JEPIとJEPQの違い|分配の原資と実績リターンを一次資料で比較(QQQI・GPIQも)

JEPIとJEPQの違い|分配の原資と実績リターンを一次資料で比較(QQQI・GPIQも) 資産運用

JEPIとJEPQの違いを調べていて、こういう説明に行き当たったことはないでしょうか。

「JEPIは守り、JEPQは攻め」「JEPIは引退世代向け、JEPQは資産形成期向け」。間違ってはいません。ただ、これは結論だけを言い換えた文章で、そこから先に進めません。実際に口座で買う直前に知りたいのは、もっと即物的なことのはずです。何がどれだけ違うのか。その数字はいつ時点のものか。誰が公表しているのか。

この記事では、運用会社が公表している目論見書・ファクトシート・SECに提出された監査済みの報告書だけを使って、JEPIとJEPQを並べます。数字にはすべて出典と基準日を付けます。付けられない数字は載せません。

そして途中で、この2本だけを見ていると気づけないことに突き当たります。「利回り」という言葉が、同じ日の同じファンドについて3種類の違う数字を指しているという事実です。さらにその先で、JEPI・JEPQの高いSEC利回りが、経済的な実力ではなく「ELNという器の会計処理」から出ていることがわかります。ここが本記事で一番書きたかった箇所です。

最後に、日本に住んでいる人にとって一番大事な論点を書きます。これらのファンドが謳う「税制上の効率」は、日本の投資家に引き継がれるのか。結論を先に言うと、引き継がれるという根拠を、私は一次情報の中に見つけられませんでした。見つけられなかった以上、そう書きます。

1. 先に結論

1-1. JEPIとJEPQの違いは、突き詰めると4つ

細かい話をする前に、違いの全体像を置きます。以下はすべて後の章で出典を示します。

論点 JEPI JEPQ
ベンチマーク S&P 500 Index Nasdaq-100 Index
設定日 2020年5月20日 2022年5月3日
経費率(グロス/ネット) どちらも0.350%
純資産 458.0億ドル 398.8億ドル
株式部分の作り方(ファクトシート) 「分散された低ボラティリティ株式ポートフォリオを、独自のリサーチ・プロセスで構築」 「データサイエンス主導の投資アプローチでロング株式ポートフォリオを構築」
情報技術セクター比率 15.0% 47.7%
保有銘柄数 129 110
インカムの作り方 同じ。どちらもELN(仕組債)にコール売りを埋め込む。純資産の最大20%まで
トータルリターン(1年・NAV) 7.77%
(S&P 500は22.32%)
25.75%
(Nasdaq-100は34.38%)
分配の税務上の性格 同じ。直近会計年度は全額が通常所得。元本の払戻し(ROC)はゼロ
出典:J.P. Morgan Asset Management ファクトシート(2026年7月31日基準)、SEC提出の目論見書(2025年11月1日付)、Form N-CSR(2025年6月30日期)。リターンは2026年6月30日基準の年率

この表で一番言いたいのは、「同じ」と書いた3行です。JEPIとJEPQは、経費率が同じで、インカムを作る仕組みが同じで、分配の税務上の性格も同じ。違うのは中身の株式ポートフォリオだけと言ってしまってよい。「どちらのカバードコール戦略が優れているか」という比較の立て方自体が、この2本については成立しません。

1-2. QQQI・SPYI・GPIQは「同じ棚に並ぶ、別の構造の商品」

一方で、後発の3本は構造が違います。

JEPI / JEPQ
(J.P. Morgan)
QQQI / SPYI
(NEOS)
GPIQ / GPIX
(Goldman Sachs)
オプションの売り方 ELN(仕組債)に埋め込む 指数オプションを直接売る 指数連動ETF等にコールを直接売る
売る量の調整 ELNを定期的にリセット 保有株式時価の最大100% オーバーライト比率25〜75%
経費率(ネット) 0.35% 0.68% 0.29%※
直近会計年度の分配のうち
ROC(元本の払戻し)
0% QQQI 99.6%
SPYI 95.3%
GPIQ 95.7%
GPIX 87.7%
30日SEC利回り JEPI 7.88%
JEPQ 15.06%
QQQI ▲0.04%
SPYI 0.47%
GPIQ 0.34%
GPIX 0.84%
分配率 JEPI 8.05%
JEPQ 10.83%
QQQI 14.01%
SPYI 12.04%
GPIQ 10.52%
GPIX 8.50%
ROCは監査済み財務諸表の税務注記より。QQQI/SPYIは2025年6月1日〜12月31日(決算期変更に伴う7か月の変則期間)、GPIQ/GPIXとJEPI/JEPQは各社の直近会計年度。利回りは各社公表値、2026年7月31日基準。利回りの「定義」は3章で説明します。※GPIQ/GPIXの0.29%は費用免除後の料率で、免除は少なくとも2027年4月30日まで。グロスは0.35%

QQQIの30日SEC利回りがマイナスで、同じ日の分配率が14.01%。この2つの数字は矛盾していません。どちらも正しく、指しているものが違うだけです。

そして──ここが本記事の核心ですが──JEPI・JEPQの2つの数字が近いことも、実力の証明ではありません。理由は3-3で書きます。

1-3. この記事で「確認できなかった」こと

先に書いておきます。以下は調べた上で一次情報が見つからなかった項目です。他所で断定的に書かれているのを見かけたら、出典を確認してください。

  • 米国でROCとされた分配が、日本の税務上どう扱われるか。SBI証券・楽天証券・マネックス証券の税制説明ページ、国税庁のタックスアンサーと通達を確認しましたが、米国ETFのROCに触れた記載は見つかりませんでした(5-3で詳述)
  • 日本の証券会社経由の投資家にForm 1099-DIVやForm 8937が交付されるか。各社の事実欄に記載がありません
  • JEPQのELN内で売られるコールの権利行使価格の水準。目論見書に記載がなく、QQQIと直接比較できません(6-3)
  • 東証563AがNISA成長投資枠の対象か。JPXの銘柄概要が上場前版でNISA欄そのものがありません(2865・2868・452Aは「対象外」と明記あり)
  • JEPI・JEPQの暦年ベースの分配金合計。公表されているのは6月30日終了の会計年度ベースだけです

2. JEPIとJEPQは何が違うのか

2-1. 目論見書に書かれている運用目標が、そもそも違う

2本は同じ運用会社の同じシリーズですが、目論見書の運用目標の文言が違います。SECに提出された目論見書(2025年11月1日付)から、該当箇所を原文のまま引きます。

JEPI

The resulting Fund is designed to provide investors with total return through capital appreciation and income, while exposing investors to lower volatility than the broad U.S. large cap market and also providing incremental income.

(当ファンドは、投資家に対し、キャピタル・アピシエーションとインカムを通じたトータルリターンを提供するとともに、米国大型株市場全体よりも低いボラティリティと、追加的なインカムを提供するよう設計されている)

JEPQ

The resulting Fund is designed to provide investors with performance that captures a majority of the returns associated with the Benchmark, while exposing investors to lower volatility than the Benchmark and also providing incremental income.

(当ファンドは、投資家に対し、ベンチマークに関連するリターンの大部分を捕捉するパフォーマンスを提供するとともに、ベンチマークよりも低いボラティリティと、追加的なインカムを提供するよう設計されている)

並べると差が出ます。JEPIは「市場全体より低いボラティリティ」を目指すと書いてあり、比較対象は市場全体です。JEPQは「ベンチマークのリターンの大部分を捕捉する」と書いてあり、指数への追従が目標として明記されている。

つまりJEPIは指数に追従することを目標にしていません。この一文は、後で実績リターンを見るときに効いてきます。

JPMorganはさらに、両ファンドに共通するリスクとして次のように書いています。

…because these Funds seek lower relative volatility, a Fund may underperform the benchmark, particularly in rising markets. In addition, a Fund does not guarantee that distributions will always be paid or will be paid at a relatively stable level.

(…これらのファンドは相対的に低いボラティリティを目指すため、特に上昇相場においてベンチマークをアンダーパフォームする可能性がある。加えて、分配が常に支払われること、または比較的安定した水準で支払われることを保証するものではない)

「上昇相場では指数に負けうる」と運用会社自身が目論見書に書いている。これはリスク開示であって、隠された欠点ではありません。

2-2. 中身の株式ポートフォリオ ── ここだけが本当に違う

2026年7月31日基準のファクトシートから、上位10銘柄とセクター比率を引きます。

順位 JEPI(比率) JEPQ(比率)
1 Amazon.com(2.0%) NVIDIA(6.9%)
2 Microsoft(1.8%) Apple(6.4%)
3 Alphabet CL A(1.8%) Alphabet CL C(5.3%)
4 Mastercard(1.8%) Microsoft(5.0%)
5 Ross Stores(1.7%) Amazon.com(4.3%)
6 NVIDIA(1.7%) Micron Technology(4.1%)
7 Johnson & Johnson(1.6%) Advanced Micro Devices(3.3%)
8 EOG Resources(1.6%) Meta Platforms(2.4%)
9 AbbVie(1.6%) Broadcom(2.3%)
10 Trane Technologies(1.6%) Lam Research(2.0%)
保有銘柄数 129(S&P 500は503) 110(Nasdaq-100は99)
出典:J.P. Morgan Asset Management ファクトシート(2026年7月31日基準)

ここで一つ、よく見かける説明を訂正しておきます。「JEPIの中身は生活必需品とヘルスケア中心のディフェンシブ銘柄」という説明は、現在のポートフォリオには当てはまりません。上位10銘柄にAmazon・Microsoft・Alphabet・NVIDIAが入っています。

ただし1銘柄あたりの比率が違います。JEPIの最大保有はAmazonの2.0%で、上位10銘柄を足しても17.2%。JEPQはNVIDIA単独で6.9%、上位10で42.0%です。同じ銘柄を持っていても、集中度がまったく違う。

セクター比率で見るとこうです。

セクター JEPI JEPQ
情報技術 15.0% 47.7%
ヘルスケア 12.7% 3.5%
資本財 12.1% 2.4%
一般消費財 11.1% 9.7%
金融 9.9% 0.5%
生活必需品 7.8% 5.1%
コミュニケーション・サービス 5.9% 10.9%
公益 4.6% 0.9%
エネルギー 2.6% 0.3%
不動産 2.3% 0.2%
素材 1.5% 0.7%
Other(ELN等) 14.7% 18.8%
出典:同ファクトシート。四捨五入のため合計は100%にならない場合がある

JEPIの情報技術15.0%は、S&P 500の実際の比率よりかなり低い水準です。これには理由があります。JPMorganが公表しているJEPI/JEPQの比較資料(Data as of 3/31/26)に、こう書かれています。

With JEPI’s sector allocations capped at 17.5%, investors will always have a structural underweight to the S&P 500 tech sectors.

