「おもちゃ投資」で調べて来られた方に、先に立場を明かします。
私は中古品の買取・修理・販売を20年ほど続けていて、おもちゃやゲームも扱ってきました。そして、値上がりを待って寝かせるという手法も、別の商材でやったことがあります。
この記事では、稼げるか稼げないかを断定しません。代わりに、実際にやると人が降りる場所を、順番に並べます。
読みながら、自分がどこまで行けるかを数えてみてください。7つあります。全部越えられるなら、この手法はあなたに向いています。
まず、いちばん強い数字を認めておきます
否定から入る前に、肯定側の証拠を出します。
レゴの価格上昇について、学術研究があります。ロシアの高等経済学院(HSE)の研究チームが、1987年から2015年までのセットを対象に、年およそ11%という数字を出しました。
これは本物の研究です。そして、この数字が株式指数を上回る水準であることも事実です。
問題は、そこから先です。この11%は、売値の上昇率です。あなたの手元に残る金額ではありません。
レゴ単体での検算はレゴ投資は儲かるのかにまとめました。平均は年11%でも、中央値はマイナスになります。この記事では、そこから一歩進めて、実務で何が起きるかを見ます。
段階1:定価で買えません
最初の壁がここです。プレミアがつく商品は、そもそも定価で確保できません。
抽選、予約開始日の争奪、発売即完売。買えなければ、その先の話は一切発生しません。
私の実績を書きます。Switch 2の抽選に1度当たりました。そして利益はほとんど出ませんでした。任天堂が転売対策をしていたからです。
ここから分かることがあります。抽選の期待値は「当選確率 × 1回あたりの利益」で決まりますが、メーカーが対策をすると、確率がどうであれ後ろの項がゼロに近づきます。
そして当選確率は公開されていません。計算できない確率と、対策で潰される利幅を掛けたものは、事業計画に置けません。
ここで降りる人が、いちばん多いはずです。「買えなかった」で終わるからです。
段階2:1個買えても、平均にはなりません
ここが、この手法でいちばん誤解されている部分です。
年11%は平均です。そしてこの平均は、少数の大当たりが作っています。
別記事で確認したことですが、ある年に生産終了したレゴのセットのうち、3分の2以上が値下がりしていました。3分の1が上がって、残りが下がる。それでも平均がプラスになるのは、上がったものが大きく上がるからです。
これが意味することは1つです。平均を自分の結果にするには、点数が要ります。
1個買って当たりを引く確率は、平均とは関係ありません。「レゴは値上がりする」は正しくても、「あなたのレゴが値上がりする」は高い確率で外れます。
点数を持てないなら、これは投資ではなく賭けです。
ただし、点数を持てば勝てるという話でもありません
私の実例を書きます。ゲームのサントラで、上がると思ったものを10枚買いました。
上がったのは1枚だけです。残りは損切りして、トータルではマイナスで終わりました。
10分の1です。先ほどの「3分の2以上が値下がりしていた」という数字と、方向は同じでした。
ここで分かることがあります。点数を持つことは、平均に近づくための必要条件でしかありません。近づいた先の平均がプラスである保証は、どこにもありません。
そして私の場合、近づいた先はマイナスでした。
点数を持つと、次の段階に進みます。
段階3:置き場所が要ります
点数を持つということは、体積を持つということです。
おもちゃは、金や株と決定的に違います。1万円分の金は指先に乗りますが、1万円分のレゴは箱です。それを30個持つなら、部屋が1つ埋まります。
ここで出てくる問題は、たいてい金銭的なものではありません。
- 家族の同意……売れるまで動かせない箱が、生活空間を占領します
- 積めない……箱の上に箱を積むと、下が潰れます。潰れると価値が落ちます
- 増え続ける……買うのは自分の意思ですが、減るのは売れたときだけです
「置ければいい」ではありません。「売れるまで、その状態で置けるか」です。
段階4:状態を保つのが、思ったより難しいです
未開封品の価値は、中身だけでは決まりません。外箱も商品の一部です。
そして箱は、置いているだけで劣化します。
- 角が潰れる……運搬でも、積んでも、動かしても
- 日焼けする……直射日光でなくても、時間をかけて色が抜けます
- 湿気を吸う……日本の夏です。反り、カビ、シール跡
- 中身が劣化する……素材によっては、未開封でも樹脂がべたつきます。電池が入っているものは液漏れします
