ボーナスの平均はいくら?夏・冬は約42万円、年間は約101万円。年代・会社の規模・業種別と手取りを公的統計で確かめた(計算機つき)

ボーナスの平均は夏・冬それぞれ約42万円、年間約101万円。年齢・業種・会社規模で差 生き方・キャリア

「ボーナス 平均」で調べて来られた方に、先に結論を書きます。

会社員のボーナスの平均は、夏・冬それぞれで約42万円です(厚生労働省の毎月勤労統計調査。2025年冬 424,889円、夏 426,337円。事業所規模5人以上、パートタイム労働者を含み、ボーナスを払った事業所の全員の1人平均)。1年間では約101万円です(令和7年賃金構造基本統計調査の年間賞与その他特別給与額。原則2024年1年間。企業規模10人以上のフルタイムの一般労働者)。調べるたびに数字が違うのは、夏・冬ごとか1年間か、パートを含むか、誰で割った平均か、ボーナス以外の一時金を含むかが統計ごとに違うからです。年代別では55〜59歳の約133万円が最も多く、25〜29歳は約73万円です。会社の規模では1,000人以上が約141万円、10〜99人が約65万円と2倍以上違い、業種では金融業・保険業の約169万円から宿泊業・飲食サービス業の約39万円まで4倍以上違います。大手企業(経団連の集計)の2026年夏は104万2,537円、国家公務員の2026年6月は約73万8,500円(管理職を除く行政職、平均32.9歳)です。私は会社員としてボーナスをもらったことが一度もなく、経営者として社員とアルバイトに払った側です。額は本人の働きで決めましたが、業績が悪ければ出せないものです(就業規則などで額を決めて必ず払うと定めている会社は別です)。だから全体の平均と比べるより、同じ規模・同じ業種の数字と比べるほうが、少ない理由が自分の会社なのか業種なのかの見当がつくと考えています。年齢・会社の規模・業種・月給を入れると、それぞれの平均との差を「月給の差の分」と「月数の差の分」に分けた目安と、手取りの目安を出す計算機を10章に置きました。

この記事は、ボーナスの額と手取りの話です。使い道はボーナスの使い道の記事に書きました。毎月の給料がどれだけ上がるかは昇給の平均の記事、役職と年収の関係は出世したくない人の記事に書きました。

知りたいこと 答え 章
平均はいくらか 夏・冬それぞれ約42万円(2025年)、1年間約101万円(原則2024年) 2〜4章
なぜ数字が違うのか 夏・冬ごとか年間か、パートを含むか、誰で割るか、ボーナス以外の一時金を含むかが違う 2章
ボーナスを払わなかった職場の割合 事業所規模5人以上で、2025年冬(年末賞与)を払わなかった事業所は23.5% 3章
年代・男女・会社の規模 55〜59歳が最多。1,000人以上と10〜99人で2倍以上の差 4章
業種 金融業・保険業が最多、宿泊業・飲食サービス業が最少 3章・5章
大手と公務員 経団連の2026年夏は104万2,537円、国家公務員の2026年6月は約73万8,500円 6章
何ヶ月分が普通か 夏・冬それぞれ月給の1.0〜1.1か月分(5人以上、事業所ごとの平均)、1年間で約3か月分(10人以上のフルタイム、平均同士で割った参考値) 7章
手取りはいくらか 前月の給与30万円・ボーナス42.5万円・35歳・扶養なしで、約34.8万円(額面の81.8%) 8章
ボーナスは必ず出るか 法律に払う義務はない。会社の規程で決まる 9章

1. 先に、立場を書きます

私は会社員としてボーナスをもらったことが、人生で一度もありません。ボーナスについて書けるのは、経営者として社員とアルバイトにボーナス(寸志も含みます)を払った側の経験です。額は、一人ひとりの働きで決めていました。払う側から言うと、ボーナスは業績が悪ければ出せないものです。

