スマホの画面に冷たく表示された**「無期限の利用制限」**の文字。
部屋に積み上がった大量のアパレル在庫を前に、「もうこのアカウントは終わりなのか?」「売上金はどうなる?」と、血の気が引く思いをしているかもしれません。
まず、結論をお伝えします。
その絶望は、まだ**「終わり」ではありません。**
実は、2025年の最新アルゴリズムにおいて、あなたのような熱心な出品者が制限を受ける最大の原因は、**「出品数に対する売上率が10%を下回ったこと」**にあります。つまり、AIがあなたを「個人」ではなく「管理能力を超えた業者」とみなした結果なのです。
しかし、この事実は逆に言えば**「プロとして稼ぐ力がある」という証明**でもあります。
この記事では、単なる制限解除のテンプレートをお渡しするだけではありません。
AIの誤解を解き、アカウントを復活させるための**「正しい謝罪手順」に加え、個人アカウントの限界を突破し、堂々と大量出品が可能になる「メルカリShopsへの完全移行ロードマップ」**までを網羅しました。
「いつまたバンされるか」と怯えながら出品ボタンを押す日々は、今日で卒業しましょう。
このページを読み終える頃、あなたは制限された「追われる転売ヤー」から、アカウント凍結に怯えず青天井に利益を出す**「公認のプロセラー」**へと生まれ変わる準備が整っているはずです。
1. 【緊急診断】その制限は「24時間」か「無期限」か?ペナルティの深度判定
出品ボタンを押した瞬間に表示されたエラーメッセージ。これが「一時的な警告」なのか、それとも「アカウントの死刑宣告」なのかによって、これから取るべき初動は180度異なります。
まずは焦る気持ちを抑え、表示されている画面の文言を一字一句確認してください。以下の診断基準で、あなたの現在地を特定します。
1-1. エラーメッセージ別・危険度レベル表(「短期間に出品が行われたため」vs「利用規約に違反」)
メルカリの制限には明確な「深度(レベル)」が存在します。特にアパレルなどの大量出品を行っている場合、レベル1とレベル2を行き来することが多いため、見極めが重要です。
| 危険度 | 制限の種類 | エラーメッセージの特徴 | 状態・原因 |
| Lv.1 | 24時間利用制限 |
「短期間に多数の出品が行われたため、利用を制限しています」
「サーバーへの負荷が…」 |
【警告】
AIによるスパム検知。機械的な連投(ツール疑い)や、1日15〜30品を超える出品で発動。24時間経過で自動解除される。 |
| Lv.2 | 無期限利用制限 |
「利用規約に違反するため、利用を制限しています」
「本人確認の協力をお願いします」 |
【凍結】
事務局による目視チェックが入る段階。複数アカウント疑惑、無在庫転売疑惑、模倣品疑惑など。謝罪文を送り、承認されない限り永遠に解除されない。 |
| Lv.3 | 強制退会 |
「このアカウントは利用できません」
ログイン自体が不可 |
【追放】
過去に無期限利用制限を無視した、または悪質な詐欺行為など。**復活不可能。**売上金も没収される可能性大。 |
ここに注意:
アパレル転売などで「毎日出品」を日課にしている方は、Lv.1(24時間制限)を「ただの休憩時間」と軽く捉えがちです。しかし、Lv.1を短期間に繰り返すと、AIは「反省の色なし(悪質な業者)」と判断し、突如Lv.2(無期限)へランクアップさせます。
1-2. 24時間制限の解除タイミング:最後の出品アクションから正確に「24時間+数分」
「24時間制限」と表示された場合、多くのユーザーがやってしまう致命的なミスがあります。それは**「解除されたかな?」と思って、23時間後に出品ボタンを押してしまうこと**です。
メルカリの24時間タイマーは非常にシビアです。
-
解除の定義: 制限がかかった「最後の出品アクション(エラーが出た瞬間)」から、正確に24時間経過すること。
-
絶対NG行為: 24時間経つ前に「出品」「編集」「コメント返信」などのアクションを行い、エラー画面を表示させること。
もし23時間55分経過した時点で試しに出品ボタンを押し、再びエラーが表示されると、その瞬間からさらに24時間のカウントダウンがリセット(延長)されるケースが報告されています。
【正解の行動】
制限がかかった時刻をスクショで保存し、**「24時間+1時間(バッファ)」**が経過するまでは、メルカリアプリを一切触らないでください。閲覧するだけなら問題ありませんが、サーバーに書き込みを行う行為は厳禁です。
