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2026年9月から、Yahoo!ショッピングの出店が有料になりました。私は今月、自分の店の解約を出しました。
この記事は「残るべきか、出るべきか」を、感情ではなく計算で決めるために書いています。私の店の数字を有料化後の料金にそのまま当てはめた結果と、あなたの店の数字を入れれば答えが出る計算機を置きました。「残れ」とも「出ろ」とも書きません。計算の結果が答えです。
先に結論を3行で書きます。
- 新しい料金は月額1万円(税抜)+売上の2.5%です。月額は売る頻度に関係なく毎月かかるので、売る頻度が低い店ほど重く、売上の大きい店には実質2.5%です
- 私の店(2〜3か月に1台、1台の手残り3〜4万円)に当てはめると、3か月の手残りが月額でほぼ消えました。残る理由がなかったので解約しました
- 出るかどうかを決める変数は月額ではなく「モール経由の売上が何割か」です。ここが低い店は出たほうがよく、高い店は残ったほうがいい。計算機で自分の数字を入れてください
何が起きたか:休店中の店に、カード更新の催促が来た
私の店は、無在庫転売をやっていた時代の惰性で残っていた店です。売っていたのはAndroidナビで、2〜3か月に1台。売値は10〜12万円で、AliExpressの価格に5万円以上を上乗せしていました。為替と手数料を引いても1台あたり3〜4万円は手元に残るので、無在庫ならそれでいいと当時は考えていました。ただ最近は、売れても管理が面倒で気が乗らず、注文が入ってもキャンセルして、休店設定にして放置していました。
その休店中の店に、Yahooから「クレジットカードを更新してください」というメールが何度も届きました。休店している店にカードの更新を求める理由が分からず、調べて初めて、9月から有料化されていたことを知りました。それまで維持費は1円もかかっていません。かかるようになったから、カードが要る。そういうことでした。
休店設定で寝かせている店は、自分が対象外だと思っている人が多いはずです。私もそうでした。休店中でも出店契約は続いているので、課金の対象です。心当たりのある人は、この記事を読み終える前に、管理画面の請求情報を確認してください。
料金の原文:月額1万円+2.5%、適用は2026年9月1日
これまで無料だった出店プランに、月額システム利用料1万円(税抜)と売上ロイヤリティ2.5%が導入されました。同時に、キャンペーン原資負担1.5%は廃止されています。適用開始は2026年9月1日で、対象は全出店者です(ネットショップ担当者フォーラム 2026年3月2日)。詳細と自分の店への適用は、出店者向けの公式告知と管理画面で必ず確認してください。この記事は料金の解説ではなく、その料金を自分の数字に当てはめる記事です。
私の店に当てはめる:3か月の手残りが消えた
前提を書きます。売値11万円(10〜12万円の中央)、1台の手残り3〜4万円、3か月に1台とします。
| 3か月あたり | 有料化前 | 有料化後 |
|---|---|---|
| 売上 | 11万円 | 11万円 |
| 手残り(月額・ロイヤリティを引く前) | 3〜4万円 | 3〜4万円 |
| 月額システム利用料(3か月分・税抜) | 0円 | 3万円 |
| 売上ロイヤリティ2.5% | 0円 | 2,750円 |
| 最終的な手残り | 3〜4万円 | 約0〜7,000円 |
3か月で1台売れる前提で、有料化前なら3〜4万円残っていたものが、有料化後は0〜7,000円です。1台も売れない3か月なら、マイナス3万円。これは「儲からなくなった」のではなく、「売れない月にも払う固定費が、売れた月の利益を食う」という構造の話です。私の店に残る理由はなくなりました。
なお、私の店がやっていた「AliExpressから購入者へ直送する無在庫」は、Yahoo!ショッピングの運用ガイドラインが禁止している形です。その規約原文と、私が6つの販路で無在庫を回して2つで止まった話は無在庫転売は違法か:規約と法令の原文と無在庫転売の本体記事に分けて書いています。この記事はそこには踏み込みません。
この料金体系は、誰に重いのか