なので、この記事の平均の数字は、私の経験ではなく公的統計(厚生労働省、内閣人事局)と経団連の集計から取っています。転職サービスなどが出しているアンケートの平均は使っていません。回答者の集め方や平均の出し方が公的統計と違い、ほかの数字と並べて比べられないからです。

2. ボーナスの平均が、調べるたびに違う理由

「ボーナスの平均」は、どの統計を見るかで40万円にも100万円にもなります。違いは、次の表のとおり、何の平均かです。

統計 何の平均か 対象 平均額
毎月勤労統計調査(厚生労働省) 夏(6〜8月)・冬(11月〜翌1月)に払われた賞与の1人平均。ボーナスを払った事業所の全員で割る(その事業所で受け取っていない人も含む) 事業所規模5人以上。パートタイム労働者を含む 2025年冬 424,889円
2025年夏 426,337円
同上(参考値) 同上。払わなかった事業所も含めた全員で割る 同上 2025年冬 367,529円
2025年夏 360,681円
賃金構造基本統計調査(厚生労働省) 「年間賞与その他特別給与額」。原則2024年1〜12月の賞与・期末手当などの合計で、6か月分の通勤手当のまとめ払いなども入る。その区分の全員で割る 企業規模10人以上の民営事業所。フルタイムの一般労働者(正社員以外も含む) 1,009,600円
経団連の集計 夏・冬それぞれの妥結額。各社の加重平均(業種によって従業員平均の数値を含む) 原則として従業員500人以上の大手企業 2026年夏 1,042,537円
2025年冬 1,004,841円
国家公務員(内閣人事局) 6月の期末・勤勉手当。成績が標準の人の額 管理職を除く行政職。平均32.9歳 2026年6月 約738,500円

2-1. 夏と冬の平均を足しても、年間の平均にならない

毎月勤労統計の2025年の夏と冬を足すと851,226円で、賃金構造基本統計調査の年間1,009,600円より約16万円少なくなります。毎月勤労統計はパートタイム労働者を含み、事業所規模5〜9人の小さな職場も入っています。賃金構造基本統計調査の表はフルタイムの一般労働者で、企業規模10人以上です。年も、2025年と原則2024年で違います。さらに、賃金構造基本統計調査の「年間賞与その他特別給与額」には、ボーナスのほか、6か月分などまとめて払った通勤手当も入ります(厚生労働省のQ&A)。夏と冬の平均も、同じ人が両方を受け取った額ではありません。どちらが正しいかではなく、比べる相手が違います。

2-2. 「受け取っていない人」が入っているかどうか

毎月勤労統計の平均は、ボーナスを払った事業所の全員で割っています。その事業所にいてボーナスを受け取っていない人も、分母に入っています。払わなかった事業所まで含めて割った参考値は、冬367,529円、夏360,681円です。

賃金構造基本統計調査の年間賞与は、その区分の労働者全員の平均で、ボーナスをもらった人だけの平均ではありません。たとえば、年俸制でボーナスを分けていない人は0円と記入するよう案内されています(厚生労働省のQ&A)。

2-3. 中央値は、公的統計では出ていない

平均は、額の大きい人に引っ張られます。ただ、賃金構造基本統計調査の一般労働者の産業別の表で分布(中央値など)が出ているのは毎月の所定内給与額で、ボーナスの中央値の表はありません。代わりに、この記事では会社の規模・業種・年齢で分けた平均を並べました。規模で分けるだけで2倍以上の差があるので、全体の平均だけで多い・少ないを決めないほうがよいです。

3. 2025年冬・夏のボーナスの平均(1回あたり、業種別)

毎月勤労統計調査の特別集計です。冬は2025年11月〜2026年1月、夏は2025年6〜8月に、賞与として払われた給与の1人平均です。事業所規模5人以上で、パートタイム労働者を含みます。月数は、ボーナスを払った事業所ごとに出した「毎月決まって払う給与(残業代を含む)に対するボーナスの割合」の平均で、一人ひとりの月数の平均ではありません。