1-3. 無期限利用制限(垢バン)でも復活できる唯一のパターンとは
「無期限利用制限」=「強制退会」と勘違いし、諦めてアプリを削除してしまう人がいますが、これは大きな間違いです。
無期限利用制限とは、運営からの**「疑いがかかっているから、申し開きがあるなら聞くよ」**という対話のラストチャンスです。特に以下のパターンであれば、適切な対応(第3章で解説する謝罪文)により、復活できる可能性が極めて高いです。
- 大量出品による業者認定:「個人で不要品を整理していただけ」または「管理不足だったが今後は改善する」という姿勢を示す。
- 複数アカウント疑い(同居家族など):家族それぞれの身分証と、端末が別であることを証明する。
- 権利侵害・偽物疑惑:正規ルートの購入証明(レシートや請求書)を提示する。
逆に、**「明らかにツールを使っていたログがある」「架空の追跡番号を通知した」「暴言を吐いた」**といった確信犯的な規約違反は、いかなる謝罪文を送っても復活は不可能です。
1-4. アパレル出品者に多発する「圏外飛ばし(新着に載らない)」の確認方法
制限メッセージは来ていないのに、なぜか全く売れない。いいねもつかない。
これは通称**「圏外飛ばし」**と呼ばれる、サイレントペナルティの可能性があります。出品制限の前兆として、アパレル転売ヤーに最も多く発生する現象です。
【圏外飛ばしの確認手順】
-
商品を出品する。
-
その商品の「商品名」を全コピーする。
-
メルカリの検索窓に商品名を貼り付け、「新しい順」で検索する。
-
自分の商品が検索結果の一番上に表示されていなければ「圏外飛ばし」確定。
【原因】
同じ写真・同じ説明文(コピペ)の使い回し、または短時間の大量出品により、AIが「スパム商品」として検索インデックスから除外しています。
この状態を放置して出品を続けると、数日以内に「無期限利用制限」へと移行します。圏外飛ばしを確認したら、直ちに3日間以上出品を停止し、ほとぼりが冷めるのを待ってください。
2. 【原因特定】なぜあなたのアカウントはAIに「業者」と認定されたのか
「普通に出品していただけなのに、なぜ?」
多くの制限ユーザーが口にする言葉です。しかし、2025年のメルカリ監視AIにおいて、その「普通」の基準は劇的に厳格化されています。
AIが見ているのは、あなたの「悪意」ではありません。あなたの行動ログが、一般的な個人ユーザーの平均値(パラメーター)からどれだけ逸脱しているかという「異常値」です。
以下に挙げる5つのトリガーのうち、1つでも該当すれば、あなたの制限は「誤BAN」ではなく「必然の検知」と言わざるを得ません。
2-1. 【最重要指標】出品数に対する売上率「10%の壁」:売れない在庫を積み上げるリスク
これまであまり語られてこなかった、しかし現在最も重要視されている指標が**「STR(Sell Through Rate:消化率)」**です。
AIは単純な出品数だけでなく、「直近の出品に対してどれだけ売れているか」を監視しています。
-
危険ライン: 出品数に対する取引完了数が 10%以下
-
AIの判断: 「需要のない商品を大量に撒き散らすスパム業者」
例えば、100品出品して90品以上が売れ残っている状態のアカウントは、サーバー容量を無駄に食いつぶす「低品質セラー」とみなされます。
「いつか売れるだろう」と数ヶ月前の売れ残り商品を100着以上放置していませんか? その大量の「在庫」自体が、アカウントの健全性を蝕む毒となっています。
2-2. アパレル転売の罠:1日30品以上の「数撃ちゃ当たる」出品がスパム判定される理由
アパレル(古着)転売を行っている方に最も多いのがこのパターンです。
服は単価が安いため、利益を出すためには数を売る必要があり、結果として「1日30品〜50品」という大量出品になりがちです。
しかし、冷静に考えてみてください。
「一般的な個人が、1日に30着もの不要な服を撮影し、採寸し、出品する」 という行動は、物理的に自然でしょうか?
メルカリの理念はあくまでCtoC(個人間取引)です。
1日30品というラインは、個人の断捨離レベルを明確に超えており、「業としての営利目的」であるとAIが断定する閾値(しきいち)となっています。特に、毎日コンスタントにこの数を出し続けている場合、いつ制限がかかってもおかしくありません。
2-3. 短時間連投の検知ロジック:人間には不可能な「秒単位」の操作ログ
あなたは出品作業にどれくらいの時間をかけていますか?
