どうも、細野です。
最近イオンで輸入ワインを買うことにハマっており、買い物に行くと必ずワインを買っています。
私が買うワインはチリやスペインといった、新興国のワインが中心。
値段が日本のワインよりも安く、安いからまずいかと言うとそんな事はない。
とてもおいしいのです。
なのでこれは買わない理由がないということで、チリワインばかり買っています。
ワインの売場はこの10年で変わった
実はワインは10年ぐらい前に飲むのを一度辞めたので、しばらくぶりにワインを飲み始めて色々と変化に気が付きました。
まず最初に気がついたのはカリフォルニアワインが見当たらないことです。
私がワインを飲んでいた20年前は安いワインといったらカリフォルニアワインでした。
値段は1,000円以下で、味はまあまあうまい。
普段使いならこれで充分という感じでした。
カリフォルニアが安い理由はブランディングに失敗をして安いイメージを付けてしまったからと言われています。
なので品質に対して価格が安く評価されているので消費者としてはありがたい。
そう思ってカリフォルニアワインを買っていたのです。
しかし10年ぶりに売り場に行ったらカリフォルニアワインがどこにも見当たらないw
なぜなのかなと思ったら経済連携協定というのをチリと日本の間で結んでいるからでした。
経済連携協定のおかげで関税が安くなっており、あのような値段で手に入れることができるのです。
ワインは日本でも作っていますが、日本のワインはもっと高い値段に設定しないとペイをしません。
だから競争力がなく、売り場でも目立つ場所に並んでいませんでした。
そしてこの現実を見た時に、関税に関して改めて調べてみようと思いました。
木坂さんのセミナーでもTPPは参加する理由が見出しにくいという結論に向かっていましたが、本当に関税撤廃ってメリットがないのか?
反対してる人たちの意見を見て自分でも考えてみました。
米を作る農家が廃業するので関税撤廃反対
農林水産省が公開している資料によると、農業従事者は平成12年(2000年)389万人を境に現象をしています。
平成23年(2011年)の段階では260万人となっており、10年間で100万人を超える従事者が減少していることがわかります。
この理由としては後継者不足というのが言われますが、じゃあなんで後継者不足になるのか。
これは簡単で米の需要が低下していて、作っても買う人がいない(減ってる)から。
1年間の一人あたりの米の消費量は昭和40年には118キロありました。
平成2年にこの数値は70キロまで減少。
平成25年には56.9キロまで減っています。
この50年で米に対する需要は半減したと考える事が出来ますね。
農林水産省の試算によると全国ベースで毎年8万トン程度の需要量減少を予測してます。
実態ベースで需要が低下している米ですが、関税をかけて守る必要性が本当にあるのでしょうか?
関税反対派の人は外国産の米が入ってくることで、日本のお米は売れなくなる。
だから関税撤廃はダメだと言います。
確かに味が国産とそれほど変わらない外国のお米が入ってきたら、誰も日本のお米を買わなくなるでしょう。
関税が撤廃されるとお米の価格は現在の20%程度まで下がると言われています。
今現在5キロのお米が1800円〜2000円程度ですから、400円で5キロのお米を買えるようになるということです。
こんだけ安いと誰も日本のお米なんて買わなくなるのは自明ですね。
そして外国のお米を買うようになると、食料自給率が下がるので、それがNGだと反対派の人は言います。
しかし国土が狭く気候が安定しない日本でコメを作るのは非効率ですし、グローバル経済が普及した今の世の中で、売り手が消えるなんてことは起こり得ないです。
もし外国のお米が普及をして、日本が困ったときに米を売ってくれる相手がいないと心配するなら、国が外国に土地を買い上げて、そこでお米を作ればいいのです。
そうすれば緊急時にそのお米を国が日本に取り寄せて国民に支給をすればいいだけの事です。
最も米の需要は今もどんどん下がっていっているので、食べられなくなっても困る人なんて限られますけど。
私は子供の頃に凶作になった年を経験しており、その年はタイ米やカリフォルニア米が輸入をされました。
一時的に自給率が下がっても外国は売ってくれますし、私は海外旅行でカリフォルニア米のおいしさを経験済だったので、何も問題なく外国米にシフトできました。
税撤廃で仕事を失った人が都会に押し寄せて暴徒化するから反対
関税が無くなると仕事を失った人が暴徒化して暴れるので治安が悪化するなんて意見もありました。
2015年の時点で農業に従事する人の数は500万人以下。
日本の人口が2016年の段階で1億2千万なので1割以下の従事者です。
私は農業に従事する人と実際に仕事で付き合ったことがあるのでわかりますが、生活が苦しいからと国に文句言ったり、暴れたりする人ではありません。
厳しいが仕方がない。
その上で出来ることをやっていこうと考えておられる、未来志向な方でした。
外国と異なり武器の所持を日本は認めてないので、暴徒化することが難しいですし、農業従事者が暴れるということは考えにくいのではないでしょうか?
鉱閉鎖の時はどうだったのか?
