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【未経験からWebデザイナーへ】採用担当者に響くポートフォリオの作り方完全講義|作品がない人でも大丈夫!

webデザイナーポートフォリオ未経験 起業
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Webデザイナーを目指すあなたが、今まさにその高い壁に感じているのは「ポートフォリオ」ではないでしょうか。

「学習サイトは一通り終えたけど、載せる作品がない…」

「そもそも、どんなサイトを作れば“評価される”のか全くわからない…」

「他の人のすごいポートフォリオを見て、自信をなくしてしまった…」

もし一つでも当てはまるなら、今すぐその不安を希望に変える準備をしてください。

ただ闇雲に作品を並べただけのポートフォリオは、残念ながら採用担当者の目には留まりません。 彼らが見たいのは、単なる「作品」ではなく、あなたの「思考プロセス」と「未来の可能性」を物語る「戦略的な武器」です。

この記事は、Webデザイナー未経験者のために書かれた**「最強の武器」の設計図**です。

読み終える頃、あなたは以下の状態になっています。

  • 「作品がない」という悩みは完全に消え、 何をどのレベルで作れば良いかが明確にわかっている。
  • 採用担当者が「この人に会ってみたい!」と前のめりになるポートフォリオの構成要素をすべて理解している。
  • 自信を持って自分のスキルと熱意をアピールでき、「未経験とは思えない」と評価される未来を確信している。

もう遠回りはさせません。

デザインの基礎から、差がつく応用テクニック、具体的な参考事例まで、必要な知識のすべてをこの一本に凝縮しました。

さあ、あなたのデザイナー人生を切り拓く「最強の武器」を、一緒に作り上げましょう。

 

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1. 未経験者にポートフォリオはなぜ「絶対必須」なのか?

 

Webデザイナーへの転職活動を始めると、誰もが「ポートフォリオが重要」という言葉を耳にします。しかし、なぜそれほどまでに重要視されるのでしょうか。学習にかけた時間?取得した資格?いいえ、違います。その答えと、採用のリアルな現場について、まずはじめに解説します。

 

1-1. 結論:ポートフォリオは未経験者が唯一「スキルと熱意」を証明できる最強の武器だから

 

結論からお伝えします。**未経験者にとってポートフォリオは、あなたのスキルとWebデザイナーになりたいという熱意を証明できる、唯一無二の「最強の武器」**です。

実務経験がないあなたは、面接で「Webデザインができます」「〇〇を△△時間勉強しました」とどれだけ言葉を尽くしても、そのスキルレベルを客観的に証明することはできません。それは、採用担当者から見れば「自称」でしかないのです。

しかし、ポートフォリオがあれば話は一変します。

あなたがどれだけのデザイン知識を持ち、どれだけ正確なコードを書け、どれだけユーザーのことを考えてサイトを設計できるのか。そのすべてが、ポートフォリオという**「動かぬ証拠」**として採用担当者の目の前に提示されます。

未経験というハンディキャップを覆し、経験者と同じ土俵で戦うために、ポートフォリオは絶対に欠かすことのできない最重要アイテムなのです。

 

1-2. 採用担当者は履歴書・職務経歴書よりポートフォリオを先に見る

 

少しだけ、毎日何十通もの応募書類に目を通す採用担当者の立場になってみてください。

「Webデザイナー未経験。HTML/CSS、Photoshopが使えます」と書かれた職務経歴書を見ても、その人がどれほどのスキルを持っているのか、全く判断できません。

そのため、経験豊富な採用担当者ほど、まず最初にポートフォリオサイトのURLをクリックします。そして、そのサイトのクオリティをわずか数十秒で判断し、「この候補者の詳細を履歴書で確認しようか」「残念ながら今回は見送ろうか」を瞬時にふるいにかけているのが現実です。

つまり、ポートフォリオの質が低ければ、あなたがどれだけ素晴らしい経歴や熱意を持っていたとしても、履歴書や職務経歴書を読んでもらうことすらなく、選考が終わってしまうのです。この事実を、まずはっきりと認識してください。

 

1-3. 採用担当者がポートフォリオで確認する3つのポイント

 

では、採用担当者はその「わずか数十秒」で、ポートフォリオの何を確認しているのでしょうか。彼らが見ているのは、単に「おしゃれ」「かっこいい」といった感覚的なものではありません。主に以下の3つのポイントから、あなたのポテンシャルと即戦力性をシビアに評価しています。