-
写真選択から出品完了まで:平均10秒
-
連続出品の間隔:1分間に3品以上
もしこのペースで作業しているなら、あなたは人間ではなく**「ボット(自動化プログラム)」**として検知されています。たとえ手動で高速タップしていたとしても、AIはログ(通信記録)しか見ません。
「下書きに溜めておいて一気に放出する」というテクニックも現在は危険です。サーバー側には「短時間にリクエストが集中した」という事実しか残らないため、DDoS攻撃のような負荷行為とみなされ、Lv.1(24時間制限)の即時対象となります。
2-4. 同じ画像・説明文の使い回し判定と、外部ツール(自動出品)使用の痕跡
「色違いの服だから」「同じ商品の在庫が複数あるから」といって、画像を全く同じものを使い回していませんか?
最新の画像認識AIは、MD5(ファイルハッシュ値)だけでなく、**画像の特徴量(構図、色味、被写体)**を解析しています。
全く同じ画像が並ぶプロフィールページは、購入者から見ても業者感が満載ですが、AIにとっても格好の標的です。
また、説明文に関しても注意が必要です。
テンプレート機能を使うのは良いですが、一字一句違わぬ長文の説明文を何十品にも渡ってコピペしていると、「重複コンテンツ」としてスパム判定を受けます。少なくとも、冒頭の数行や商品固有のコンディション説明は書き換える必要があります。
2-5. 再出品(削除して新規出品)の頻度が1日15回を超えた場合の警告ライン
「新着タイムラインに載せるために、売れない商品を削除して再出品する」
これは古くからある有効なテクニックですが、現在は最もリスクの高い行為の一つです。
「値下げ」による再浮上とは異なり、「削除→新規出品」は新しい商品IDを発行する行為です。これを繰り返すことは、意図的に新着欄を占拠する迷惑行為と定義されています。
具体的な警告ラインの目安は、**1日あたり合計15回(新規出品+再出品の合算)**を超えたあたりから跳ね上がります。
「昨日は30品再出品しても大丈夫だった」としても、それは運良く見逃されただけ。ダメージは確実に蓄積されており、ある日突然、過去の分まで遡ってペナルティが課されます。
3. 【解除実例】事務局を納得させる「反省文・改善報告書」テンプレート
無期限利用制限の通知が来た時、9割のユーザーがやってしまう間違いが「感情的な謝罪」です。
「知らなかったんです」「もうしません」「許してください」……これらは全て無意味です。
相手はAI、もしくはマニュアルに従うオペレーターです。彼らが求めているのは反省の弁ではなく、**「このユーザーを野放しにしても、今後サーバー負荷やトラブルを起こさない」という論理的な保証(エビデンス)**だけです。
以下のテンプレートを活用し、あなたの対応を「お気持ち表明」から「業務改善報告」へと昇華させてください。
3-1. 感情的な謝罪はNG!事務局が求めているのは「物理的な改善策」と「個人利用の証明」
事務局にメッセージを送る際、構成要素は以下の3つだけで十分です。余計な言い訳はノイズになります。
-
違反の事実認定: 「私の○○という行為が、規約の△△に抵触していました」と認める。
-
原因の釈明(個人利用の主張): なぜその行為に至ったのか、あくまで「個人の事情」で説明する。
-
再発防止策(数値化): 「今後は1日○品に抑えます」と具体的な数字で約束する。
特に重要なのが「2」です。業者の場合、仕入れ元や組織的な背景を隠そうとしますが、個人の場合は**「引越し」「遺品整理」「コレクション処分」**といった明確なライフイベントが背景にあるはずです。これを具体的に伝えることが、業者認定を解く鍵となります。
3-2. 【コピペOK】大量出品を指摘された場合の問い合わせ例文(業者疑惑の払拭)
これは、断捨離やアパレル処分で「短期間の大量出品」を行い、業者(スパム)認定された際の最強テンプレートです。
[ ] の部分は、ご自身の状況に合わせて書き換えてください。
件名:無期限利用制限に関するお詫びと再発防止策について
メルカリ事務局ご担当者様
いつもメルカリを利用させていただきありがとうございます。
この度は、私の短期間での大量出品により、サーバーへの負荷および運営の皆様にご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。
【違反の内容】
[日付]において、[アパレル/本/雑貨]などを短時間に連続して出品いたしました。
【出品の背景(個人利用である理由)】
現在、[実家の引越し/クローゼットの整理/子供のサイズアウトした服の処分]を行っており、処分を急ぐあまり、規約やマナーへの配慮が欠けておりました。営利目的の業者ではなく、あくまで個人の不用品処分の一環でしたが、客観的に見て誤解を招く行為であったと猛省しております。