業種 2025年冬 2025年夏 月数(冬/夏) 払った事業所の割合(冬)
全産業(事業所規模5人以上) 424,889円 426,337円 1.08/1.02か月 76.5%
全産業(事業所規模30人以上) 490,695円 496,889円 1.22/1.17か月 92.8%
鉱業・採石業など 619,457円 648,299円 1.06/0.89か月 100.0%
建設業 564,364円 594,412円 1.15/1.17か月 80.3%
製造業 571,854円 588,660円 1.10/1.08か月 82.7%
電気・ガス業 941,438円 923,096円 1.86/1.81か月 94.0%
情報通信業 746,758円 788,065円 1.35/1.34か月 80.4%
運輸業・郵便業 390,665円 385,978円 0.99/0.94か月 79.7%
卸売業・小売業 364,408円 379,774円 1.01/0.97か月 74.7%
金融業・保険業 671,180円 721,295円 1.56/1.58か月 93.2%
不動産・物品賃貸業 572,296円 588,748円 1.61/1.41か月 85.9%
学術研究など 630,569円 676,574円 1.30/1.27か月 85.8%
飲食サービス業など 90,551円 78,097円 0.46/0.40か月 51.3%
生活関連サービスなど 194,018円 173,561円 0.72/0.60か月 56.5%
教育・学習支援業 611,400円 557,673円 1.59/1.44か月 83.6%
医療・福祉 314,546円 282,108円 0.97/0.88か月 83.0%
複合サービス事業 512,750円 460,009円 1.80/1.64か月 98.1%
その他のサービス業 253,436円 251,754円 1.14/1.12か月 79.6%

1回の平均は、電気・ガス業の92万〜94万円から、飲食サービス業などの7万〜9万円まで10倍以上違います。前の年と比べると、冬は2.8%、夏は2.9%増えました(全産業、5人以上)。2026年の夏の結果はまだ出ていません。2025年の夏の結果は2025年11月6日、冬の結果は2026年4月8日に公表されました。

3-1. ボーナスを払わなかった事業所の割合

2025年冬(年末賞与)を払った事業所は、事業所規模5人以上で76.5%でした。払わなかった事業所が23.5%あったことになります。ここでの数え方は会社ではなく事業所(支店や工場などの一つひとつ)で、その冬に払わなかった割合です。ボーナスの制度がない会社の割合でも、ボーナスをもらえなかった人の割合でもありません。働く人の数で見ると、払った事業所にいる人の割合は86.5%です。夏は払った事業所が73.4%です。事業所規模30人以上では、冬に払った事業所が92.8%です。業種では、飲食サービス業など(51.3%)と生活関連サービスなど(56.5%)で、払わなかった事業所が4割を超えています。

4. 年代別・男女別・会社の規模別の年間ボーナス

令和7年賃金構造基本統計調査の「年間賞与その他特別給与額」です。原則2024年1年間に払われたボーナス・期末手当などの合計で、企業規模10人以上の民営事業所のフルタイムの一般労働者(正社員以外も含む)です。月数は、年間賞与の平均を2025年6月の所定内給与額(残業代を除く毎月の給与)の平均で割った参考値で、一人ひとりの月数の平均ではありません。

年齢 男女計 男性 女性 1,000人以上 100〜999人 10〜99人 月数(男女計)
全年齢 1,009,600円 1,187,000円 714,300円 1,405,200円 919,200円 653,300円 2.96か月
19歳以下 149,800円 167,100円 121,200円 198,500円 131,400円 103,500円 0.72か月
20〜24歳 412,100円 449,900円 370,800円 486,200円 401,700円 310,700円 1.70か月
25〜29歳 727,200円 791,600円 647,300円 917,000円 678,700円 505,600円 2.60か月
30〜34歳 894,400円 1,012,800円 703,500円 1,157,600円 838,800円 615,200円 2.86か月
35〜39歳 1,046,700円 1,200,800円 756,900円 1,404,000円 951,600円 705,800円 3.07か月
40〜44歳 1,167,200円 1,359,400円 822,200円 1,645,600円 1,044,900円 753,400円 3.20か月
45〜49歳 1,223,400円 1,456,800円 829,700円 1,723,700円 1,128,200円 791,500円 3.24か月
50〜54歳 1,316,500円 1,580,700円 863,500円 1,889,100円 1,207,500円 788,200円 3.39か月
55〜59歳 1,330,300円 1,589,600円 855,600円 1,974,700円 1,172,500円 738,900円 3.36か月
60〜64歳 861,500円 992,500円 598,600円 1,211,400円 777,400円 611,100円 2.62か月
65〜69歳 413,600円 448,700円 331,200円 489,400円 391,300円 392,900円 1.45か月
70歳以上 260,900円 259,200円 265,400円 272,400円 194,000円 300,400円 1.00か月

