「傷病手当金はいくらもらえるか」「傷病手当金の条件」で調べて来られた方に、先に結論を書きます。
傷病手当金は、会社の健康保険に入っている人が、仕事と関係ない病気やけがで働けず、給与が出ないときに受けられるお金です。1日あたりの額は「休む前12か月の標準報酬月額の平均÷30×2/3」で、月給30万円(標準報酬月額30万円)なら1日6,667円、30日分で約20.0万円です。連続3日の待期のあと4日目から出て、支給開始日から通算1年6か月まで受けられます。手取りではなく標準報酬月額で計算するので、手取り20万円の人(40歳未満・扶養なしで額面約25.4万円とした概算)は1日5,780円前後、30日分で約17.3万円です。休んでいる間も社会保険料と住民税はかかり、月給30万円・40歳なら保険料だけで月45,000円です。退職日までに続けて1年以上入っていて、退職日に出勤しなければ、退職後も受け取れます。ただし、仕事中や通勤中のけが・病気には傷病手当金は出ず、労災保険から休業4日目以降に給付基礎日額の80%(給付60%+特別支給金20%)が出ます。協会けんぽでは、受けている人の41.27%が精神及び行動の障害でした(2025年10月)。私の考えは「そもそもちゃんと事故に対して会社は補償をしているのか」です(12章)。日額・総額・休んでいる間の保険料・退職後・失業保険・労災を出す計算機を13章に置きました。
| 知りたいこと | 答え | 章 |
|---|---|---|
| もらえる条件 | 仕事と関係ない病気やけが、働けない、連続3日の待期+4日目以降、給与が出ない | 2章 |
| いくらもらえるか | 標準報酬月額の平均÷30×2/3。月給30万円で1日6,667円、30日分約20.0万円 | 3章 |
| 手取り20万・26万円なら | 1日5,780円・7,553円前後、30日分約17.3万・22.7万円 | 4章 |
| いつまで | 支給開始日から通算1年6か月(暦で数える。例では549日) | 5章 |
| 休んでいる間に払うもの | 社会保険料は休む前の額のまま、住民税も前の年の所得でかかる | 7章 |
| 退職後も受けられるか | 続けて1年以上の加入+退職日に受けているか受けられる状態+退職日に出勤しない | 8章 |
| 失業保険との関係 | 同じ期間には受けられない。受給期間の延長を申請して、治ってから受ける | 9章 |
| 仕事中・通勤中のけが | 傷病手当金ではなく労災。休業4日目から80%、治療は指定医療機関なら無料 | 10章 |
1. 先に、立場を書きます
私は会社員として健康保険や雇用保険に入って働いたことがなく、傷病手当金や労災を受けたこともありません。なので、この記事の数字と仕組みは、協会けんぽ・厚生労働省の資料と健康保険法・労災保険法から取り、自分で計算機にしています。協会けんぽ(全国健康保険協会)の場合で書いていて、健康保険組合や共済組合では上乗せや基準額が違うことがあります。
2. 傷病手当金とは:もらえる4つの条件
傷病手当金は、会社の健康保険(協会けんぽ・健康保険組合など)の被保険者が、病気やけがで働けないときの生活を支えるお金です。次の4つをすべて満たすと受けられます。
- 仕事と関係ない病気やけがの療養のための休業:自宅での療養や自費の診療でも、働けないことの証明があれば対象です。仕事中や通勤中のもの(労災保険の対象)や、美容整形など病気と見なされないものは対象外です
- 仕事に就くことができない:医師などの意見をもとに、仕事の内容を考えて判断されます
- 連続する3日間を含み、4日以上仕事に就けなかった:最初の連続3日間は「待期」で、4日目から支給されます。待期には有給休暇や土日・祝日も含まれます
- 休んだ期間に給与が出ない:給与が出ても傷病手当金より少なければ、差額が出ます
任意継続の被保険者である間に始まった病気やけがには、傷病手当金は出ません。国民健康保険の傷病手当金は、市町村などが条例で定めた場合に出せる「任意給付」です。自営業の人などが入る国民健康保険で受けられるかは、住んでいる市町村に確かめる必要があります。退職後に任意継続・国保・家族の扶養のどれに入るかと、その保険料は、退職後の健康保険の記事で比べられます。