 

1-3-1. デザインの基礎知識と引き出しの多さ

 

Webデザイナーの根幹となるデザインの基礎が身についているかを確認します。美しいビジュアルはもちろんですが、それ以上に「情報を分かりやすく整理し、ユーザーに快適な体験を提供できるか」を見ています。

  • レイアウト: 余白の取り方は適切か、情報は整理され見やすいか。
  • 配色: 色の組み合わせに意図は感じられるか、サイト全体で統一感はあるか。
  • タイポグラフィ: 文字のサイズやフォント選びは適切で、文章は読みやすいか。

これらの基礎がしっかりしている上で、様々なテイスト(シンプル、ポップ、高級感など)のデザインを作れる「引き出しの多さ」をアピールできると、高く評価されます。

 

1-3-2. コーディングのスキルレベルと正確性

 

デザインをWeb上で正確に再現するための、コーディングスキルも厳しくチェックされます。特に、見た目だけではわからないソースコードの美しさは、あなたの実直な仕事ぶりを雄弁に物語ります。

  • 適切なタグの使用: HTMLのタグを意味的に正しく使えているか(セマンティックHTML)。
  • コードの可読性: CSSのクラス名などが分かりやすく、他の人が見てもメンテナンスしやすいか。
  • レスポンシブ対応: PC、タブレット、スマートフォンなど、どんなデバイスで見ても表示が崩れないか。

ブラウザの検証ツール(デベロッパーツール)でソースコードを見られることは、常に意識しておきましょう。

 

1-3-3. 「なぜこのデザインにしたのか」を説明できる言語化能力

 

未経験者のポートフォリオで、最も差がつくのがこのポイントです。

採用担当者が知りたいのは、完成したデザインそのものだけではありません。そのデザインに至るまでの**「思考のプロセス」**です。

  • 「なぜ、ターゲットを20代女性に設定したのか」
  • 「なぜ、メインカラーにこの色を選んだのか」
  • 「なぜ、お問い合わせボタンをこの位置に配置したのか」

これらの問いに対して、「なんとなく」ではなく、「ターゲット層に響くと考えたからです」「サービスの信頼感を表現するためです」「ユーザーが迷わずゴールに到達できるようにするためです」といったように、デザインの一つひとつに込められた意図や目的を論理的に説明できる能力が求められます。

この言語化能力は、入社後にチームで開発を進める上でのコミュニケーション能力に直結するため、極めて重要視されるのです。

 

2. 【STEP1:準備編】ポートフォリオ作成を始める前に必ずやるべき3つのこと

 

ポートフォリオの重要性を理解した今、「よし、早速作り始めよう!」とPhotoshopやエディタを開きたくなる気持ちはよく分かります。しかし、少し待ってください。何の戦略もなしにいきなり作り始めるのは、コンパスを持たずに航海に出るようなもの。 確実に失敗します。

このステップでは、あなたのポートフォリオを「ただの作品集」から「内定を勝ち取るための戦略的ツール」へと昇華させるための、最も重要な準備について解説します。

 

2-1. 目標設定:どんなWebデザイナーになりたいか?から逆算する

 

あなたのポートフォリオは、不特定多数の誰かに向けたものではありません。それは、あなたが入社したいと願う特定の企業に宛てた「ラブレター」です。 相手のことを何も知らずに、心に響くラブレターは書けませんよね。まずは、あなたが目指すゴールを明確に定めることから始めましょう。

 

2-1-1. 事業会社?制作会社?フリーランス?キャリアパスを具体的にイメージする

 

Webデザイナーの働き方は、大きく分けて3つあります。それぞれで求められるスキルやカルチャーが異なるため、自分がどこで輝きたいかをイメージすることが、ポートフォリオの方向性を決める第一歩になります。

  • 事業会社: 自社の製品やサービスのWebサイト・アプリに継続的に関わります。腰を据えて一つのサービスを育てたい人向け。UI/UXデザインやマーケティング視点が求められる傾向があります。(例:楽天グループ株式会社、株式会社サイバーエージェントなど)
  • 制作会社: 様々なクライアントから依頼を受け、多種多様な業界のWebサイトを制作します。幅広いデザイン経験を積み、スキルを磨きたい人向け。スピード感と対応力が重要になります。
  • フリーランス: 組織に属さず、個人で案件を獲得します。自由な働き方が魅力ですが、デザインから営業、経理まで全てを一人でこなす自己管理能力が必須です。