つまり保管というのは、置いておく作業ではなく、守り続ける作業です。そして守りきれなかったとき、下がるのは相場ではなく、自分の1個の価値です。
ここは中古品を扱ってきた立場から書いておきます。状態の差は、値段の差としてそのまま出ます。「未開封」と書ける状態を何年も維持するのは、想像よりコストがかかります。
自宅で管理できると思わないほうがいいです
「家が広いから置ける」「屋根裏が空いている」という話をよく聞きます。置けることと、保てることは別です。
守るべき条件は3つあります。紫外線、湿度、温度変化。このうち1つだけなら対策できますが、3つ同時は難しい。
特に屋根裏は、家の中でも条件が悪い場所です。夏は熱がこもり、冬は冷えます。そして日本は多湿です。空調が入っていない空間で、この3つを何年もコントロールするのは、現実的ではありません。
「空いている場所」は、たいてい人が過ごさない場所です。人が過ごさない場所は、温度も湿度も管理されていません。
そして、うまくいったかどうかは、売るまで分かりません
ここが、この段階でいちばん重要な話です。私自身の例を書きます。
ゼノギアスの設定資料集の再販版を、値段が上がるまで持っていました。買ったときに届いた封筒を、開封せずにそのまま保管していました。
封筒がもう1枚の外装になるので、直射光も擦れも防げます。方法としては悪くなかったはずです。
ただ、それが適切だったのかは、いまでも分かりません。開けていないので、中がどうなっていたかを確認していないからです。
ここに、この資産の特殊な性質があります。
- 株の含み損は、毎日画面に出ます。間違っていれば、その日のうちに分かります
- おもちゃの含み損は、開けるまで出ません。そして開けた時点で「未開封」ではなくなります
確認する行為そのものが、価値を壊します。だから確認できません。確認できないので、保管が成功していたかどうかは、売る瞬間まで分かりません。
これは「気をつければいい」という話ではありません。構造として、途中で修正がきかないということです。数年経ってから、最初の置き方が間違っていたと分かる可能性が、ずっと残り続けます。
買った時点で正しさが確認できず、正しかったかどうかは数年後にしか分からない。これは段階6の資金拘束と、まったく同じ形をしています。
段階5:保管には、金がかかります
ここから先が、この手法の解説でほとんど触れられていない部分です。
自宅に置くなら無料に見えます。ただし、点数が増えると自宅には置けなくなります。そしてAmazonのFBAに預ける場合、保管には手数料がかかります。
Amazonの在庫保管手数料
Amazonが公表している計算式は、こうなっています。
| 期間 | 小型・標準サイズ | 大型・特大型サイズ |
|---|---|---|
| 1月〜9月 | 5.676円 | 3.278円 |
| 10月〜12月 | 10.087円 | 6.984円 |
単価は10cm×10cm×10cm(1,000cm³)あたり、1か月分です。そこに商品のサイズと保管日数を掛けます。
ここに、2つの罠があります
1つ目。10月〜12月は、単価がほぼ倍になります。
そして、おもちゃがいちばん売れるのはクリスマス商戦です。つまり「年末に売る」つもりで寝かせると、いちばん保管料が高い時期に在庫を抱えていることになります。
2つ目。Amazonは「フルフィルメントセンターでの保管期間が365日を超えた在庫については、長期在庫保管手数料が追加発生します」と明記しています。
おもちゃ投資の解説では「2年寝かせる」といった言い方をよく見ます。この規定に、正面からぶつかります。
体積が大きいほど効きます
ここが、おもちゃ特有の問題です。
仮に外箱がおよそ50リットル(50,000cm³)の大型セットを、大型サイズとして1年預けたとします。1月〜9月は月およそ164円、10月〜12月は月およそ349円。1年で約2,500円です。
これを30個持つなら、年およそ75,000円。2年寝かせれば15万円を超え、さらに長期在庫保管手数料が乗ります。
この金額は、値上がり益から引かれます。年11%という数字は、ここを引く前の数字です。
トランクルームを借りる場合も同じです。月1万円の倉庫を5年借りれば60万円。置き場所は無料ではありません。
段階6:その間、資金は止まっています
ここが本丸です。そして、ほとんどの解説がここを飛ばしています。
寝かせるというのは、買った瞬間から売れる日まで、その資金が使えないということです。