【今後の再発防止策】
今後は同様の事態を防ぐため、以下の運用を徹底いたします。
出品数の制限: 1日の出品数を最大[3〜5]品程度に留めます。
丁寧な出品: 写真や説明文の使い回しをせず、1点ずつ丁寧に商品状態を記載します。
ガイドラインの再確認: 「禁止されている行為」を再読し、遵守いたします。
すでに手元にある在庫の管理方法も見直し、一度に大量に放出することは二度といたしません。
本来であれば即座にアカウント停止となってもおかしくない状況ですが、もし可能であれば、再度メルカリを利用させていただく機会を頂戴できないでしょうか。
ご多忙の折、恐縮ですがご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
[あなたの氏名]
3-3. 「ツールは使っていない」ことをログで証明する交渉術
もし、手動で出品していたにもかかわらず「自動化ツールの使用」を疑われている場合は、潔白を証明するためのテクニカルな反論が必要です。
事務局はサーバー側のアクセスログを見ています。
「手動です!」と叫ぶよりも、**「なぜログ上ではツールのように見えたのか」**というメカニズムをこちらから提示することで、担当者に「なるほど、それなら辻褄が合う」と思わせることができます。
(ツール疑惑への追加釈明文・例文)
また、外部ツール等の使用疑惑につきましても、一切使用していないことを誓約いたします。
短時間に連続したアクセス記録があるかと存じますが、これは**「事前に下書き機能に写真と文章を20件保存し、電波の良い環境で一気に『出品する』ボタンだけを連続して押した」**ためです。
また、使用端末は[iPhone 15 Pro]であり、商品撮影から出品まで全て公式アプリ上で行っております。もし必要であれば、手元の商品の撮影画像データ(Exif情報含む)を提出することも可能です。
決して自動操作ツールなどは使用しておりませんので、何卒ご確認をお願い申し上げます。
3-4. 解除申請を送るベストなタイミングと、無視された場合の再送ルール
謝罪文を送るタイミングにも「正解」があります。
-
ベストタイミング:制限通知から「3時間〜6時間後」
-
即レス(数分後)はNG。「反省していない」「コピペを送ってきた」と判断されます。一度冷静になり、規約を読み込んだという時間を演出してください。
-
-
深夜の送信は避ける:
-
AI自動返信で弾かれるリスクがあります。人間の担当者が目視しやすい**「平日 10:00〜17:00」**の間を狙って送信するのが最も解除率が高いです。
-
【返信が来ない(無視された)場合】
送信から**48時間(丸2日)**経過しても音沙汰がない場合は、問い合わせが埋もれている可能性があります。
その際は、全く同じ文面を送るのではなく、「先日お送りした件について、追記がございます」という体で、3-2の構成を少し変えて再送してください。
※警告※
1日に何度も送るのは「スパム行為」です。どれだけ焦っていても、再送は最低48時間は空けることを鉄の掟としてください。
また、事務局から**「今後のお問い合わせには回答いたしません」**という定型文(通称:お祈りメール)が届いた場合は、そのアカウントでの復活は100%不可能です。潔く諦め、第6章のセカンドプランへ移行してください。
4. 【根本解決】「メルカリShops」への移行が実質マストである3つの理由
「出品制限が解除された! よし、また今日から再出品だ」
……残念ですが、その考え方では、1週間後には間違いなく再び制限されます。
なぜなら、一度AIに目をつけられたアカウントは「監視対象リスト(ブラックリスト予備軍)」に入っており、以前よりも遥かに厳しい基準で検知されるからです。
アパレル転売などで「在庫」を持ち、「利益」を出し続けたいのであれば、個人アカウントという「借り物の庭」でコソコソ商売をする時代は終わりました。これからは、運営公認の「メルカリShops」へ移行することが、唯一の生存戦略です。
4-1. 個人アカウントでの大量出品(特にアパレル)は規約上、限界がきている
2025年現在、メルカリの運営方針は明確です。
-
フリマ(個人アカウント): 不用品処分の場(CtoC)
-
Shops(ショップアカウント): 営利目的・事業者の場(BtoC)
これまで多くのアパレルせどり勢が、手数料や開設の手間を嫌って個人アカウントで大量出品を続けてきました。しかし、第2章で解説した「出品数対売上率10%の壁」は、事実上の**「個人アカウントでの在庫ビジネス締め出し宣言」**です。
「毎日出品したい」「100着以上の在庫を管理したい」。このニーズがある時点で、あなたはもう個人ユーザーの枠を超えています。運営といたちごっこを続けてアカウント凍結に怯えるストレスから、いい加減解放されませんか?