3. いくらもらえるか:計算方法
1日あたりの額は、次の式で出します。
支給開始日以前の12か月間の各月の標準報酬月額の平均÷30(10円未満四捨五入)×2/3(1円未満四捨五入)
標準報酬月額は、給与(基本給のほか残業代・通勤手当・住宅手当などを含む)を区切りのよい額に当てはめたもので、毎年4〜6月の報酬の平均で決まり、9月から1年使われます。給与明細の健康保険料や厚生年金保険料から逆算できます。
協会けんぽの計算例では、標準報酬月額16万円が6か月、18万円が6か月の人は、平均17万円÷30=5,670円、×2/3=3,780円です。月給30万円(標準報酬月額30万円)なら、30万円÷30=10,000円、×2/3=6,667円です。
加入して12か月に満たない場合
次のどちらか低い方で計算します。
- 加入してからの各月の標準報酬月額の平均
- 32万円(協会けんぽの全被保険者の標準報酬月額の平均。支給開始日が2025年4月1日以降の場合)
このため、協会けんぽで加入12か月未満の人の1日あたりは、最大で7,113円(32万円÷30=10,670円×2/3)です。健康保険組合はこの基準額が違うことがあります(例:関東ITソフトウェア健康保険組合は2025・2026年度44万円)。
月給ごとの早見表(協会けんぽ)
休む前12か月の月給が毎月同じで、加入12か月以上の場合です。
| 月給(額面) | 標準報酬月額 | 1日あたり | 30日分 | 1年6か月(549日)の最大 |
|---|---|---|---|---|
| 15万円 | 15万円 | 3,333円 | 10.0万円 | 183.0万円 |
| 18万円 | 18万円 | 4,000円 | 12.0万円 | 219.6万円 |
| 20万円 | 20万円 | 4,447円 | 13.3万円 | 244.1万円 |
| 25万円 | 26万円 | 5,780円 | 17.3万円 | 317.3万円 |
| 30万円 | 30万円 | 6,667円 | 20.0万円 | 366.0万円 |
| 35万円 | 36万円 | 8,000円 | 24.0万円 | 439.2万円 |
| 40万円 | 41万円 | 9,113円 | 27.3万円 | 500.3万円 |
| 45万円 | 44万円 | 9,780円 | 29.3万円 | 536.9万円 |
| 50万円 | 50万円 | 11,113円 | 33.3万円 | 610.1万円 |
| 60万円 | 59万円 | 13,113円 | 39.3万円 | 719.9万円 |
4. 手取り20万円・26万円ならいくらか
傷病手当金は手取りではなく標準報酬月額で計算します。手取りから額面に戻した目安と、そのときの額です(40歳未満)。
| 手取り(月) | 額面の目安(40歳未満) | 標準報酬月額 | 1日あたり | 30日分 | 30日分から保険料・住民税を引いた額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 15万円 | 約18.8万円 | 19万円 | 4,220円 | 12.7万円 | 約9.3万円 |
| 18万円 | 約22.6万円 | 22万円 | 4,887円 | 14.7万円 | 約10.7万円 |
| 20万円 | 約25.4万円 | 26万円 | 5,780円 | 17.3万円 | 約12.6万円 |
| 22万円 | 約27.9万円 | 28万円 | 6,220円 | 18.7万円 | 約13.5万円 |
| 25万円 | 約31.8万円 | 32万円 | 7,113円 | 21.3万円 | 約15.4万円 |
| 26万円 | 約33.2万円 | 34万円 | 7,553円 | 22.7万円 | 約16.4万円 |
| 28万円 | 約35.8万円 | 36万円 | 8,000円 | 24.0万円 | 約17.2万円 |
