シーグラスって儲かる?販売したら違法?|原価はタダではありません

転売

「シーグラス」とは海に落ちているガラスのことです。

摩擦で角が取れて丸くなり、表面がすりガラスのようになっているとても綺麗なガラスで、アクセサリーや雑貨にも使用されています。陶器バージョンもあります。

このシーグラスやシー陶器を海で拾って、ネットで販売して稼ぐという方法があります。

0円で仕入れられるものを販売できれば、マイナスになることもなく気軽に取り組めるというメリットがあります。

  • シーグラスを販売してどのくらい儲かるのか
  • そもそもそんなに大量に持ち帰って違法にならないのか
  • どうしたら高く売れるのか

などなど、色々気になることや心配になる事がたくさんあると思いますので、この記事ではシーグラス販売(転売)についてまとめていこうと思います。

この記事は2022年に書いたものです。探し方と洗浄の手順は、いまも変わりません。

ただし、当時この記事にはいちばん大事なことが書いてありませんでした。2026年に、そこを足しました。

シーグラスはタダで拾えます。でも、原価はタダではありません。

この記事の後半に、拾う時間・加工の時間・販路の手数料を全部入れた計算を置きました。そして、アクセサリーにして売るなら、どの順番で販路を作るかも書きました。

先に結論だけ書いておきます。この商売でいちばん高いのは材料費ではなく、時間です。そして、その時間を回収できるかどうかは、作る前に売り先があるかどうかで決まります。

シーグラスって儲かるの?

結論から言うと、シーグラスで儲けることはできます。

0円の物を売るのですから、損をすることもないですし利益を出すのもそう難しくはありません。

しかし、1番気になるのは「どのくらい儲かるのか?」ですよね。

細野
細野

まずは、シーグラスがどのくらいの値段で売れるのかについてお話していきます。

シーグラスを売る時の値段はいくら?相場をまとめてみた

シーグラスは、丸みや色、柄などの美しさによって値段が大きく左右されるので、金額を決めるのが難しいと思います。また、単体ではなく「レアな色+よくある色のシーグラス」がセットで売っていることがほとんどです。

ここでは、大体の目安としてどのくらいの値段で売れているのかを調べてみました。(変動が大きいので、あくまで参考までに)

カラー 10g当たりの相場
赤色・ピンク 700~4,000円
黄色、オレンジ色 900円~1,000円
紫色 800円~1,500円
青色 10~~500円
白色 10~300円
緑色 10~250円
茶色 10~100円

シーグラスのレアカラーは?

ポイントとしてはレアカラーは高値で販売されているので、珍しい色を拾うようにするのがコツです。

【シーグラスのレアカラー】

  • ピンク
  • 黄色
  • オレンジ
  • 紫など
中には1個で1,000円を超える金額で販売されているものも。

また、2色の違う色が入っていたり珍しい模様が入っていると、さらに高い金額で売れる可能性があります。

シーグラスの探し方

シーグラスはどこの海や川に行っても、見つけられるわけではありません。

しかし、場所を選べばこのように大量にシーグラスを採取することもできます。

ここでは、効率よくシーグラスを探すためのコツをご紹介します。

地図で見て形が凹んでいる海岸

地形が凹んでいる海岸は、海の漂流物がその場に溜まりやすいです。流れてきたシーグラスも同じようにたまりますので、地図を見て地形が凹んでいる場所を選ぶのがおすすめです。

漂流物(流木や海藻、ゴミなど)が多いところ

また、同じ海岸でも場所によってシーグラスが見つかる場所と全然見つからない場所があります。

漂流物が溜まっているところには、シーグラスも溜まっている可能性が高いので、周辺を見渡してペットボトルのふたなどが沢山落ちている場所を探してみましょう。

例えば、千葉県にある「いなげの浜」はゴミが多いと言われています。

海から流れてきたゴミが砂浜にたまっている場所があり、海水浴にはあまり向かないと感じるかもしれませんが、その分シーグラスを探しやすい海岸になっています。

砂浜ではなく、砂利や石が多いところ

砂浜が多い海よりも、砂利や石が多いところはシーグラスが見つかりやすいです。また、欲しいシーグラスと同じサイズの石があるところを重点的に探すのが効率がいいです。

干潮の時間を狙う

海の場合は潮が満ちているとシーグラスを探せる場所が狭くなってしまいます。なので、干潮の時間を狙って1番砂浜が出ている、期待値が高いタイミングで探すのがおすすめです。