年代別では、男女計で20代後半が約73万円、30代後半が約105万円、40代前半が約117万円、55〜59歳の約133万円が最も多く、60〜64歳で約86万円です。これは同じ年に違う年齢の人を比べた数字で、一人の人のボーナスがこのとおりに増減するという意味ではありません。60〜64歳が低いのには、定年後の再雇用や役職定年が関わっている可能性があります。定年と再雇用の給与は定年の記事、役職定年は役職定年の記事に書きました。

会社の規模では、1,000人以上の約141万円に対し、10〜99人は約65万円です。月数で見ても、1,000人以上は3.65か月分、100〜999人は2.82か月分、10〜99人は2.14か月分で、月給の差だけでなく、月給の何か月分を払うかも規模で違います。男女では、男性約119万円、女性約71万円です。

賞与を含めた40代の年収の平均と中央値、同年代で上位何%かは、40代の年収の平均の記事で計算しました。

5. 業種別・会社の規模別の年間ボーナス

同じく令和7年賃金構造基本統計調査(2024年1年間、企業規模10人以上、フルタイムの一般労働者、男女計)です。

業種 規模計 1,000人以上 100〜999人 10〜99人 月数(規模計)
全産業 1,009,600円 1,405,200円 919,200円 653,300円 2.96か月
鉱業・採石業 1,443,800円 3,621,100円 1,829,800円 772,200円 3.72か月
建設業 1,163,400円 2,238,600円 1,482,900円 730,400円 3.18か月
製造業 1,137,900円 1,744,200円 1,047,000円 619,200円 3.45か月
電気・ガス・熱供給・水道業 1,461,200円 1,512,100円 1,425,400円 1,092,900円 3.29か月
情報通信業 1,418,500円 2,070,600円 1,051,800円 952,700円 3.49か月
運輸業・郵便業 658,200円 1,034,900円 647,600円 318,300円 2.10か月
卸売業・小売業 1,176,500円 1,535,100円 1,080,000円 736,300円 3.37か月
金融業・保険業 1,688,200円 1,729,800円 1,543,900円 1,559,400円 3.86か月
不動産業・物品賃貸業 1,252,700円 1,634,200円 1,272,600円 827,400円 3.48か月
学術研究・専門・技術サービス業 1,481,400円 1,882,300円 1,445,300円 961,500円 3.36か月
宿泊業・飲食サービス業 389,600円 496,200円 405,100円 242,700円 1.41か月
生活関連サービス業・娯楽業 547,800円 726,500円 550,400円 406,200円 1.86か月
教育・学習支援業 1,254,400円 1,629,200円 1,274,300円 839,900円 3.31か月
医療・福祉 732,700円 921,100円 704,200円 614,600円 2.32か月
複合サービス事業 1,095,000円 1,082,500円 1,095,400円 1,322,300円 3.43か月
サービス業(他に分類されないもの) 501,700円 470,600円 491,000円 572,800円 1.76か月

業種で最も多いのは金融業・保険業の約169万円、最も少ないのは宿泊業・飲食サービス業の約39万円です。同じ業種でも、会社の規模で大きく違います。たとえば建設業は、1,000人以上が約224万円、10〜99人が約73万円です。鉱業・採石業は調査の対象になる人が少なく、規模別の数字はぶれが大きいので参考程度です。