(JEPIのセクター配分は17.5%を上限としているため、投資家はS&P 500のテック・セクターに対して常に構造的なアンダーウェイトとなる)

「構造的に」と運用会社が書いています。JEPIがテック相場に乗り遅れるのは運用の巧拙ではなく、設計上そうなるということです。これは長所にも短所にもなり得ますが、少なくとも「今年たまたま調子が悪かった」という話ではない。

2-3. ベータと標準偏差 ── ただし、この2つは直接比べられません

ファクトシートに載っているリスク指標を引きます。ここは注意が要ります。

ベータ 標準偏差 ベンチマークの標準偏差
JEPI 0.18
(表記:1年)
7.74
(表記:1年)
S&P 500:13.20
JEPQ 0.65
(表記:設定来)
13.83
(表記:設定来)
Nasdaq-100:20.25
出典:同ファクトシート(2026年7月31日基準)。なお同じPDFの用語定義欄には「The standard deviation is calculated over a 36 month period based on Fund’s monthly returns.(標準偏差はファンドの月次リターンに基づき36か月間で算出)」とあり、表側の「1年」表記と資料内で一致していません

測定期間が違います。JEPIは1年、JEPQは設定来。この2つの数字を「JEPIの方が3倍以上ボラティリティが低い」と読むことはできません。同じ期間で測った値をJPMorganが公表していないため、ベータでの直接比較はそもそも不可能です。

なお「JEPIのベータは0.6〜0.7程度」という記述をよく見かけますが、2026年7月31日時点の公式値は0.18です。0.65はJEPQの設定来ベータの値なので、どこかで取り違えが起きているのだと思います。

それぞれのベンチマークとの比較なら意味があります。JEPIの標準偏差7.74はS&P 500の13.20に対して約59%、JEPQの13.83はNasdaq-100の20.25に対して約68%。どちらも「ベンチマークより低いボラティリティ」という目論見書の目標を、この期間については達成しています。

2-4. インカムの作り方は同じ ── どちらもELN

ここが誤解されやすい箇所です。JEPIとJEPQは、まったく同じ方法でインカムを作っています。目論見書の記述も同一です。

In order to generate income, the Fund may invest up to 20% of its net assets in ELNs. …The ELNs owned by the Fund are structured to use a covered call strategy and have short call positions embedded within them. When the Fund purchases the ELN from the issuing counterparty, the Fund is entitled to the premium generated by the short call position within the ELN. Therefore, the ELNs provide recurring cash flow to the Fund based on the premiums received from selling the call options and are an important source of the Fund’s return.

(インカムを生み出すため、当ファンドは純資産の最大20%までをELNに投資することができる。…当ファンドが保有するELNはカバードコール戦略を用いるよう組成され、その内部にコールの売りポジションが組み込まれている。当ファンドが発行体カウンターパーティからELNを購入すると、当ファンドはELN内部のコール売りポジションが生み出すプレミアムを受け取る権利を得る。したがってELNは、コール・オプションの売却により受け取ったプレミアムに基づく反復的なキャッシュフローをファンドに提供し、ファンドのリターンの重要な源泉となっている)

実際の組入比率は、SECに提出された半期株主報告書で確認できます。

ELN組入比率 純資産 保有銘柄数
JEPI 13.8% 約415億ドル 125
JEPQ 16.8% 約326億ドル 108
出典:J.P. Morgan Exchange-Traded Fund Trust, Form N-CSRS(2026年3月2日提出)の投資有価証券明細(SOI)の区分見出し。2025年12月31日基準

ファクトシート(2026年7月31日)のセクター内訳では「Other」がJEPI 14.7%、JEPQ 18.8%となっていますが、ファクトシート上はこれにELNというラベルが付いていないため、ELN比率として断定はできません。ラベル付きで確定できるのは上記の株主報告書ベースの数字です。

そして、この明細には1本ずつのELNのクーポン率が載っています。2025年12月31日時点で、

  • JEPI:41.82%〜50.35%(発行体はBNP Paribas、Barclays Bank、Citigroup、Morgan Stanley Finance ほか。いずれもS&P 500 Index連動、満期は1〜2か月先)
  • JEPQ:55.46%〜66.38%(同様にNasdaq-100 Index連動)

年率40〜60%台のクーポンが付いた1〜2か月満期の債券。これがカバードコールのプレミアムを債券の形に包んだものです。この会計上の扱いが、3-3で見る利回りの謎を解きます。

2-5. 実績リターン ── 基準日を揃えて並べる

ここが、この記事で一番手間をかけた表です。すべて2026年6月30日基準、NAVベース、運用会社が公表している標準化リターンで揃えました。基準日を揃えないと比較になりません。

1年 3年 5年 設定来(年率)
JEPI(2020年5月20日設定) 7.77% 8.99% 7.47% 11.03%
S&P 500 Index 22.32% 20.61% 13.41% 18.07%
ICE BofA 3か月米国債 3.84% 4.64% 3.53% 2.90%
JEPQ(2022年5月3日設定) 25.75% 20.40% ― 17.16%
Nasdaq-100 Index 34.38% 26.83% ― 23.33%
出典:J.P. Morgan Asset Management ファクトシート(2026年7月31日発行)に記載の「Annualized Returns at 06/30/2026」。過去の実績であり、将来を保証するものではありません

数字を読み取ります。

JEPQは1年でNasdaq-100に8.63ポイント劣後しました。設定来の年率でも6.17ポイント差。目論見書の「ベンチマークのリターンの大部分を捕捉する」という目標に照らせば、25.75対34.38は「大部分の捕捉」と言える範囲でしょう。上値を売っている以上、これは織り込むべき差です。

JEPIはS&P 500に1年で14.55ポイント劣後しました。5年の年率でも7.47%対13.41%で5.94ポイント差。これはJEPQの差よりずっと大きい。

この差の要因について、JPMorganが開示している範囲で候補になるのは3つです。

  1. 低ボラティリティ銘柄の選定そのもの。ファクトシートのベータ(1年)は0.18です。ベータ0.18のポートフォリオは、セクター配分と無関係に+22.32%の相場に大きく劣後します
  2. セクター上限17.5%による構造的なテック・アンダーウェイト。2-2で見たJPMorgan自身の記述
  3. ELNスリーブの実効デルタ。純資産の13.8%を占めるELNの株式実効エクスポージャーは1未満です

どれが主因かは、公表されているデータからは特定できません。要因分解に必要なもの(ELNのSPX等価デルタの推移、ファクター寄与の分解)が開示されていないからです。「カバードコールのせいでJEPIは指数に負けている」という説明も、「セクター上限のせいだ」という説明も、一次情報だけでは証明できません。言えるのは、JEPIの株式部分がそもそもS&P 500ではない、ということまでです。

暦年ベースも載せておきます。単年で見ると印象が変わります。

2021 2022 2023 2024 2025
JEPI(NAV) 21.61% ▲3.54% 9.88% 12.56% 8.07%
S&P 500 28.71% ▲18.11% 26.29% 25.02% 17.88%
JEPQ(NAV) ― ― 36.28% 24.82% 15.19%
Nasdaq-100 ― ― 55.13% 25.88% 21.02%
出典:同ファクトシート。JEPQは2022年5月設定のため2022年の暦年リターンは非掲載

2022年は、JEPIが▲3.54%でS&P 500が▲18.11%。下落局面での挙動は、目論見書の設計思想どおりに機能しています。「上昇相場で負けるが、下落相場では傷が浅い」という説明は、少なくともこの1年については実績で裏付けられます。

2-6. 分配金は「減配傾向」でも「増配」でもありません

「JEPIは減配傾向、JEPQは増配・維持」という説明を見かけますが、監査済みの財務諸表を並べると、そう単純ではありません。

会計年度
(6月30日終了)
JEPI
1株あたり分配金
JEPQ
1株あたり分配金
2021年6月期 4.85ドル ―
2022年6月期 4.96ドル 0.38ドル
(2022年5月3日設定〜)
2023年6月期 6.04ドル 5.64ドル
2024年6月期 4.16ドル 4.86ドル
2025年6月期 4.67ドル 6.11ドル
出典:J.P. Morgan Exchange-Traded Fund Trust, Form N-CSR(2025年9月2日提出、2025年6月30日期)のFinancial Highlights「Total distributions」

JEPIは2023年6月期の6.04ドルがピークで、翌期に4.16ドルへ約31%減り、その次の期は4.67ドルに戻しています。一方向の減配トレンドではありません。JEPQも5.64→4.86→6.11ドルで、いったん減ってから増えています。

この上下は、オプションのプレミアム水準──つまり市場のボラティリティ──に連動します。2-4で見たELNのクーポン率(JEPI 41.82〜50.35%、JEPQ 55.46〜66.38%)がその水準そのものです。分配水準は「そのファンドの体力」ではなく「その期間の相場の荒れ具合」を反映していると読むのが構造に忠実です。

なお、暦年ベースの分配金合計は公表されていません。JPMorganの分配履歴ページはJavaScriptで描画されており、SECに提出された監査済みデータは6月30日終了の会計年度ベースしかありません。「今年はいくら出た」という暦年の集計は、一次情報からは確認できません。

3. 「利回り」という言葉が3種類あります

3-1. 同じファンドの同じ日について、3つの違う数字が公表されている

JEPQの利回りを調べると、10.83%という数字と15.06%という数字が出てきます。QQQIを調べると14.01%と▲0.04%が出てきます。どれも同じ日(2026年7月31日)の、運用会社が公表している正しい数字です。指しているものが違うだけです。

定義を運用会社の原文で確認します。

① 30-Day SEC Yield(30日SEC利回り) ── J.P. Morganの定義

Represents net investment income earned by a fund over a 30-day period, expressed as an annual percentage rate based on the fund’s share price at the end of the 30-day period. The 30-day yield should be regarded as an estimate of investment income and may not equal the fund’s actual income distribution rate.