こちらのサイトでは、海の満潮・干潮の時間を見ることができるので参考にしてみてください。

川なら下流

川は上流から下流に流れていく段階で、ガラスが削れて丸みを帯びてシーグラスになっていくので、下流にある川を探すようにしましょう。

シーグラスを売るまでの手順

次に、海で採取してきたシーグラスをお金にかえるまでの手順をご紹介します。

手順1 洗浄・消毒する

シーグラスは一見キラキラと透き通っていて綺麗に見えますが、実は多くの雑菌が付着しています。

販売する前に洗って消毒し、綺麗な状態にしておきましょう。やり方はこちらの動画がわかりやすかったので、チェックしてみて下さい。

  1. シーグラスをザルに入れる(一度に移動できるので時短になります)
  2. 塩素系漂白剤(キッチンハイターなど)をキャップ一杯用意する
  3. 洗面器に水を入れ、よくかき混ぜる
  4. シーグラスをザルごと洗面器に浸ける
  5. 半日ほど経ったらザルを上げて砂が出なくなるまで流水ですすぐ
細野
細野

これでも落ちない汚れは、使い古した歯ブラシなどでこすると簡単に落ちます。

手順2 乾燥させる

洗い終わったシーグラスを、新聞紙やざるの上など平らな場所に重ならないように広げて置き、完全に乾くまで乾燥させます。

手順2 選別する

売りやすくするためには、サイズやカラーなどで分けておきます。

シーグラスを購入する方は、ハンドメイドに使う方が多いので、ある程度同じ色や同じサイズがまとまっている方が売れやすい傾向にあります。

手順4 相場を調べる

商品を出品する前に、値段を決めなくてはいけません。値段は適当につけるのではなく、相場を把握して過去に売れている価格で出品すると売れやすくなります。

同じカラー、同じサイズ、同じ量のシーグラスがどのくらいの値段で販売されているかを、メルカリなど販売予定のプラットフォームで検索してみましょう。

手順5 写真を撮って出品する

シーグラスの写真を撮って出品して、お客様に購入して頂けるのを待ちます。

写真を撮る時は、綺麗に並べて「欲しい」と思ってもらえる写真になるように工夫してみましょう。シーグラスと一緒に1円玉を一緒に写りこませると、サイズ感がわかりやすくなります。

その他、写真を撮影するときのコツについてはこちらの記事をチェックしてみて下さい。

手順6 発送する

商品が売れたら、あとは購入者さんへ発送すればOKです。

「フリマアシスト」というChrome拡張機能を使うと、次のプラットフォームで簡単に出品することができます。

  • メルカリ
  • ラクマ
  • ヤフオク
  • PayPayフリマ
  • BASE
  • ストアズ
  • ミンネ
  • クリーマ

フリマアシストの使い方は下記の記事をご覧ください。

シーグラスを高く売るコツは?

次に、シーグラスを高く売るコツをご紹介します。

高く売れる質のいいシーグラスを集める

次のような特徴のある「質のいいシーグラス」は高く売れます。

形が綺麗・珍しい色

シーグラスの中には、まだ角が取れていないものもあります。アクセサリーなどに加工する場合は、角ばっていると危ないので丸みを帯びていて綺麗な形のものを集めましょう。

また、白や茶色などのよくある色のシーグラスよりも、赤や黄色など珍しい色のシーグラスは値段が高くなる傾向にあります。

色が揃っている

シーグラスが購入された後は、アクセサリーなどのハンドメイドに使用される場合が多いです。そのため、同じ系統の色が揃っていると、使いやすいと感じてもらえるので購入されやすいです。

量が多い

珍しい色ではない限り、少量のシーグラスを販売しても買い手がつかない場合があります。ハンドメイドに使えるように、まとまった量を集めて出品することをおすすめします。

写真を綺麗に撮る

ネット販売で1番先に購入者さんが見るのは写真です。

シーグラスを適当に並べただけでは魅力的には映らないので、シーグラスで渦巻きの形をつくったり、おしゃれな布や箱の中に入れて「欲しい!」と思われるような写真を撮りましょう。