6. 大手企業と公務員のボーナス

6-1. 大手企業(経団連の集計)

経団連が、原則として従業員500人以上の大手企業(23業種248社)の妥結額を集計しています。2026年夏の最終集計は、163社の平均で1,042,537円(前の年より7.04%増)、製造業1,093,629円、非製造業941,145円です。2025年冬は164社の平均で1,004,841円(8.57%増)でした。

この平均は加重平均で、1社あたりの単純平均は2026年夏が955,962円です。集計の注によると、業種によっては従業員平均の数値を含みます。毎月勤労統計の5人以上の夏・冬の1人平均(約42万円)の2倍以上ですが、比べている相手は大手企業です。

6-2. 国家公務員

内閣人事局によると、2026年6月の国家公務員の期末・勤勉手当(夏のボーナス)は、管理職を除く行政職で成績が標準の人の平均で約738,500円です。支給月数2.285月に、平均給与額約323,200円(俸給、扶養手当、地域手当など)をかけた額で、平均年齢は32.9歳です。前の年の同じ時期(約706,700円)より約31,800円(約4.5%)増えました。前の年の人事院勧告による給与法の改正で、月数と俸給が上がったためです。公務員のボーナスは民間のように会社の業績で決まるのではなく、月数が法律で決まります。ただし勤勉手当の部分は勤務成績で変わるので、全員が同じ額ではありません。

7. ボーナスは何ヶ月分が普通か

  • 夏・冬それぞれ:毎月勤労統計では、事業所規模5人以上で月給の1.02か月分(2025年夏)と1.08か月分(2025年冬)、30人以上で1.17か月分と1.22か月分です。夏と冬を足すと、5人以上で約2.1か月分です。ここでの月給は残業代を含む毎月の給与で、事業所ごとに出した割合の平均です。
  • 1年間:賃金構造基本統計調査では、年間賞与の平均が所定内給与額(残業代を除く)の平均の2.96か月分です(企業規模10人以上、フルタイム)。1,000人以上で3.65か月分、10〜99人で2.14か月分です。年が違う平均同士を割った参考値です。
  • 国家公務員:2026年6月は2.285月分です(成績が標準の人)。
  • 業種:1回あたりで、飲食サービス業などは0.40〜0.46か月分、電気・ガス業は1.81〜1.86か月分です。

「何ヶ月分」は、割る月給に残業代を含むかどうか、事業所ごとの平均か、平均同士を割ったかで変わります。どの数字も、一人ひとりがもらった月数の平均ではないので、目安として使ってください。自分の月数は、残業代を除いた月給で割ると、賃金構造基本統計調査の月数に近い出し方になります。

8. ボーナスの手取り:引かれるものと計算方法

8-1. ボーナスから引かれるもの

  • 健康保険料:ボーナスの額から1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に、保険料率をかけた額の半分。協会けんぽの2026年度の率は都道府県ごとに9.21%(新潟県)〜10.55%(佐賀県)で、前の年より40都道府県で下がりました。40〜64歳は介護保険料率1.62%が加わります。
  • 子ども・子育て支援金:2026年4月分から加わりました。協会けんぽの率は0.23%で、本人負担はその半分です。こども家庭庁は、ボーナスからも支援金を拠出すると説明しています。
  • 厚生年金保険料:標準賞与額の18.3%の半分(9.15%)。
  • 雇用保険料:ボーナスの額の5/1,000(農林水産・清酒製造、建設の事業は6/1,000)。2026年度に、前の年度の5.5/1,000から下がりました。
  • 所得税(復興特別所得税を含む):ボーナスから社会保険料を引いた額に、国税庁の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」の率をかけた額。

標準賞与額の上限は、健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金が年度(4月〜翌年3月)の累計573万円、厚生年金が1か月150万円です。なお、健康保険法でいう賞与は「3か月を超える期間ごとに受けるもの」で、3か月以内の間隔で払われるもの(年4回以上など)は毎月の報酬の側で扱われます(健康保険法3条5項・6項)。住民税は、前の年の所得(ボーナスを含む)にかかる税額を6月から翌年5月まで12回に分けて毎月の給与から引く仕組みなので、ボーナスからは引かれません(地方税法321条の5)。