月額1万円は、売る頻度に関係なく毎月かかります。2.5%は売上に比例します。この2つを合わせると、負担の重さは店の型で決まります。
| 店の型 | 月商の例 | 月額+2.5%の合計 | 月商に対する実質率 |
|---|---|---|---|
| 低頻度・高単価(私の店) | 約3.7万円(11万円÷3か月) | 10,000円+917円 | 約30% |
| 小規模 | 10万円 | 10,000円+2,500円 | 12.5% |
| 中規模 | 50万円 | 10,000円+12,500円 | 4.5% |
| 大規模 | 300万円 | 10,000円+75,000円 | 約2.8% |
月商300万円の店にとって、有料化は実質2.8%の手数料です。月商10万円の店には12.5%、私の店には30%です。同じ料金が、店の大きさで10倍違う重さになります。
言い換えると、この料金体系は、意図の有無にかかわらず、売る頻度の低い専門店を選択的に押し出す設計になっています。そして売る頻度の低い専門店は、モールの検索に頼らなくても売れる商材を扱っていることが多い。ナビ、時計、業務用機器のように、買い手が商品名ではなく用途や悩みで探すものです。この層は、私がWooCommerceで実際にやった「需要語の記事で人を集めて店で売る」形が、いちばん効く層でもあります。押し出される側と、自分の店で売れる側が、同じ人たちです。
残るか出るかの計算機
ここがこの記事の本体です。変数は4つで、月額の大小ではなく「モール経由の売上が何割か」が答えを決めます。
前提を書きます。Yahoo!ショッピングに残る場合の月の手残りは、月商×粗利率から月額1万円と月商×2.5%を引いたものです。出た場合は、モール経由だった売上は消えると仮定し、残った売上に移行先の料率をかけます。移行先の初期値はBASEのスタンダードプラン(月額0円、決済手数料3.6%+40円とサービス利用料3%の合計6.6%+40円/件。BASE料金ページ、2026年9月時点)にしていますが、STORESやShopifyなら自分で書き換えてください。粗利率は、仕入れと送料を引いた後の率です。
月商(円): / 月の販売件数: / 粗利率(%):
モール経由の売上の割合(%): ※Yahoo!ショッピングの検索やPayPay経由で来た客の売上。指名やSNS・自分の記事から来た客は除く
移行先の料率(%): / 1件あたり固定(円): / 移行先の月額(円):
読み方はこうです。「モール経由の割合が○%以下なら出たほうが有利」という一文が、あなたの店の答えです。この割合が高い店は、モールの集客に払っている月額なので残る価値があります。低い店は、来てもいない客のために月額を払っています。
私の店を入れると、月商3.7万円(11万円÷3か月)、粗利率33%、モール経由100%で、残った場合の手残りは月1,285円、出た場合は0円です。計算機は「残ったほうが月1,285円多い」と答えます。それでも私が出たのは、3か月に1台の平均が1,000円台になる時点で、売れない月に1万円が出ていき、売れた月に取り返しているだけの店だからです。月1,285円のために管理を続ける理由はなく、ナビはモールの外で売れる商材だと分かっていました。計算機が僅差を出したら、その僅差があなたの手間に見合うかで決めてください。
出るならどこへ:特化商材は、記事で人を集める店へ
出ると決めた人が次に考えるのは移行先で、BASEかSTORESかShopifyかという比較記事が大量に出てきます。私の答えは、どこでも同じ、です。理由は、店を作る場所と人を集める場所は別だからです。
モールを出た瞬間に、モールの検索が消えます。移行先の店のページには、店の名前で検索する人しか来ません。だから移行先で最初にやるべきことは店の設定ではなく、自分の商材を探している人が商品名を知らずに検索する語で、記事を書くことです。私はWooCommerceで「オマージュウォッチ」という語の記事を上げ、その記事から時計を売りました。新規ドメインで上がるまで2〜3週間、月8個、単価3,000〜10,000円、利益率30〜40%。数は多くありませんが、月額を払わず、規約で止まらず、記事は積み上がります。この設計はShopifyで売れないのは店のせいではないに、月額を回収するのに月何個要るかの計算機と一緒に書きました。BASE・STORESの実測はこちらです。
