「Amazon 危険物」「FBA 危険物」で調べて来られた方に、先に結論を書きます。
Amazonの危険物(ハズマット)は、燃えやすい、圧力がかかっている、体に害があるなどの理由で、保管や輸送のときに危険が出るおそれがある商品のことです。FBAで出品するときは危険物の情報を入れ、Amazonが危険物の可能性があると判断した商品は、危険物の担当部署が審査して分類します。せどりで当たりやすいのは、リチウム電池が入ったゲームのコントローラー、ワイヤレスイヤホン、モバイルバッテリー、スマートウォッチなどです。Amazonから求められたら、安全データシート(SDS)や適用除外シートなどの書類を出します。情報が完全で正確なら、2営業日以内に審査されます。倉庫にある在庫について書類を求められたら、14営業日以内に出さないと、在庫は出品者の負担で廃棄されます。「危険物の解除」という名前の手続きはなく、判定に納得できないときは、新しい書類を出し直すか、分類に異議を申し立てます。
私はせどりで、電池入りの家電・ゲーム・PC周辺機器を仕入れてFBAで売っていて、危険物の判定に当たったことがあります。そのときはSDSを出して申請しました。危険物の審査は手間ですが、私は「ライバルが減るので狙い目」と見ていました(9章)。手元の商品で確認するところと、書類・日付の目安を出すツールは10章にあります。
この記事は、FBAで売るときの危険物の話です。カテゴリーやブランドの出品制限の解除はAmazonの出品制限の解除に書きました。
1. Amazonの危険物(ハズマット)とは
Amazonのヘルプ「危険物確認ガイド」は、危険物(Hazmat)を、成分中に可燃性・腐食性物質や加圧された物質、人体に健康被害を与えるおそれのある物質が含まれるため、保管・取り扱い・輸送のときに、健康、安全、財産、環境に危険を及ぼす可能性があるもの、としています。ノートパソコン、スマートフォン、家庭用洗剤、スプレー塗料、化粧品のような身近な商品も、危険物として規制される場合があります。
危険物は、性質によって9つのクラスに分かれます。ヘルプは、商品の種類で決まった分類はなく、その製品の物理的・化学的な性質で決まるとしています。FBAでの扱いは、次の3つに分かれます。
| ヘルプの区分 | 載っているもの |
|---|---|
| FBAで販売できる危険物 | クラス9(その他の危険物質)のうち、リチウム電池(UN3480・UN3481・UN3090・UN3091。例:パワーバンク、カメラ、携帯電話、充電器)、電池で動く車両、磁性材料(UN2807。例:スピーカー、ヘッドホン、おもちゃ) |
| 制限数量内でのみFBAで販売できる | クラス2(可燃性ガス、不燃性・非毒性ガス)、3(可燃性液体)、4.1(可燃性固体)、5(酸化性物質、有機過酸化物)、6.1(毒性物質)、8(腐食性物質)、9 |
| FBA危険物納品プログラムの参加者 | FBAで扱える製品であることと、制限数量内での梱包を満たせば、さらに多くの種類の危険物を販売できる |
| FBAで販売できない | 一部のクラスの危険物は、制限数量内でも扱えない。ヘルプは、高圧ガス保安法、消防法(クラス4を除く)、毒物及び劇物取締法、火薬類取締法で規制されているだけでなく、FBAでの販売も禁止されている可能性がある、としている |
パッケージに警告ラベルや警告表示があれば、危険物として規制される可能性があります。ただし、化粧品やスピーカーの磁性材料のように、規制の対象でもラベルや表示が要らないものもあるので、表示がないから大丈夫とは言えません。
2. せどりで当たりやすい商品
ヘルプ「危険物の可能性がある商品例」から、せどりで扱いやすいカテゴリーを抜き出しました。
| カテゴリー | ヘルプに載っている例 |
|---|---|
| 家電製品 | モバイルバッテリー、携帯電話、充電器・電池、スピーカー、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホン、充電ケース |
| ビデオゲーム | コントローラー、ワイヤレスヘッドセット・Bluetoothヘッドセット、ゲームパッド |
| 本 | 電子書籍端末・電子書籍リーダー、ビューティ商品のサンプルを含む雑誌 |
| ビューティ・ドラッグストア | スプレー式制汗剤、ヘアスプレー、ヘアカラー、香水、マニキュアなど |
| 文房具・オフィス用品 | カートリッジとトナー、クリーナー、接着剤、マーカーなど |
ゲームの周辺機器やパソコンの周辺機器を取っていると、電池入りの商品に当たります。リチウム電池には、それを示す決まったステッカーや記号は貼られていないとヘルプは書いています。電池本体の印字や説明書で確かめるか、仕入先に聞きます。
