無在庫転売は商品を仕入れずに出品をして、購入されてから仕入れをする流れなので、キャッシュフローが安定しやすいというメリットがあります。
そのため、資金の少ない状態から始められる副業を探している方でも取り組みやすい方法です。しかし、次のような悩みを抱えている方が多いです。
競合(ライバル)になりえるアカウントがどれなのかすらわからない…
取り扱う商品ってどうやって見つけるの…?
この記事では、無在庫転売のリサーチ方法やツールについてご紹介していきます。
この記事を読めば、競合調査をして需要があるかどうか、競争が激しいかどうかをチェックしながら、市場で求められている商品を特定することから始められるようになりますよ。
無在庫転売と一般的な転売はリサーチ方法が違う
無在庫転売で扱う商品のリサーチで一番簡単なやり方は「プラットフォームで売れている商品をそのまま登録」することです。
しかし出品手数料などを考えると、ある程度ニーズを把握して、売れる商品から出品していく方が効率的です。
しかし、どんな商品を登録していけばいいのか悩んでしまいますよね。
無在庫転売は在庫を持たない転売のやり方なので、有在庫の転売と比べて「リサーチ時に注目する部分」が少し違っています。
在庫がたまってしまうリスクがある有在庫では、「売れ行きが安定した商品」を仕入れていくのが鉄則ですが、無在庫の場合は少し違った戦い方ができます。
以下に、一般的な転売と無在庫転売のリサーチの違いを表にまとめました。
一般的な転売 | 無在庫転売 | |
---|---|---|
商品の品質 | 仕入れ時に目視で検品する | 販売後に品質が低い、 壊れているとクレームを受けることがある |
価格設定 | 重要 | 重要 |
供給源の信頼性 | 重要 | 重要 |
市場需要 | 不変動の商品に注目 | 市場ニーズに注目 |
競合分析 | 重要 | 重要 |
利益計算 | 仕入れ価格と販売価格の差 | 注文後の仕入れ価格と販売価格の差 |
価格帯の把握 | 競合との価格競争を考慮 | 利益目標に合わせた価格設定 |
トレンドと季節性の把握 | 一般的な需要パターンを考慮 | トレンドと需要の変動を考慮 |
リスク管理 | 真贋、出品規制、付属品の有無、欠品 | 流動性、品切れ、誤配送 |
無在庫転売では市場のニーズやトレンドを把握し、需要に合わせた商品を提供するという方法で行っても、在庫を余らせる心配がないので安心です。
また、売れるかどうかわからない商品を登録しても損失がほとんどないので、売れている商品からヒントを得て、自分だけが扱える商品を見つけられるのも無在庫転売の強みです。
季節性やトレンドの変動に適応できる柔軟性を持つと、スムーズにリサーチが進んでいきます。
一般的な転売のやり方については、こちらの記事をご覧ください。
無在庫転売のリサーチ方法
無在庫転売のリサーチ方法は、「順張り」と「逆張り」の2パターンしかありません。
売れてる商品を見つけて相乗りする方法
■逆張り
売れてる商品の上位版や廉価版、関連商品を探す方法
メリット | デメリット | |
順張り | 真似がしやすい、結果が出やすい | 価格競争になりやすい。薄利多売になりがち |
逆張り | 価格競争になりにくい、利益が大きい | 扱う商品を探すのが難しい、出品しても売れない |
おすすめは、ライバルと差別化できる「逆張り」です。
「順張り」は売れている商品を販売するので、必ず需要があるのですがライバルが多く、薄利多売になりがちです。
逆張りでライバルのいない商品を扱えば、価格競争に巻き込まれることもないので利益を確保しやすいです。
このような出品がリスクなしでできるのは、在庫を持たない無在庫転売だからこそです。
また、無在庫転売のリサーチをするときは、以下のポイントを確認しましょう。
- どんな商品が売れるのか(ニーズ)
- 価格差が大きいか(利益計算)
- 仕入れルートは確保しやすいか(商品の確保)
自分が取り扱う商品は何であるか、その商品を求める顧客はどのような方々なのか、どこでどのように商品を購入するのか等、様々な視点からリサーチを行います。
どんな商品が売れるのかをリサーチする
無在庫転売は、商品が売れなかったとしても不良在庫を抱えることはなく、金銭の損害もほとんどありません。
しかし、やみくもに出品していては時間や手数料を浪費してしまうことも。
商品選定においては、無在庫であっても需給バランスを見極める目も必要です。
