ANBERNICはどれを買う?中華互換機の選び方と、買って1か月で手放した私が買う前に確かめてほしいこと(計算機つき)

ANBERNICのおすすめは?RG35XXも解説、買って後悔しない選び方 修理転売・リペア

「anbernic」「anbernic おすすめ」「rg35xx」で調べて来られた方に、先に結論を書きます。

ANBERNICの互換機は、遊びたいソフトがはっきりしていて、本当に遊ぶ時間がある人なら、元の機種に合わせて選べば足ります。GB・GBAなら3.4〜3.5インチの小型機、DSなら2画面の機種です。ただ、私はRG35XX系を買って「1か月以内で手放した」一人です。理由は「今となってはレトロゲームは楽しいと思えないからです。現代水準のゲームにゲーミングPCを買って慣れてしまった」でした。手放したときは、フリマ・ヤフオクで買値の半分以上で売れました。ヤフオクの落札の真ん中の値は、ANBERNIC日本公式サイトの値段の7〜9割で、手数料10%を引くと、本体だけで値段の2〜3割強が戻らない計算です(送料や吸い出し機は別)。ソフトは自分で用意します。手元のカートリッジを吸い出す場合も、方法によっては私的使用の例外に当たり、違法にアップロードされたゲームと知りながら落とすのは原則として違法です。DSのソフトは、タッチやマイク、通信を使う作品が動くかを、この記事では確かめていません。Wi-FiやBluetoothを使うなら、技適も確かめてください。正味の費用と1時間あたりの費用を出す計算機を、10章に付けました。

知りたいこと 答え 章
ANBERNICはどこの会社か 日本公式サイトの事業者は香港の会社(HK YANGLIMING ELECTRONIC TECH CO., LIMITED)で、商品は中国から発送。メーカーのサイトは2017年からとしている 2章
買って後悔しないか 私は1か月以内で手放した。売れば買値の半分以上(私の例)、ヤフオクの真ん中の値は公式の値段の7〜9割。手数料を引くと本体だけで2〜3割強が戻らない 3章
買っていいのはどんな人か 手元にソフトがたくさんある人、実機が壊れた・画面が暗い人、パソコンの操作が苦でない人、本当に遊ぶ時間がある人、遊んできたソフトを子どもや孫に引き継ぎたい人(私の考え) 4章
どれを買えばいいか 元の機種で候補を選び、遊びたいソフトが動くかを確かめる。GB・GBAは折りたたみのRG SP(10,999円、720×480)、横長のRG 34XX(9,699円、720×480)、RG35XX系(7,899〜9,499円)、RG 35(6,299円)、DSはRG DS(15,599円、2画面) 5章
3DSは遊べるか 日本公式サイトはRG Slide(22,999円)やRG 557(45,999円)などAndroidの機種で「3DS」に対応と書くが、画面は1つ。2画面なら他社のAYANEO Pocket DS(88,500円〜)など。私は3DSの中古本体を勧める 5章
ゲームは入っているか 入れるのは自分。自分のカートリッジでも、吸い出し方によっては私的使用の例外に当たる。違法にアップロードされたものと知りながらのダウンロードは原則として違法 6章・7章
技適は ANBERNIC日本公式サイトの商品説明に技適の記載は見つからなかった。技適のないWi-Fi・Bluetooth機器の使用は電波法違反になる恐れ(総務省) 8章

1. 先に、立場を書きます

私は中古品の売買を20年近く続けている古物商です。ゲーム機は、ゲームボーイアドバンスからPSP、DS、3DS、据え置き機まで、自分の手で直してきました(ゲーム機修理を自分でやる範囲と勉強法)。GBAの液晶をIPS化した話はGBAのIPS液晶化の記事に書きました。その記事で、遊びたいだけなら互換機に移すほうが良いと書いたので、互換機の選び方をこの記事にまとめます。この記事のために、私は次のように答えました。選択肢から選んだ答えは、選択肢の説明もカッコで添えます。