(30日間にファンドが得た純投資収益を、期末の株価に基づく年率で表したもの。30日利回りは投資収益の推定値とみなすべきであり、ファンドの実際の分配率と一致しない場合がある)

これはSECが計算式を定めた標準化された指標です。「純投資収益」──つまり損益計算書でいう配当収入・利息収入から経費を引いたものを数えます。ここが後で効いてきます。

② Distribution Rate(分配率) ── NEOSの定義

The annual rate an investor would receive if the most recent fund distribution remained the same going forward. The distribution rate represents a single distribution from the Fund and is not a representation of the Fund’s total return. …calculated by multiplying the most recent distribution by 12…then dividing by the Fund’s NAV.

(直近のファンド分配が今後も同じであった場合に投資家が受け取る年率。分配率はファンドからの1回の分配を表すものであり、ファンドのトータルリターンを表すものではない。…直近の分配に12を掛け、ファンドのNAVで割って算出する)

直近1回の分配金 × 12 ÷ 基準価額。これだけです。原資が何であるかは一切問いません。Goldman Sachsの「Annualized Distribution Rate」も同じ定義(”most recent distribution divided by the Net Asset Value, multiplied by 12″)で、しかも次の注記が付いています。

The distribution amount is not reduced for amounts that are characterized as return of capital distributions from a tax perspective.

(分配額は、税務上の資本の払戻しとして性格づけられる金額を控除していない)

③ 12-Month Rolling Dividend Yield(12か月ローリング配当利回り) ── J.P. Morganの定義

the sum of the dividend yield (non-annualized) for the 12 most recent regularly declared income dividends…Dividend yield (non-annualized) is calculated by dividing the dividend per share by the net asset value per share as of the relevant ex-dividend date.

(直近12回の定期宣言された収益分配についての、年率化していない配当利回りの合計。年率化していない配当利回りは、1株あたり配当を該当する権利落ち日時点の1株あたり純資産価値で割って算出する)

3-2. 6本を同じ表に並べる

定義がわかったところで、6本を並べます。すべて2026年7月31日基準です。

30日SEC利回り 分配率
(各社の定義名は下記)
差
JEPI 7.88% 8.05%A 0.17pt
JEPQ 15.06% 10.83%A ▲4.23pt
QQQI ▲0.04% 14.01%B 14.05pt
SPYI 0.47% 12.04%B 11.57pt
GPIQ 0.34% 10.52%C 10.18pt
GPIX 0.84% 8.50%C 7.66pt
A=12-Month Rolling Dividend Yield(J.P. Morgan)/B=Distribution Rate(NEOS)/C=Ann. Distribution Rate(Goldman Sachs Fact Card, As of July 31, 2026)。GSの月次資料は別に「GPIQ has continued to distribute 10.50%, annualized since inception」「GPIX … 8.50%」と設定来の水準を示しています

この表は、はっきり2つのグループに分かれます。JEPIとJEPQは2つの数字が近く、QQQI・SPYI・GPIQ・GPIXは7.66〜14.05ポイント離れている。

ここで「だからJEPI・JEPQの分配は健全だ」と結論する記事が多いのですが、それは早すぎます。

3-3. なぜJEPI・JEPQだけSEC利回りが高いのか ── ELNのクーポンは「利息収入」になる

この記事で一番書きたかったのがここです。

JEPI・JEPQのオプションプレミアムは、ELNという債券の形で入ってきます。では、それは損益計算書のどこに載るのか。J.P. Morganの年次報告書(2025年6月30日期)の会計方針に、そのまま書いてあります。

These notes have a coupon which is accrued and recorded as Interest income from non-affiliates on the Statements of Operations. Changes in the market value of ELNs are recorded as Change in net unrealized appreciation or depreciation on the Statements of Operations. A Fund realizes a gain or loss when an ELN is sold or matures, which is recorded as Net realized gain (loss)…

(これらのノートにはクーポンがあり、発生主義で計上され、損益計算書上「非関係会社からの利息収入」として記録される。ELNの時価の変動は、損益計算書上「未実現評価損益の変動」として記録される。ファンドはELNが売却または満期を迎えたときに損益を実現し、それは「実現損益」として記録される)

実際の数字を見てください。2025年6月期(1年間)の損益計算書です。

2025年6月期(1年) JEPI JEPQ
利息収入(非関係会社)=ELNのクーポン 27億1,489万ドル 23億5,926万ドル
配当収入(非関係会社) 5億2,695万ドル 1億2,795万ドル
投資収益合計 32億5,548万ドル 25億0,023万ドル
費用合計 1億2,986万ドル 7,078万ドル
純投資収益(=SEC利回りの分子) 31億2,562万ドル 24億2,945万ドル
実現損益 ▲11億3,957万ドル ▲23億5,549万ドル
未実現評価損益の変動 +9億3,073万ドル +19億4,051万ドル
運用による純資産の増加 29億1,678万ドル 20億1,447万ドル
分配総額 ▲30億2,739万ドル ▲22億8,984万ドル
出典:J.P. Morgan Exchange-Traded Fund Trust, Form N-CSR(2025年9月2日提出、2025年6月30日期)の Statements of Operations および Statements of Changes in Net Assets

読み方を書きます。

① 投資収益の8割超がELNのクーポンです。JEPIは27.1億ドル/32.6億ドル=83.4%、JEPQは23.6億ドル/25.0億ドル=94.4%。SEC利回りの分子は、ほぼ全部オプションプレミアムです。

② その裏側は実現損として落ちています。JEPI ▲11.4億ドル、JEPQ ▲23.6億ドル。ELNは満期のたびに損益を実現する。コール売りが不利に働いた分は、ここに現れる。SEC利回りの計算式は、この実現損を見ません。

③ だから両ファンドのSEC利回りは高く出ます。QQQI・SPYI・GPIQ・GPIXは指数オプションを直接売るので、プレミアムは「利息収入」にならず、SEC利回りの分子に入りません。JEPQの15.06%とQQQIの▲0.04%の差は、経済的な実力の差ではなく、オプションを何に包んで持っているかの差です。

④ そして、分配は運用成果を上回っています。JEPIは分配30.3億ドルに対して運用による純資産増加が29.2億ドル。1億1,061万ドルの超過。JEPQは分配22.9億ドルに対して20.1億ドルで、2億7,537万ドルの超過です。

税務上のROCはゼロでした。しかし経済的には、この1年、両ファンドとも稼いだ以上を配っています。この2つは矛盾しません。ROCは税務上の分類、上の表は会計上の成果で、別のものを測っているからです。

3-4. QQQIの30日SEC利回りがマイナスになる理由

ここまで読めば説明は簡単です。30日SEC利回りは「配当・利息 − 経費」を年率化したものです。QQQIの収益の大半は指数オプションの売却プレミアムで、これは配当でも利息でもない。一方で経費率0.68%は差し引かれる。だから▲0.04%になります。

NEOSはSEC利回りの定義にこう注記しています。

A calculation based on a formula mandated by the SEC that calculates a fund’s hypothetical annualized income, as a percentage of its assets…This hypothetical income will differ (at times, significantly) from the fund’s actual experience

(SECが定めた計算式に基づき、ファンドの仮想的な年率換算収益を資産に対する比率として計算するもの。…この仮想的な収益はファンドの実際の経験と(時に大きく)異なる)

結論。30日SEC利回りは、この6本を横に並べる指標としては使えません。「QQQIのSEC利回りがマイナスだから危ない」も、「JEPQのSEC利回りが15%だから優秀」も、どちらも指標の設計を無視した読み方です。横並びで意味を持つのは、トータルリターンだけです。

4. 分配金の原資 ── ROC(元本の払戻し)

4-1. 監査済み財務諸表が示している数字

ファンドが分配金の原資を何にしたかは、監査済みの年次報告書(Form N-CSR)の税務注記と、Form 8937という米国の税務書類で公表されています。ここに推測の余地はありません。

ファンド 対象期間 通常所得 ROC(元本の払戻し) ROC比率
JEPI 2025年6月期 30億2,739万ドル 0ドル 0%
JEPQ 2025年6月期 22億8,984万ドル 0ドル 0%
QQQI 2025年6〜12月※ 167万ドル 4億1,203万ドル 99.6%
SPYI 2025年6〜12月※ 1,791万ドル 3億6,113万ドル 95.3%
GPIQ 2025年12月期 497万ドル 1億926万ドル 95.7%
GPIX 2025年12月期 1,165万ドル 8,291万ドル 87.7%
出典:各運用会社がSECに提出したForm N-CSRの税務注記。JEPI/JEPQはJ.P. Morgan Exchange-Traded Fund Trust(2025年9月2日提出)、QQQI/SPYIはNEOS ETF Trust(2026年3月6日提出)、GPIQ/GPIXはGoldman Sachs ETF Trust(2026年3月4日提出)。※NEOSは2025年に決算期を5月31日から12月31日に変更したため、直近は7か月の変則期間

