PASBECONAの法則とは|9つの要素の書き方を実物のLPの文で説明し、自分の販売ページを採点した

PASBECONAの法則とは|9つの要素で自分の販売ページを採点したら、最初の2つがページの中になかった 情報発信

PASBECONA(パスビーコーナ)の法則は、売るための文章を9つの部品に分け、並べる順番を決めた型です。神田昌典さんの「PASONAの法則」を広げたものです。

この記事では、9つの部品の意味と書き方を、私が実際に動かしている登録ページと販売ページの、実物の文を例にして説明します。作り物の例文は使いません。そのうえで、自分のページをこの型で採点した結果と、「この型で書けば売れるのか」への私の答えを書きます。先に結論を言うと、PASBECONAは部品の一覧としてはよくできていますが、書く前の順番表として使うより、書いたあとの点検表として使うほうが役に立ちます。

1. PASBECONAの法則とは|9つの要素

順番 要素 書くこと
1 P(Problem・問題) 読む人が抱えている問題を、はっきり書く
2 A(Affinity・親近感) 同じ痛みを知っている、と伝える
3 S(Solution・解決策) 問題の原因と、解決の方法を示す
4 B(Benefit・利得) 解決したら何が手に入るかを書く
5 E(Evidence・証拠) それが本当だと言える根拠を出す
6 C(Contents・内容) 商品の中身を具体的に書く
7 O(Offer・提案) 値段、条件、特典
8 N(Narrow・絞り込み) 対象の人、期限、人数
9 A(Action・行動) 申し込みの方法

2. PASONA・新PASONAとの違い

要素 出どころ
PASONA 問題・あおり(Agitation)・解決策・絞り込み・行動 神田昌典さんが1990年代の終わりに作った型
新PASONA 問題・親近感(Affinity)・解決策・提案・絞り込み・行動 2016年『稼ぐ言葉の法則』(ダイヤモンド社)
PASBECONA 新PASONAに、利得・証拠・内容の3つを足した9つ 2021年『コピーライティング技術大全』(神田昌典・衣田順一、ダイヤモンド社)

流れを一言で言うと、「問題をあおって、すぐ売る」形から、「相手の側に立ち、証拠と中身を見せてから売る」形へ、です。2つ目のAが「あおり」から「親近感」に変わり、そこへ証拠と中身が足されました。6つの要素のほうは、PASONAの法則とはに書きました。

調べるときの注意を1つ。PASBECONAが「いつできたか」は、読む場所によって答えが変わります。出版社の書籍ページには、2021年の『コピーライティング技術大全』で「初公開」と書かれています。この記事はそれを基準にしました。AIに聞くと、2016年の本の副題まで「新・PASBECONAの法則」だと答えることがあります。実際に、別のAIがこの記事にそう指摘してきました。年や書名は、出版社のページで確かめてください。

3. 9つの要素の書き方|私の実物のページの文で

例に使うのは、無料のメール講座の登録ページと、29,800円の講座の販売ページです。ページの構成はLPの作り方に全部書いてあります。

P(問題)|「困っていませんか」ではなく、場面で書く

私の登録ページは、読む人のいまの状態を5つ並べています。そのうちの2つです。

技術的に明らかに正しい選択が、政治的な理由で通らないとき。
自分より詳しくない人の承認を、3週間待たされるとき。

「収入に不安はありませんか」とは書いていません。広い問いは、誰の問題でもなくなるからです。読んだ人が、ある日の会議を思い出すくらいまで場面を狭くします。5つのあとには「心当たりが無いなら、たぶんこの講座はあなた向けではありません」と続けています。問題の提示は、関係のない人に帰ってもらう場所でもあります。

A(親近感)|相手を責めない。自分の失敗を出す

これは会社が悪いのではありません。買い手が一者しかいない市場では、必ずこうなる。

原因を、読む人の能力ではなく、構造に置いています。責められた人は、そこで読むのをやめます。もう1つは、私自身の失敗です。

仕入れに使った1万円と、塗装に費やした2時間が、そのまま消えました。

偽物の財布を仕入れてしまった話です。うまくいった話だけの人には、親近感はわきません。

S(解決策)|やることを1つにする

必要なのは努力の量でも我慢でもなく、第二の買い手を持つことだけです。

解決策が3つも4つもあると、読む人は選べません。1つにして、残りはその説明に使います。

B(利得)|大きく書かない

月3万円でも構いません。「会社以外に、自分の判断にお金を払う相手がいる」——この状態になるだけで、あなたと組織の関係は変わります。

利得は、金額の大きさではなく、読む人の生活のどこが変わるかで書いています。販売ページでは、同じものを自力で用意した場合の時間(310時間)に直して見せています。約束できない金額は、書きません。