どの道に進みたいかによって、ポートフォリオでアピールすべきポイントは変わります。事業会社ならサービス改善の視点、制作会社ならデザインの幅広さ、といった具合です。

 

2-1-2. 行きたい企業(例:株式会社LIG、株式会社ベイジ)の採用ページと制作実績を徹底的に分析する

 

進みたいキャリアパスのイメージが固まったら、次は具体的な「ラブレターの相手」を数社リストアップしましょう。そして、その企業のことを徹底的にリサーチします。憧れの企業、例えば株式会社LIGや株式会社ベイジなどのWebサイトを隅々まで見て、以下の点を分析してください。

  • 制作実績: どんなデザインテイストのサイトが多いか?(BtoB向けで堅実?BtoC向けでポップ?ミニマル?)
  • 採用ページ: 「求める人物像」としてどんな言葉が使われているか?「歓迎スキル」に何が書かれているか?
  • 企業ブログやSNS: どんな社風で、どんな人が働いているか?デザインに対する考え方は?

この分析から見えてきた「企業が求める人物像」と、あなたの強みが重なる部分こそ、ポートフォリオで最もアピールすべき核心部分となります。

 

2-2. スキルセットの棚卸し:自分の「できること」を明確にする

 

相手(企業)を知ったら、次は己(自分)を知る番です。あなたが今持っているスキルを客観的に洗い出し、「何ができて、何がまだ足りないのか」を正確に把握しましょう。これにより、ポートフォリオで自信を持ってアピールできる点と、これから学習を強化すべき点が明確になります。

 

2-2-1. 必須スキル:HTML/CSS, JavaScript(jQuery), Photoshop/Illustrator, Figma/Adobe XD

 

これらは、2025年現在、Webデザイナーとして働く上での「最低限の共通言語」です。これらのスキルがなければ、スタートラインに立つことすら難しいと考えましょう。

  • HTML/CSS: Webページの構造と装飾を作るための基本言語。
  • JavaScript(jQuery): スライダーやアニメーションなど、Webページに「動き」を与える。
  • Photoshop/Illustrator: 写真の加工やロゴ、イラストなどのグラフィック素材を作成する。
  • Figma/Adobe XD: Webサイトのデザインカンプ(設計図)を作成するツール。特にFigmaは現在のデザイン現場の主流となっており、使えることが前提となっている企業が非常に多いです。

 

2-2-2. 差がつくスキル:WordPress構築, Sass, Git, SEOの基礎知識, UI/UXの視点

 

必須スキルに加えて、以下のスキルがあれば「おっ、この人はよく勉強しているな」と、他の未経験者から一歩リードできます。ポートフォリオに、これらのスキルを使った作品を1つでも入れておくと、あなたの市場価値は格段に上がります。

  • WordPress構築: 世界で最も利用されているCMS。ブログやニュース更新機能のあるサイトを作れることを証明できます。
  • Sass: CSSをより効率的に書くための技術。開発効率を意識できる人材として評価されます。
  • Git: コードの変更履歴を管理するツール。チームでの開発経験や、その素養があることを示せます。
  • SEOの基礎知識: 「ただ作る」だけでなく、「どうすれば多くの人に見てもらえるか」という集客視点を持っていることの強力なアピールになります。
  • UI/UXの視点: 見た目の美しさだけでなく、ユーザーの「使いやすさ」「心地よい体験」を考えられる、より本質的なデザイナーであることを示唆します。

 

2-3. ポートフォリオの形式を決める:結論、Webサイト(オンライン)形式一択

 

ゴールと現在地が明確になったら、いよいよ準備の最終段階です。ポートフォリオを「何で作るか」を決めましょう。

様々な意見がありますが、**Webデザイナーを目指すなら結論は「Webサイト(オンライン)形式」一択です。**迷う必要はありません。なぜなら、ポートフォリオサイトそのものが、あなたのWebサイト構築スキルを証明する一つの大きな「実績」になるからです。

 