JEPIとJEPQは、直近の会計年度において、分配金の全額が税務上「通常所得」に分類されました。財務諸表にROCの行が存在しません(ゼロだから行がない)。

QQQIは分配金の99.6%、SPYIは95.3%、GPIQは95.7%、GPIXは87.7%が元本の払戻しに分類されました。

ただし、この表を「JEPI・JEPQは健全、他は元本を食っている」と読むのは誤りです。3-3で見たとおり、JEPI・JEPQは同じ期間、分配が運用成果を上回っています。4-4でこの逆転を扱います。

4-2. Form 8937(税務上の確定値)で1回ごとに見る

集計値ではなく、1回の分配ごとの内訳も公表されています。NEOSのForm 8937(2026年2月27日署名、2025年12月31日期)から引きます。

支払日 QQQI 分配額 QQQI ROC比率 SPYI 分配額 SPYI ROC比率
2025年6月27日 0.62820ドル 99.597% 0.50470ドル 95.275%
2025年7月25日 0.63660ドル 99.597% 0.51120ドル 95.275%
2025年8月22日 0.62850ドル 99.597% 0.51760ドル 95.275%
2025年9月26日 0.64110ドル 99.597% 0.52700ドル 95.275%
2025年10月24日 0.64450ドル 99.597% 0.52680ドル 95.275%
2025年11月28日 0.63040ドル 99.597% 0.52160ドル 95.275%
2025年12月26日 0.64129ドル 99.597% 0.53163ドル 95.275%
出典:NEOS Nasdaq-100 High Income ETF / NEOS S&P 500 High Income ETF, Form 8937(2026年2月27日署名)

Form 8937の記載(第9欄「分類および説明」)はこうです。

NONTAXABLE RETURN OF CAPITAL DISTRIBUTION

(非課税の資本の払戻し分配)

同書の説明欄(第15欄)にはこうあります。

FOR EACH DIVIDEND ABOVE, A PERCENTAGE OF EACH SUCH DIVIDEND WAS A RETURN OF CAPITAL IN ACCORDANCE WITH THE IRS SECTION 301(C)(2). ACCORDINGLY, THE SHAREHOLDER WOULD REDUCE THE HOLDER’S BASIS IN THE STOCK BY THE PORTION OF DISTRIBUTION DETERMINED TO BE RETURN OF CAPITAL.

(上記の各配当について、その一定割合が内国歳入法典301条(c)(2)に従い資本の払戻しであった。したがって株主は、資本の払戻しと判定された分配の部分だけ保有株式の取得価額を減額することになる)

そして報告先(第19欄)。

THE INFORMATION PROVIDED ABOVE WILL BE PROVIDED ON THE SHAREHOLDER’S 1099-DIV STATEMENT, BOX 3.

(上記の情報は株主の1099-DIV様式のBox 3に記載される)

期中に発行される19a-1 Noticeの推定値も見ておきます。2026年8月21日支払分では、QQQIのROC推定比率が100%(当会計年度累計も100%)、SPYIが97%(累計96%)でした。GPIQは月次資料で2026年7月31日時点の推定ROCを97.2%、GPIXを91.5%と開示しています。

なお19a-1 Noticeには、次の注意書きが付いています。

The amounts and sources of distributions reported in this notice are estimates on a book basis, are not being provided for tax reporting purposes and may later be determined to be from taxable net investment income, short-term gains, long-term gains (to the extent permitted by law) and return of capital. …As a result, shareholders should not use the information provided in this notice for tax reporting purposes.

(本通知に記載された分配の金額および原資は会計帳簿ベースの見積りであり、税務報告目的で提供されるものではありません。…したがって株主は、本通知の情報を税務報告目的に使用すべきではありません)

4-3. SECが2026年8月19日に出したブレティン

ここまでの話は、SEC(米国証券取引委員会)の投資家教育部門が2026年8月19日に公表した「Fund Distributions – Investor Bulletin」がほぼそのまま扱っています。この記事を書いている1週間前に出たばかりの文書です。原文を引きます。

Return of capital is when the fund uses shareholder principal, or the money shareholders paid to buy fund shares, to pay for all or part of a distribution. In other words, the fund gives shareholders back their own money. A fund might issue a return of capital if the fund’s income is not enough to pay for a promised distribution.

(資本の払戻しとは、ファンドが分配の全部または一部を支払うために、株主の元本──すなわち株主がファンドの持分を購入するために支払った資金──を使うことです。言い換えれば、ファンドが株主に自分自身のお金を返しているということです。ファンドの収益が約束した分配を支払うのに十分でない場合、ファンドは資本の払戻しを行うことがあります)

When an SEC-regulated fund issues a return of capital, it must send you a written notice called a 19(a) notice. You can often find 19(a) notices on fund websites.

(SECの規制対象ファンドが資本の払戻しを行うとき、そのファンドは19(a)通知と呼ばれる書面をあなたに送付しなければなりません。19(a)通知はファンドのウェブサイトで見つかることが多いです)

When a fund distributes a return of capital, it reduces the fund’s asset base, or the money available for the fund to invest. A smaller asset base could make it harder for the fund to make money in the future or could raise its operating costs. Thus, returns of capital can limit the growth of or cause a loss on your remaining investment.

Exercise caution with a fund that consistently uses return of capital. Frequent or regular returns of capital could be a sign the fund is making higher distributions than it can afford.

(ファンドが資本の払戻しを分配するとき、それはファンドの資産基盤──ファンドが投資に使える資金──を減らします。資産基盤が小さくなると、ファンドが将来収益を上げることが難しくなったり、運営コストが上昇したりする可能性があります。したがって資本の払戻しは、残っているあなたの投資の成長を制限したり、損失を生じさせたりする可能性があります。/継続的に資本の払戻しを行うファンドには注意してください。頻繁または定常的な資本の払戻しは、そのファンドが支払える以上の分配を行っているサインである可能性があります。)

Some funds promote high distribution rates that may look appealing. It is important to understand where those distributions come from. Keep in mind:
・A fund’s distributions are not the same as performance.
・A fund can perform poorly and still make distributions.
Do not rely solely on a fund’s distributions to understand fund performance. More reliable indicators of fund performance include total return and standardized yield (also called SEC yield).

(魅力的に見える高い分配率を宣伝するファンドがあります。それらの分配がどこから来ているかを理解することが重要です。次のことを覚えておいてください。ファンドの分配は運用成績と同じではありません。ファンドは運用成績が悪くても分配を行うことができます。/ファンドの運用成績を理解するために、分配だけに頼ってはいけません。より信頼できる運用成績の指標には、トータルリターンと標準化利回り(SEC利回りとも呼ばれます)があります。)

SECが名指ししている「より信頼できる指標」がトータルリターンとSEC利回りです。ただしSEC利回りについては、3-3で見たとおり、この6本を横に並べる用途には使えません。器の違いで数字が動いてしまうからです。残るのはトータルリターンだけです。

なお、このブレティンには「投資家教育部門スタッフの見解であり、規則・規制ではなく、法的効力を持たない」という免責が付いています。

4-4. 「ROCが多い=元本を食っている」ではありません

ここが一番誤解されている箇所なので、数字を両方向に並べます。

JEPI
(2025年6月期)
JEPQ
(2025年6月期)
QQQI
(2025年6〜12月)
純投資収益 31億2,562万ドル 24億2,945万ドル 167万ドル
実現損益 ▲11億3,957万ドル ▲23億5,549万ドル +8,309万ドル
未実現評価損益の変動 +9億3,073万ドル +19億4,051万ドル +5億0,592万ドル
運用による純資産の増加 29億1,678万ドル 20億1,447万ドル 5億9,067万ドル
分配総額 30億2,739万ドル 22億8,984万ドル 4億1,370万ドル
差引 分配が1億1,061万ドル超過 分配が2億7,537万ドル超過 運用が1億7,698万ドル上回る
税務上のROC比率 0% 0% 99.6%
出典:各社Form N-CSRの Statements of Operations および Statements of Changes in Net Assets。QQQIの分配総額4億1,370万ドルの内訳は「From earnings 167万ドル/From return of capital 4億1,203万ドル」

最下段の行と、その2つ上の行が逆を向いています。

QQQIはROC 99.6%ですが、この期間、運用による純資産の増加が分配を1億7,698万ドル上回っています。元本を削って配っているわけではありません。JEPI・JEPQはROCゼロですが、分配が運用成果を上回っている。

なぜこうなるのか。QQQIのリターンの大半が「未実現評価益」だからです。5億592万ドルの未実現評価益は、税務上の分配可能利益(E&P)になりません。実現ベースの課税所得は、タックス・ロス・ハーベスティングを経た結果、分配額に届かない。その超過分が内国歳入法典301条(c)(2)によってROCに分類されます。NEOSの繰越損失は同時点でQQQIが短期2,075万ドル+長期3,289万ドルの計5,364万ドルで、4億1,203万ドルのROCの主因になる規模ではありません。

NEOSはファンドページとファクトシートに、次のように書いています(目論見書ではありません)。

Distributions made by the Fund have been classified as a return of capital and may be comprised of option premiums, dividends, capital gains, and interest payments.