| 30万円 | 約38.4万円 | 38万円 | 8,447円 | 25.3万円 | 約18.1万円 |
| 35万円 | 約45.3万円 | 44万円 | 9,780円 | 29.3万円 | 約20.8万円 |
(手取りは、2026年10月の給与で、協会けんぽ東京の健康保険9.85%・子ども・子育て支援金0.23%・厚生年金18.3%(本人負担は半分)、雇用保険0.5%、所得税は令和8年分の電算機計算の特例(扶養なし)、住民税は前の年も同じ月給だったとして計算した概算。右端は、傷病手当金30日分から、休んでいる間も払う社会保険料と住民税を引いた目安です)
いずれも、協会けんぽ東京・扶養なし・賞与なし・前の年も同じ給与で、在職中に休んでいる場合のモデル値です。実際の標準報酬月額は給与明細の保険料から確かめてください。手取り20万円の人は、傷病手当金の30日分は約17.3万円で、保険料と住民税を払うと手元に残るのは約12.6万円です。手取り26万円の人は、30日分が約22.7万円、残るのは約16.4万円です。傷病手当金は非課税なので所得税はかかりませんが、社会保険料と住民税は止まりません(7章)。
5. いつまでもらえるか:通算1年6か月
支給期間は、同じ病気やけがについて、支給を始めた日から通算して1年6か月です。2022年1月1日から「通算」になり、途中で働いて支給されない期間があれば、その分は1年6か月を超えても繰り越して受けられます。1年6か月は暦で数えるので、日数は546〜549日になります(厚生労働省の例では、2022年3月4日開始で2023年9月3日までの549日)。
申請は、給与の締め日ごとに1か月単位でするのが一般的です。申請書には本人が書く部分のほか、会社(事業主)の証明と、医師の意見を書く欄があります。協会けんぽは、審査で支払いが決まれば受付から10営業日以内に支払うとしています。受け取る権利は、働けなかった日ごとに、その翌日から2年で時効になります。
6. 給与が出た日・ほかの給付との調整
- 給与が一部出た日:その日の報酬が傷病手当金より少なければ、差額が出ます。差額の計算に入るのは、有給休暇の賃金や、出勤に関係なく出る手当(通勤手当・扶養手当・住宅手当など)です
- 出産手当金:同じ期間は出産手当金が優先で、出産手当金の方が少なければ差額が出ます
- 同じ病気やけがの障害厚生年金・障害手当金:障害厚生年金の額÷360が傷病手当金の日額より少なければ差額だけ出ます。障害手当金は、傷病手当金の合計が障害手当金の額に達するまで出ません
- 退職後に老齢年金を受ける場合:年金額÷360が日額より少なければ差額だけ出ます
- 労災の休業補償:同じ病気やけがで労災から相当する給付を受けられる場合、傷病手当金は出ません(10章)。労災の休業補償を受けている人が、別の仕事と関係ない病気やけがでも働けなくなった場合は、休業補償の額が傷病手当金より少ない部分だけ差額が出ることがあります
7. 休んでいる間に払うもの:社会保険料と住民税
病気で休職して給与が出なくても、会社に在籍して被保険者の資格が続いている休職の間は、保険料は休む前の標準報酬月額で、会社と本人が半分ずつ払います(厚生労働省の通知)。休職が長く続き、実質的に使用関係がなくなったと判断される場合は、資格を失うことがあります。保険料が免除されるのは、産前産後休業と育児休業だけです。
協会けんぽ東京の2026年度の料率で、標準報酬月額30万円なら、本人負担は1か月に、健康保険14,775円(40〜64歳は介護保険を含めて17,205円)、子ども・子育て支援金345円、厚生年金27,450円で、合計42,570円(40〜64歳は45,000円)です。住民税は前の年の所得にかかるので、今年の給与がなくなっても今年度の分は払います。給与から天引きできない間の払い方は、会社に確かめてください。家族の介護で休むときの給付金と、休業中の保険料は、介護休業給付金の記事で計算できます。
8. 退職後も受け取る条件(継続給付)
次の条件を満たせば、退職して健康保険の資格を失った後も、傷病手当金を受け続けられます。