また、暗い雰囲気にならないように光の当て方も工夫すると素敵な写真がとれますよ。

メルカリ以外で販売してみる

また、メルカリ以外で販売してみるというのも1つの方法です。売る場所を変えるだけで物が売れることはよくあります。

仕入れたシーグラスがなかなか売れなくて困っている時は、メルカリではなく「BASE」や「ヤフオク」で販売してみるのもいいかもしれません。

BASEなら自分のお店を持つのも難しくないですし、ヤフオクでは送料を落札者が支払う文化があるのでこちらで負担しなくてよくなります。オークションを1円からスタートすることもできますので、買い手が見つかりやすいです。

加工して販売してみる

シーグラスをそのまま販売するのではなく、「加工」して販売することで、さらに利益を高くすることができます。

時間はかかってしまいますが、物を作るのが好きな方やセンスに自信のある方は「ファン」を獲得できれば定期的に高値で売れていくので、シーグラスをそのまま販売するよりもおすすめです。

シーグラスで作れる小物

  • シーグラスアート
  • 表札
  • ブレスレット
  • ネックレス
  • イヤリング・ピアス
  • 時計
  • 小物入れ
  • コースター
  • バックチャーム

シーグラスを購入するターゲット像を明確にする

シーグラスを購入してくれるのはどんな人なのかを考えてみましょう。

個人でハンドメイドをしたい方であれば、そのシーグラスでどんなものが作れるのかや、簡単に作れる小物の作り方などを説明文で書いてあげるといいかもしれませんね。

また、加工して販売したり転売したいと考えている業者の方には、使いやすいように色やサイズを選別しておくといいと思います。

細野
細野

自分が売りたい相手に合わせて説明文を考えていきましょう。

【注意点】シーグラスの持ち帰りや販売は違法にならないの?

シーグラスを販売するときに気になるのは、「0円で拾ってきたものを売っても違法にならないのか」ということだと思います。

実は、シーグラスを持ち帰るのは「違法」となる場合があります。

たとえば沖縄県では、造礁サンゴ類の採捕が禁止されています。県の水産課が、範囲を示して公表しています。

「折れて海域に落ちているもので(生死は問いません。)、原形をとどめているもの(砂状、れき状、石状等の死サンゴは、除きます。)も採捕禁止です。
サンゴの死骸(骨格)も採捕禁止です。
違法に採捕したサンゴの所持、販売は禁止されています。

一方で、原形をとどめていないかけらについては、こう書かれています。

「海岸に落ちている原形をとどめていないサンゴのかけらの利用については、下記管理者にお問い合わせください。

つまり「沖縄では何も拾ってはいけない」でもなければ、「かけらなら自由」でもありません。禁止されている範囲が決まっていて、その外側は海岸の管理者に聞いてください、という整理です。

そして、これはサンゴの話です。貝殻やガラスが、この規則で禁止されているわけではありません。ただし、拾う場所そのものに、別の網がかかっている場合があります。

他の県であっても、「海岸法」「河川法」という法律があり、それぞれ「持ち帰り」に関することが書かれています。

海岸法の持ち帰りに関しての記述

海の場合は「海岸法」についての法令をチェックしてみましょう。

(海岸保全区域における行為の制限)

第八条 海岸保全区域内において、次に掲げる行為をしようとする者は、主務省令で定めるところにより、海岸管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りでない。

一 土石(砂を含む。以下同じ。)を採取すること。
二 水面又は公共海岸の土地以外の土地において、他の施設等を新設し、又は改築すること。
三 土地の掘削、盛土、切土その他政令で定める行為をすること。
引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=331AC0000000101
簡単に言うと、「海を守るために砂や石を勝手にもっていかないで」ということです。どうしてもという場合は許可を取る必要があります。

河川法の持ち帰りに関しての記述

川の場合は「河川法」についての法令をチェックしてみましょう。
(土石等の採取の許可)
第二十五条 河川区域内の土地において土石(砂を含む。以下同じ。)を採取しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。河川区域内の土地において土石以外の河川の産出物で政令で指定したものを採取しようとする者も、同様とする。
引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=339AC0000000167
こちらも海同様に管理者の許可を受けないと、シーグラスを持ち帰りできない場合があります。