(当ファンドが行う分配は資本の払戻しとして分類されてきたものであり、オプション・プレミアム、配当、キャピタルゲイン、利息の支払いから構成される場合がある)

まとめると、ROC比率は「その分配が税務上どう分類されたか」を示す指標であって、「実質的に元本を食っているか」を示す指標ではありません。SECのブレティンが「continuously ROCを使うファンドには注意せよ」と書いているのは正しい警告ですが、それはROC比率単独ではなくトータルリターンと突き合わせて初めて意味を持ちます。

そしてSECの警告そのものは、ROCゼロのファンドにも当てはまり得ます。「分配が運用成果を上回っている」という現象は、税務上の分類とは独立に起こります。JEPI・JEPQの2025年6月期がまさにそれです。

この「見えている指標が、測っているつもりのものを測っていない」という構図は、株の自動売買を検証した記事で扱ったバックテストの過剰最適化と根が同じです。数字が良く出た理由を、想定していた仕組みに帰属させてしまう。

5. 「税制メリット」は、日本に住んでいる人に引き継がれるのか

5-1. Section 1256の「60/40」は、ファンドの中の話

QQQI/SPYIの説明でよく出てくるのが「Section 1256契約による60/40の税制優遇」です。目論見書の原文はこうです。

The Fund seeks tax efficient returns by utilizing index options that receive favorable tax treatment under Internal Revenue Code rules because they qualify as “Section 1256 Contracts.” …gains or losses on the Section 1256 contracts open at the end of the year, or terminated during the year, are treated as 60% long term and 40% short term, regardless of how long the contracts were held.

(当ファンドは、「Section 1256契約」に該当することにより内国歳入法典上の有利な税務上の取扱いを受ける指数オプションを利用することで、税効率の高いリターンを目指す。…年末時点で建玉のある、または期中に終了したSection 1256契約に係る損益は、契約の保有期間にかかわらず60%が長期、40%が短期として扱われる)

これは米国内国歳入法典の規定であり、ファンドの内部(および米国の納税者)に適用されるルールです。日本の居住者の所得税に直接効いてくるものではありません。

5-2. 米国側:ROCは課税繰延+取得価額の減額

米国の納税者にとって、ROCの扱いは明快です。NEOSの解説ページから引きます。

Return of capital is a distribution made by an ETF to its investors that is classified as a return of the investor’s original investment. Unlike dividends or interest income, return of capital is not considered income, and is not immediately taxable. Instead, it reduces the investor’s cost basis in the ETF…

the return of capital distribution will reduce each shareholder’s cost basis in the ETF and may result in a higher capital gain or lower capital loss when the shares on which the distribution was received are sold.

(資本の払戻しとは、ETFが投資家に対して行う分配のうち、投資家の当初投資の払戻しとして分類されるもの。配当や利息収入とは異なり、資本の払戻しは収益とはみなされず、直ちには課税されない。代わりに投資家のETFにおける取得価額を減額する…/資本の払戻しの分配は各株主のETFにおける取得価額を減額し、当該分配を受けた持分を売却する際に、より大きなキャピタルゲインまたはより小さなキャピタルロスをもたらす可能性がある)

課税されないのではなく、売却時まで先送りされる。これが米国の扱いです。

5-3. 日本側:条約で10%。ただしROCの扱いは確認できません

まず確認できることから。米国側の源泉徴収税率は10%です。根拠は日米租税条約第10条です。

2 1の配当に対しては、これを支払う法人が居住者とされる締約国においても、当該締約国の法令に従つて租税を課することができる。その租税の額は、当該配当の受益者が他方の締約国の居住者である場合には、4及び5に定める場合を除くほか、次の額を超えないものとする。
(a) …当該配当を支払う法人の議決権のある株式の十パーセント以上を直接又は間接に所有する法人である場合には、当該配当の額の五パーセント
(b) その他のすべての場合には、当該配当の額の十パーセント
…
4 2(a)及び3(a)の規定は、合衆国の規制投資会社…によって支払われる配当については、適用しない。規制投資会社によって支払われる配当については、2(b)及び3(b)の規定を適用する。

個人の投資家は、そもそも2(a)の「議決権のある株式の10%以上を所有する法人」に当たらないので、2(b)の10%が適用されます。第10条4項が効いてくるのは、法人株主の5%軽減と年金基金の免税が使えるかどうかという場面です。これらのETFは米国税法上の「規制投資会社(RIC)」なので、法人が大量に保有していても5%にはなりません。

日本側では、米国で10%が引かれた後の金額に対して20.315%が課税されます。マネックス証券の説明が簡潔です。

日米租税条約に基づき、米国内で10%の税率で源泉徴収されます。米国で課税された後の金額に対して、日本国内でも20.315%(所得税および復興特別所得税15.315% 地方税5%)の税率で源泉徴収されます。源泉徴収されているため確定申告は必須ではありませんが、外国税額控除の適用を希望する場合は確定申告が必要です。

これが「jepq 二重課税」という検索に対する答えの骨格です。米国で10%、日本で20.315%。両方かかったままにしておくか、確定申告で外国税額控除を使うか。

ここからが「確認できず」です。

米国税法上ROCに分類された分配が、日本の居住者の税務上どう扱われるか。SBI証券・楽天証券・マネックス証券の税制説明ページ、FAQ、特定口座の注意事項をすべて確認しましたが、米国ETFのROCに触れた記載は一つも見つかりませんでした。各社の計算例は、分配金の全額に米国10%と日本20.315%を掛けるものだけです。ROC部分を区分する記述はありません。

これは「ROCを配当所得として源泉徴収している」と明言したものではなく、単にROCに言及していないだけです。どちらなのかは、公表されている情報からは判断できません。

日本の税制がこの事象自体を想定していないわけではありません。国税庁タックスアンサーNo.1240は、外国税額控除の対象とならない外国所得税額として、次を挙げています。

2 資本の払戻しなど所得税法第25条第1項各号に掲げる事由により交付を受ける金銭の額および金銭以外の資産の価額に対して課される外国所得税額(その交付の基因となったその法人の株式または出資の取得価額を超える部分の金銭に対して課される部分を除きます。)

問題は、その「資本の払戻し」の定義です。所得税法第25条第1項第4号はこう書いています。

四 当該法人の資本の払戻し(株式に係る剰余金の配当(資本剰余金の額の減少に伴うものに限る。)のうち分割型分割によるもの及び株式分配以外のもの並びに出資等減少分配をいう。)又は当該法人の解散による残余財産の分配

「資本剰余金の額の減少に伴う剰余金の配当」──これは日本の会社法上の概念です。米国のRICが内国歳入法典301条(c)(2)に基づいて行う “return of capital” が、この定義に該当するのか否か。これを明示した国税庁の通達・タックスアンサーは見つかりませんでした。

該当すれば、みなし譲渡収入+取得価額の修正という処理になり、米国で引かれた10%のうち取得価額以下の部分は外国税額控除の対象外になります。該当しなければ、全額が配当所得です。どちらになるかで手取りも申告の手続も変わりますが、その分岐を決める一次情報がありません。

【確認できず】米国でROC(課税繰延・取得価額減額)として扱われる分配が、日本の居住者にも同様に扱われるという根拠は、証券会社の公表資料にも国税庁の通達・タックスアンサーにも見つけられませんでした。QQQI・SPYI・GPIQ・GPIXを「税効率が良い」と紹介する説明の多くは、米国税制上の話をしています。その効果が日本の投資家に引き継がれる保証は、公表されている一次情報からは確認できません。実際の取扱いは、口座を持っている証券会社と、税務署または税理士に個別に確認してください。

あわせてForm 1099-DIVやForm 8937が日本の証券会社経由の投資家に交付されるかも確認できませんでした。各社が交付する書類として記載があるのは「外国株式等 配当金等のご案内(兼)支払通知書」と「特定口座年間取引報告書」という日本の様式だけです。米国の税務書類への言及はありません。

5-4. NISAでは買えません

ここははっきりしています。SBI証券の海外ETF取扱銘柄一覧には「NISA成長投資枠」の列があり、対象銘柄に〇が付いています。該当銘柄を抜き出しました。

ティッカー 銘柄名(SBI表記) 経費率 NISA成長投資枠
JEPI JPモルガン エクイティ プレミアム ETF 0.35% 空欄
JEPQ JPモルガン ナスダック米国株式・プレミアム・インカムETF 0.35% 空欄
QQQI NEOS Nasdaq100 ハイ インカム ETF 0.68% 空欄
SPYI NEOS S&P 500 ハイ インカム ETF 0.68% 空欄
GPIQ GS Nasdaq100 プレミアム インカム ETF 0.29% 空欄
QYLD グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF 0.60% 空欄
XYLD グローバルX SP 500 カバード コール ETF 0.60% 空欄
IQQQ プロシェアーズ・ナスダック-100 ハイ・インカムETF 0.55% 空欄
QQQ インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF 0.20% 〇
VOO バンガード S&P 500 ETF 0.03% 〇
出典:SBI証券「海外ETF取扱銘柄一覧」(2026年8月26日取得)。GPIX は同一覧に掲載がありません

カバードコール型・プレミアムインカム型の米国ETFは、調べた範囲ですべてNISA成長投資枠の欄が空欄でした。一方でQQQとVOOには〇が付いています。

SBI証券は除外ルールをこう書いています。

SBI証券が指定する制限銘柄(上場株式等)、デリバティブ取引を用いた一定の商品及び信託期間20年未満又は毎月分配型の商品は除きます。

この8本はいずれも毎月分配型です。ルールと一覧の内容が整合しています。

5-5. 外国税額控除は確定申告が要り、NISAでは使えません

米国で引かれた10%を取り戻す方法が外国税額控除です。国税庁タックスアンサーNo.1240(令和7年4月1日現在法令等)に計算式が載っています。

(1)所得税の控除限度額=その年分の所得税額×(その年分の調整国外所得金額/その年分の所得総額)

手続について、同ページはこう書いています。

居住者に係る外国税額控除の適用を受けるためには、次の書類を確定申告書、修正申告書または更正請求書…に添付する必要があります。…(1)「外国税額控除に関する明細書(居住者用)」(2)外国所得税額を課されたことを証する書類

SBI証券の説明はより具体的です。

まず、外国税額控除を受けられるのは、当該配当金を「総合課税または申告分離課税を選択して、確定申告をした場合」に限られます。

特定口座(源泉徴収あり)だけでは完結しません。確定申告が必要です。

そしてもう一点。NISA口座では外国税額控除は使えません。SBI証券の説明です。

NISA口座で保有している銘柄の配当金については、日本の税金が非課税ですので、外国税額控除の適用外です。

国税庁No.1240も、控除対象とならない外国所得税額として「非課税口座内上場株式等の配当等…に対して課される外国所得税額」を挙げています。もっとも、この6本はNISAで買えないので、実際にはこの論点に到達しません。

6. 上値制限 ── 全6本の目論見書に書いてあります

6-1. 原文を並べる

カバードコール戦略の構造的な性質は、どのファンドの目論見書にも「主要なリスク」として書かれています。

JEPI / JEPQ(Covered Call Strategy Risk)

When the Fund sells call options within an ELN, it receives cash but limits its opportunity to profit from an increase in the market value of the underlying instrument to the exercise price (plus the premium received). …In a rising market, the option may require an underlying instrument to be sold at an exercise price that is lower than would be received if the instrument was sold at the market price.