- 退職日(資格を失う日の前日)までに、続けて1年以上被保険者だった(任意継続・共済組合・国民健康保険の期間は数えない)
- 退職日に傷病手当金を受けているか、受けられる状態(待期の3日間が終わっている)だった
- 退職日に出勤していない(出勤すると条件を満たさない)
退職後は、働けない状態が続く限り、支給開始日から1年6か月まで受けられます。一度働ける状態になると、その後また働けなくなっても再開しません。退職後は任意継続か国民健康保険などに入り、保険料は全額自分で払います。退職後も傷病手当金を受けていると、家族の健康保険の被扶養者になれない場合があります。
9. 失業保険との順番
失業保険(雇用保険の基本手当)は、働く意思と能力があるのに仕事に就けない人に出るもので、病気やけがですぐ働けないときは受けられません。傷病手当金は働けない人に出るものなので、同じ期間に両方は受けられません。
病気で退職して傷病手当金を受ける場合は、次の順番になります。
- 退職後、傷病手当金を受ける(8章の条件を満たす場合)
- 基本手当を受けられる期間(原則、辞めた翌日から1年)は、病気などで30日以上続けて働けないときは延長できる(最長3年)ので、ハローワークに受給期間の延長を申請する
- 治って働けるようになったら、ハローワークで基本手当の手続きをする
体力の不足や病気などで辞めた人は、ハローワークが認めれば特定理由離職者(正当な理由のある自己都合)として、自己都合の給付制限がありません(日数は自己都合と同じ)。基本手当の額と日数は、失業保険の計算の記事にまとめました。なお、雇用保険の「傷病手当」は、基本手当の手続きをした後に15日以上働けなくなった人へのもので、健康保険の傷病手当金とは別のものです。
10. 仕事中・通勤中のけがや病気は、傷病手当金ではなく労災
傷病手当金は、仕事と関係ない病気やけがのためのものです。仕事中の事故や仕事が原因の病気(業務災害)、通勤中の事故(通勤災害)は、労災保険の対象で、健康保険は使えず、傷病手当金も出ません。労災と認められなかった場合は、原則として健康保険の給付を受けられます。
労災から出るもの
- 休業(補償)等給付:休業4日目から、1日につき給付基礎日額の60%+休業特別支給金20%で、合計80%です。給付基礎日額は、原則としてけがをした日(賃金締切日があればその直前の締切日)から前3か月の賃金の総額を暦日数で割った平均賃金で、1円未満は切り上げます。60%と20%は、それぞれ1円未満を切り捨てます
- 休業の最初の3日間:業務災害の場合は、会社が労働基準法に基づいて平均賃金の60%を休業補償として払う義務があります(通勤災害は対象外)
- 療養(補償)等給付:労災病院や労災指定医療機関なら、無料で治療を受けられます
- 1年6か月たっても治らない場合:療養の開始から1年6か月たっても治らず、傷病等級(1〜3級)に当たると、傷病(補償)等年金に切り替わります。傷病手当金のような1年6か月で終わる上限はありません
月給30万円の人で、前3か月が92日(7〜9月など)なら、給付基礎日額は9,783円(30万円×3か月÷92日を切り上げ)、休業4日目からは1日7,825円(5,869円+1,956円)です。傷病手当金の1日6,667円より多くなります。
雇用形態と、会社が協力しない場合
労災保険は、正社員・パート・アルバイトなど名称や雇用形態にかかわらず、賃金を受けて働くすべての労働者が対象で、給付の内容も同じです。労災の請求は、けがをした労働者本人(遺族)が労働基準監督署に出し、労災と認めるかどうかは会社ではなく労働基準監督署長が決めます。会社が事業主の証明を拒んでも請求できます。会社は労働者が死亡や休業をしたとき、労災保険を請求するかどうかに関係なく労働者死傷病報告を出す義務があり、出さないことや嘘の報告をすること(労災かくし)は、労働安全衛生法で50万円以下の罰金の対象です。退職しても、労災の給付を受ける権利は変わりません。休業(補償)等給付の時効は、賃金を受けない日ごとにその翌日から2年です。
腰痛は労災になるか
