買取屋せどりは、新品を安く買って、Amazonやメルカリで売らずに買取屋へ持ち込み、その日のうちに現金にする型です。私が実際にやっていたのは2つで、ひとつはケーコジで契約した端末を秋葉原の買取屋に持ち込むこと、もうひとつは楽天スーパーセールでPCパーツを仕入れてポイント分を利益にすることでした。
結論から書きます。買取屋せどりは「利益を厚くする型」ではなく「資金を寝かせない型」です。1回の利益は薄く、その代わり回転が0日になります。前者のケーコジ端末は成立していましたが、いまはSIM単体契約に切り替えたので端末は流していません。後者の楽天ポイント仕入れは利益が出ていたのに、私はやめました。理由は赤字ではなく、セール前のリサーチを毎回繰り返す忙しなさに続く見込みが持てなかったからです。この記事では、その2つの実測を「なぜ成立するか」「なぜ続かなかったか」の両方から書きます。
買取屋せどりの構造|買取価格は必ず「相場より安い」ところに置かれている
買取屋は買い取った商品を自分で再販して利ざやを取る商売です。だから買取価格は、Amazonやフリマの実勢相場から買取屋の利益と手数料と在庫リスクを引いた位置に必ず置かれます。同じ商品をAmazonで自分で売れば、その差額は本来自分のものです。
それでも買取屋に流す理由は3つしかありません。
- 回転が0日になる。持ち込んだその場で現金になり、資金が1日も寝ない。
- 出品規制と無関係。Amazonの出品許可も、メルカリの出品制限も関係ない。
- 売れ残りがない。値下げ競争も、在庫の置き場所も発生しない。
逆に言えば、この3つが要らない人には買取屋せどりは向きません。資金に余裕があって、規制が取れていて、置き場所があるなら、Amazonで売ったほうが必ず手残りは多い。買取屋せどりは「Amazonより儲かる」型ではなく、Amazonの条件を満たせない人が、薄い利益と引き換えに回転を買う型です。
この判断は、利益率ではなく資金効率(投下資金が1日に何%増えるか)で見ないと成立しません。利益率と回転率の使い分けはせどりの利益率と回転率|20年3業態の実測値で出した目安に、在庫を簿価で見るか時価で見るかはせどりでお金が残らない本当の理由に書いています。
実測1:ケーコジの端末を、利用制限が「○」になった翌日に持ち込む
私がやっていた買取屋せどりの本体はこれです。ケーコジ(携帯のMNP乗り換え)で端末込みの契約をすると、キャッシュバックと端末の実質価格の差で端末が相場より安く手に入ります。その端末を買取屋に持ち込むだけで、差額が現金になります。
工程は次の通りで、判断が要る場所はほぼありません。
| 手順 | やること | 注意点 |
|---|---|---|
| 1 | ケーコジで端末込みの契約をする | 案件の探し方と弾の設計はケーコジ本体の記事に分けています |
| 2 | 端末のネットワーク利用制限を確認する | 契約直後は「△」。買取屋は「○」でないと満額で買わない(「△」は減額、「×」は買取不可が通例) |
| 3 | 「○」になった翌日に持ち込む | 私は秋葉原UDXに車を停めて買取一丁目に持ち込んでいました。当時はドラゴンモバイルも使っていました |
| 4 | その場で査定・現金 | 本人確認書類が要る。未開封か開封済みかで買取価格が変わる |
この型が成立する理由は単純で、端末の仕入値がキャッシュバックで壊れているからです。買取屋の価格が相場より安くても、仕入値がそれよりさらに安ければ差額は残ります。家電せどりで「壊れている前提の値段で仕入れて、直っている前提の値段で売る」修理型と同じ構造で、差を作っているのが修理ではなく通信契約になっているだけです。
ただし、いまの私はこれをやっていません。2023年に再開してからはSIM単体契約に切り替えたので、端末そのものを持っていない。端末込みの契約は審査が通らないキャリアがあり、SIM単体のほうが条件も良いと感じたからです。「翌日UDXに停めて買取一丁目」の工程は、端末込みで契約できた時期の話として読んでください。

利用制限が「○」になる前に持ち込む人がいますが、減額されるか断られるかのどちらかです。1日待てば済むことなので、翌日に行くのが工程のすべてでした。
実測2:楽天スーパーセールでPCパーツ→ポイントで利益。出ていたのに、やめた
もうひとつの型は、楽天スーパーセールでPCパーツを買い、買取屋に流して、現金の差額はほぼゼロかマイナス、ポイント分が利益になるやり方です。これは利益が出ていました。それでも私はやめました。