農業という産業が仮に国内から消えたとして、現在農業に従事している人たちがどうやって仕事を得ていくのかを考えました。
近いケースとして炭鉱閉鎖というのを日本は経験しているので、炭鉱で働いていた人たちが、仕事を失った後どうなったのかを調べました。
すると国が職種転換プログラムを用意して、異業種に転職をさせていたことがわかりました。
農業でも同じことをやればいいだけです。
先進国に住む我々が後進国だった頃と同じ仕事をいつまでも続ける理由はどこにもありません。
農業技術を新興国にライセンス販売して日本の品質をマネタイズしてもいいですし、海外に移り住んで農業を続けるという選択があってもいいと思います。
今現在農業を続けられている方は、親から引き継いだ農地があるので仕方なく続けているという方が多いです。
農業がどうしてもやりたくてやっているのではありません。
なので産業そのものが成立しなくなり、国によって職種転換が実施されれば問題なく彼らはシフトしていくでしょう。
若い人の適合性ってそういうものです。
新しい環境にシフトしてもすぐに仕事を覚えて、新しい仕事で稼ぐようになります。
関税撤廃と引き換えに他の不利な政策を押し付けられるので反対
関税撤廃の交渉によって、日本は輸出製品に対する関税を外国から優遇を受けます。
その見返りに日本が大事にしてきたコメに対する関税を撤廃したり、国際基準のルールを受け入れることを要求されます。
その具体的な事例としては農薬に対する基準の変更や、金融に対する規制緩和があります。
そのことにより医療費が値上がりしたり、保険や金融サービスに外資が参入をしてきて市場を荒らすと反対派の人は言います。
発芽米に100%シフトした私に言わせてもらうと、白米なんて作って売ってることが国の医療費を押し上げる要因ですし、金融サービスが競争して困る人なんているでしょうか?
外国資本が入ってきたことで、IPOやM&Aが日本企業でも活発に行われるようになりました。
それによって企業はさらに大きく活動をして雇用を生み出すことが出来るようになりました。
NTTや郵政など国営の事業が民営化されたのも外国資本の企業が裏で活躍をしたからです。
その事を陰謀論と結びつける人がいますが、民営化した時に日本人でも大きな利を得た人はたくさんいます。
どのような時代になろうとしっかり調べて対策をすれば何も問題なかったことばかりです。
思考停止で平和ボケして生きてるから変化に対応できなくなって困るだけじゃないでしょうか?
今のグローバル資本主義において、そんな流暢なことが許される時代ではもはやありません。
誰もが世界との共存を意識しなければなりませんし、自分の仕事を日本人だけでなく、外国人と当たり前に奪い合うことを想定すべきです。
私も明日自分の仕事が消えてもおかしくないと考え、日々努力をしています。
そしてそれが仕事をするプロフェッショナルとして当たり前の事だと考えております。
縮小産業と莫大な雇用を生み出してくれる産業の雇用どっちが大事ですか?
オワコン産業に従事している人たちを守るために、大多数の人たちの生活が不便になったり、国レベルでの競争力が低下することを認めていいのでしょうか。
私は莫大な雇用を生み出し、巨額の法人税を納めてくれる産業の活動をもっと加速してやるべきだと思います。
資源がない国だからこそ技術によって日本は栄えていかなければなりませんし、それに対して税金がかかって他国と不利な競走を強いられるのであれば、それに対して対策をすることは自然であると考えます。
お金が全てではないと言いますが、ではどうやって生活の糧を得て、子供や孫を守っていくのでしょうか。
経済力なしには何も語れません。
仕事を選ぶ自由はある。
選ぶのは他人ではなく自分。
この事を覚えておきましょう。
私たちは誰かにやれと言われたら仕事をしているのではなく、自分の意志で仕事を選び続けているのです。
嫌ならば辞めればいいだけです。
現状は規制の問題があり、農業を損切りしようと思っても出来ない状態です。
国レベルで将来性がない産業から撤退すると決めれば、労働市場の流動性が上がり、能力がある人が他の産業で活躍してくれるようになります。
そうすれば日本の国際競争力も上がり、国民全体の生活水準はさらに上がるはずです。
追記
この記事を一番最初に書いたのは2017年頃でした。この頃はサーチュイン遺伝子に興味を持ち始めた頃で、赤ワインを健康促進の一環で取り入れていました。
しかしその後勉強を続けたことで、アルコールは少量でも体に害悪であること、赤ワインに含まれるレスベラトロールは極小である事、酒を買えば酒税を取られるのでコスパが悪いことに気がつき、酒を完全に辞めました。
レスベラトロールはサプリメント経由で取り入れています。
今はワインだけでなく、ビール、発泡酒を含め、お酒を一切飲んでいません。関税が撤廃されて割安になっていようが、酒=コスパが悪く、健康を著しく害するものなので、今後も酒に手を出すことは一生ないでしょう。
なお、サーチュイン遺伝子に興味のある方は、ライフスパンという書籍を一読してみることをおすすめします。きちんとした論文を読めば、非合理的な行動は慎もうという感情が自然と生まれてきます。
人生100年時代と言われる現代社会では、体のパフォーマンスをいかに保つかを考えないと、悲惨な老後が待ち構えています。
取るべき対策を知るためにも、書籍で勉強をしていきましょう。
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