私は別の商材で同じことをやりました。廃番が決まった洗剤や化粧品の残り在庫を買って、寝かせるか、FBAに送って高値で放置していました。
結果はこうです。数か月、物によっては1年以上、資金が止まりました。そして年間の利回りに直すと、決していい数字にはなりませんでした。
利幅そのものは大きく見えるのに、分母が長すぎるからです。
だから、利益額ではなく「利益 ÷ 拘束日数」で見てください
同じ1万円の利益でも、2週間で戻ってくるものと2年戻ってこないものは、まったく別の商売です。
2週間で1万円なら、その資金は年に何回転もできます。2年で1万円なら、その2年間、その資金では何も買えません。
検算の方法は利益を拘束日数で割って出した記事に書きました。おもちゃ投資の弱点は、利益率ではなく分母のほうにあります。
実数で出します
成功した例のほうで計算します。
ゼノギアスの設定資料集の再販版を、5,500円で1冊買いました。4年ほど寝かせて、14,500円で売れました。
率で見れば、悪くありません。売値は2.6倍、年率に直すと20%台後半になります。冒頭の年11%を上回っています。
ところが金額で見ると、こうです。
- 利益は9,000円
- 販売手数料と送料を引くと、手元に残るのは7,000円台
- 拘束されたのは約1,460日
- つまり利益 ÷ 拘束日数は、1日あたり5円前後
これが、率だけを見ていると気づけない部分です。
比べてみてください。同じ5,500円が月に1回転して、1回あたり500円残るなら、4年で24,000円です。1日あたりにすると16円で、3倍以上になります。
率で勝っていても、回転で負けます。そして元本が小さいうちは、率がどれだけ良くても金額が小さいままです。
私の結論は「普通にせどっていたほうがよかった」でした。4年待って7,000円台なら、同じ資金を回したほうが早い。
そして、資金が止まると次が買えません
段階2に戻ります。平均を自分の結果にするには点数が要ります。ところが資金が止まっていると、点数を増やせません。
ここが構造的な矛盾です。点数を増やすには回転が要る。回転を止めるのがこの手法。この2つは同時に成立しません。
解決策は1つしかありません。止めても困らない資金を、最初から持っていることです。そういう人にとっては、この手法は成立します。
補足:仕入れ側から見ると、寝かせは「選ばされる」ことがあります
ここは店舗仕入れをしている方向けの話です。寝かせが戦略ではなく、逃げ道になっている場合があります。
大型店の値下げには、2種類あります。
- 全国一律の値下げ……同じ商品が、同じ日に、全国で下がります
- 店舗独自・エリア限定の値下げ……その店だけが下げています
前者を仕入れると、全国のせどらーが同時に同じ商品を仕入れています。出品者が一気に増えるので、短期で価格が崩れます。
そこで何が起きるか。崩れた価格では売れないので、戻るまで待つことになります。
これが「寝かせ」の正体である場合があります。値上がりを狙って寝かせたのではなく、暴落に耐えるために寝かせているだけ。そして待っている間、資金は止まっています。
では後者を狙えばいいのか
そのとおりです。店舗独自やエリア限定の値下げなら、同時に仕入れる人が限られるので、暴落しません。
ただし、それはライバルも同じことを知っています。値札の見方を覚えた人は全員そこを狙うので、そちらはそちらで取り合いになります。
値札の読み方はトイザらスせどりについて書いた記事にまとめました。ここで言いたいのは、安く買えたこと自体は優位ではないということです。
「全国で安く買えた」は、「全国で同時に安く買われた」と同じ意味です。そして同時に買われた商品は、同時に出品されます。
段階7:出口にも、手間と税がかかります
値上がりしても、売れるまでは紙の上の数字です。
売る作業は、そのまま時間です
撮影して、説明を書いて、出品して、質問に答えて、梱包して、発送して、返品に対応する。1点ずつです。
そして大型の箱は、送料も梱包資材も高くつきます。フリマアプリやオークションの手数料は10%前後、そこに送料が乗ります。大型なら1件で1,000円台から2,000円台になります。
税の器が、株とは違います
ここが「SP500超え」という比較の、いちばん大きな穴です。
継続的に仕入れて売る行為から出た利益は、雑所得または事業所得です。他の所得と合算されて、累進で課税されます。
株式の売却益は、原則として20.315%の分離課税です。NISAの枠内なら非課税です。