私自身は、Androidナビを売るなら、Yahoo!ショッピングではなくWooCommerceでナビのコンセプトショップを作り、ナビを探す人の需要語で記事を書いて売るほうが期待値が高いと判断しています。2〜3か月に1台の商材は、モールの固定費を払う型ではなく、記事が資産になる型で売るべき商材です。
解約手続きの実測:申請の翌日に受付、契約終了は翌月末
2026年9月15日に解約を申請し、翌16日に「Yahoo!ショッピングストア解約担当」から受付のメールが届きました。文面は短く、解約申請を受け付けたこと、ストアアカウント名、そして「ご契約終了日:2026/10/31」の3点だけです。
ここで分かったことが2つあります。
一つは、解約は即日ではなく、申請月の翌月末で契約が終わるということです。9月に申請して10月31日に終了なので、9月分と10月分の月額は発生する計算になります。有料化に気づいてから解約しても、最短で2か月分は払う。これは私の申請日から読み取った運用で、公式に「翌月末」と明記された文書は確認できていないので、自分の店で申請した場合の終了日は受付メールで確認してください。
もう一つは、解約を決めているなら、月をまたぐ前に出すべきだということです。9月30日に申請しても10月1日に申請しても、終了日が翌月末なら、後者は11月30日まで延びて1か月分多く払います。私は15日に出したので10月末で終わりますが、月末ぎりぎりに気づいた人は、その日のうちに出してください。
最終請求の金額、レビューや注文データの扱いは、10月31日以降に確定した時点でこの章に追記します。解約を出す前に、管理画面の契約情報と請求情報のスクリーンショットを取っておくことも勧めておきます。あとから「いつから課金されたか」を確認する手段は、それしかありません。
これから出店を考えている人へ:個人で通るか、出す前に割り算が終わっているか
この記事には「ヤフーショッピング 出店 個人」で来る方もいます。解約した側から、出店前に見ておくべき点を2つだけ書きます。
一つ目は審査です。私が出店したのは、個人でも審査が通った時期です。いまは法人でないと審査に落ちる傾向があると私は見ていますが、審査基準は公開されておらず、私自身がいま個人で申請したわけではありません。再現性がある話として書けるのは「当時は通った」「いまは同じ条件で通る保証がない」の2点までです。個人で出したい方は、審査に落ちてから次を考えるのではなく、先に自社EC(この記事の「出るならどこへ」の章)を並行で用意しておくほうが、時間を失いません。
二つ目は固定費です。有料化前は「とりあえず出店して、売れたら考える」が成立しました。維持費がゼロだったからです。いまは月額1万円+売上ロイヤリティ2.5%が、売れない月にも出ます。出店してから考えるのではなく、出す前に上の「残るか出るかの計算機」に見込みの月商とモール依存度を入れてください。見込みが立たない段階で出店すると、私と同じように、休店にした店に請求が来ます。
出店を止める記事ではありません。モールの検索で売れる商材を持ち、月商が固定費を吸収できるなら、出店したほうがよい店もあります。ただ、その判断を出店後ではなく出店前にする材料が、いまは揃っているというだけです。
続けるか、やめるかの判定
- 休店中の店はありませんか。休店でも出店契約は続いていて、課金の対象です。まず請求情報を見てください
- モール経由の売上は何割ですか。分からなければ、注文の流入元を直近3か月分だけ数えてください。この一つの数字が、上の計算機の答えを決めます
- 売れない月に1万円払うことを、あなたの商材の頻度は許しますか。2〜3か月に1台の商材なら、答えは出ています
Yahoo!ショッピングが悪いという記事ではありません。月商が大きく、モールの検索で売れている店には、2.5%は安い手数料です。残る理由がない店が、計算せずに残ることだけを止めたくて書きました。
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