3. 審査の流れ:2営業日と14営業日
| 場面 | ヘルプに書かれていること |
|---|---|
| 何で見つかるか | 主にカタログ情報。商品説明、仕様、写真から、危険物の可能性がある商品を特定する。カタログ情報が変わると、改めて審査になることがある |
| 審査の期間 | 危険物の情報が完全で正確な商品は、2営業日以内(祝日を除く月〜金)に審査・分類される。書類が却下されたり追加を求められたりしたら、出し直してからさらに2営業日。情報が足りなければ、そのぶん延びる |
| 土日に出したとき | 月曜日から数えて、水曜日の終わりまで |
| 情報が足りないとき | 情報が不完全・不正確・矛盾している商品は、FBAでの販売が停止される場合がある |
| 倉庫にもう在庫があるとき | その在庫が危険物の可能性があると判断されたら、メールが来る。14営業日以内に求められた書類を出さないと、在庫は出品者の負担で廃棄される |
| 受け入れのとき | 倉庫で販売できない危険物と特定された商品は、出品者の負担で廃棄される可能性がある |
審査に入る理由として、ヘルプは3つを挙げています。電池が要る商品なのに、電池の情報が入っていない。商品ページやレビューに電池のことが書かれている。スクリーンクリーナーやエアゾールのような危険物の可能性がある物が、商品に含まれているか、一緒に売られている。分類の状態は、セラーセントラルの「ASINチェック」で確かめられます。
4. 出品のときに入れる電池の情報
FBAで新しく出品するときや、FBAに切り替えるときは、納品プランの「危険物情報を追加」から、電池と危険物の情報を入れます。ヘルプ「危険物(hazmat)に必要な情報および文書」に載っている主な項目は次のとおりです。
| 項目 | 入れること |
|---|---|
| 電池が必要か | 電池で動く商品か、商品そのものが電池なら「はい」。内蔵の充電式電池も電池に入る |
| 電池が同梱されているか | 内蔵・付属(Bluetoothヘッドホンなど)、同梱(カメラ、リモコンの電池など)、商品そのものが電池、のどれかなら「はい」 |
| 電池セルの組成 | アルカリ、リチウムイオンなど。電池やパッケージに書かれている |
| 電池の数と種類、重さ | 予備を含めた電池の数。重さは電池だけの重さ |
| リチウム電池の梱包 | 機器に内蔵、機器に同梱、電池単体のどれか。モバイルバッテリーは電池として扱う |
| エネルギー量(Wh) | 電池に書かれたワット時。書かれていなければ、公称電圧(V)×容量(Ah)で出す。入力電圧・出力電圧・最大充電電圧と混同しない |
| 充電の状態が30%未満か | 出荷するときの充電が定格の30%未満なら「はい」。ヘルプは、答えがないと、リチウム電池で動く商品は航空便の配送の対象外になるとしている |
たとえば、3.7V・1,000mAhの電池なら、3.7V×1Ah=3.7Whです。
充電の状態は、2026年から厳しくなっています。Amazonのお知らせでは、2026年1月1日から、2.7Whを超える機器に同梱のリチウムイオン電池は、航空輸送で充電状態が30%以下でなければならず、確かめられない商品は陸路での輸送だけになります。別のお知らせは、電池単体(UN3480)は30%以下が義務で、機器に同梱・内蔵の電池(UN3481)も2026年1月1日から30%以下が義務になったと書いています。同じお知らせは、リチウムイオン電池を使う商品は、電気用品安全法(PSE)、UN38.3試験の要件、輸送時の充電率の制限など、複数の法令・規制を守る必要があるとしています。
ヘルプの「リチウムイオン電池の規制」の表では、日本はどのエネルギー量の区分も「許可済み」でした(2026年10月8日確認)。ただし、それだけでFBAに納品できると決まるわけではなく、梱包の形、充電状態、UN38.3、Amazonの分類が別にかかります。
5. SDSと適用除外シート:どちらを出すか
| 書類 | 使う場面 | ヘルプの条件 |
|---|---|---|
| 安全データシート(SDS) | 主に、危険物として規制される可能性のある化学品を含む商品。スクリーンクリーナー、エアゾールなど | メーカーか輸入業者が作った16の項目がそろっている。5年以内に作成・更新されている。新しいGHSの危険情報が入っている。SDSの商品名とメーカー名・ブランド名が、商品詳細ページと一致している |
| 適用除外シート | 電池と電池で動く商品、有害な化学薬品を含まない商品 | 「危険物の分類を管理する」のページの右側から、言語を選んでテンプレートをダウンロードし、入力してアップロードする |