同じ「増えた1万円」でも、器が違えば残る額が違います。この比較を手取りでやっている解説を、私はあまり見たことがありません。
なお「おもちゃは生活用品だから非課税」という理解は、営利目的で継続的に売買している場合には当てはまりません。自分の規模がどちらに当たるかは、税理士に確認してください。
7つを通したあとで、もう一度比べてください
ここまでを、順に引いてみます。
| 段階 | ここで何が引かれるか |
|---|---|
| 1. 定価で買えない | そもそも参加できない |
| 2. 1個では平均にならない | 点数が要る=必要な資金が跳ね上がる |
| 3. 置き場所 | 生活空間、または倉庫代 |
| 4. 状態維持 | 守りきれなかった分の価値 |
| 5. 保管コスト | FBA保管手数料(10〜12月はほぼ倍・365日超で追加) |
| 6. 資金拘束 | その期間に他で稼げたはずの分 |
| 7. 出口 | 販売手数料・送料・作業時間・税金 |
年11%は、この7つを引く前の数字です。
そして株式指数と比べるなら、もう1つ違いがあります。株は必要になったとき、翌日には現金になります。おもちゃは、買い手が現れるまで現金になりません。売れるまでの日数は、自分で決められません。
それでも成立する条件
「誰がやっても無駄」という話ではありません。成立する条件があります。
- 止めても困らない資金がある……生活費と切り離した資金で、数年動かさなくていい人
- 置き場所が確保できている……追加のコストなしで、状態を保てる場所
- 点数を持てる……1個や2個ではなく、平均に近づく数を買える
- そのジャンルが好き……売れなくても持っていて損した気にならない
4つ目は冗談ではありません。売れない期間が数年になったとき、投資として持っている人は精神的に持ちませんが、好きで持っている人は平気です。そして、この手法でいちばん必要なのは待てることです。
逆に、「資金が小さいので大きく増やしたい」という動機で来た人には、いちばん向きません。資金が小さい人ほど、止められる期間が短いからです。
私が出した結論
ここまでを踏まえて、自分の場合はどうしたかを書きます。
私は、この手法をやめました。
降りた場所は段階6です。ゼノギアスは4年で7,000円台、サントラは10枚買ってトータルでマイナス。率が良く見える例と、金額で負ける例の両方を、自分でやりました。
そして、こう考えるようになりました。
寝かせをやれるだけの資金の余力があるなら、その余力で積立をしていたほうが、自分には合っていました。
理由は、この記事で並べた段階が全部消えるからです。
- 定価で買う争いが要らない
- 置き場所が要らない
- 状態が劣化しない。そして「保管が適切だったか分からない」という不安もない
- 保管手数料がかからない
- 必要になったら現金にできる
- 税の器が違う
「SP500を超える」という話で来たのなら、超えることを狙う前に、そのまま買うという選択肢があります。
これは私が自分の条件で出した結論です。金融商品を勧めているわけではありませんし、私は投資の専門家でもありません。資金量も、置き場所も、待てる期間も人によって違うので、上の7段階を自分の条件で通してみてください。
資金が小さいなら、逆の性質を選ぶ
待てない側にいるなら、方向が逆になります。
待つことで増える資産の反対は、手を入れることで増える資産です。状態を直す、部品を替える、説明を書く。時間はかかりますが、値上がりを待つのと違って、自分の作業で結果が決まります。
そして、そちらには競争相手が少ないという性質があります。大手が値を付けられない商品には、値を付けている人がほとんどいません。考え方は買取ビジネスは儲からないのかにまとめました。
おもちゃを扱うなら、寝かせるのではなく、回すという選択肢もあります。店舗仕入れの実際はトイザらせどりについて書いた記事にあります。
よくある質問
おもちゃ投資は儲かりますか
平均は年11%という研究があります。ただしそれは売値の上昇率で、手数料・送料・保管費・税金を引く前の数字です。そして平均は少数の大当たりが作っているので、点数を持てないと平均には近づきません。
何から始めればいいですか
買う前に、置き場所と、止めても困らない資金の額を先に決めてください。この2つが決まらないうちに買うと、途中で売らざるを得なくなります。途中で売ると、この手法は成立しません。
FBAに預けておけば楽ですか
作業は楽になりますが、保管手数料がかかります。10月〜12月は単価がほぼ倍になり、365日を超えると長期在庫保管手数料が追加で発生します。長く寝かせる前提とは、相性がよくありません。