互換機を持って使っているか 「買ったけれども手放した。いうて使わなかった」
買った機種 「ANBERNIC RG35XX系」(RG35XX・Plus・H・SPなど)、「Miyoo(Miniなど)」「Retroid Pocket」
RG35XX系を手放すまで 「1か月以内で手放した」(すぐに使わなくなった)
使わなくなった理由 「今となってはレトロゲームは楽しいと思えないからです。現代水準のゲームにゲーミングPCを買って慣れてしまった」
手放し方 「フリマ・ヤフオクで半分以上」(買値の半分以上で売れた)
遊んだソフトの元の機種 「GBA・ゲームボーイ」「DS」「据え置き機」(ファミコン・スーパーファミコン・PS1など)
カートリッジの吸い出し 「市販の吸い出し機」。使ったのは「海外製(GBxCartなど)」
互換機を買っていい人 「手元にソフトがたくさんある人」「実機が壊れた・画面が暗い人」「パソコンの操作が苦でない人」「本当に遊ぶ時間がある人」。作業中に足した考え:「自分が遊んでたゲーム資産を子供や孫に引き継ぎたい人にも適していると思う」
GBAの形(横長か折りたたみか)について 「GBAの需要は確かにSPが上だった。アンバーニックのサイトでもSP型が売れ筋として紹介されていてGBA型はトップにいない。仮説だがスマホが折りたたみにシフトする中このような形式が世の中的にもFITすると捉えられるようになったのかもしれない。」
吸い出し機の代わり(作業中に足した考え) 「吸い出し機はレトロフリークでも代用できるので持ってる人はそれが資産として使える。」「SDカードに保存できるはずで、それはデータとして他の互換機でも使える形式になるはず。」「持ってる人がPCや他の互換機で使っているのを見たので出来るはずだと思っていた。復号化をして使いまわしていると思われる」
3DSについて(作業中に足した考え) 「アンバーニックで行けるのはDSの世界までだと思うんだけど実際には3DSの本体が高騰しているので3DSを遊びたい需要が確実にある。」「対応はしているかもしれないが快適に動かせるSOCパワーがない。3DSの2画面の体験を維持しながら快適性を手にするにはAYANEO Flip DSが必要。しかしこれはバカ高いので現状はリビルドした3DSを中古で買うか自分で修理するほうが理にかなっている。」「ayaneoはやりすぎだとしてスチームデックぐらいの予算感は必要になってくると思っている。」。互換機で3DSを動かした経験:「私が持っていた機種では動作が厳しかった」。3DSを遊びたい人に勧めるもの:「3DSの中古本体」

2. ANBERNICとは

ANBERNICは、昔のゲーム機のソフトを動かす携帯型のゲーム機(互換機、エミュレーター機)を作っている会社です。メーカーのサイトは、2017年から世界のパートナーや客と実績を積んできた、と書いています。日本公式サイト(jp.anbernic.com)の特定商取引法に基づく表示では、事業者は香港の「HK YANGLIMING ELECTRONIC TECH CO., LIMITED」で、商品は中国から発送し、日本国内は佐川急便かヤマト運輸で届く、としています。注文の処理に通常2〜4営業日、発送後に5〜10日かかる、とも書いています。価格は税込です。

互換機は、任天堂やソニーが作った物ではありません。ソフトも入っていない前提で、遊ぶソフトは自分で用意します(6章)。

3. 私は1か月以内で手放した

私はRG35XX系を買い、「1か月以内で手放した」です。ほかにMiyooとRetroid Pocketも買いました。私の理由は「今となってはレトロゲームは楽しいと思えないからです。現代水準のゲームにゲーミングPCを買って慣れてしまった」で、これは私の場合の理由です。子どもと昔のゲームを遊びたい人のように、目的がはっきりしている人には当てはまらないかもしれません。

手放したときは、フリマ・ヤフオクで買値の半分以上で売れました。ヤフオクの落札(7月12日〜10月12日)を調べると、真ん中の値はANBERNIC日本公式サイトの値段の7〜9割でした。