4-2. メルカリShopsなら「垢バン」リスク激減&CSV一括出品が公式に可能
Shopsに移行する最大のメリットは、「出品数による制限」という概念が基本的に存在しないことです。
事業として認められているため、1日に100品出そうが、同じカテゴリーの商品を連続投稿しようが、スパム判定されることはありません(※偽物販売などは論外ですが)。
さらに、個人アカウントでは絶対に不可能な**「CSVファイルによる一括出品」**が公式機能として使えます。
-
個人垢: スマホでポチポチ入力(1品5分 × 30品 = 2.5時間)
-
Shops: パソコンでリストを作ってドラッグ&ドロップ(30品 = 一瞬で完了)
この圧倒的な「時間単価」の差こそが、プロとアマチュアの決定的な違いです。制限解除に悩む時間を出品作業に充てられるだけで、売上は必然的に跳ね上がります。
4-3. タイムセール機能とフォロワー通知による「Shops限定」の集客メリット
「でも、Shopsは個人垢より売れにくいって聞くけど……?」
それは2023年頃までの古い常識です。現在は検索アルゴリズムが統合され、個人垢の商品もShopsの商品も同じ検索結果に並びます。
むしろ、Shopsには個人垢にはない**「強力な販促武器」**が備わっています。
- タイムセール機能:個人垢のようにチマチマ100円値下げをする必要はありません。期間と割引率を設定するだけで、商品画像に目立つ「SALEラベル」が付き、検索一覧で圧倒的に目立ちます。
- フォロワー通知とクーポン発行:新商品を出すとフォロワーに通知が飛びます。さらに「フォロワー限定クーポン」を発行することで、リピーターを囲い込むことが可能です。
「見つからないように値下げして上位表示させる(裏技)」から、「堂々とセールを打って集客する(正攻法)」へ。ビジネスモデルを健全化できるのがShopsの強みです。
4-4. 「個人」から「個人事業主」としてのShops開設手順(審査期間と必要書類)
「手続きが難しそう」と尻込みする必要はありません。個人事業主としての開設なら、スマホ一つで最短即日で完了します。
【開設に必要なもの】
-
本人確認書類: 免許証やマイナンバーカード(個人垢と同じでOK)
-
銀行口座情報: 売上金の振込先(個人名義の口座でOK)
-
許認可証の画像: 古物商許可証(中古アパレルを扱うなら必須 ※第5章で解説)
【審査期間の目安】
早ければ申し込みから数時間〜2日程度で審査結果が届きます。
【注意点】
現在、個人アカウントが「無期限利用制限中」の場合、同じ電話番号でのShops開設が弾かれるリスクがあります。まずは第3章の手順で個人アカウントの制限を解除するか、もしくは「家族名義(妻や夫)」で代表者を立ててShopsを開設し、運営スタッフとして自分が入るという方法も検討してください。
5. 【必須条件】ビジネスとして継続するための「古物商許可証」取得ガイド
「古物商なんて、もっと儲かってからでいいでしょ?」
そう思っているなら、あなたの転売ビジネスはここで終了です。
2025年現在、メルカリShopsへの移行においても、アカウントの凍結解除交渉においても、「古物商許可証」は最強の身分証明書として機能します。逆に、これを持っていないアパレル転売ヤーは、プラットフォームからも法律からも「排除される対象」でしかありません。
5-1. メルカリShops審査にも有利?古物商許可がないと詰む場面
第4章で推奨した「メルカリShops」への移行ですが、ここで大きな壁があります。
Shopsの開設審査において、販売する商品のカテゴリに「古着・中古品」を選択する場合、古物商許可証の画像提出(または許可番号の入力)が必須となるケースがほとんどです。
「新品として登録すればいいや」という抜け道は通用しません。商品の実態が中古品(古着)であるにもかかわらず「新品」と偽って販売することは、規約違反である以前に消費者を欺く行為であり、即座に通報・垢バン対象となります。
つまり、古物商許可がない=メルカリShopsでアパレル転売はできない、というのが現実です。
逆に許可証さえあれば、運営に対して「私は法を守って活動している真っ当な事業者です」という無言の証明になり、審査通過率やトラブル時の信用度が格段に上がります。
5-2. アパレル転売は「古物営業法」のど真ん中:無許可営業の逮捕リスクと罰金
メルカリの規約以上に恐ろしいのが、日本の法律です。
「自分の不用品を売る」のではなく、「転売目的で仕入れた中古品(古着)を売る」行為は、古物営業法上の「古物商」に該当します。
これを無許可で行った場合の罰則を知っていますか?