8-2. 所得税の率は、通常はボーナスの額ではなく前月の給与で決まる

ボーナスの所得税の率は、通常は「前月の給与から社会保険料を引いた額」と「扶養親族等の数」で決まり、ボーナスの額では決まりません。そのため、同じ100万円のボーナスでも、前月の給与が30万円なら率は4.084%、50万円なら14.294%で、手取りが約8.7万円違います(35歳・東京都の協会けんぽ・扶養親族等0人)。

ただし、前月の給与がない場合や、ボーナス(社会保険料を引いた後)が前月の給与(同)の10倍を超える場合は、この表ではなく月額表を使って計算し、ボーナスの額も税額に影響します。「扶養親族等の数」は扶養している家族の人数とは違い、16歳未満の子は数えず、障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生に当たると人数が増えます(算出率の表の備考)。ボーナスで引かれる所得税は仮の額で、1年間の所得税は年末調整で精算されます。

8-3. 手取りの例

35歳、東京都の協会けんぽ、雇用保険は一般の事業、扶養親族等0人、扶養控除等申告書を出している場合です。前月の社会保険料は、前月の給与を標準報酬月額に当てはめた概算です。実際の標準報酬月額は原則4〜6月の給与で決まるので、給与明細の社会保険料を使うと、所得税の率の区切りをまたいで額が変わることがあります。

前月の給与 ボーナス 社会保険料 所得税 手取り
22万円 20万円 29,380円 6,968円 163,652円(81.8%)
30万円 30万円 44,070円 10,452円 245,478円(81.8%)
30万円 42.5万円 62,432円 14,807円 347,761円(81.8%)
30万円 50万円 73,450円 17,420円 409,130円(81.8%)
30万円 100万円 146,900円 34,840円 818,260円(81.8%)
50万円 100万円 146,900円 121,942円 731,158円(73.1%)
50万円 150万円 220,350円 182,913円 1,096,737円(73.1%)

40〜64歳は介護保険料が加わるので、手取りは少し減ります。同じ条件で45歳なら、前月の給与30万円・ボーナス100万円の手取りは810,491円(81.0%)です。扶養親族等が2人なら、前月の給与30万円・ボーナス50万円の率は2.042%になり、手取りは417,840円(83.6%)です。

9. ボーナスは必ず出るものではない

9-1. 法律に、払う義務はない

労働基準法には、ボーナスを払わなければならないという定めはありません。常時10人以上を使う会社は、ボーナスなど臨時の賃金の定めをする場合、その内容を就業規則に書きます(労働基準法89条4号)。払うかどうか、いくら払うかは、会社の就業規則・賃金規程や労働契約で決まります。

沖縄労働局の労働相談事例は、額を具体的に示してボーナスを必ず払うと就業規則などに書いてあれば支払い義務がある一方、「会社の業績により支給しないことがある」と書いてある場合は、業績が悪くて払われないことがあり得る、としています。支給日に在籍している人だけに払うかどうかも、規程で決めておくものとしています。

9-2. 払った側として:本人の働きで決め、業績が悪ければ出せない

私は社員とアルバイトにボーナスを払うとき、額を本人の働きで決めていました。一方で、払う側から見ると、ボーナスは業績が悪ければ出せないものです。本人の働きが良くても、業績が悪ければ出せません。ただし、これは払う側の実感で、9-1のとおり、就業規則などで額を決めて必ず払うと定めている会社は、業績にかかわらず払う義務があります。自分の会社がどちらかは、規程で確かめてください。

9-3. だから、平均より同じ規模・同じ業種と比べる

ボーナスが少ないと感じたとき、全体の平均と比べても理由の見当がつきません。1,000人以上と10〜99人で2倍以上、業種で4倍以上違うからです。規模・業種・年齢をそろえた平均と比べると、差を次の2つに分けて目安にできます。