機種 日本公式サイトの値段(税込) ヤフオクの落札の真ん中の値 割合
RG35XX H 9,499円 7,250円(16件) 76%
RG35XXSP 9,499円 7,000円(12件) 74%
RG 34XX 9,699円 7,900円(5件) 81%
RG 34XXSP 10,999円 9,500円(12件) 86%
RG40XX H 11,199円 8,200円(12件) 73%
RG DS 15,599円 13,500円(37件) 87%
RG 476H 26,299円 22,450円(8件) 85%
RG 557 45,999円 36,000円(7件) 78%

ヤフオクの数字は、「anbernic」「rg35xx」「rg34xx」「rg ds anbernic」で落札済みを調べて重複を除き、タイトルで機種を分けた値です(ケース・フィルムなどの付属品、ジャンク、まとめ売りは外しました)。件数が少ない機種もあり、新品・中古が混ざっています。売れ残った出品は入っていないので、真ん中の値は自分の1台がその値段で売れる保証ではありません。手数料10%を引くと、手取りは公式の値段の6〜8割で、本体だけで2〜3割強が戻らない計算です(RG35XX Hなら9,499円に対して手取り6,525円、差は2,974円)。送料や吸い出し機の分は、これとは別にかかります。

4. 互換機を買っていい人

私の答えでは、互換機を買っていいのは次のような人です。

  • 手元にソフトがたくさんある人(カートリッジを持ち歩かずに済む)
  • 実機が壊れた、画面が暗い人(実機の代わりにする)
  • パソコンの操作が苦でない人(吸い出し・転送・設定ができる)
  • 本当に遊ぶ時間がある人(買うだけで終わらない)
  • 遊んできたソフトを、子どもや孫に引き継ぎたい人

反対に、私のように、いまは新しいゲームで遊んでいる人は、買う前に、昔のソフトをこの先も遊ぶかを考えてください。任天堂のソフトなら、公式のサービスで遊べるタイトルもあります(9章)。

買う前に、次の順で確かめると、買ってから困ることが減ります。

  1. 遊びたいタイトルを書き出す。DSなら、タッチ・マイク・通信(対戦)を使う作品か
  2. そのタイトルが、公式のサービスや移植で遊べるか(9章)。実機が手元にあって動くなら、実機で遊ぶ手もある
  3. 互換機で動くか。この記事では機種ごとの動作は確かめていないので、メーカーの説明や、そのタイトルで遊んだ人の情報で確かめる
  4. ソフトをどう用意するか。GBxCartはGB・GBC・GBAのカートリッジ用で、DSのカードには別の機器が要る(7章)。パソコンも要る
  5. Wi-Fi・Bluetoothを使うなら技適を確かめる(8章)

5. 機種の選び方

機種の候補は、遊びたいソフトの元の機種で選びます。下の表は、メーカーのサイトの仕様と、日本公式サイトの値段(2026年10月12日)から選んだ候補で、私が動作を確かめて勧める機種ではありません。どのソフトがどの機種で快適に動くかは、この記事では確かめていません。

元の機種 候補の形 機種の例(値段、画面、OS)
ゲームボーイ・ゲームボーイアドバンス 3.4〜3.5インチの小型機 RG SP(10,999円、折りたたみ、3.4インチ720×480、Linux)、RG 34XX(9,699円、横長、3.4インチ720×480、Linux)、RG 34XXSP(10,999円、720×480)、RG35XXSP(9,499円、3.5インチ640×480、Linux)、RG 35(6,299円、3.5インチ640×480。Wi-Fiは外付けのモジュール)。RG35XX Plus(7,899円)・H(9,499円)もある
DS 2画面の機種 RG DS(15,599円、4インチの画面が上下に2枚、各640×480、タッチ・静電容量式のペン対応、Android 14/Linux、メモリ3GB)、RG DS Plus(15,399円、4.3インチ×2枚、1024×768、下の画面がタッチ・ペン対応、Linux、メモリ1GB、ペン付属)
ファミコン・スーパーファミコン・PS1など 小型機でも、画面の大きい機種でも RG40XX H(11,199円、4インチ640×480、Linux)など。据え置き機のソフトは、元の機種ごとに吸い出しの方法が違う
3DS Androidの上位機種(画面は1つ)。2画面なら他社 RG Slide(22,999円、4.7インチ1280×960、Android 13)、RG 557(45,999円、5.48インチ1920×1080、Android 14)など、日本公式サイトが「3DS」に対応と書く機種。私は3DSの中古本体を勧める(この章の「3DSを遊びたいとき」)
もっと新しい機種のソフトも Androidの上位機種 RG 476H(26,299円、4.7インチ1280×960、Android 13)、RG 557(45,999円、5.48インチ1920×1080、Android 14)