転売目的のシーグラス採取について

また、どこの海や川でも「子供が自分で遊ぶために拾う程度」は許可しているところでも「転売・販売目的」の場合はNGとしているところもあるようです。

ですので、海や川を管理しているところに電話して、許可を取ってからやるのが1番安心だと思います。

もう1つ、別の網がかかっている場合があります

海岸法と河川法は、「海岸保全区域」「河川区域」という指定区域の話です。これとは別に、自然公園法という法律があります。

自然公園法 第20条第3項
「特別地域(特別保護地区を除く。以下この条において同じ。)内においては、次の各号に掲げる行為は、国立公園にあつては環境大臣の、国定公園にあつては都道府県知事の許可を受けなければ、してはならない。
(…)「鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。

景色がきれいな海岸は、国立公園や国定公園の中にあることがあります。そして、そういう場所ほどシーグラスを探しに行きたくなります。

かかっているかもしれない網 誰に聞くか
海岸法(海岸保全区域) 海岸管理者(都道府県・市町村)
河川法(河川区域) 河川管理者
自然公園法(特別地域) 国立公園なら環境省、国定公園なら都道府県
都道府県・市町村の条例 その自治体
漁業権が設定されている海域 地元の漁業協同組合
私有地 所有者

そして、そこが何区域なのかは、行っただけでは分かりません。

看板が立っているとは限りませんし、複数の網が重なっていることもあります。「禁止と書いていなかったから大丈夫」にはなりません。

拾う場所を決めたら、その場所の管理者に、自分がやろうとしていることを具体的に説明して聞いてください。「子どもが遊びで拾う」と「売るために集める」では、返ってくる答えが違うことがあります。

シーグラスを売るメリット

まずは、シーグラスを販売することであなたにとってメリットになることを紹介します。

元手がかからないので損しない

まず、なんと言ってもシーグラス転売は元手が0円なので損をすることがありません。

シーグラスを拾って送料別で販売すれば、必ず利益にすることができます。大きく稼ぐのは大変ですが、その代わりに大きく損もしません。

ただし、発送に使う梱包材や、洗浄・消毒に使う道具などは費用が掛かります。しかし、どれも少額の投資で済むので、他のビジネスに比べたら手持ちが少なくても始められる方法だと言えます。

気分転換になる

シーグラスを集めるには、海や川へ行く必要があります。

普段パソコンとにらめっこをしながら難しい仕事をしている方などは、自然の中でシーグラスを拾うことで気分転換になるのもメリットです。

海を散歩するだけならただの気分転換で終わってしまいますが、ついでにシーグラスを集めて売ることで、気分転換の時間も「稼ぐ時間」に変換することができます。

シーグラスを売るデメリット

次に、シーグラスを売るデメリットをご紹介します。

海や川に行くまでの交通費がかかる

家から海が近い方ならいいのですが、もし電車やバスを乗り継いだり、車を借りていかないといけない距離だとしたら交通費がかかります。

シーグラスはそんなに高額でうれる商品ではないので、交通費の方が高くつく場合もあります。

なので、近くに海や川がない方は、利益を求めてわざわざ遠くの海へ行くよりも、もっと簡単に稼ぐ方法がたくさんありますので、そちらを検討したほうがいいです。

細野
細野

どんな稼ぎ方があるのかは、初心者さん向けの記事がありますのでこちらをご覧ください。

シーグラスが多くある場所と少ない場所がある

「海」「川」と一言で言っても、シーグラスが多い場所とあまり見つけられない場所があります。それもほんのちょっと場所が違うだけで変わってきます。

以下のポイントを押さえて、シーグラスが多いところで採取するようにしましょう。

  • 地図で見て形が凹んでいる海岸
  • 砂浜ではなく、砂利や石が多いところ
  • 漂流物(流木や海藻、ゴミなど)が多いところ
  • 干潮の時間を狙う
  • 川なら下流

沢山集めるには低姿勢を続ける必要がある

シーグラスを拾うときはしゃがむことになりますので、長時間になると腰などに負担がかかり、体が辛くなってきます。腰痛をもっている方などにとってはキツイ方法だと言えます。