厚生労働省の認定基準では、腰痛は次の場合に労災の対象になり得ます。医師が療養の必要を認めたものに限ります。
- 災害性の原因による腰痛:重い物を運んでいて転んだ、予想より重い物を不適当な姿勢で持ち上げたなど、仕事中の突発的な出来事で腰に急激な強い力がかかった場合
- 災害性の原因によらない腰痛:約20kg以上の重い物を中腰で繰り返し扱う仕事など、腰に負担の大きい仕事に約3か月以上従事した筋肉などの疲労による腰痛。約30kg以上の物を労働時間の3分の1程度以上(約20kg以上なら半分程度以上)扱う仕事に約10年以上従事した骨の変化による腰痛(通常の加齢の程度を明らかに超える場合)
いわゆる「ぎっくり腰」は、日常的な動作の中で起きるので、仕事中に起きてもただちに労災の対象にはなりませんが、発症のときの動作や姿勢によっては対象になることがあります。2025年に休業4日以上の労働災害で死傷した人は135,333人で、そのうち腰痛などを含む「動作の反動・無理な動作」は22,166人でした。製造業では26,371人のうち3,144人です。
11. 実際に何の病気で受けているか(統計)
協会けんぽの現金給付受給者状況調査(2025年10月の傷病手当金の受給者全員、193,435件)で、傷病別の割合は次のとおりです。
| 傷病 | 全体 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 精神及び行動の障害 | 41.27% | 37.41% | 45.03% |
| 新生物(がんなど) | 14.18% | 14.52% | 13.86% |
| 筋骨格系及び結合組織の疾患 | 8.86% | 9.88% | 7.87% |
| 循環器系の疾患 | 7.28% | 11.61% | 3.06% |
| 損傷、中毒及びその他の外因の影響 | 6.48% | 7.25% | 5.74% |
精神及び行動の障害の割合は、2024年10月の39.15%から上がりました。1日当たりの支給金額は5,966円、1件当たり193,493円でした。支給開始日からその月の支給の最後の日までの期間は平均173.38日で、精神及び行動の障害は211.92日と最も長くなっています(受け終わるまでの期間ではなく、調査した月までに経過した期間です)。協会けんぽ全体では、2025年度に傷病手当金を201万3千件、3,881億円支給しました(事業報告書の案。件数は申請ごとの数で、人数ではありません)。
12. 私の考え
そもそもちゃんと事故に対して会社は補償をしているのか。友人は期間工をやって腰を痛めたが、そのような待遇を受けていない。それが原因で1年半でのリタイヤとなった。
友人の腰痛が労災の認定基準に当たったか、請求をしたかは、この記事では確かめていません。10章のとおり、仕事が原因のけがや病気は、傷病手当金ではなく労災の対象で、期間工のような有期の契約でも、雇用形態にかかわらず対象です。労災と認めるかどうかを決めるのは会社ではなく労働基準監督署で、会社が証明を拒んでも本人が請求できます。期間工の働き方とお金については、期間工で手元に残るお金の記事に書きました。
13. 計算機:傷病手当金はいくら、退職後・失業保険・労災は
年齢・月給・加入している月数・休む原因・休む日数を入れると、傷病手当金の日額と総額、休んでいる間に払う保険料と住民税の目安を出します。退職する場合は継続給付に当たるかと失業保険との順番を、仕事や通勤が原因の場合は労災の目安を出します。
傷病手当金はいくらか:日額・総額・休んでいる間の保険料・退職後・失業保険・労災
入れた数字は、このページの中で計算に使うだけで、どこにも送られません。初めから入っている数字は入力の例です。自分の数字に置き換えてください。
初めから入っている例(40歳・月給30万円・加入60か月・仕事と関係ない病気・120日休む)では、1日6,667円×117日で約78.0万円です。休んでいる間の保険料は月45,000円、住民税は約12,500円で、30日分の約20.0万円から引くと約14.2万円が手元に残ります。
14. よくある質問
傷病手当金はいくらもらえますか?