やめた理由は3つで、どれも赤字ではありません。
理由1:利益がポイントで残る
手元に残るのが現金ではなく楽天ポイントです。次の仕入れを楽天で続ける限りは現金と同じ価値がありますが、やめた瞬間に使い道が楽天の中に限られます。「続けている間だけ黒字」という構造は、私には資産に見えませんでした。
理由2:セールのたびに、セール前のリサーチが要る
スーパーセールは日程が決まっていて、その前に利益候補の商品を洗い出しておく必要があります。ポイント倍率・ショップ・上限・買い回りの条件は毎回変わるので、前回のリサーチは使い回せません。セールが来るたびに同じ作業を最初からやる。この忙しなさが、私には続けられないと分かりました。
理由3:黒字が「積み上がる」のではなく「毎回作り直す」
修理型のせどりは、覚えた工程が次の商品にも使えるので、続けるほど楽になります。ポイント仕入れは逆で、続けても楽にならない。毎回同じ手間で同じ薄さの利益を作り直す。私は「続けるほど楽になるか」で商売を選んでいるので、ここで降りました。
これは「やるな」ではありません。セール前のリサーチを苦にしない人、楽天で買い物を続ける人にとっては、資金を寝かせずに黒字を出せる数少ない型です。私に合わなかった、というのが実測です。
同じ形を、Appleギフトカードで積み上げたiPhoneでもやっていました。コロナの頃で、当時は日本と海外の価格差で、買取屋が定価以上で買い取ってくれました。これも1年ほどで、利回りが低いと思ってやめています。今の規約で同じことを勧められない理由と、自分で使う1台を安く買うときの計算は、Apple貯金の記事に書きました。
計算機|買取屋せどりは「ポイントを現金に割り引いて」から判断する
買取屋せどりの損益は、購入価格・ポイント・買取価格・交通費・拘束時間の5つで決まります。ポイントは現金ではないので、自分が現金と同じに使える割合(楽天で仕入れを続けるなら100%、続けないなら下げる)で割り引いて入れてください。初期値は端末1台の例で、どれも入力値です。
台数の欄を入れたのは、交通費と拘束時間が台数に比例しないからです。1台で秋葉原に行けば交通費と2時間で利益の大半が消えますが、5台まとめれば同じ交通費と時間で5倍の差額になります。ケーコジ端末の持ち込みが成立していたのは、複数回線を同じ日に「○」にして一度に持ち込めたからで、1台ずつ運んでいたら時給は成立していません。
買取屋の選び方|私が使ったのは秋葉原の2店だけ
買取屋の一覧は書きません。買取価格は日ごとに変わり、店の入れ替わりも早く、私が確認していない店を並べても読者の役に立たないからです。私が実際に使ったのは買取一丁目とドラゴンモバイルの2店で、どちらも秋葉原、どちらも端末です。
店を選ぶ基準は3つだけでした。
- その日の買取価格を店頭かサイトで公開している。持ち込んでから聞く店は使わない。
- 利用制限「○」の条件と、開封済みの減額幅を明示している。これが分からないと計算機に入れる数字が決まらない。
- 車を停められる。秋葉原ならUDXの駐車場。台数をまとめて持ち込む前提なので、電車で運ぶ型ではない。
買取側の目線で言うと、買取屋が高く買えるのは「再販先が決まっている商品」だけです。端末は海外を含めて再販先が太いので買取価格が相場に近く、逆に再販先が細い家電は買取価格が相場から大きく離れます。買取屋がなぜその値段で買えるのかは、買取ビジネスは儲からないのか|資本がない後発が、大手より高く買える理由で買う側から書いています。
結論|買取屋せどりは「回転を買う」型。続くかどうかは仕入れ側で決まる
買取屋せどりを2つの実測に戻して整理します。
- ケーコジ端末→買取屋:仕入値が契約で壊れているので、買取価格が相場より安くても差が残る。工程は「○」になった翌日に持ち込むだけ。端末込みの契約ができる間は成立する。
- 楽天セール→買取屋:現金の差はほぼなく、利益はポイント。出ていたが、セールごとのリサーチを繰り返す忙しなさで私は降りた。
どちらも買取屋側に技術は要りません。差を作っているのは仕入れ側で、通信契約かポイント倍率かの違いです。だから買取屋せどりで見るべきは「どの買取屋が高いか」ではなく、自分の仕入れ側に、相場を壊す仕組みがあるかです。それがない人が買取屋に持ち込んでも、相場より安い値段で売るだけになります。
この型は家電せどりの中では最も回転が良く、最も利益が薄い位置にあります。回転の良い型と利益の厚い型をどう組み合わせるかは、せどりで儲かるジャンルは全部と横積みと縦積みの違いに書いています。