出品するまでの工程が多い

シーグラスを出品してお金にかえるまでに、海や川へ遠征し、シーグラスを集め、洗浄&消毒して乾燥させてやっと出品できる状態になります。

このように、手間暇がかかるのもデメリットと言えます。

手間暇かかる割には低単価でコスパが悪い

また、出品までに色々時間を費やしても、シーグラスはあまり高い値段で売れるものではないので、大きく稼ぐには量をこなすことが必要です。

シーグラスを加工したハンドメイド作品を作るとなれば、さらに時間がかかりますし、出来栄えによっても価格が変わってきます。

0円で始められる副業ではありますが、手間暇かけられる人やシーグラスが好きな方じゃないと「わりに合わない」と感じるかもしれません。

ライバルが多いので工夫しないと売れない

「シーグラスを集めて売る」という方法は、テレビや雑誌でも度々紹介されています。そのため、一般の方も実践されているので競争率が高いです。

ライバルとの差別化を意識して出品しないと、自分のシーグラスを選んでもらうのは難しいかもしれません。

ここから先は、2026年に足した部分です

上のデメリットに「手間暇かかる割には低単価でコスパが悪い」と書きました。ここを、数字にします。

原価はタダではありません。時間が全部、原価です

シーグラスの仕入値は0円です。だから、こう思いがちです。

売れた金額が、そのまま利益になる

なりません。拾いに行った時間と交通費が、拾えた個数で割られて乗ってきます。

1個あたりの取得コスト

1個あたりの取得コスト =(交通費 + 拾った時間 × 自分の時給)÷ 拾えた個数

以下は説明のための仮の数字です。自分の実測に置き換えてください。

拾えた個数 交通費2,000円+4時間(時給1,500円換算)=8,000円
20個 1個あたり400円
50個 1個あたり160円
100個 1個あたり80円
200個 1個あたり40円

拾えた個数で、10倍変わります。そして何個拾えるかは、行ってみないと分かりません。

これは、この商売に特有の話ではありません。固定費が点数で割られるという構造で、当サイトではフランス古着の買付でも同じ計算をしています。あちらは航空券、こちらは交通費と時間です。

自分の数字を入れてください

書き込む
1回の交通費      円
拾っている時間(往復の移動も入れる)      時間
自分の時給(いくらで自分の時間を売るか)      円
1回で拾える個数(使えるものだけ)      個
1個あたりの取得コスト      円

4行目が要点です。拾った全部ではなく、実際に商品にできたものだけを数えてください。割れているもの、角が立っているもの、色が悪いものは分母に入りません。

いちばん大きな原価は、加工の時間です

そして、拾ったあとに加工します。ここがこの商売の本体です。

1個あたりの加工原価 = 加工にかかる時間 × 自分の時給

1個の加工時間 時給1,500円換算での加工原価
10分 250円
30分 750円
60分 1,500円

ここに、取得コストと、販路の手数料と、送料が乗ります。

1個あたり
取得コスト(50個拾えた場合) 160円
加工原価(30分) 750円
金具・チェーンなどの材料 300円
梱包資材 100円
合計 1,310円

これを2,000円で売ると、手数料と送料を引く前で690円しか残りません。

これが「手間暇かかる割には低単価」の正体です。材料がタダなので原価がゼロに見えるのに、時間が全部原価になっている。

そしてここでいちばんやってはいけないのは、加工に凝ることです。凝るほど1個の加工時間が伸び、加工原価が上がります。凝ったぶん高く売れるなら成立しますが、そうでないなら赤字が深くなるだけです。

だから、作ってから売るのをやめます

ここが、この追記でいちばん言いたいところです。

普通のやり方はこうです。

拾う → 作る → 出品する → 売れるまで待つ

最後の「待つ」が問題です。その間、拾いに行った時間も、加工にかけた時間も、金具や梱包資材の代金も、全部戻ってきません。そして売れなければ、永久に戻りません。

順番を入れ替えます。

先に見てくれる人を作る → 告知する → 作る → 完売する

作ってから売る 売り先を作ってから作る
売れるまでの日数 読めません ほぼゼロ
在庫 増え続けます 持ちません
値段 相場に合わせます 自分で決められます
比べられる相手 同じものを売る人と比べられます 比べられません
作る量 売れるか分からないまま作ります 売れる分だけ作ります