  • 月給の差の分:月給そのものが平均と違うことによる分。
  • 月数の差の分:月給に対するボーナスの比率(何か月分か)が平均と違うことによる分。会社の業績・評価・制度のほか、入社時期や月給の変動でも変わります。

たとえば35歳、月給30万円、1年間のボーナス85万円の人を、35〜39歳の平均(年間1,046,700円、所定内給与340,600円の3.07か月分)と比べると、差は−196,700円です。このうち月給の差の分が約−12.0万円、月数の差の分が約−7.7万円で、差の6割ほどが月給の差の分です。どちらを先に置くかで配分が変わらないよう、両方の平均で分けた算術上の目安で、原因を特定したものではありません。それでも、この例ならボーナスの月数より先に、月給の水準を同じ規模・業種の会社と比べるほうが、差の大きいところを見ていることになります。月給の上がり方は昇給の平均の記事で、統計と比べる計算機を置きました。

月数の差が大きい場合は、自分の会社の就業規則・賃金規程で、ボーナスが業績で決まるのか、評価で決まるのか、どちらもなのかを確かめると、増やせる部分があるかが分かります。業績で決まる部分は、本人の働きではどうにもならないこともあります。退職金も、制度がない会社や、制度を見直す会社があります。退職金の平均と税金・手取りは退職金の平均の記事にまとめました。

10. 計算機:同じ条件の平均との比較と、手取りの目安

年齢・比べる相手(男女)・会社全体の人数・業種・月給・1年間のボーナスを入れると、①年齢・男女・規模が同じ平均(全産業)、②業種・規模が同じ平均、③業種・年齢が同じ平均と比べ、差を「月給の差の分」と「月数の差の分」に分けた目安を出します。①〜③は一部の条件だけをそろえた平均で、すべての条件が同じ人の平均ではありません。今回のボーナスを入れると、同じ業種の2025年冬・夏の1人平均とも比べます。1年間のボーナスが空欄のときは今回の2倍で仮に計算するので、分かれば実際の合計を入れてください。健康保険・前月の給与・扶養親族等の数を入れると、手取りの目安を出します。

ボーナスを同じ年齢・会社の規模・業種の平均と比べる、手取りの目安

入力した数字は、このページの中で計算に使うだけで、どこにも送られません。比べる統計は、令和7年賃金構造基本統計調査(原則2024年1年間の賞与など。フルタイムの一般労働者)と毎月勤労統計調査(2025年冬・夏の1人平均)です。手取りは、2026年度の協会けんぽの保険料率・厚生年金・雇用保険の料率と、令和8年分の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」で計算します。

比べるための入力

手取りの計算のための入力

10-1. 例

初期値(35歳、男女計、規模と業種は分からない、月給30万円、今回のボーナス42.5万円、年間は仮にその2倍の85万円、東京都の協会けんぽ、扶養親族等0人)では、35〜39歳の平均との差は−196,700円で、月給の差の分が−119,901円、月数の差の分が−76,799円です。今回のボーナスは、毎月勤労統計の全産業の平均(2025年冬424,889円)とほぼ同じです。手取りは、社会保険料62,432円と所得税14,807円を引いて347,761円です。

統計の平均との比較は、多い・少ないの目安で、自分のボーナスが正しいかどうかを決めるものではありません。手取りは協会けんぽと一般的な控除だけの計算で、健康保険組合の率、財形・社内預金などの控除、会社の端数処理で、実際の明細とは違うことがあります。

11. よくある質問

ボーナスは何ヶ月分が普通ですか?

夏・冬それぞれで、事業所規模5人以上で月給(残業代を含む)の1.02〜1.08か月分、30人以上で1.17〜1.22か月分です(2025年、事業所ごとの割合の平均)。1年間では、企業規模10人以上のフルタイムで、年間賞与の平均が所定内給与の平均の2.96か月分です(参考値)。業種と会社の規模で大きく違い、飲食サービス業などは0.4か月分台、電気・ガス業は1.8か月分台です。

ボーナス40万円は多いですか、少ないですか?