GBAの画面は240×160ドットです(任天堂の発表)。RG SPとRG 34XXの720×480は、縦横ともちょうど3倍で割り切れます。RG35XXSPやRG 35の640×480は、横が240の2.67倍で、割り切れません。GBAを主に遊ぶなら、この差も選ぶときの材料になります。どちらが見やすいかは、この記事では比べていません。

形は、横長(GBAの形)か、折りたたみ(GBA SPの形)かでも分かれます。日本公式サイトは、トップページで折りたたみの「RG SP」を「開くたび、あの喜びがよみがえる」と紹介し、「ホットセール」の一覧ではRGSPが4番目、横長のRG 34XXは14番目に並んでいました(2026年10月12日。並び順が売れた数の順かは書かれていません)。実機のGBAでも、ヤフオクで7月12日〜10月11日に落札されたIPS化済みの本体はSPが133件、無印が88件でした(GBAのIPS液晶化の記事の9章)。私の見方は「GBAの需要は確かにSPが上だった。アンバーニックのサイトでもSP型が売れ筋として紹介されていてGBA型はトップにいない。仮説だがスマホが折りたたみにシフトする中このような形式が世の中的にもFITすると捉えられるようになったのかもしれない。」です。

RG DSとRG DS Plusは値段が近いものの、OS(Androidが選べるか)、画面の解像度、メモリが違います。DSの作品のタッチ・マイク・通信がどこまで再現されるかは、どちらもこの記事では確かめていません。私が使ったのはRG35XX系、Miyoo、Retroid Pocketで、RG 34XXやRG DSは使っていません。

3DSを遊びたいとき

私は「アンバーニックで行けるのはDSの世界までだと思うんだけど実際には3DSの本体が高騰しているので3DSを遊びたい需要が確実にある。」と考えて、この節を足しました。3DSの修理の記事の5章で2026年10月11日に調べたヤフオクの落札の真ん中の値は、動作品で3DS LLが16,409円、New 3DS LLが24,873円でした。

ただ、ANBERNICの日本公式サイトでは、Androidを積んだ次の機種が、対応するゲームの一覧に「3DS」を入れていました(2026年10月12日)。

機種 値段 チップ 画面
RG Slide 22,999円 Unisoc T820 4.7インチ、1280×960
RG 406H 23,199円(売り切れ) Unisoc T820 4インチ、960×720
RG 477V/RG 477M 42,699円/43,499円 Dimensity 8300 4.7インチ(RG 477Mは1280×960)
RG 557 45,999円 Dimensity 8300 5.48インチ、1920×1080(有機EL)

どれも画面は1つです。2画面のRG DS・RG DS Plusは、一覧に3DSが入っていません。「対応」は動かせるゲームの形式の一覧で、どのソフトがどの速さで動くかは書かれていません。私は「対応はしているかもしれないが快適に動かせるSOCパワーがない」と考えていて、私が持っていた機種では3DSは「動作が厳しかった」です。ただ、チップは機種で違い(Unisoc T820とDimensity 8300など)、どの機種でどのソフトが快適に動くかは、この記事では確かめていません。

3DSと同じ2画面のまま遊べる機種は、ANBERNICの外になります。私は「3DSの2画面の体験を維持しながら快適性を手にするにはAYANEO Flip DSが必要。しかしこれはバカ高い」と考えていて、「ayaneoはやりすぎだとしてスチームデックぐらいの予算感は必要になってくると思っている」とも考えています。値段を並べると次のとおりです。