1日あたり「休む前12か月の標準報酬月額の平均÷30×2/3」です。月給30万円なら1日6,667円、30日分で約20.0万円、最長の1年6か月(549日の例)なら約366.0万円です(3章・5章)。
手取り20万円で傷病手当金はいくらですか?
40歳未満なら額面は約25.4万円、標準報酬月額26万円で、1日5,780円前後、30日分で約17.3万円です。手取り26万円なら1日7,553円前後、30日分で約22.7万円です(4章。扶養や住民税で変わる概算)。
傷病手当金がもらえないのはどんな場合ですか?
仕事中・通勤中のけがや病気(労災の対象)、待期の連続3日間が成立していない、給与が傷病手当金以上に出ている、任意継続の間に始まった病気やけが、退職日に出勤した場合の退職後の分、国民健康保険の人(市町村などの条例がある場合を除く)などです(2章・8章)。
退職後も傷病手当金はもらえますか?
退職日までに続けて1年以上加入し、退職日に受けているか受けられる状態で、退職日に出勤していなければ、支給開始日から1年6か月まで受けられます(8章)。
傷病手当金と失業保険は同時にもらえますか?
同時には受けられません。傷病手当金を受けている間は、雇用保険の受給期間の延長を申請し、治ってから基本手当を受けます(9章)。
傷病手当金に税金はかかりますか?
非課税で、所得税・住民税はかかりません。ただし、休んでいる間も社会保険料と前の年の所得にかかる住民税は払います(7章)。
仕事中に腰を痛めたら傷病手当金ですか?
仕事が原因なら労災の対象で、傷病手当金ではありません。休業4日目から給付基礎日額の80%が出て、最初の3日間は業務災害なら会社が平均賃金の60%を払います。腰痛は、突発的な出来事による場合や、重い物を扱う仕事を一定期間続けた場合に対象になり得ます(10章)。
15. まとめ
- 傷病手当金は、仕事と関係ない病気やけがで働けず給与が出ないとき、待期の連続3日の後、4日目から出る
- 1日あたりは標準報酬月額の平均÷30×2/3。月給30万円で6,667円、30日分約20.0万円
- 加入12か月未満なら、協会けんぽでは32万円との低い方で計算し、1日最大7,113円
- 手取り20万円なら1日5,780円前後、30日分約17.3万円で、保険料と住民税を引くと約12.6万円(扶養なし・前年同額の給与などの概算)
- 支給開始日から通算1年6か月。休んでいる間も社会保険料と住民税はかかる
- 退職後も受けるには、続けて1年以上の加入と、退職日に出勤しないことが必要
- 失業保険とは同時に受けられない。受給期間を延長して治ってから受ける
- 仕事中・通勤中のけがや病気は労災。休業4日目から80%、雇用形態にかかわらず対象、会社が証明を拒んでも請求できる
- 私の考え:そもそもちゃんと事故に対して会社は補償をしているのか
16. 出典
- 全国健康保険協会「傷病手当金」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/injury_and_sickness_allowance/index.html
- 全国健康保険協会「よくあるご質問 病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/faq/benefit/002/index.html
- 全国健康保険協会「令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限について」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/news/r07_dec/1259.html
- 全国健康保険協会「健康保険傷病手当金支給申請書 記入の手引き」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/assets/k_shoute_guide2610.pdf
- 全国健康保険協会 静岡支部「傷病手当金と老齢年金、障害厚生年金等は同時に受けられない場合があります」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/shizuoka/public_relations/004/index.html
- 全国健康保険協会「現金給付受給者状況調査(令和7年度)」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/disclosure/statistics/statistical_survey/beneficiary_status_survey/r07/
- 全国健康保険協会「現金給付受給者状況調査(令和6年度)」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/disclosure/statistics/statistical_survey/beneficiary_status_survey/r06/index.html
- 全国健康保険協会「令和7年度事業報告書(案)」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/assets/2026072608_1.pdf
- 全国健康保険協会 東京支部「令和8年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/assets/R8_13tokyo.pdf
- 厚生労働省「令和4年1月1日から健康保険の傷病手当金の支給期間が通算化されます」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22308.html
- 厚生労働省 事務連絡(令和3年11月10日)傷病手当金の支給期間の通算化に関するQ&Ahttps://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc6287&dataType=1&pageNo=1