-
罰則: 3年以下の懲役または100万円以下の罰金
-
リスク: 逮捕されれば実名報道され、社会的信用を失う
「バレないだろう」は昔の話です。現在はサイバーパトロールの強化に加え、メルカリなどのプラットフォーム側も警察への捜査協力(取引データの提供)を積極的に行っています。
たかだか数万円の利益のために、前科がつくリスクを背負うのは割に合いません。
5-3. 自分でやるvs行政書士に頼む:取得費用(19,000円〜)と期間(約40日)
「難しそうだから」と敬遠されがちですが、実は個人での取得はそれほど難しくありません。
| 方法 | 費用目安 | 手間 | おすすめタイプ |
| 自分で申請 | 約19,000円(証紙代) | 書類集めと警察署への持参が必要 | コストを抑えたい人(断然おすすめ) |
| 行政書士に依頼 | 約50,000円〜 | 丸投げできるが費用がかさむ | 時間がなく、資金に余裕がある人 |
【注意すべきは「期間」】
申請書類を警察署に提出してから、実際に許可が下りるまでの**標準処理期間は約40日(土日祝除く)**です。つまり、今日動いても手元に届くのは約2ヶ月後になります。
「Shopsのアカウントを作りたい」と思った時に許可証がないと、そこから2ヶ月間の空白期間(機会損失)が生まれてしまいます。だからこそ、今すぐに警察署へ電話する必要があるのです。
5-4. 警察署での面談対策と、メルカリShopsへの許可番号反映手順
自分で申請する場合、管轄の警察署(生活安全課)へ書類を提出しに行きます。これを「面談」と呼びますが、取り調べのような怖いものではありません。
【警察署で聞かれることの定番】
- 「何を売る予定ですか?」→ 正直に「古着(衣類)」と答えてください。
- 「商品はどこで仕入れますか?」→ 「リサイクルショップや卸業者、ネットオークション等です」と答えます。
- 「在庫はどこで保管しますか?」→ 自宅であれば「自宅で管理します」でOK。
- 「メルカリなどのURLはありますか?」→ すでにShops等のURLがある場合は提出を求められます(URL使用承諾書の提出)。
【Shopsへの反映手順】
無事に許可証(手帳)が交付されたら、メルカリShopsの管理画面を開きます。
[ショップ情報の編集] > [許認可情報の入力]
ここに進み、12桁の「許可証番号」と「公安委員会名」を入力すれば完了です。これで、あなたのショップページには「古物商許可番号」が公的に表示され、購入者からの信頼度も一気に高まります。
6. 制限解除後の「安全運転」マニュアル:再凍結を防ぐ運用ルール
無事に制限が解除されたとしても、決して喜んでばかりはいられません。
今のあなたのアカウントは、AIによる「要監視リスト(ブラックリスト予備軍)」に入っており、「トラストスコア(信用スコア)」が限りなくゼロに近い状態です。
通常のアカウントなら見逃されるような些細なアクションでも、今のあなたが行えば「即・再凍結」の引き金になります。
ここからの約1ヶ月間は、ビジネスの利益よりも「信用の回復」を最優先するリハビリ期間と捉えてください。
6-1. 復活直後の「リハビリ期間」は1日何品まで?(推奨:1日3〜5品)
制限解除後の最初の1週間は、AIが最も厳しく挙動を監視しています。ここで以前と同じペース(1日30品など)に戻すと、**「反省していない」とみなされ、数日以内に再び無期限利用制限(次は永久追放)**になります。
以下の「リハビリ・ロードマップ」を厳守してください。
| 期間 | 1日の出品上限目安 | 行動指針 |
| 解除後 1〜3日目 | 1日 3品まで |
【超警戒モード】
手動でゆっくり出品する。下書き保存も控える。 |
| 解除後 4〜7日目 | 1日 5品まで |
【警戒モード】
少しずつ増やすが、連続投稿は避ける(時間を空ける)。 |
| 2週目〜 | 1日 10品まで |
【通常運転へ】
ただし、アパレル等の場合、個人垢ではこの辺りが安全圏の上限。 |
「少なすぎる!」と思うかもしれませんが、ここで焦ってアカウントを失えば元も子もありません。
この期間は、出品作業よりも「売れた商品の迅速な発送・丁寧な梱包」に注力し、購入者からの「良い評価」を積み上げることで、トラストスコアの回復に努めてください。
6-2. 売れない商品を削除するタイミング:出品から24時間以内は削除NG?