機種 値段 OS・チップ 画面
AYANEO Pocket DS(国内正規版) 88,500〜133,000円(税込。2025年9月17日の天空の発表) Android、Snapdragon G3x Gen 2 7インチ有機EL+5インチ液晶の2画面
AYANEO FLIP 1S DS(国内正規版) 168,000〜288,000円(税込。同じ日の天空の発表) Windows、Ryzen 7 8840U/Ryzen AI 9 HX 370 7インチ有機EL+4.5インチの2画面
AYN Thor 259米ドル〜(メーカーのサイトの予約の表示。日本への発送の記載はない) Android 13、Snapdragon 8 Gen 2(LiteはSnapdragon 865) 6インチ有機EL+3.92インチ有機ELの2画面
(比べる物)Steam Deck OLED 512GBが137,980円、1TBが167,980円(税込。国内の正規販売元KOMODOのストア、どちらも売り切れ、2026年10月12日) SteamOS、AMDのAPU 7.4インチの1画面

どの機種も、メーカーや販売元の説明に3DSの名前はありません(AYANEO Pocket DSの発表は、エミュレーションでも動作が安定すると書いています)。日本で正規に売られているかと技適は機種ごとに違うので、海外から買うなら8章も読んでください。

もう一つの壁は、ソフトのデータです。7章の吸い出し機のGBxCartが読めるのはゲームボーイ・カラー・アドバンスのカートリッジで、3DSのカートリッジは対象に入っていません(insideGadgetsのサイト)。この記事では、3DSのデータの取り出し方は扱いません。決まりの面では、文化庁は、アクセスコントロール機能を持つ保護技術(技術的利用制限手段)を権原なく回避する行為を、著作権者等の利益を不当に害しない場合を除いて著作権等を侵害する行為とみなす、と説明しています(2018年12月30日から)。データを取り出すときに保護を外すことになるなら、この点を先に確かめてください。ネットに上がっているデータを落として使うのは、6章のとおり別の問題です。

私は、3DSを遊びたい人には3DSの中古本体を勧めます。「現状はリビルドした3DSを中古で買うか自分で修理するほうが理にかなっている」と考えているからです。数字で比べると、動作品のNew 3DS LL(24,873円)は、2画面のAYANEO Pocket DSのいちばん安い構成(88,500円)の3分の1以下です。中古の相場と、壊れたときの出し先・自分で直す範囲は、3DSの修理の記事にまとめました。

6. ソフトの入れ方と、決まり

互換機で遊ぶソフトは、自分で入れます。私の考えは、手元のカートリッジを吸い出して入れる形です。ただ、自分で持っているカートリッジの複製でも、複製の方法や技術的保護手段の有無によって扱いが変わり、カートリッジを持っていることだけで、すべての複製が認められるわけではありません。決まりの面で、確かめておくことがあります。

  • 文化庁は、著作物は家庭内など私的使用のためなら複製できる(著作権法30条)としつつ、技術的保護手段の回避で可能になった複製を、その事実を知りながら行う場合は除く、と説明しています。個別の行為がどれに当たるかは、条文で確かめてください
  • 違法にアップロードされたものと知りながらダウンロードすることは、2021年1月1日から、コンピュータプログラムを含む著作物全般で違法になりました(文化庁)。軽微なもの、二次創作・パロディ、著作権者の利益を不当に害しない特別な事情がある場合などは除かれます。刑事罰の対象は、正規版が有償で提供されている物を反復・継続してダウンロードする場合に限られています
  • 吸い出したデータを人に渡したり売ったりするのは、私的使用の範囲(家庭内など)を超えます
  • メーカーの商品ページには、ゲームをダウンロードするソフトに対応とうたう機種もあります(RG 557)。何をダウンロードするかで、上の決まりに当たり得ます