- 厚生労働省 通知「休職と被保険者資格について」(昭和26年3月9日)https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta2526&dataType=1&pageNo=1
- 日本年金機構「厚生年金保険料等の免除(産前産後休業・育児休業等期間)」https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/menjo/20140122-01.html
- 日本年金機構「定時決定(算定基礎届)」https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20121017.html
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20150515-01.html
- 国税庁 タックスアンサー No.1400 給与所得(Q&A)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1400_qa.htm
- 総務省「個人住民税」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/150790_06.html
- 厚生労働省 事務連絡(令和2年3月10日)国民健康保険の傷病手当金(任意給付)https://www.mhlw.go.jp/content/000607518.pdf
- 関東ITソフトウェア健康保険組合「傷病手当金」https://www.its-kenpo.or.jp/hoken/kyufu/shoute/index.html
- ハローワークインターネットサービス「基本手当について」https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html
- 厚生労働省 こころの耳「メンタルヘルスQ&A 第9回」https://kokoro.mhlw.go.jp/mental-health-qa/mh-qa009/
- 厚生労働省 Q&A「各労災保険給付の支給事由と内容について教えてください」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000166858.html
- 厚生労働省「休業(補償)等給付の請求手続」https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040325-13-02.pdf
- 厚生労働省「療養(補償)等給付の請求手続」https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001410124.pdf
- 厚生労働省 Q&A「パート、アルバイトなどの非正規雇用でも、労災保険給付を受け取ることができるのでしょうか」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000154443.html
- 愛媛労働局「労災保険の適用者について」https://jsite.mhlw.go.jp/ehime-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/rousai_hoken/hourei_seido/2030103.html
- 厚生労働省 Q&A「会社が責任を認めません。労災保険の給付は受けられるのでしょうか」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000154453.html
- 厚生労働省「健康保険 労働災害の場合は、必ず労災保険を請求しましょう」https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000163986.pdf
- 厚生労働省 事務連絡(平成25年8月14日)健康保険法の第1条(目的規定)等の改正に関するQ&Ahttps://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb9650&dataType=1&pageNo=1
- 厚生労働省 Q&A「労災かくしとは何ですか」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/faq/anzeneisei_faq8.html
- 神奈川労働局「「労災かくし」は犯罪です」https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/rousai_hoken/hourei_seido/roskakusi.html
- 厚生労働省「腰痛の労災認定」https://www.mhlw.go.jp/content/001400106.pdf
- 厚生労働省 Q&A「労災保険の各種給付の請求はいつまでできますか」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000154480.html
- 厚生労働省「労働者災害補償保険法」(法令等データベース)https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=75141000&dataType=0&pageNo=1
- 厚生労働省「令和7年の労働災害発生状況を公表」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73382.html
- 厚生労働省「令和7年における労働災害発生状況(確定値)」https://www.mhlw.go.jp/content/11302000/001704887.pdf
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