「新着に載せるために、出品して1時間経っても売れなければ削除する」
かつて流行したこの手法は、現在は自殺行為です。
サーバーへの負荷軽減を掲げるメルカリにとって、短時間での「出品(Create)→ 削除(Delete)」の繰り返しは、最も嫌われるスパム行為の一つです。
-
新・安全基準: 出品してから**最低24時間(できれば48時間)**は削除しない。
-
理由: AIは「商品が売れるまでの滞在時間」を計測しています。あまりに短命な商品IDが大量に生成されると、ボットによるスクレイピング行為と誤認されます。
もし売れ行きが悪くても、すぐに削除せず「100円値下げ」などで様子を見るか、そのまま放置して「Shops」の方で新規出品し直すのが賢明です。
6-3. 100円値下げ・再出品テクニックの新しい頻度基準
商品を上位表示させるための「100円値下げ」や「再出品(削除して出し直し)」も、やり方を間違えると制限対象になります。2025年のキーワードは**「ランダム性(人間らしさ)」**です。
-
NG行為(ツール的挙動):
-
毎日決まった時間(例:21:00)に一斉に値下げを開始する。
-
1分間に10商品のペースで高速値下げ処理をする。
-
-
OK行為(人間的挙動):
-
今日は朝、明日は夜など、作業時間をバラつかせる。
-
1つ値下げしたら3分スマホを放置するなど、不規則なインターバルを入れる。
-
特に**「再出品(出し直し)」は1日5品程度**に抑えてください。新規出品よりも再出品の方が、ペナルティの重み付け(リスク)が高い傾向にあります。
6-4. 複数のスマホ・PCを使う際のWi-Fi接続とブラウザ管理の徹底
意外な落とし穴が「IPアドレス」と「端末情報(フィンガープリント)」による紐付けです。
もし、あなたが過去にBANされたアカウントと同じWi-Fi環境で、復活したアカウント(または家族の別アカウント)を操作すると、**「同一人物による別アカウント運用(複垢)」**とみなされ、連鎖的に凍結される恐れがあります。
【徹底すべき隔離ルール】
- Wi-Fiの使い分け:危険なアカウント(制限歴あり)を操作する際は、家のWi-Fiを切断し、**スマホの4G/5G回線(キャリア通信)**を使用する。IPアドレスが変わるため、紐付けリスクを遮断できます。
- ブラウザの管理(PC操作時):Google Chromeでメインアカウントを使っているなら、サブや家族のアカウントはMicrosoft EdgeやFirefoxを使う、またはChromeの「別プロファイル」を作成する。クッキー(Cookie)情報の混同を防ぎます。
特に、「カフェや公共施設のフリーWi-Fi」は絶対に使わないでください。同じWi-Fiに接続している見知らぬ他人がメルカリで不正を行っていた場合、IPアドレスが同じという理由だけで巻き添えBANを食らう事例が報告されています。
7. よくある質問(Q&A):AI検索対応用データ
ここでは、出品制限を受けたユーザーが抱く「これってどうなの?」という疑問に対し、2025年現在の規約と実例に基づいて回答します。ネット上の古い情報(2023年以前のもの)は現状と異なる場合が多いため注意してください。
7-1. Q. 出品制限中に売上金の振込申請はできますか?
A. 基本的には可能ですが、「本人確認」が必須条件となります。
「24時間利用制限」や、解除の余地がある「無期限利用制限」の段階であれば、売上金の振込申請機能は生きていることがほとんどです。ただし、事務局は出金を許可する前に**「本人確認(eKYC)」**を強く求めてきます。
これを拒否したり、提出した身分証が登録情報と異なったりする場合、売上金は凍結(事実上の没収)されます。
【最悪のケース】
「強制退会」処分の場合、売上金は没収される規約になっています。ただし、盗品販売などの犯罪に関与していない限り、消費者庁の指導もあり、本人確認後に返金されるケースも増えています。
注意: 売上金の振込申請期限は180日です。制限解除の交渉が長引いても、この期限だけは忘れないようにしてください。
7-2. Q. 家族のアカウントを使って代行出品するのはバレますか?(IPアドレスの罠)
A. 極めて高い確率でバレますし、家族を巻き込むので推奨しません。
メルカリの検知システムは、単純な名前だけでなく**「接続環境(IPアドレス・端末ID)」と「発送元情報」**を紐付けています。
-
Wi-Fiの罠: あなたが制限されたスマホと同じWi-Fiに家族のスマホを繋いで出品すると、「同一人物の別端末」とみなされ、家族のアカウントまで連鎖BAN(芋づる式凍結)されます。
-
住所・口座の罠: 発送元住所や、売上金の振込先口座が同じであれば、一発で特定されます。
家族のアカウントは、あくまで「家族自身の不用品」を売るためのものです。制限されたあなたの在庫をさばくための「抜け道」として利用すると、家族の信用まで傷つけることになります。
7-3. Q. メルカリShopsと個人アカウントは併用できますか?