「子どもや孫に引き継ぎたい」場合、文化庁の説明する私的使用は「家庭内で仕事以外の目的のため」で、家族で遊ぶことはこの範囲で考えることになります。ただ、家庭内であることだけで、すべての複製が認められるわけではありません。迷う場合は、条文と文化庁の説明を確かめてください。この記事は、プロテクトを外す方法や、吸い出し機の作り方は扱いません(ゲーム機修理の記事の7章と同じ線引きです)。

7. 吸い出し機

私が使ったのは「海外製(GBxCartなど)」です。GBxCart RWは、insideGadgetsの製品で、ゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンスのカートリッジのゲームのバックアップと、セーブデータのバックアップ・書き込みができる、と販売元は書いています。直接買う場合は33ドルと送料です。国内のAmazon.co.jpでは、GBA用の吸い出し機が5,800〜8,800円の例がありました。私は「ネックは吸い出し機だが自作すれば数千円で作れる」とも考えています(GBAの記事の答え)。

レトロフリーク(サイバーガジェットの互換機)について、サイバーガジェットの取扱説明書は、カートリッジのゲームをmicroSDにインストールできるとしたうえで、「インストールしたゲームは、インストール時に使用した本体でのみプレイできます」と書き、続けて「他の本体でインストールしたゲームをプレイすることはできません」としています。同じレトロフリークどうしでも移せない、ということです。インストールは使用許諾の契約条項に従うように、とも書いています。説明書には保存形式の説明はありませんが、レトロフリーク向けの非公式のファームウェアを作っている開発者や、使っている人のブログは、標準の機能で保存したデータは暗号化されていて、そのままではパソコンのエミュレーターなどでは使えない、と書いています。

私は「吸い出し機はレトロフリークでも代用できるので持ってる人はそれが資産として使える。」「SDカードに保存できるはずで、それはデータとして他の互換機でも使える形式になるはず。」と考えて、この部分を書き始めました。そう考えたのは「持ってる人がPCや他の互換機で使っているのを見たので出来るはずだと思っていた。復号化をして使いまわしていると思われる」からです。ただし、標準の機能で保存したデータを、そのままほかの互換機に移しても遊べません。非公式のファームウェアを本体に入れて、暗号化されていないデータを書き出す方法が個人のブログなどで紹介されていますが、説明書にはない使い方です。この記事では、その方法の名前と手順は扱いません。レトロフリークを持っている人は、互換機に移す前に、説明書と使用許諾を読んでください。10章の計算機の「吸い出し機を持っている人」の例は、GBxCartなどの吸い出し機を持っている人の例です。

8. Wi-Fi・Bluetoothと技適

いまのANBERNICの多くは、Wi-FiやBluetoothを持っています(RG 34XX、RG35XXSP、RG DS、RG40XX Hなど、メーカーの仕様)。総務省は、技適マークの付いていない無線LAN機器やBluetooth機器の使用は電波法違反になる恐れがある、としています。罰則は1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です。

ANBERNIC日本公式サイトの商品説明では、技適の記載は見つかりませんでした。記載が見つからないことは、技適を受けていないことと同じではありません。買う前に、商品の説明や本体の表示(画面表示の場合もある)で技適マークと番号を確かめ、総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」で、番号や型式を調べられます。確かめられなければ、日本ではWi-Fi・Bluetoothを使わないのが安全側です。オフラインでソフトを入れて遊ぶだけなら、無線を使わなくても済みます。

9. 公式に遊ぶ手もある

任天堂のソフトなら、Nintendo Switch Onlineの「Nintendo Classics」で遊べるタイトルがあります。任天堂のページには、ファミリーコンピュータ、ゲームボーイアドバンス&ゲームボーイ、NINTENDO 64、ニンテンドー ゲームキューブ(Nintendo Switch 2限定)、バーチャルボーイ(専用のハードかペーパーモデルが必要)が挙がっていて、DSは見当たりませんでした。ゲームボーイアドバンス・NINTENDO 64・ゲームキューブ・バーチャルボーイを遊ぶには「Nintendo Switch Online + 追加パック」への加入が必要です。料金は個人プランの12か月で5,900円(税込、追加パックは12か月プランのみ)です。Switch本体が要り、遊べるのは配信されているタイトルだけで、手元のカートリッジのソフトを遊べるサービスではありません。

