめたとき
レンタルサーバー(エックスサーバー スタンダード・12か月契約の通常料金) 月1,100円・年13,200円(2026年9月時点の公式料金。初期費用なし、10日間の無料お試しあり) 契約期間の残りは戻らない
独自ドメイン 別途。サーバーの契約特典で無料になる条件があります 更新しなければ失効するだけ
メールマガジンの配信スタンド 月3,300円・年39,600円(マイスピーのビギナープラン。2026年9月時点の公式料金)。リストを集め始める段階までは不要 解約すれば止まる
時間 いちばん大きい 書いた記事はサーバーに残る

媒体だけ作って1年やめた場合の損失は、サーバー代の1万数千円と、かけた時間です。メールマガジンまで始めてからやめた場合は、そこに月3,300円×契約した月数が加わります。これを高いと感じるなら、まだ始める段階ではありません。STEP2とSTEP3で、書く材料と原資を先に作ってください。

6. 作る順番

その前に|書く材料を持っていないなら、先に材料を作る

ここから先の7つは、全部、「届ける」ための道具です。届ける中身、つまり、自分でやったこと、測った数字、失敗の記録を、もう持っている人のための順番です。

いまは、AIを使えば、以前なら数か月かかった量の文章が、1日で形になります。私も、そうやって作っています。ただし、それができるのは、20年分の仕入れと修理と失敗の記録が手元にあって、どの話をどの切り口で出すかを、いくらでも選べるからです。材料のない人が同じことをAIに頼むと、だれの話でもない文章が、速く、大量に出てくるだけです。

情報発信を勧める教材の多くは、この後ろ半分、つまり届け方だけを教えます。読んだ人は、材料がないまま始めて、書くことがなくなって、やめます。持っていないなら、まず作る。自分で仕入れて、直して、売って、記録を残す。強い話は、そこからしか出てきません。初心者の館のSTEP1からSTEP4は、お金を作る順番であると同時に、この材料を作る順番でもあります。材料を文章にするやり方はコンテンツの作り方に書きました。

7つの道具

必要なものは7つです。上から順に作ります。

  1. 媒体を作る。自分のドメインで、WordPressのサイトを持ちます。無料ブログやSNSだけでは、積み上がりません。
    エックスサーバーとWordPressを選ぶ理由(2012年から使い続けている側の結論)
  2. 初期設定をする。
    WordPressのインストールパーマリンクの設定テーマのインストールプラグインのインストールサーチコンソールの登録
  3. 待つ媒体と、届ける媒体の両方を持つ。ブログや検索は、相手が探しに来るのを待つ媒体です。メールマガジンやLINEは、こちらから届ける媒体です。待つ媒体で見つけてもらい、届ける媒体で関係を続けます。どちらか片方では成立しません。
    マイスピーはビギナープランで足りるか(上位プランをやめて戻した理由)
  4. 商品を作る。1台ごとの記録から、「自分が通った順番」を他人が再現できる形にまとめます。入口の商品は広告費と手間でほとんど利益が残らないもので、利益は、その先の個別の指導で出ます。
    コンテンツ販売のやり方(最初の教材で達成者ゼロだった私が、72通の講座に作り直すまで)
    個人コンサルの始め方(その先の個別の指導を、98万円・6か月・月2人までにしている理由)
  5. ステップメールを作る。登録した人に、決まった順番で届くメールです。私のものは全37通・100日で、何日目にいくらの案内があるかを、1通目に書いています。先に言っておくほうが、あとで揉めません。
    ステップメールの作り方(私の37通の設計を、そのまま開示します)
  6. 登録ページ(LP)を作る。いまはAIに作らせることができます。どこで読むのをやめたかを計測して、数字で直します。煽る言葉を足して登録を増やすことはしません。合わない人が増えるだけだからです。
    LPの作り方(登録LPと販売LPの構成を、上から順に開示します)
  7. コンテンツを入れていく。書くのは、自分がやったこと、測ったこと、失敗したことです。AIに聞けば出てくる一般論は、書いても読まれません。
    コンテンツの作り方(72通の講座を1か月で作った、材料と文章の分け方)

7. まとめ

情報発信は、儲かるからやるものではなく、自分が嫌だったものの反対側を作る作業です。生存者バイアスで教えない。ジャンルにもプラットフォームにも縛らない。規模を捨てて、作り込みに時間を使う。そうすると、実績の大きさではなく考え方で選ばれ、知らないところで紹介が起き、広告に頼らない分を作り込みに回せます。

始める条件は、売る物と記録があること。失うものの上限は、年に1万数千円と時間です。条件が揃っている人は、6章の1から始めてください。

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