1.無在庫転売で売れやすいもの
- 国内に代理店がない商品
- アフターマーケット品(メーカー純正品ではないが、性能に問題なく安い商品)
- 車・時計・ゲームなどの交換用部品
- 改善品
2.無在庫転売で売るのが難しいもの
- 国内に代理店があるが、ボッタクリ価格で価格差が発生している商品(権利侵害申請をされる可能性あり)
- テレビショッピングなどで紹介されている海外メーカーの商品(権利侵害申請をされる可能性あり)
- 医療機器
- 医薬品
- 化粧品
- お酒
3.順張りのリサーチ方法
ウェブを活用して最新の流行やニーズをリアルタイムで把握したり、逆に専門性をもった商品を扱うことも一つの戦略と言えます。
ヤフオクやメルカリでは、過去に売れた商品のデータを調べることができるので、取引データをもとに安定的に取引されていて需要がある商品を抽出できます。
プラットフォームで需要があるということは、それを探している人が一定数いると考えられるので、無在庫形式で販売しても売れる可能性が高いと考えるわけです。
4.逆張りのリサーチ方法
順張りの方法で売れている商品を見つけたら、その商品よりも優れている商品や関連商品を探すのが逆張りのやり方です。
また、最初は順張りの方法で商品を出品してみて、「なぜ売れているのか」を分析できる力をつけていきましょう。
- 「どんな悩みを解決させる商品なのか?」
- 「誰に売れているのか?」
- 「なぜこの商品なのか?」
このように、購入する側のニーズをとらえ、それに合致した他の商品を探すことができれば、売れる商品をどんどん見つけられます。
つまり、ライバルのいないところで販売していくので、価格競争とは無縁の世界で稼ぐことができるようになります。
顧客のレビューやフィードバックを分析して、商品の改善点や関連商品を把握するのも大事な事です。
以下に、リサーチに使えるサイトとリサーチの仕方を簡潔にまとめておきます。
5.ヤフオクのリサーチ方法
ヤフオクで無在庫転売のリサーチをするなら、
- 宣材写真を使って販売している
- 送料で利益を出している
という2つの特徴がある出品者を見つけましょう。
ヤフオクを見ていると、商品の値段は安いのに、送料がものすごく高い出品ページを見かけたことはないでしょうか。
それは送料で利益を出している出品者である可能性が高いです。
このような特徴がある出品者を見つけたら、まず価格差を比較して出品者に利益があるかどうかを計算します。
利益が出ていたら、その出品者の販売履歴を調べて、他にも利益商品がないかを探しましょう。
その出品者が出している利益商品を真似すれば稼げますし、さらに改善して利益が出ている商品の関連商品を出品するのも一つの戦略です。
ただし、ヤフオクは無在庫転売を禁止しています。
次の方法は稼げる方法ではありますが、ヤフオクで無在庫転売をすると規約違反になりますので注意してください。
- ヤフオクで無在庫の商品を出品する
- メルカリで売っているものをヤフオクにコピー出品し、売れたらメルカリで仕入れる
ヤフオクやメルカリなど国内のサービスで完結するため、手が出しやすい方法ではありますが、ヤフオクの利用はリサーチにとどめておきましょう。
6.Amazonのリサーチ方法
Amazonは自分で1個ずつリサーチしてもいいのですが、価格差を調べるツールを利用するか、外注さんを雇ってリサーチすると効率的です。
外注さんはクラウドソーシング(ランサーズやクラウドワークスなど)で募集することができますし、人気のある価格改定ツールや在庫監視ツールなどを利用してみるのもいいと思います。
料金は月額4,980円(2023年9月現在)で、30日間の無料期間もありますので、損をせずに試してみることができます。
「色んなツールを自分で比較してから決めたい!」という方は、こちらの記事をご覧ください。
また、Amazonでの無在庫転売は規約違反にはならないものの、様々な制約がありますので注意が必要です。
その他、出品制限などAmazonの規約も同時に順守する必要があります。
無在庫の商品を出品することはせず、売れている商品のリサーチをするために利用するのはいいのですが、Amazonでの無在庫転売はおすすめできません。
7.Yahooショッピングのリサーチ方法
Yahoo!ショッピングの場合も、ヤフオク同様に送料で利益を上げているアカウントを見つけてリサーチしていきます。
しかし、Yahooショッピングも他のプラットフォーム同様、無在庫転売を禁止しています。