E(証拠)|良い数字の隣に、悪い数字を置く

部品代 数千円 → 利益 2万円以上
なお、10台に1台程度は利益が出ません。それが構造的に組み込まれた事業です。

実例のすぐ下に、うまくいかない割合を書いています。販売ページには、私がやっていないこと(事業の売却と買収は未経験)も書いてあります。証拠は、都合の悪いものを一緒に出したときに、はじめて証拠として読まれます。

C(内容)|存在するものだけを書く

販売ページの収録内容は10項目です。メール講座72通、判断シート9種、テンプレート15点、サイトの複製データ、90日のサポート。数を書けるものは、数で書きます。ここで1つ、恥ずかしい実例を出します。AIに下書きをさせた私の案内メールには、「以下は構成案です。存在しないものは絶対に書かないでください」というAI自身の注意書きが、消されないまま残っていました。内容の欄は、書いたあとで、実物と1行ずつ突き合わせてください。

O(提案)|値段の理由を書く

計算が合わないと感じられたはずです。合っていません。理由は単純で、ここで利益を出すつもりがないからです。

安すぎる値段は、それだけで疑われます。私は、なぜこの値段なのかを、事業の都合まで含めてそのまま書いています。そして値段は、ページのいちばん上に置いています。型の順番では7番目ですが、値段を見て帰る人に、最後まで読ませたくないからです。

N(絞り込み)|人数ではなく、向き不向きで絞る

「面倒くさそうだ」と感じたなら、登録しないでください。それは正しい直感です。

売っているのがデータなのに「残り3名」と書くのは、うそです。私が絞るのは、向いていない人と、期限(ページを開いてから72時間。過ぎるとページが閉じます)の2つだけです。

A(行動)|押す前に、条件に同意してもらう

申し込みフォームには、「デジタルコンテンツのため返品・返金ができないことに同意します」というチェックがあり、入れないとボタンが押せません。行動を促す場所は、あとでもめないための最後の確認の場所でもあります。

4. 構成のテンプレート|9つの問いに答える

自分の商品で書くときは、次の9つの問いに、1〜3文ずつ答えてください。それが下書きになります。

  1. P:買ってほしい人は、どんな場面で、何に困っているか。(場面を1つ、日付が浮かぶくらい具体的に)
  2. A:自分は、その困りごとをどこで経験したか。どんな失敗をしたか。
  3. S:原因は何で、やることは何か。(1つだけ)
  4. B:それをやると、相手の1週間のどこが変わるか。
  5. E:それが本当だと言える、自分の数字は何か。うまくいかない割合はどのくらいか。
  6. C:渡すものは何か。数で言えるか。
  7. O:いくらか。なぜその値段か。返金はあるか。
  8. N:誰には向いていないか。期限は本当に守れるか。
  9. A:申し込む前に、何に同意してもらうか。

答えられない問いがあったら、それは文章の問題ではなく、材料の問題です。とくに5番(自分の数字)が空のまま、文章の型で埋めようとしないでください。

5. 自分の販売ページを採点した結果

ページの上からの順番 置いているもの 当たる要素
1 値段・閲覧期限・サポートの期間・受付の期限 O
2 はじめて見た人を、無料の講座へ戻す案内 N
3〜4 中身の説明、なぜこの設計にしたか S
5〜6 やってきたこと・やっていないこと、実践した人の記録 E
7〜8 収録内容、サポート C
9 同じものを自力で用意した場合の時間 B
10〜14 値段の理由、向いていない人、条件、質問、期限 O・N
15 申し込み A

順番は、型とまったく違います。そして、P(問題)とA(親近感)が、販売ページの中にありません。3章で引用したPとAの文は、どちらも登録ページのものです。

私の場合、9つの要素は1ページの中ではなく、3か所に分かれています。

場所 済ませている要素
登録ページ P・A・S・B と、Eの一部
14通のメール S・E を、買わなくても使える形で
販売ページ E の残り・C・O・N・A

販売ページを開く人は、もう問題も、私が誰なのかも知っています。そこでもう一度「こんなことで困っていませんか」から始めると、くどいだけです。PASBECONAが前提にしているのは、「はじめて来た人に、1ページだけで売る」場面です。先にメールを読んでもらってから売る場合は、順番よりも、9つのうち、どれを、どこで済ませるかのほうが大事になります。