(ファンドがELN内でコール・オプションを売却すると、現金を受け取る一方で、原資産の市場価値上昇から利益を得る機会は権利行使価格(プラス受取プレミアム)までに制限される。…上昇相場においては、市場価格で売却した場合に得られる価格より低い権利行使価格で原資産の売却を求められる可能性がある)

QQQI / SPYI(Covered Call Option Writing Risk)

By writing covered call options, in return for the receipt of premiums, the Fund will give up the opportunity to benefit from potential increases in the value of the Nasdaq-100® above the exercise prices of such options, but will continue to bear the risk of declines in the value of the Nasdaq-100®. The premiums received from the options may not be sufficient to offset any losses sustained from the volatility of the underlying stocks over time.

(カバードコールを売却することにより、プレミアムを受け取る対価として、ファンドは当該オプションの権利行使価格を超えるNasdaq-100®の価値上昇から利益を得る機会を放棄する一方、Nasdaq-100®の価値下落リスクは引き続き負担する。オプションから受け取るプレミアムは、時間の経過に伴う原資産株式のボラティリティから生じる損失を相殺するのに十分でない可能性がある)

GPIQ / GPIX(目論見書の主要な投資戦略の記述)

The Fund’s investment strategy may cause a significant portion of the distributions to shareholders to be treated as a return of capital. … No guarantee can be made regarding the tax characterization of the distributions.

(当ファンドの投資戦略により、株主への分配の相当部分が資本の払戻しとして取り扱われる可能性がある。…分配の税務上の性格について保証は行わない)

Goldman Sachsは目論見書の「主要な投資戦略」の欄に、リスクではなく設計としてROCへの言及を置いています。

6-2. 「QQQIはOTMのコールを売る」は誤りです

ここは、私自身が事前に持っていた理解が誤っていた箇所なので、はっきり書きます。

「QQQIはアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)のコールを売るので、JEPQより上昇に追従できる」という説明が広く流通しています。目論見書を読むと、これは逆です。

The Fund’s options strategy typically consists of written (sold) call options on the Nasdaq-100® on up to 100% of the value of the equity securities held by the Fund… The Fund may use a portion of this premium to buy out-of-the-money call options on the Nasdaq-100®, which would potentially provide upside equity participation when the Nasdaq-100® appreciates.

Call options written by the Fund will typically have a strike price that is close to the current price of the reference asset, and if call options are purchased by the Fund they will typically have a strike price that is higher than the current price of the Reference Index asset.

(当ファンドのオプション戦略は通常、保有株式の時価の最大100%についてNasdaq-100指数のコール・オプションを売却することからなる。…当ファンドは、そのプレミアムの一部を用いてNasdaq-100のアウト・オブ・ザ・マネーのコール・オプションを買い建てることがあり、これによりNasdaq-100が上昇した際の値上がり参加が得られる可能性がある。/当ファンドが売却するコール・オプションの権利行使価格は通常、原資産の現在値に近い水準であり、当ファンドが買い建てるコール・オプションの権利行使価格は通常、参照指数の現在値より高い水準である。)

整理します。

  • QQQIが売るコールは、権利行使価格が「現在値に近い水準」=ATM近辺
  • OTMなのは「買う」方のコール
  • したがって上昇追従性が生まれるのは「OTMを売るから」ではなく、受け取ったプレミアムの一部でOTMコールを買い建てるから(コールスプレッドに近い構造)

SPYIの目論見書にも同趣旨の文言があります(語順が一部異なります)。

6-3. JEPQ側は、そもそも比較できません

では、JEPQのELN内で売られるコールの権利行使価格はどこにあるのか。

JPMorganの目論見書には、この記載がありません。ELNについて書かれているのは「カバードコール戦略を用いるよう組成されている」「相場環境と機会をよりよく捉えるため定期的にリセットされる」という記述までで、権利行使価格の水準(OTMか、ATMか、何%OTMか)には触れていません。

GPIQ/GPIXの目論見書にも strike/out-of-the-money という語自体が出てきません。代わりに調整するのは売る量です。

The Fund expects that, under normal circumstances, the overwrite level…will be between 25% and 75% of the value of the equity investments in the Fund’s portfolio.

(通常の状況下では、オーバーライト水準…はポートフォリオ内の株式投資の時価の25%〜75%となることを見込む)

実際の2026年7月の平均カバレッジ比率はGPIQが25.06%、直近12か月平均で34.06%。GPIXは7月30.55%、12か月平均32.67%です。3社が3通りの方法で上値を売っており、目論見書のレベルで直接比較できるのは「何をどれだけ売るか」であって「どこで売るか」ではありません。

6-4. だから、上値追従は実績で見るしかありません

基準日を2026年6月30日に揃えて、同じベンチマークを持つファンドを並べます。

ナスダック100系 1年(NAV) 指数との差
Nasdaq-100 Index 34.38% ―
GPIQ 32.32% ▲2.06pt
QQQI 25.99% ▲8.39pt
JEPQ 25.75% ▲8.63pt
Cboe Nasdaq-100 BuyWrite Monthly Index 23.07% ▲11.31pt
出典:NEOS公式ファンドページ(Data as of: 06/30/2026)、J.P. Morganファクトシート(Annualized Returns at 06/30/2026)、Goldman Sachs Premium Income ETFs Monthly Fund Update(GPIQ Standardized Total Returns as of June 30, 2026)
S&P 500系 1年(NAV) 指数との差
S&P 500 Index 22.32% ―
GPIX 21.49% ▲0.83pt
SPYI 19.02% ▲3.30pt
JEPI 7.77% ▲14.55pt
出典:同上。JEPI・SPYI・GPIXはいずれもS&P 500 Indexをベンチマークまたは比較対象としています

QQQIとJEPQは、この1年ほぼ同着でした。25.99%対25.75%。差は0.24ポイント。「QQQIの構造の方が上昇に追従できる」という説明は、少なくともこの期間の実績には現れていません。QQQIの経費率0.68%はJEPQの0.35%のほぼ2倍ですから、コスト差を考えると事情はもう少し複雑です。

ただし、この結論は基準日を1か月動かすと反転します。2026年7月31日基準では、1年リターン(NAV)はQQQI 16.01%、JEPQ 17.71%で、JEPQが1.70ポイント上回ります。1年という窓は、この差を論じるには短すぎます。上の表で06/30基準を選んだのは、それがNEOS・JPMorgan・Goldman Sachsの3社すべてが「標準化リターン」として掲げている直近四半期末で、器を揃えられる唯一の日付だからです。

S&P 500系については、同じベンチマークのGPIXが▲0.83pt、SPYIが▲3.30ptに対して、JEPIは▲14.55pt。この差はカバードコールという共通の仕組みだけでは説明がつきません。ただし2-5で書いたとおり、要因を分解するために必要なデータ(各ファンドが売っているコールの想定元本と権利行使価格)は、JPMorganについては開示されていません。「JEPIが劣後している主因はこれだ」と断定できる一次情報はありません。

7. JEPQと、無印のQQQは何が違うのか

7-1. 1年で並べると、8.63ポイント差がついています

「jepq qqq 比較」という検索が一定数あります。ここまでの数字で答えが出るので、まとめておきます。

無印のQQQ(Invesco QQQ Trust Series 1)はNasdaq-100そのものに連動するETFです。したがって、6-4の表の「Nasdaq-100 Index 34.38%」がおおよそQQQの成績にあたります(実際には経費率0.20%と追随誤差の分だけ下振れします)。

JEPQ QQQ
買っているもの Nasdaq-100に近い株式ポートフォリオ
+ コールの売り(ELN経由)
Nasdaq-100そのもの
経費率 0.35% 0.20%
1年リターン(2026/6/30) 25.75% 指数は34.38%
分配 毎月 四半期
NISA成長投資枠 対象外 〇
出典:J.P. Morganファクトシート(2026年7月31日)、SBI証券「海外ETF取扱銘柄一覧」(2026年8月26日取得)。QQQのリターンは指数のもので、ETF自体の実績ではありません

7-2. 差は「上値を売ったかどうか」だけです

JEPQは、Nasdaq-100に似た株式を持ちながら、その上値の一部をオプションとして売り、代金を毎月配っています。QQQは何も売らず、値上がりをそのまま持ち続けます。

この構造から言えることは2つです。

  • 上昇相場では、JEPQはQQQに負けます。売った上値の分だけ。2023〜2025年の暦年リターンは、JEPQ 36.28/24.82/15.19% に対して Nasdaq-100 が 55.13/25.88/21.02%。3年とも指数が上回りました
  • 下落相場では、JEPQの方が傷が浅くなるはずです。ただしJEPQには下落相場の実績がありません。設定が2022年5月3日なので、2022年の暦年リターンは公表されていません(JEPIの2022年は▲3.54%対S&P 500 ▲18.11%でした)

そして制度面の差が効きます。QQQはNISA成長投資枠で買え、JEPQは買えない。日本の投資家にとって、この差は経費率0.15ポイントの差より大きいかもしれません。