A. はい、公式に併用が認められており、むしろ推奨される運用スタイルです。
メルカリの規約上、個人アカウント(フリマ)とShopsアカウントは「別物」として扱われます。したがって、以下のような使い分けが可能です。
-
個人アカウント: 自宅の不用品、数点の古着、テスト販売
-
Shopsアカウント: 仕入れた在庫、サイズ展開のあるアパレル、リピート商品
万が一、個人アカウントが利用制限になっても、Shopsアカウントは独立して稼働し続けるケースが大半です(※重大な悪質行為を除く)。リスク分散(ポートフォリオ)の観点からも、両方のアカウントを持っておくのが正解です。
7-4. Q. アパレル在庫をAmazonやPayPayフリマ(Yahoo!フリマ)に逃がす方法は?
A. 販路拡大は必須です。特に「Yahoo!フリマ」は移行コストが低くおすすめです。
メルカリで出品できなくなった大量の在庫を抱え込むのは資金繰りの自殺行為です。
- Yahoo!フリマ(旧PayPayフリマ):メルカリとユーザー層が近く、アパレルが売れやすいです。販売手数料もメルカリより安いため、利益率が改善します。出品作業もスマホで完結するため、メルカリ経験者なら違和感なく移行できます。
- Amazon(Amazonマーケットプレイス):古着の場合、「商品カタログ(ASIN)」が存在しない一点物が多いため、新規商品登録の手間がかかりすぎます。型番のある新品アパレルなら相性は良いですが、古着転売の避難先としてはハードルが高いのが現状です。
- 楽天ラクマ:「購入申請」システムがあるため、在庫管理がしやすいのが特徴です。メルカリShopsと併売する際のサブ販路として適しています。
【裏技:ツール活用】
複数のフリマアプリに一括出品・在庫連携できる管理ツール(月額有料)を導入すれば、メルカリShops、Yahoo!フリマ、ラクマの3店舗同時運営も一人で回せます。メルカリ依存からの脱却を本気で考えるなら、ツールの導入を検討してください。
8. まとめ:イタチごっこを卒業し「公認のアカウント」で堂々と稼ごう
スマホの通知が鳴るたびに「また運営から警告が来たんじゃないか?」と心臓が跳ねる生活は、もう今日で終わりにしませんか?
ここまで解説してきた通り、2025年のメルカリAIアルゴリズム相手に、裏技や小手先のテクニックで対抗するのは不可能です。
アカウントを新しく作り直しても、IPアドレスを変えても、あなたが「稼げる出品者」である限り、AIは必ずあなたを見つけ出し、容赦なく制限をかけてきます。
しかし、この「無期限利用制限」という通知は、見方を変えればメルカリからの**「あなたはもう、個人の不用品処分の枠には収まらないプロレベルの販売力を持っていますよ」**という、一種の”卒業証書”でもあります。
【あなたが今すぐ選ぶべき道は2つだけ】
-
このまま個人垢に執着し、いつ凍結されるか怯えながらコソコソと不用品を装って売り続けるか。
-
「メルカリShops」と「古物商許可」という最強の装備を手に入れ、出品数の上限も垢バンの恐怖もない世界で、堂々と利益を積み上げるか。
答えは明白なはずです。
個人アカウントの復活(解除申請)はあくまで、在庫を現金化するための「一時的な止血処置」に過ぎません。
本当のゴールは、アカウント凍結にビジネスの命運を左右されない**「強固な販売基盤」**を作ることです。
今すぐ、管轄の警察署のホームページから古物商許可の申請書をダウンロードしてください。
そして、メルカリShopsの開設ボタンを押してください。
この一時的なトラブルを「廃業の危機」にするか、それとも「月商100万プレイヤーへの転換点」にするかは、あなたの今の行動にかかっています。
イタチごっこを卒業し、胸を張って「経営」といえるビジネスを、ここから始めましょう。


コメント