当サイトはどの記事でも「利益 ÷ 拘束日数」で判断しています。売り先を先に作るというのは、この分母をゼロに近づけるということです。考え方は別の記事に書きました。

ハンドメイドで成立している人は、作品が上手いから成立しているのではありません。売る前に買う人が決まっているから成立しています。

販路には、順番があります

では、その「見てくれる人」をどう作るか。販路を4段階で考えます。

段階 どこで売るか 集客は誰がするか 次に進む合図
1 minne などのハンドメイドマーケット プラットフォーム
2 同じ場所。ただしSNSを並行して育てる 半分は自分 告知したら反応が返ってくるようになった
3 BASE・STORESで自分の店 全部自分 告知だけで完売するようになった
4 Etsy、または自前のショップ(WooCommerceなど) 全部自分 —(ここから先は事業の話です)

手数料を並べると、こうなります

執筆時点で各社が公表している数字です。改定されるので、必ず最新を確認してください。

手数料 月額
minne 10.659%(税込)送料を含めた合計額にかかります
BASE(スタンダード) 決済3.6%+40円 + サービス利用料3% 0円
BASE(グロース) 決済2.9% 16,580円(年払い時)
Etsy 取引手数料6.5%(送料・ギフト包装料を含む表示価格に対して) 出品料 $0.20/4か月

作品3,000円+送料500円=3,500円で計算すると、こうなります。

1件あたりの手数料
minne 373円
BASE(スタンダード) 271円
102円

差は1件102円です。月30件売っても、3,000円ほどしか変わりません。

それでも段階を飛ばしてはいけない理由

BASEには、誰も来ません。

minneの10.659%は高く見えます。ですがその中身は、集客の対価です。探しに来た人が、自分の作品にたどり着く。その仕組みを借りている料金です。

自分の店は手数料が安い代わりに、誰も存在を知りません。

手数料を下げるというのは、集客を自分で引き受けるということです。

だから段階2を飛ばして段階3に行くと、102円を節約するために売上をゼロにすることになります。

飛ばし方 起きること
1を飛ばして、いきなり3 店はできますが、誰も来ません
2を飛ばして、1から3 同じです。minneの集客がなくなり、自分の集客はまだありません
3を飛ばして、4 国内で売れていないものが、海外で売れる理由がありません

なお、BASEのグロースプラン(月額16,580円)が有利になるのは、この単価だと月およそ98件からです。送料を含めた受注額でいうと、月34万円あたりが分かれ目になります。それ以下ならスタンダードのほうが安く済みます。

プラットフォームは、やめなくていい。依存しなければいい

ここは誤解されやすいので、はっきり書きます。

minneをやめる必要はありません。使いながら、依存だけを外します。

やり方は単純です。段階1と段階2を、同時にやります。

やること
minne 置いておきます。探して来た人が、最初に見つける場所として機能します
SNS 同時に育てます。作品だけでなく、拾っている過程、失敗、選別の基準を出します
自分の店 SNSで反応が返るようになってから作ります

SNSで出すのは、完成品の写真だけではありません。どこで拾ったか(場所は伏せて構いません)、どれを捨てたか、なぜこの形を選んだか。過程には、他の人が真似できないものが入っています。完成品だけなら、真似できます。

そして、規約は自分では決められません

たとえばminneの利用規約には、こういう条項があります。

minne 利用規約 第30条(禁止事項)第18号
「購入者に対して、当社の定めた支払方法以外の決済手段の利用を推奨し、又は誘導する行為」

プラットフォームで売るということは、決済の方法まで含めて、相手のルールで売るということです。これは不当な話ではありません。集客を借りているのだから、当然のことです。

問題は別のところにあります。

規約は改定されます。そして、改定するのは自分ではありません。

手数料が上がるかもしれないし、禁止事項が増えるかもしれない。そのとき、そこにしか売り場がないと、従うしかありません。自分の店とSNSを持っていれば、選べます。

これは「規約を回避する」という話ではありません。規約は守ります。守ったうえで、自分の生存が1社の判断に握られていない状態を作る、という話です。

人を雇って大きくしようとすると、うまくいきません

売れるようになると、次に考えるのは「人を雇って数を増やす」です。ここは、うまくいかないと思っています。

理由は、この商売が飲食店と同じ構造をしているからです。

個人の飲食店 ハンドメイド
何で成立しているか 店主の腕と味 作り手のセンス
人を雇うと 味が変わります 作風が変わります
標準化すると チェーン店の味になります 工業製品になります
そのとき失うもの その店に行く理由 その人から買う理由