どちらを出すかは、Amazonから求められた書類が優先です。どちらも、セラーセントラルの「危険物の分類を管理する」から「書類をアップロード」で出します。メーカーには、規制の対象になる商品のSDSを出す義務があるとヘルプは書いています。せどりで店から仕入れた商品なら、メーカーのサイトでSDSを探すか、メーカーに問い合わせます。
ヘルプは、危険物として規制されていない商品でも、手に入る危険物の情報や書類は出品のときに出しておくことをすすめています。受け入れや出荷の遅れを避けるためです。
6. 危険物と判定されたら:解除のしかた
Amazonに「危険物の解除」という名前の手続きはありません。「解除」で調べている方が探しているのは、判定(分類)を見直してもらうことです。ヘルプが書いている方法は2つです。
| 方法 | やること |
|---|---|
| 書類を出し直す | 判定を裏付ける新しいSDSか適用除外シートを、「危険物の分類を管理する」でアップロードする |
| 異議を申し立てる | 「危険物の分類を管理する」で「分類に異議を申し立てる」をクリックする |
再分類されると、倉庫に在庫がある場合はメールで知らせが来ます。審査が終わったら、商品が「Amazonから出荷」に変わっているかを確かめ、変わっていなければ自分で変えます。
1章の表のとおり、リチウム電池のようにFBAで販売できる危険物もあります。それ以外の、プログラムの対象として分類された危険物をFBAで扱うには、「FBA危険物納品プログラム」に入ります。日本では順番待ちリストに登録し、参加できるようになったら知らせが来ます。危険物として再分類された在庫が倉庫にある出品者は、自動で順番待ちリストに入ります。
7. 危険物ラベルと、倉庫ごとの数量の上限
ここでいうラベルは、商品1点ずつに貼るFBAの商品ラベル(FNSKUのラベル)ではなく、危険物を倉庫に送るときの輸送箱の表示です。「危険物ラベル」で調べると、輸送箱に貼る「危険物在中」のラベルの話がよく出てきます。Amazonのヘルプ「危険物確認ガイド」に書かれているのは、制限数量の危険物をフルフィルメントセンターに納品するときは、決められた輸送ラベルを必ず貼る、ということです。ヘルプに載っているラベルの画像は参考で、そのまま使わないようにという注意書きもあります。「危険物在中」と書いたA5のラベルという指定は、2026年10月8日の時点で、私はAmazonのヘルプの中で見つけられませんでした(セラーフォーラムでは出品者どうしが話題にしています)。貼るラベルは、納品プランの画面の指示と、運送会社の決まりで確かめてください。
倉庫ごとに、危険物を受け入れられる最大の数量も決まっています。納品プランを作るときに上限を超えるとエラーが出ます。ヘルプは、数を減らすかSKUを外し、外した分は新しい納品プランで別の倉庫に送れるかを見る、それでも送れなければ後日改めて作る、としています。危険物(可燃性液体)を受け入れる倉庫の一覧はAmazonの倉庫(FC)一覧に書きました。
8. 私の経験
| 項目 | 私の場合 |
|---|---|
| 判定に当たった商品 | 電池入りの家電・ゲーム・PC周辺機器 |
| そのときにしたこと | SDSを出して申請した |
| FBAの使い方 | 仕入れた商品は、ほぼFBAだけで売っていた |
ヘルプでは、電池と電池で動く商品は適用除外シートも使えます。私が出したのはSDSでした。どちらを出すにしても、商品名とブランド名が商品ページと合っているかで止まらないように、出す前に見比べます。FBAの手数料の仕組みはFBAとはに、仕入れ前に手数料込みの利益を見る方法はFBA料金シミュレーターの使い方に書きました。
9. 私の見方
「ライバルが減るので狙い目」
危険物の審査に当たると、書類を用意しない出品者は、その商品をFBAで売れない状態が続きます。手続きをする人が少ないぶん、通してしまえば、FBAで並ぶ相手が減る、という見方です。
10. 確認するところと、書類・日付の目安を出すツール
電池との関係、電池の種類、電圧と容量、化学品や磁石を含むか、商品ページやレビューに電池のことが書かれているかを選ぶと、確認するところ、出品時に入れる電池の情報、エネルギー量(Wh)と充電状態の要件、候補になる書類を出します。危険物かどうかを判定するものではありません。書類を出した日やメールが来た日を入れると、2営業日・14営業日の目安の日付も出します。はじめに入っている値は仮のものです。入れた値は、このページの外には送られません。
その商品がFBAの危険物審査に入りそうか、出す書類と日付の目安を出す
日付は土日を除いて数えた目安で、祝日は計算に反映していません。Amazonのメールや画面に出る期限が優先です。危険物かどうか、どの書類が要るかを決めるのはAmazonです。
11. よくある質問
Amazonの危険物とは何ですか?