夏か冬の1回で40万円なら、事業所規模5人以上の平均(2025年冬424,889円、夏426,337円)より少し少ない程度です。事業所規模30人以上の平均(冬490,695円)と比べると約9万円少なく、飲食サービス業などの平均(冬90,551円)と比べると4倍以上です。同じ業種・規模の数字と比べてください。

ボーナスが1回100万円はすごいですか?

事業所規模5人以上の夏・冬の1人平均(約42万円)の2倍以上です。経団連の集計対象になった大手企業の平均妥結額(2026年夏1,042,537円、2025年冬1,004,841円)に近い水準です。ただし経団連の数字は大手企業の妥結額の加重平均で、大企業で働く人全員の平均ではありません。

夏と冬のボーナスはどちらが多いですか?

毎月勤労統計の2025年は、夏426,337円、冬424,889円で、ほぼ同じです(事業所規模5人以上)。業種によってはどちらかが多く、たとえば情報通信業は夏が4万円ほど多く、電気・ガス業は冬が2万円ほど多くなっています。

ボーナスの中央値はいくらですか?

公的統計で、ボーナスの中央値の表は見当たりません。賃金構造基本統計調査の一般労働者の産業別の表で分布が出ているのは、毎月の所定内給与額です。平均は額の大きい人に引っ張られるので、会社の規模や業種で分けた平均と比べるのがよいです。

中小企業のボーナスの平均はいくらですか?

企業規模10〜99人のフルタイムの一般労働者で、年間653,300円(所定内給与の2.14か月分)、100〜999人で年間919,200円(2.82か月分)です(原則2024年)。夏・冬それぞれでは、毎月勤労統計の事業所規模5人以上の平均が冬424,889円、30人以上が490,695円です。

ボーナスから住民税は引かれますか?

引かれません。住民税は、ボーナスも含めた前の年の所得にかかる税額を、6月から翌年5月まで12回に分けて毎月の給与から引く仕組みです(地方税法321条の5)。ボーナスから引かれるのは、社会保険料と所得税です。

2026年に、ボーナスから引かれるものは変わりましたか?

2026年4月分から、子ども・子育て支援金(協会けんぽは0.23%、本人負担はその半分)が加わり、ボーナスからも引かれます。一方で、協会けんぽの健康保険料率は2026年3月分から40都道府県で下がり、雇用保険料の本人負担も2026年4月から5.5/1,000が5/1,000になりました。

12. まとめ

  • ボーナスの平均は、夏・冬それぞれ約42万円(毎月勤労統計、2025年、事業所規模5人以上、パートを含む)、1年間で約101万円(賃金構造基本統計調査、原則2024年、企業規模10人以上のフルタイム、ボーナス以外の一時金も含む)。数字が違うのは、夏・冬ごとか年間か、誰を含めて誰で割るかが違うため。
  • 2025年冬にボーナスを払わなかった事業所は、事業所規模5人以上で23.5%(会社ではなく事業所の数の割合)。飲食サービス業などでは半分近く。
  • 年間の平均は55〜59歳の約133万円が最多。1,000人以上は約141万円、10〜99人は約65万円。業種では金融業・保険業の約169万円から宿泊業・飲食サービス業の約39万円まで。
  • 大手企業(経団連)は2026年夏1,042,537円、国家公務員は2026年6月約738,500円。
  • 手取りは、前月の給与30万円・35歳・扶養親族等0人で額面の約82%。所得税の率は通常、ボーナスの額ではなく前月の給与で決まり、2026年4月分から子ども・子育て支援金が加わった。
  • 法律にボーナスを払う義務はなく、会社の規程で決まる(額を決めて必ず払うと定めていれば払う義務がある)。私は払う側として、額を本人の働きで決めたが、業績が悪ければ出せないもの。だから全体の平均より、同じ規模・同じ業種の数字と比べ、差を月給の差の分と月数の差の分に分けて目安にする。

13. 出典

 

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