売れている理由そのものが、スケールしない理由になっています。

ただし、任せられる部分はあります

「全部自分でやるしかない」ではありません。判断が要る仕事と、要らない仕事を分けます。

工程 任せられるか 理由
デザインを決める 任せられません これが売れている理由そのものです
どれを使うか選ぶ 任せられません 選別の基準が作風になっています
洗浄・乾燥 任せられます 手順が決まっています
穴あけ・研磨などの反復作業 任せられます 同上
梱包 任せられます 同上
発送 任せられます 同上
撮影 条件つき 構図を決めるのは判断、撮る枚数は作業

この線引きには理由があります。当サイトの外注化の記事で書いたことですが、外注が成立する条件はこの式です。

自分の時給 ×(1 − 管理係数)> 外注の時給

管理係数とは、外注に1時間任せるごとに、自分が教えたり確認したりする時間のことです。

管理係数 結果
デザインを任せる 下がりません センスは手順書に書けません。教えるのにも、直させるのにも時間がかかります。だから成立しません
反復作業を任せる 小さい 手順書は1枚で済み、確認する場所も1か所です。だから成立します

「デザインは自分、反復作業は任せる」は、感覚の話ではありません。管理係数が下がるかどうかで決まっています。

「開運」と書いた瞬間に、起きること

最後に1つ、書いておきます。

シーグラスやパワーストーンを売るとき、「開運」「浄化」「金運が上がる」といった言葉を使いたくなります。実際、そう書いている出品はたくさんあります。

条文を置きます。

景品表示法 第7条第2項(不実証広告規制)
「内閣総理大臣は…当該表示をした事業者に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができる。この場合において、当該事業者が当該資料を提出しないときは…当該表示は同号に該当する表示とみなす。

言い換えます。

効果を書いたら、その根拠を出せと言われることがあります。そして出せなければ、争う機会なく「そうだ」とみなされます。

石やガラスが運気を上げる合理的な根拠を、資料として出せる人はいないと思います。

書いていいこと 書かないほうがいいこと
どこの海で拾ったか 開運、金運、浄化
色、大きさ、厚み、角の丸まり方 健康や体調への効果
どれくらい探して見つけたか 「絶対に」「必ず」
自分がなぜこの1個を選んだか 希少性の誇張

そして、左の列のほうが売れると思います。効果は誰でも書けますが、過程は自分にしか書けないからです。

判定表

判定 状態
拾う場所の管理者に確認済み+1個あたりの原価を出している+告知したら反応が返る人がいる
原価は出しているが、まだ売り先はプラットフォーム頼み。段階2をやっている最中
売れてはいるが、時給を計算していない
× 拾っていい場所か確認していない
× 材料がタダなので原価をゼロだと思っている
× 作ってから売り先を探している。在庫が増え続けます
× 手数料が安いという理由だけで自分の店に移ろうとしている
× 加工に凝っているが、凝ったぶん高く売れているかを確かめていない
× 説明に効果を書いている

明日からの1手

# やること かかる時間
1 拾う場所を1か所決めて、その管理者に電話する 20分
2 1回拾いに行き、交通費・時間・使える個数を記録する 半日
3 1個あたりの取得コストを出す 3分
4 1個だけ作り、加工にかかった時間をストップウォッチで測る
5 取得コスト+加工原価+材料+梱包を足す 5分
6 その金額に、手数料と送料を足す 3分
7 出た金額より高く売れるかを考える。無理なら、加工を軽くするか、単価を上げます
8 ここまで済んでから、SNSを始める