実機のGBAで遊びたいなら、画面を見やすくするIPS化という手もあります(GBAのIPS液晶化の記事)。

10. 計算機

互換機を買って、何か月か遊んで手放したときの正味の費用と、1時間あたりの費用を出します。公式のサービス(Nintendo Switch Online + 追加パック)の料金とも比べます。

互換機を買って手放したときの正味の費用と、1時間あたりの費用を出す計算機

例を選んで「例を入れる」を押すと、この記事の例の数字が入ります。自分の場合で考えるときは、数字を書き換えてから「計算する」を押してください。

買うもの

使い方

手放すとき(売らないなら売値を空欄に)

比べる:公式のサービス(空欄なら比べない)

例の「RG35XX Hを買って1か月で手放す」では、払うお金15,299円(互換機9,499円と吸い出し機5,800円)、手放したときの手取り6,525円で、正味の費用は8,774円です。1か月に10時間遊ぶなら、1時間あたり877円です。RG 34XXを1年使うと、1時間あたり70円、吸い出し機を持っている人なら22円です。遊ぶ時間10時間は例の値で、遊ぶ時間が少ないほど1時間あたりは高くなります。売値は過去の落札の真ん中の値で、1年後に売るときの値段の予測ではありません。公式のサービスとの比較は、遊べるソフトが違うので、同じゲームを遊ぶ費用の比較ではありません。

11. よくある質問

ANBERNICはどこの国の会社ですか?

日本公式サイトの特定商取引法に基づく表示では、事業者は香港の会社で、商品は中国から発送されます(2章)。

ANBERNICの日本公式サイトはありますか?

jp.anbernic.com が「ANBERNIC日本公式サイト」です。価格は税込で、注文の処理に2〜4営業日、発送後5〜10日で届く、としています(2章)。

ANBERNICはどれがおすすめですか?

遊びたいソフトの元の機種で候補を選びます。GB・GBAなら3.4〜3.5インチの小型機(RG SPとRG 34XXは720×480でGBAの画面のちょうど3倍。RG SPは折りたたみ)、DSなら2画面のRG DS・RG DS Plusです。どのソフトが動くかは、この記事では確かめていないので、遊びたいタイトルで確かめてください(4章・5章)。

ANBERNICで3DSは遊べますか?

日本公式サイトは、RG SlideやRG 557などAndroidの機種で「3DS」に対応と書いていますが、画面は1つで、どのソフトが快適に動くかはこの記事では確かめていません。3DSのカートリッジは、GBxCartでは読めません。私は「対応はしているかもしれないが快適に動かせるSOCパワーがない」と考えていて、3DSを遊びたい人には3DSの中古本体を勧めます(5章)。

ゲームは最初から入っていますか?

入れるのは自分です。手元のカートリッジを吸い出す場合も、方法によっては私的使用の例外に当たります。違法にアップロードされたものと知りながらのダウンロードは、一定の例外を除いて違法です。ゲームが入っているとうたう出品もありますが、入っているソフトの権利関係は出品からは分かりません(6章)。

ANBERNICに技適はありますか?

日本公式サイトの商品説明では、技適の記載は見つかりませんでした。技適のない機器でWi-Fi・Bluetoothを使うと、電波法違反になる恐れがあります(8章)。

使わなくなったら売れますか?