可燃性・腐食性の物質や加圧された物質、人体に害を与えるおそれのある物質を含むため、保管や輸送のときに危険が出るおそれがある商品です。リチウム電池が入った家電やゲーム周辺機器、スプレー、化粧品なども当たる場合があります。
危険物の審査には何日かかりますか?
情報が完全で正確なら、2営業日以内(祝日を除く月〜金)です。土日に出したら、月曜日から数えて水曜日の終わりまでとヘルプの表にあります。書類が却下されたり、追加を求められたりしたら、出し直してからさらに2営業日かかります。
危険物の判定は解除できますか?
「解除」という名前の手続きはありませんが、新しいSDSか適用除外シートを出し直すか、「危険物の分類を管理する」で分類に異議を申し立てて、分類を見直してもらえます。
SDSが手に入らないときはどうしますか?
電池と電池で動く商品や、有害な化学薬品を含まない商品なら、適用除外シートを出せます。化学品を含む商品は、メーカーか仕入先にSDSを求めます。
書類を出さないとどうなりますか?
倉庫にある在庫についてAmazonから書類を求められたら、14営業日以内に出さないと、在庫は出品者の負担で廃棄されます。新しく出品する商品は、情報が足りないとFBAでの販売が停止される場合があります。
危険物ラベル(危険物在中)は必要ですか?
ヘルプは、制限数量の危険物を納品するときは決められた輸送ラベルを貼るとしています。「危険物在中」のA5ラベルという指定は、私はヘルプの中で見つけられませんでした。納品プランの画面の指示と、運送会社の決まりで確かめてください。
中古のゲームのコントローラーも審査に入りますか?
ヘルプの電池の情報の決まりは、新品と中古で分けて書かれていません。電池が入っていれば、FBAに出すときに電池の情報を入れます。ヘルプの「危険物の可能性がある商品例」には、ビデオゲームのコントローラーやゲームパッドが載っています。
12. まとめ
Amazonの危険物は、保管や輸送のときに危険が出るおそれがある商品で、その可能性があるとAmazonが判断した商品は、審査して分類されます。せどりで当たりやすいのは、リチウム電池が入った家電、ゲームのコントローラー、ワイヤレスイヤホン、モバイルバッテリーなどです。出品のときに電池の情報を正確に入れ、Amazonから求められたらSDSや適用除外シートを出します。情報が完全で正確なら審査は2営業日以内で、倉庫の在庫について書類を求められたら14営業日以内に出さないと廃棄です。2026年からは、リチウムイオン電池の充電状態の要件も厳しくなっています。判定は、書類の出し直しか異議の申し立てで見直してもらえます。私は電池入りの商品でSDSを出して申請し、ライバルが減るので狙い目と見ていました。10章のツールで、手元の商品の目安を出せます。
13. 参考にした公式の情報
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「危険物確認ガイド」(2026年10月8日確認)
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「FBA危険物判定作業(Hazmat)」(2026年10月8日確認)
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「危険物(hazmat)に必要な情報および文書」(2026年10月8日確認)
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「リチウム電池本体またはリチウム電池駆動の商品に対する要求事項」(2026年10月8日確認)
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「危険物の可能性がある商品例」(2026年10月8日確認)
- Amazonセラーフォーラム(お知らせ)「航空便で出荷されるリチウムイオン電池付き商品に対する新しい要件」(2026年10月8日確認)
- Amazonセラーフォーラム(お知らせ)「リチウムイオン電池使用商品の出品の際は、法令・規制への適合をご確認ください」(2026年10月8日確認)
- Amazonセラーセントラル ヘルプ「危険物の許容される最大数量制限」(2026年10月8日確認)
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15. この記事について
この記事は、せどりで電池入りの家電・ゲーム・PC周辺機器をFBAで売り、危険物の判定にSDSを出して申請した私の立場と、Amazonセラーセントラルのヘルプ(2026年10月8日確認)をもとに書きました。10章のツールの値は仮のものです。

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