4番を飛ばさないでください。加工時間は、測るまで自分でも分かりません。「30分くらい」と思っているものが、実際は倍かかっていることがあります。

そして8番。先にSNSを始めたくなりますが、原価が出ていないうちに人が集まると、赤字のまま数だけ増えます。

この追記のまとめ

  • シーグラスはタダで拾えます。ただし原価はタダではありません。拾った時間と交通費が、拾えた個数で割られて乗ります
  • 拾えた個数で、1個あたりが10倍変わります。20個なら400円、200個なら40円
  • いちばん大きな原価は加工の時間です。1個30分なら、それだけで750円(時給1,500円換算)
  • 加工に凝るほど原価が上がります。凝ったぶん高く売れるなら成立しますが、確かめずに凝ると赤字が深くなるだけです
  • 作ってから売るのをやめます。先に見てくれる人を作り、告知してから作る。これで拘束日数がほぼゼロになります
  • ハンドメイドで成立している人は、作品が上手いから成立しているのではありません。売る前に買う人が決まっているからです
  • 販路には順番があります。①minne ②SNSを並行して育てる ③自分の店 ④世界
  • minneとBASEの手数料差は1件102円です。ところがBASEには誰も来ません。手数料を下げるとは、集客を自分で引き受けるということです
  • minneはやめなくていい。依存しなければいい。①と②を同時にやります
  • 規約は改定されます。改定するのは自分ではありません。そこにしか売り場がないと、従うしかありません
  • 人を雇って大きくしようとすると、うまくいきません。個人の飲食店と同じで、売れている理由そのものがスケールしない理由になっています
  • ただしデザインと選別は任せられず、洗浄・研磨・梱包・発送は任せられます。これは感覚ではなく、管理係数が下がるかどうかで決まっています
  • 「開運」と書いたら、根拠資料を求められることがあります。出せなければ、みなされます(景品表示法7条2項)
  • 効果は誰でも書けますが、過程は自分にしか書けません

あわせて読むもの

知りたいこと 記事
固定費が1点あたりに乗るということ フランス古着の買付
どこまで任せられるのか(管理係数) メルカリの外注化
なぜ分母が時間なのか 「続けていれば少しずつ増える」という助言を、撤回します
そもそも何を副業にするか決まっていない 初心者の館

この追記で参照した情報源

内容 出典
造礁サンゴ類の採捕・所持・販売の禁止/原形をとどめていないかけらの扱い 沖縄県 農林水産部水産課「造礁サンゴ類の採捕等は禁止されています。」
特別地域内での土石の採取(自然公園法第20条第3項) e-Gov法令検索 自然公園法
不実証広告規制(景品表示法第7条第2項) e-Gov法令検索 不当景品類及び不当表示防止法
販売手数料10.659%(税込)/送料を含む注文金額にかかること minne ヘルプとガイド
禁止事項 第30条第18号 minne 利用規約
スタンダード/グロースの料金 BASE 料金プラン
出品料$0.20/取引手数料6.5% Etsy 手数料と支払いに関するポリシー

この追記の数字について

本文中の交通費・時給・加工時間・個数・単価は、すべて計算のための仮定です。実際の数値は、行く場所・作るもの・自分の作業速度によって変わります。必ず自分の実測に置き換えてください。

各サービスの手数料は、本記事の執筆時点で各社が公表していたものです。手数料も規約も改定されます。実行の前に、必ず公式の最新情報をご確認ください。

採取の可否は、場所ごとに、また目的(自分で楽しむのか、売るのか)によって変わります。この記事に書いてあることは判断の代わりになりません。拾う場所の管理者に、ご自身の計画を具体的に説明して確認してください。税務については税理士にご相談ください。

本記事は特定の収益を保証するものではありません。

シーグラス転売は利益が大きい商品の転売と並行してやるのがおすすめ

シーグラス転売は元手0円で始められる方法ですが、その分上で紹介したようなデメリットも多く、まとまった利益を取るためには大量に仕入れて販売する必要がある方法です。

海や川へ行って数時間かけてシーグラスを探し、1日かけて洗浄や消毒をして、出品や発送という作業をこなしても、1回の利益が数百円レベルでは、月に10万円稼ごうとしたら気の遠くなるような話になります。

なので、資金をかけずに稼ぎたいという理由でシーグラス転売をするのであれば、加工をして販売するか、もっと利益が高く稼ぎやすい方法を併用してみることをおすすめします。

こちらの記事では、初期投資別におすすめの転売ジャンルを紹介していますので、自分に合った方法があるかをぜひチェックしてみて下さい。

 

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