8. 「デメリット」「やめとけ」と言われる点を、一次資料で並べる

8-1. 目論見書と公表資料から確認できる不利な点

ここまでに出てきたものを整理します。すべて出典のあるものだけです。

論点 確認できる事実 出典
上昇相場で指数に負ける 運用会社自身が目論見書に「特に上昇相場においてベンチマークをアンダーパフォームする可能性がある」と記載。実績でも1年で8.63pt(JEPQ)、14.55pt(JEPI)の劣後 目論見書 Strategy Risk、ファクトシート
上値が構造的に制限される 6本すべての目論見書に、権利行使価格を超える上昇分の放棄が明記 各社目論見書 Principal Risks
分配は保証されない 「分配が常に支払われること、または比較的安定した水準で支払われることを保証するものではない」 JPM目論見書
分配額は上下する JEPIは2024年6月期に前期比約31%減(6.04→4.16ドル) Form N-CSR Financial Highlights
NISAで買えない 調べた8本すべてNISA成長投資枠の欄が空欄 SBI証券 海外ETF取扱銘柄一覧
外国税額控除に確定申告が要る 「総合課税または申告分離課税を選択して、確定申告をした場合」に限られる 国税庁No.1240、SBI証券
ROCの日本側の扱いが不明 証券会社・国税庁のいずれにも記載が見つからない 本記事5-3
ELNのカウンターパーティ・リスク 「ELNは発行体の無担保債務であり、公開市場で上場・取引されない場合がある」 JPM Form N-CSR 会計方針
分配が運用成果を上回ることがある JEPI・JEPQとも2025年6月期は分配が運用による純資産増加を上回った Form N-CSR
為替リスク 米国ETFは米ドル建て。国内投信・東証ETFも為替ヘッジなし 各交付目論見書

逆に、一次資料では確認できなかった「デメリット」も挙げておきます。「NEOSは小規模だから償還リスクが高い」という説明を見かけますが、QQQIの純資産は140億8,873万ドル、SPYIは116億1,323万ドル(いずれも2026年8月24日基準)で、GPIQの51億3,467万ドル(2026年7月31日基準)より大きい。規模を根拠にした比較は、数字を見ると成立しません。

8-2. 「配当金生活」を考えるときに確認できる事実

この記事は個別の資産設計を扱いません。ただし計算の前提として確認できる事実だけは並べておきます。

  1. 分配額は固定ではありません。JEPQの1株あたり分配金は会計年度ベースで5.64→4.86→6.11ドル。1年で約14%減った期があります。「今の分配率×投資額」で計算した金額が毎年続く前提は置けません
  2. 分配率とトータルリターンは別物です。JEPIの12か月ローリング配当利回りは8.05%ですが、同時期のトータルリターン(1年・NAV)は7.77%。分配した分だけ基準価額が減る局面があるということです(2つの指標は算出方法が違うため厳密な引き算はできませんが、桁として近い)
  3. 米国で10%、日本で20.315%が引かれます。NISAが使えないので、この課税は避けられません。外国税額控除を使うには確定申告が必要です
  4. 為替の影響を受けます。受け取る分配金は米ドル建てです
  5. 米ドル建てのまま数えるか、円に換算して数えるかで話が変わります。この記事はどちらも計算しません

日本の投資信託には、この論点を制度として整理した表現があります。楽天投信投資顧問の交付目論見書から引きます。

分配金は計算期間中に発生した収益を超えて支払われる場合があります。その場合、当期決算日の基準価額は前期決算日と比べて下落することになります。また、分配金の水準は、必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を示すものではありません。

「分配金の水準は、必ずしもファンドの収益率を示すものではない」。SECのブレティンが英語で書いていることと、まったく同じ内容が日本の交付目論見書にも書かれています。

9. 日本から買うときの「器」は3種類あります

9-1. 米国ETFをそのまま買う

SBI証券の一覧では、JEPI・JEPQ・QQQI・SPYI・GPIQのいずれも取扱いがあります(GPIXは同一覧に掲載なし)。ただし5-4で見たとおりすべてNISA成長投資枠の対象外で、課税口座のみです。

9-2. 投資信託として買う(楽天・JEPQ/楽天・JEPI)

2025年以降、JEPQ・JEPIそのものに投資する国内投信が設定されています。

楽天・JEPQ 楽天・JEPI
正式名称 楽天・米国成長株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型) 楽天・米国大型株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)
設定日 2025年8月14日 2026年5月11日
信託期間 2035年8月14日まで 2036年4月14日まで
信託報酬(ベビー) 年0.308%(税抜0.28%)
投資対象ETFの報酬 年0.35%程度
実質的な運用管理費用 年0.658%程度(税込)
投資の仕組み マザーファンド経由でJEPQを99.3%組入(2026年7月末) マザーファンド経由でJEPIに投資
為替ヘッジ なし
純資産総額 299.91億円 27.38億円
分配 年12回。設定来合計915円
(1万口・税引前)
年12回。設定来合計65円
NISA 交付目論見書に「当ファンドは、NISAの対象ではありません。」と明記
出典:楽天投信投資顧問 交付目論見書および月次レポート(純資産総額・分配実績は2026年7月31日基準)

実質0.658%は、本家JEPQの0.35%のほぼ2倍です。ETFの報酬に、国内投信の報酬が上乗せされる構造だからです。加えて信託期間が10年で区切られています(本家の米国ETFには満期がありません)。

交付目論見書には、8-2で引いた「収益を超えて支払われる場合があります」に続けて、次の記載があります。

投資者のファンドの購入価額によっては、分配金の一部または全部が、実質的には元本の一部払戻しに相当する場合があります。

日本の投信では、この場合の分配金を「元本払戻金(特別分配金)」として区分し、非課税として扱います。米国ETFのROCについては5-3で見たとおり同等の整理が確認できないので、器が変わると論点の見え方も変わります。

なお、JEPIに投資する投信としては先行商品もあります。SBI岡三アセットマネジメントの「米国株カバードコール戦略ファンド/JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF」(2023年7月5日設定、実質信託報酬 年率0.6998%程度)ですが、設定来の分配金は0円です(純資産総額0.7億円、いずれも2025年8月29日基準の月次運用レポート。他の数字より基準日が古い点にご注意ください)。「JEPIに投資する投信=毎月分配」ではありません。

9-3. 東証上場のETFを買う

先に事実を書いておきます。東証には「JEPQそのものに投資する上場ETF」は存在しません。JPXの東証上場銘柄一覧(2026年7月31日基準)で、カバードコール型・プレミアムインカム型に該当するのは7銘柄です。

コード 銘柄名 実質的な投資対象 信託報酬(税込) NISA成長投資枠
2865 グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF 米国籍ETF「QYLD」 0.6275% 対象外
563A グローバルX NASDAQ100・デイリー・カバード・コール ETF 韓国籍ETF「TIGER US NASDAQ100 Target Daily Covered Call」 0.2775%程度 確認できず
2868 グローバルX S&P500・カバード・コール ETF 米国籍ETF「XYLD」 0.6385% 対象外
452A iシェアーズ S&P 500 プレミアムインカム ETF ISHARES S&P 500 BUYWRITE ETF 0.495% 対象外
2858 グローバルX 日経225 カバード・コール ETF(プレミアム再投資型) ― ― ―
453A iシェアーズ 米国債20年超 プレミアムインカム ETF ― ― ―
576A グローバルX チャイナテック・カバード・コール ETF ― ― ―
出典:JPX「東証上場銘柄一覧」(2026年7月31日基準)、JPX ETF銘柄概要(2865・2868・452Aは2026年2月27日現在、563Aは上場前の2026年4月3日現在でNISA欄なし)、Global X Japan公式ファンドページ

権利行使価格の水準が公表されているのは、この中では452Aだけです。対象指標が「Cboe S&P 500 エンハンスト 1% OTM バイライト NTR 指数」で、指数名に「1% OTM」と入っています。6-3で見たとおり、米国の3社はいずれもこの水準を目論見書で開示していません。

東証ETFには一点、米国ETFの直接保有にはない仕組みがあります。二重課税調整制度です。2865・563Aは毎月「二重課税調整必要情報」を公表しています。563Aの公式ページの記載を引きます。

当ファンドは、韓国の証券取引所に上場するETF…を通じて、米国株式及びこれに関連するデリバティブ商品に投資を行います。このため、当ファンドでは投資対象ETFの投資先における課税及び投資対象ETFからの分配金における課税の影響を受けます。なお、外国税額控除(二重課税調整)が適用された場合には、当該税負担の一部が調整されます。また、当ファンドの基準価額は課税後の分配金に基づき算出されるため、当該税負担の差異が、課税前ベースで算出される対象指数との比較において、パフォーマンスを押し下げる要因となります。

9-4. 3つの器を並べる

米国ETF直接 国内投信 東証ETF
コスト 0.29〜0.68%
(GPIQの0.29%は2027年4月30日までの免除後料率。グロスは0.35%)
実質0.658%程度
(二重に乗る)
0.2775〜0.6385%程度
(二重に乗る)
米国源泉10% 引かれる ファンド内で負担 ファンド内で負担
外国税額控除 確定申告で可能 分配時調整の対象 二重課税調整情報を毎月公表
NISA 対象外 対象外(明記) 2865・2868・452Aは対象外。563Aは確認できず
信託期間 無期限 楽天の2本は10年で区切り ―
JEPQそのものを持てるか 持てる 持てる(楽天・JEPQ) 持てない

10. 2026年8月に起きたこと ── ゴールドマンがNEOSを買収

この記事を書いている2週間前の出来事です。2026年8月12日、ゴールドマン・サックスがNEOS Investments(QQQI・SPYIの運用会社)の買収に合意したと発表しました。