私はフリマ・ヤフオクで買値の半分以上で売れました。ヤフオクの落札の真ん中の値は、公式の値段の7〜9割でした(3章)。

12. まとめ

  • ANBERNICは香港の事業者が日本公式サイトで売る互換機。商品は中国から届く
  • 私はRG35XX系を1か月以内で手放した(私の理由は「今となってはレトロゲームは楽しいと思えない」)。遊びたいタイトルを先に決めて、動くかを確かめる
  • 売れば買値の半分以上(私の例)、ヤフオクの真ん中の値は公式の値段の7〜9割。手数料を引くと本体だけで2〜3割強が戻らない
  • 機種の候補は元の機種で選ぶ。GB・GBAは小型機(RG SP・RG 34XXの720×480はGBAの3倍。折りたたみのRG SPを日本公式サイトはトップで紹介)、DSは2画面のRG DS・RG DS Plus(OS・解像度・メモリが違う)
  • ソフトは自分で用意する。自分のカートリッジでも、プロテクトの回避で可能になった複製は私的使用の例外。違法アップロードと知りながらのダウンロードは原則違法、人に渡すことは私的使用の外
  • Wi-Fi・Bluetoothは技適を確かめる(総務省の検索で番号・型式を調べられる)。確かめられなければ無線を使わない
  • 任天堂のソフトなら、Nintendo Switch Online + 追加パック(12か月5,900円)で遊べるタイトルもある

13. 参考資料

14. あわせて読む

15. この記事について

書いた人 中古品の売買を20年近く続けている古物商。ゲームボーイアドバンスからPSP、DS、3DS、据え置き機まで自分の手で直してきた。互換機はRG35XX系・Miyoo・Retroid Pocketを買い、RG35XX系は1か月以内で手放した
この記事の読み手 ANBERNICなどの互換機を買うか、どれを買うか迷っている人
一次情報 1章の答え(買った機種、手放すまでの期間と理由、売れた値段の目安、吸い出し機、買っていい人、レトロフリークについての考え、3DSについての考えと互換機で動かした経験)
確かめた日 2026年10月12日(ANBERNICの日本公式サイトとメーカーのサイト、任天堂、文化庁、総務省、サイバーガジェット、insideGadgets、天空、AYN、KOMODO、Yahoo!オークション、Amazon.co.jpの表示)
相場 ヤフオクの落札済みを、タイトルで機種に分けた真ん中の値(7月12日〜10月12日)。付属品・ジャンク・まとめ売りは外した。件数が少ない機種がある
確かめられなかったこと 機種ごとに、どのソフトが快適に動くか(3DSを含む)。AYN Thorの技適と日本への発送。DSの作品のタッチ・マイク・通信の再現。DSのカードの吸い出しの方法。各機種の技適の有無(商品説明に記載が見つからなかった)。レトロフリークの非公式のファームウェアで書き出す方法の中身と、その法的な扱い。私が使っていない機種(RG 34XX・RG DSなど)の使い心地
計算機 10章:金額だけの単純な計算。遊ぶ時間は例の値

 

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買い手が一社しかいないからです。
売り手が多数いて、買い手が一者しかいない市場では、
価格は買い手の内部規則で決まります。
転職しても、買い手が別の一社に変わるだけ。
構造は変わりません。
必要なのは努力の量でも我慢でもなく、
会社以外に
「自分の判断にお金を払う相手」
を一つ持つこと。
月3万円で構いません。
それだけで、組織との距離の取り方が変わります。
動かない録画機器を1,000円以下で仕入れ、
中古ドライブ(部品代2,000円)に交換。
ついでに容量を増やして15,000円で販売。
── 20年の現場から、実例の一部
この無料講座で扱う内容
  • 壊れた商品のどこに価格差が眠るのか
    「歪みの4類型」
  • 手数料・送料・作業時間まで含めた
    「1件の利益計算式」
  • 絶対に手を出してはいけない
    「除外リスト7項目」
  • 6日目には、元手ゼロで
    今週できる実践ワーク(約70分)
※手を動かさずに稼ぐ方法をお探しの方には向きません。
そのことも講座内で明記しています。
20年
現場での実践
全14通・2週間。
1通3〜5分で、通勤中にも読み切れる分量です。
まずは14通の無料講座で、
「第二の買い手」という考え方を確認してください。
登録30秒・無料・いつでも解除できます


「第二の買い手」を作る14通を無料で読む →

※後半に有料商品のご案内があります。
第1通の冒頭で明記します。

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