抜け道をかいくぐって実践している方もいますが、相当な労力や技術が必要になります。
「Yahoo!ショッピング以外の他のプラットフォーム(楽天やAmazonなど)で売れている商品をピックアップして無在庫転売する」という方法も、規約違反になりますので注意してください。
Yahooショッピングのリサーチ方法についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
8.eBayのリサーチ方法
eBayでは「japan import(日本から出品されている商品を探すことができます)」で検索して、送料などを計算して利益が出る商品を見つけます。
見つけたらその商品の出品者が扱っている商品を分析して、さらに稼げる商品をピックアップしてきます。
ただし、ebayでの無在庫転売も規約違反になるケースがありますので、注意が必要です。
つまり、ドロップシッピングはOKですが無在庫転売はNGということになります。
この背景には、お客様からクレームが入るような出品を抑制し、eBayというプラットフォームの信用を守るためという狙いがあります。
そのため、もしeBayで無在庫転売をするのであれば、ルールを順守した上でスピーディーで誠実な対応を心がけるようにしましょう。
eBayのような大規模マーケットプレイスでは、全世界の商品が出品されています。
特定のカテゴリーやジャンルに特化した商品選定を行うことで、競合他店との差別化を図り、顧客から選ばれやすくなる可能性があります。
9.効率化を図るならツールを利用する
ここまでのような「プラットフォームでのリサーチ」をする場合は、専用のツールが出ていますので、使用料を払って使った方が効率がいいです。
先ほどご紹介した「マカド!」というAmazonのリサーチツールの他にも、次の記事で無在庫転売に使えるものをご紹介しています。
同じツールを使って同じプラットフォームを同じようにリサーチしていたら、競合が増えていくのは当然ですよね。
しかし、せっかく「無在庫転売」というビジネスに取り組むのであれば、次に紹介する方法で、ライバルの少ないところを抑えるのがいいのではないでしょうか。
価格差を見て利益計算をする
販売したい商品が見つかったら、商品の仕入れコストと市場価格の差を計算します。
販売手数料、送料、返品コストなどの費用も考慮して、利益率を把握しておきましょう。
大体20~50%程度の利益率が出ていればOKです。
競合商品の価格帯も確認し、お客様に自分の商品を選んでもらえる価格に設定しましょう。
仕入れルートは確保しやすいか
有在庫の転売では、商品を決めたら「仕入れ」→「出品」という流れになりますが、無在庫転売の場合は「在庫管理」の手間や場所代が省けます。
ただ、一つ注意しておきたいのは「仕入れ先の在庫」がちゃんとあるかどうかです。
注文が入っても、商品を用意できなければ商売になりません。
無在庫転売の場合、手元に商品がないものを出品するので、仕入れルートの確保は重要です。
卸売業者を利用したり、メーカーとの直接取引ができるように体制を整えておけば、商品が手に入らないというトラブルは回避できます。
ネット販売未対応の取引先に受注生産に対応してもらっている場合、在庫の心配はありません。
しかし、ネットで仕入れる場合は、ツールを使って仕入れ予定の商品ページを定期的に確認しておかないと、知らないうちに商品が無くなっていたら大変です。
売れた商品が見つからない、売れた商品を別のプラットフォームで購入したのに届かない、壊れている…などのトラブルに見舞われた場合、こちらの信用にも関わってきます。
そのため、信頼できる仕入れルートを確保することがとても大事です。
無在庫転売で仕入れ先の在庫を効率的にチェックするやり方
中国輸入などその他の方法で商品を調達する場合は、商品が購入されるまでの間に仕入れ先から在庫が無くなってしまうこともあります。
そのため、仕入れ先の在庫を定期的にチェックしておく必要があります。
とはいえ、無在庫転売では商品をたくさん登録していきますので、一つ一つの商品の在庫をチェックするのはとても大変だと思います。
1.URL一覧を一気に開く方法
効率的に在庫をチェックするには、エクセルに商品の販売ページURLをまとめておき、ツールで一気に開いて在庫をチェックしていくのが1番簡単です。
「Pasty」というツール(Google拡張機能)を使うと、エクセルに入力したURLを一気に開くことができます。