  • NEOSの運用資産:19本のオプション・インカムETFで300億ドル(2026年6月30日現在)
  • 取引対価:最大22億5,000万ドルの現金および株式(一定の業績・在籍要件の達成が条件)
  • クロージング見込み:2027年第1四半期(規制当局の承認等が条件)
  • NEOSのチームは創業者を含め全員がGoldman Sachs Asset Managementに参加予定
  • GSAMは同時にInnovator Capital Managementも買収しており、合算のETF運用資産は1,300億ドル超。MorningstarによればアクティブETF運用会社として世界8位になる見込み(2026年6月30日時点)

つまりQQQI/SPYIと、GPIQ/GPIXが、同じ運用グループの商品になります。この2組は設計思想が違います(NEOSは指数オプションを直接売り、GSは指数連動ETFにオーバーライトする)。統合後にどちらの設計が残るのか、あるいは両方残るのかは、現時点では公表されていません。

NEOS ETF TrustがSECに提出したDEFA14A(2026年8月19日)にも同旨の記載があります。ファンドの運用会社が変わるということは、投資顧問契約の変更を伴います。QQQI・SPYIを保有している、あるいは検討している場合、今後の運用会社からの通知は追っておくべき情報です。

11. まとめ ── 確認の手順と、確認できなかったこと

11-1. 数字を見る順番

この記事で扱った内容を、確認の順番として並べ直します。これは特定の銘柄を推奨するものではありません。数字の読み方の手順です。

  1. 「利回り」の定義名を確認する。30日SEC利回りなのか、分配率なのか、12か月ローリング配当利回りなのか。定義名のない利回りは比較に使えません
  2. その数字の基準日を確認する。基準日が違う数字を並べても意味がありません
  3. 30日SEC利回りを、横並びの比較には使わない。オプションをELNに包んでいるかどうかで数字が動きます(3-3)
  4. 監査済み財務諸表で、分配総額と「運用による純資産の増加」を比べる。ROC比率よりこちらの方が「稼いだ以上に配っているか」を直接示します
  5. トータルリターンをベンチマークと並べる。SECのブレティンが「より信頼できる指標」として挙げているのがこれです。基準日は必ず揃える
  6. 目論見書の主要なリスクを読む。上値制限は全6本に明記されています
  7. 日本側の税制と口座区分を確認する。NISAでは買えず、外国税額控除には確定申告が要ります

11-2. この記事で確認できなかったこと(再掲)

項目 確認できなかった理由
米国でROCとされた分配の、日本側の税務上の扱い 証券会社3社の税制説明・FAQ・特定口座注意事項、国税庁のタックスアンサーと通達のいずれにも、米国ETFのROCに触れた記載がない。国税庁No.1240は「外国法人からの資本の払戻し」という事象自体を想定しているが、米国RICのROCが所得税法25条1項4号に該当するかを明示した資料がない
特定口座内で米国ETFのROCに応じた取得価額の減額処理が行われているか SBI証券の「外国株式特定口座でのお取引のご注意事項」に該当する記載がない
Form 1099-DIV/Form 8937が日本の投資家に交付されるか 各社の交付書類の説明が日本の様式のみ
W-8BENの提出により米国側10%が適用されるという説明の根拠 主要ネット証券の事実欄はいずれも「日米租税条約に基づき10%」とだけ記載し、W-8BENの個別提出に言及していない。SBI証券はQI制度(適格仲介人制度)に基づく取扱いであることを明記
JEPQのELN内で売られるコールの権利行使価格の水準 JPMorganの目論見書に記載がない。GPIQ/GPIXの目論見書にも strike / out-of-the-money の語がない
東証563AのNISA成長投資枠該当可否 JPXの銘柄概要が上場前版でNISA欄そのものがない
JEPI/JEPQの暦年ベースの1株あたり分配金合計 公表されているのは6月30日終了の会計年度ベースのみ。分配履歴ページはJavaScript描画で取得できず
JEPIとJEPQのベータの直接比較 測定期間が異なる(JEPIは1年、JEPQは設定来)。同一期間の値が公表されていない。加えて標準偏差の測定期間はファクトシート内で「1年」と「36か月」の記載が一致していない
JEPIがS&P 500に劣後している主因 低ボラティリティ銘柄選定、セクター上限17.5%、ELNの実効デルタ──候補は3つあるが、要因分解に必要なデータが開示されていない

「確認できず」が9項目。この記事の主題を考えると多すぎるように見えるかもしれませんが、これは調べ方が足りないのではなく、公表されている情報の側に穴があるということです。特に1つ目──ROCの日本側の扱い──は、QQQI・SPYI・GPIQを「税制上有利」と紹介する記事のほぼすべてが素通りしている論点です。

米国の投資家にとって、ROCは課税繰延です。日本の投資家にとってどうなのかは、証券会社も国税庁も、公表資料の中では何も言っていません。

11-3. 関連する記事


【免責および利益相反の開示】
本記事は、運用会社および公的機関が公表している資料に基づく情報の整理であり、特定の金融商品の取得を勧誘・推奨するものではありません。筆者は金融商品取引業者ではなく、投資助言・代理業の登録も受けていません。本記事は無償で誰でも閲覧できる形で公開しており、特定の方に対して個別の投資判断に関する助言を行うものではありません。
筆者は本記事で取り上げた6本のETFおよび関連する投資信託について、運用会社・販売会社から報酬その他の便宜を受けていません。本記事内のリンクはすべて当サイト内の記事および一次資料へのものです。当サイトには筆者自身の商品を案内するウィジェットが表示されますが、本記事で扱った金融商品とは関係がありません。
記載した数値はすべて出典と基準日を明記していますが、公表後に変更される場合があります。実際の投資判断にあたっては、必ずご自身で最新の目論見書・ファクトシート・法定開示書類をご確認ください。税務上の取扱いは個々の状況により異なります。具体的な取扱いについては、口座を開設している金融機関、および税務署または税理士にご確認ください。
過去の運用実績は将来の成果を保証するものではありません。外国株式・外国ETFへの投資は、価格変動リスク、為替変動リスク、信用リスク、流動性リスク等により、投資元本を割り込むことがあります。

【主な出典】
J.P. Morgan Asset Management「JPMorgan Equity Premium Income ETF Fact Sheet」「JPMorgan Nasdaq Equity Premium Income ETF Fact Sheet」(2026年7月31日)/同「Widen your search for income — JEPI and JEPQ」(Data as of 3/31/26)/J.P. Morgan Exchange-Traded Fund Trust, Form 485BPOS(2025年11月1日付目論見書)、Form N-CSR(2025年9月2日提出)、Form N-CSRS(2026年3月2日提出)/NEOS Investments「QQQI」「SPYI」ファンドページ、Prospectus(2026年5月1日)、Fact Sheet、19a-1 Notice、Form 8937/NEOS ETF Trust, Form N-CSR(2026年3月6日提出)、Form DEFA14A(2026年8月19日)/Goldman Sachs Asset Management「Goldman Sachs Premium Income ETFs Monthly Fund Update」(2026年7月)、「Nasdaq-100 Premium Income ETF Fact Card」(As of July 31, 2026)、GPIQ/GPIX Summary Prospectus(2026年4月30日)/Goldman Sachs ETF Trust, Form N-CSR(2026年3月4日提出)/Goldman Sachs「Goldman Sachs Announces Agreement to Acquire NEOS Investments」(2026年8月12日)/U.S. Securities and Exchange Commission, Office of Investor Education and Assistance「Fund Distributions – Investor Bulletin」(2026年8月19日)/財務省「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約」統合条文/国税庁タックスアンサーNo.1240「居住者に係る外国税額控除」(令和7年4月1日現在法令等)/e-Gov法令検索「所得税法」/SBI証券「海外ETF取扱銘柄一覧」「NISAお取引ガイド 外国株式」「外国税額控除について」/楽天証券「商品別税制詳細」/マネックス証券「米国株・米国ETFの配当金・分配金の税金について」/楽天投信投資顧問「楽天・米国成長株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)」「楽天・米国大型株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)」交付目論見書・月次レポート/SBI岡三アセットマネジメント「米国株カバードコール戦略ファンド」月次運用レポート/日本取引所グループ「東証上場銘柄一覧」(2026年7月31日)、ETF銘柄概要/Global X Japan 各ファンドページ

最終更新:2026年8月26日

関連記事:投資

 

── 無料メール講座(全6章・14通)──
真面目に働いても給料が上がらないのは、
あなたの能力ではなく
買い手が一社しかいないからです。
売り手が多数いて、買い手が一者しかいない市場では、
価格は買い手の内部規則で決まります。
転職しても、買い手が別の一社に変わるだけ。
構造は変わりません。
必要なのは努力の量でも我慢でもなく、
会社以外に
「自分の判断にお金を払う相手」
を一つ持つこと。
月3万円で構いません。
それだけで、組織との距離の取り方が変わります。
動かない録画機器を1,000円以下で仕入れ、
中古ドライブ(部品代2,000円)に交換。
ついでに容量を増やして15,000円で販売。
── 20年の現場から、実例の一部
この無料講座で扱う内容
  • 壊れた商品のどこに価格差が眠るのか
    「歪みの4類型」
  • 手数料・送料・作業時間まで含めた
    「1件の利益計算式」
  • 絶対に手を出してはいけない
    「除外リスト7項目」
  • 6日目には、元手ゼロで
    今週できる実践ワーク(約70分)
※手を動かさずに稼ぐ方法をお探しの方には向きません。
そのことも講座内で明記しています。
20年
現場での実践
全14通・2週間。
1通3〜5分で、通勤中にも読み切れる分量です。
まずは14通の無料講座で、
「第二の買い手」という考え方を確認してください。
登録30秒・無料・いつでも解除できます


「第二の買い手」を作る14通を無料で読む →

※後半に有料商品のご案内があります。
第1通の冒頭で明記します。

にほんブログ村の「せどり」ランキングに参加しています

にほんブログ村 小遣いブログ せどりへ PVアクセスランキング にほんブログ村
資産運用

コメント