6. PASBECONAで書けば、売れるのか

売れません。正確に言うと、型で動かせる幅は、思われているより小さいです。

私は、有料の講座を買ってくれた人に、メールで個別の指導を案内しています。無在庫転売を教えていた時期は、およそ30人に1人が申し込みました。教える中身を、ブランド品の転売や、修理して売る方法に変えてからは、およそ100人に1人になりました。メールと販売ページは、同じ考え方で作っています。

変わったのは商品です。無在庫転売は、元手も技術も要りません。修理は、手を動かす人しか残りません。商品そのものが、人をふるいにかけています。

PASBECONAは、売れる理由を作る技術ではありません。すでにある価値を、読む人が理解しやすいように置くための設計図です。問題が相手にとって本当の痛みでない。証拠がない。提案に魅力がない。このどれかなら、9つを完璧な順番で並べても売れません。どの法則を使うかで悩む前に、誰に、何を売るのかを決めてください。→ 商品の作り方

7. AIにPASBECONAで書かせると、なぜ同じ文章になるのか

AIに「PASBECONAの法則でLPを書いて」と頼めば、9つの見出しがそろった文章がすぐ出てきます。そして、誰が頼んでも似た文章になります。理由は単純で、AIが埋められるのは型の枠だけだからです。

9つのうち、P(相手のどの場面か)、E(自分の数字)、O(値段とその理由)の3つは、書く人しか持っていません。ここを渡さずに書かせると、AIは「どこにでもいる人の、どこにでもある悩み」と「根拠のない実績」で枠を埋めます。3章の「以下は構成案です」という注意書きは、AIが自分でそれを分かっている、という証拠でもあります。

私は、有料講座の72通の大半をAIに書かせました。それができたのは、材料を先に全部渡したからです。分け方はコンテンツの作り方に書きました。4章の9つの問いに自分で答えてから、AIに渡してください。順番が逆だと、何も残りません。

8. PASBECONAが合う場面、合わない場面

合う 合わない
読む人 はじめて来た人 メールなどで、すでに関係ができている人
ページの数 1ページで完結させる 登録ページ・メール・販売ページに分ける
値段 その場で決められる値段 何日も考える値段

どちらの場合でも、書いたあとの点検表としては使えます。9つの要素が、どこかに全部入っているか。抜けている要素はないか。5章の2つの表は、その点検をそのままやったものです。

9. 私が土台にしている型

正直に書くと、私はPASONAの系統を、一般の本に書かれているほど効くものだとは思ってきませんでした。ただし、それは試して確かめた結論ではありません。その点検はPASONAの法則とはの3章に書きました。いろいろ試した中で、結果がいちばん安定したのは、次の組み合わせでした。

  • 表現の土台は、神話の法則。主人公が日常から出て、壁を越えて、戻ってくる物語の型です。この型で作られた作品は、私自身、あとまで覚えています。案内を受け取る側にとっても、「ほかの売り手とは違う何か」として記憶に残ります。私の登録ページは、章の見出しがそのまま物語の段階(いまの日常、呼びかけ、壁、越える)になっています。→ 神話の法則テンプレート
  • 販売ページの組み立ては、有料の講座で習った考え方。読まない・信じない・行動しない、という3つの壁をどう越えるか、という考え方です
  • 細かい仕掛けは、『影響力の武器』。『影響力の武器』の全原則

PASBECONAは、このどれかと入れ替えるものではなく、書き終わったあとに抜けを探す道具として、横に置いています。

10. まとめ

  • PASBECONAは、問題・親近感・解決策・利得・証拠・内容・提案・絞り込み・行動の9つの要素と、その順番。新PASONAに、利得・証拠・内容を足したもの
  • 書き方の要点は、問題は場面で書く、証拠は悪い数字と一緒に出す、内容は実物と突き合わせる、値段は理由を書く
  • 自分の販売ページを採点すると、順番は違い、最初の2つはページの中になかった。登録ページとメールで済ませているから
  • 型で動かせる幅は、商品と相手で決まる幅より小さい。同じ作りで、30人に1人が100人に1人になった
  • AIに渡す前に、9つの問いに自分で答える。とくに、相手の場面、自分の数字、値段の理由

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