2.在庫管理ツールを使う方法
ただし、膨大な数になると一つ一つ値段を確認するのも大変だと思います。
仕入れ先がヤフオク・楽天・eBayなどのプラットフォームであれば、在庫管理ができるツールもあります。
たとえば、HARUというツールを使うと以下のネットショップの価格を追うことができます。
- ラクマ
- キタムラ
- ハードオフNetmall
- 駿河屋
- PayPayモール
- 楽天市場(登録可能数に制限があります)
- ヤフオク(登録可能数に制限があります)
- ヤフーショッピング(登録可能数に制限があります)
- Netsea(HARUの内部設定変更が必要です)
- スーパーデリバリー(HARUの内部設定変更が必要です)
- アマゾンJP、アマゾンUS(MWS版で対応)
etc.引用:https://nomadtool.com/haru
その他のツールは、こちらの記事でご確認ください。
3.スクレイピングツールを使う方法
また、少し面倒ですが必要な情報をWebサイトから抜き出す方法もあります。
Webサイトから情報を抜き出すことを「スクレイピング」と言いますが、スクレイピングツールを使えば、以下のような情報をエクセル形式でダウンロードすることができます。
知識は必要になりますが、一度上手く設定が出来ればあとはURLを追加していくだけなので、価格調査や在庫管理がかなり楽になります。
ただし無料で使える分、次のようなデメリットもあります。
- 時間がかかる
- 要素の抜き出しにコツがいる
- CAPTCHAで上手く情報を抜き出せない事がある
- サイトの構造が違っていると上手く情報を抜き出せない事がある
- サイトのサーバーに負担がかかる
- スクレイピングを禁止しているサイトもある
【おすすめ】ネット販売を行っていない卸やメーカーと取引する
ここまで解説してきたように、無在庫転売のリサーチや在庫管理は意外と骨が折れます。
ちなみに、僕は自動出品ではなく、ツールを使わずに全部手動で出品しています。少数の製品を差別化して高単価で売るので管理が簡単だからです。
オフラインの卸メーカーに関しても、ネット販売をやっていない所であれば在庫が切れることはありません。
このやり方はO2O(オフラインtoオンライン)マーケティングと呼ぶのですが、先ほどお話した「逆張りで出品する方法」+「O2O」が最強だと考えています。
無在庫転売で最終的に目指すのがこのO2Oというやり方です。受注生産に対応してもらえれば、商品を仕入れる必要がなく、注文が入った際に生産できますので在庫が余りません。
最初は取引先を見つけるのが大変かもしれませんが、特定のプラットフォームに依存しないので、競合が少なく、市場が飽和しにくい状況を維持できます。
これにより、今後も延々と収益を確保できますし、エクセルを使えば発注も自動化できますので、効率を上げていくことも可能です。
また、販路を海外にも拡張することで、競合がさらに減少し、新たな市場を開拓できる可能性がありますので、最もおすすめな方法です。
【まとめ】無在庫転売はO2O&逆張り戦略が最適解
最初は、無在庫転売に慣れるためにツールを使って効率的にリサーチし、商品をどんどん出していくという戦い方もまた選択肢の一つです。
しかし、それではライバルも多く薄利多売な商売をすることになりかねません。
ですので、無在庫転売では「ネット販売に対応していない卸やメーカーから仕入れてネットで販売する(O2O)」というところを目標にしてみてください。
競合との差別化にもなりますし、販路を海外に広げることで事業の拡大を図ることもできます。ネット販売をしたい企業にコンサルを行って、報酬を稼げるようにもなります。
無在庫転売についてさらに知識を増やしたい方は、こちらの記事もご覧ください。
この記事を読んで、数で勝負をする一般的な無在庫転売ではなく、僕のやり方を「本気で学びたい」と思った方はお問い合わせフォームからご相談ください。
- 「O2O(オフラインtoオンライン)マーケティング×逆張り戦略」をやってみたいけど、取引をする相手を探すのが難しそう…
- どうやって交渉すればいいのかもわからない…
- 逆張り戦略といっても、どんな風にずらして考えればいいのかわからない…
このようなお悩みがあっても、一緒に問題を一つずつクリアにしていきましょう。
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