どのジャンルがいちばん儲かりますか
ジャンルより先に、自分が待てる期間を決めてください。数年待てるならレゴのような大箱も選べますし、待てないなら体積の小さいものを選ぶことになります。体積は、そのまま保管費と置き場所の問題です。
自宅の屋根裏や納戸に置いておけば、保管費はゼロですか
費用はゼロですが、条件は満たせていない可能性があります。紫外線・湿度・温度変化の3つを同時に管理する必要があり、空調の入っていない空間では難しいからです。そして、うまくいっていたかどうかは、売るために開けるまで分かりません。
買ったときの梱包のまま保管するのは有効ですか
外装が1枚増えるので、光や擦れには有効だと思います。私もゼノギアスの設定資料集を、届いた封筒を開けずにそのまま保管していました。ただし中の状態は確認できません。届いた時点で不備があっても気づけない、というリスクは残ります。
再販されたらどうなりますか
メーカーが増産すれば、供給が増えて相場は下がります。そして、それは自分ではコントロールできません。株式と違って、発行体が自分の判断で供給を増やせる資産だということです。
SP500と比べてどうですか
比較するなら、手取りと流動性で比べてください。株式の売却益は原則20.315%の分離課税で、NISAの枠内なら非課税です。おもちゃは雑所得または事業所得で累進課税です。そして株は翌日現金になりますが、おもちゃは買い手が現れるまで現金になりません。
好きじゃないジャンルでもできますか
できますが、続きにくいです。売れない期間が数年になったとき、好きで持っている人だけが平気でいられます。値上がりだけを見て買うと、その期間に耐えられません。
まとめ
- 年11%という研究は本物。ただしそれは売値の上昇率で、手取りではない
- 段階1:定価で買えない。抽選は「当選確率 × 利益」で、メーカーが対策すると後ろの項がゼロに近づく
- 段階2:1個では平均にならない。平均は少数の大当たりが作っている。ただし点数を持てば勝てるわけでもない。私はサントラを10枚買って、上がったのは1枚。損切りしてトータルはマイナスでした
- 段階3:点数は体積。置き場所と、家族の同意と、積めないという制約
- 段階4:箱は置いているだけで劣化する。紫外線・湿度・温度変化の3つを同時に管理するのは自宅では難しく、屋根裏のような「空いている場所」ほど条件が悪い
- そして保管が成功したかは、売る瞬間まで分からない。確認するために開ければ「未開封」ではなくなる。確認する行為が価値を壊すので、途中で修正がきかない
- 段階5:保管に金がかかる。FBAは10cm角あたり月5.676円(10〜12月は10.087円)。10〜12月はほぼ倍で、365日を超えると長期在庫保管手数料が追加
- 段階6:その間、資金は止まっている。点数を増やすには回転が要るのに、回転を止めるのがこの手法。この2つは同時に成立しない
- 成功例の実数。ゼノギアスの設定資料集を5,500円で買い、4年寝かせて14,500円。率は年20%台後半でも、手取りは7,000円台、利益÷拘束日数は1日5円前後。率で勝っても回転で負けます
- 全国一律の値下げで仕入れると、全国で同時に仕入れられている。出品者が増えて短期で崩れるので、戻るまで待つことになる。その「寝かせ」は戦略ではなく、暴落から逃げているだけです
- 段階7:出口に手間と税。株の売却益は原則20.315%の分離課税だが、継続的な売買は雑所得または事業所得で累進
- 成立する条件は4つ。止めても困らない資金/置き場所/点数/そのジャンルが好きなこと
- 資金が小さい人ほど向かない。止められる期間が短いから
- 私は段階6で降りました。寝かせをやれるだけの余力があるなら、その余力で積立をしていたほうが自分には合っていました
おもちゃ投資の解説を読むと、たいてい「何を買うか」の話になっています。ただ、実際に人が降りるのは、買うところではありません。
買ったあとの、何年かのほうです。そこに何がかかるかを先に数えておけば、買う前に自分で判断できます。
Sources:Amazon出品サービス「料金プラン」(FBA在庫保管手数料の計算式・1〜9月と10〜12月の単価・長期在庫保管手数料の発生条件・大口出品月額・販売手数料)/HSE(ロシア高等経済学院)によるレゴの価格上昇に関する研究
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