2-3-1. Webサイト形式のメリット:URL一つで送付可能、動きも表現できる、更新が容易

 

Webサイト形式には、採用担当者とあなたの双方にとって計り知れないメリットがあります。

  • 手軽さ: 採用担当者は送られてきたURLをクリックするだけで、いつでもどこでもあなたの作品を閲覧できます。
  • 表現力: JavaScriptで実装したアニメーションや、実際のサイトの触り心地をダイレクトに伝えられます。
  • 更新性: 新しい作品が完成するたびに、簡単に追加・修正が可能です。
  • スキル証明: サイトのデザイン、コーディング、サーバーへのアップロードまで、全てを自分で行ったこと自体がスキルの証明になります。

 

2-3-2. PDF形式が許容されるケースと注意点

 

原則はWebサイト形式ですが、ごく稀にPDF形式が有効なケースもあります。

  • 許容されるケース:
    • 応募先の企業から「ポートフォリオはPDFで提出してください」と明確な指定があった場合。
    • コーディングスキルを問われないUIデザイナー職などに応募する場合。
    • 守秘義務のある過去の実績を、パスワードをかけて限定的に見せたい場合。
  • 注意点:もしPDFで作成する場合でも、Webサイトへのリンクは必ず記載し、ファイルサイズが重くなりすぎないよう圧縮するなどの配慮を忘れないようにしましょう。

 

3. 【STEP2:作品制作編】未経験者がポートフォリオに載せる作品の作り方

 

ポートフォリオに載せる「作品」。それは、あなたのスキルと情熱を形にする、転職活動の核となる存在です。しかし、多くの未経験者が「いったい何を作ればいいんだ…」という最も大きな壁にぶつかります。

このステップでは、その壁を乗り越え、採用担当者の目を引く質の高い作品を生み出すための具体的な方法を、アイデア出しから品質チェックまで徹底的に解説します。

 

3-1. 「載せる作品がない…」を解決する5つの方法

 

「実務経験がないから、見せられる作品なんて一つもない」。そんな悩みは、今日で終わりにしましょう。実績ゼロからでも、あなたの魅力を十分に伝えられる作品を作る方法は、実はたくさんあります。

 

3-1-1. ① 架空サイトの制作(カフェ、美容室、コーポレートサイトなど定番テーマ)

 

最も手軽で、かつデザインとコーディングの基礎力を示すのに最適な方法です。クライアントがいない分、コンセプト設定からデザイン、実装まで、全ての工程を自分の裁量で進められるのが大きなメリットです。

  • テーマ例: 近所のおしゃれなカフェ、友人が通う美容室、架空のIT企業のコーポレートサイト、個人の写真家のポートフォリオサイトなど。
  • ポイント: 架空であっても、**「誰の、どんな課題を解決するためのサイトか」**という目的とターゲットを具体的に設定しましょう。その思考プロセスこそが、あなたの付加価値になります。

 

3-1-2. ② 既存サイトの模写&改善提案(トレース+αで思考力をアピール)

 

デザインの引き出しを増やし、分析力をアピールできる一石二鳥の方法です。まずは、あなたが「素敵だな」と感じる既存のWebサイトを、ピクセル単位でそっくり真似て作ってみます(模写・トレース)。

そして、ここからが重要です。模写した上で、「自分ならもっとこうする」という改善案を考え、リデザイン・再実装します。「なぜなら、このボタンはもっと目立たせた方がユーザーが迷わないから」といった具体的な理由を添えることで、あなたの課題発見能力とUX視点を強力にアピールできます。

 

3-1-3. ③ 友人・知人・家族のサイトを制作実績として作る

 

もし可能であれば、これが最も成長に繋がる方法です。身近な人から「お店の簡単なサイトを作ってほしい」「趣味のブログを立ち上げたい」といった要望を聞き、それを形にしてみましょう。

架空サイトとの最大の違いは、自分以外の「誰か」の要望に応える必要がある点です。ヒアリングから始まり、制作途中のフィードバック対応、そして納品まで。この一連の流れを経験することは、実務の予行演習として何よりの財産となります。

 

3-1-4. ④ クラウドソーシング(例:クラウドワークス、ランサーズ)で低単価でも実績を作る

 

より実務に近い経験を積みたいなら、クラウドソーシングサイトに挑戦するのも一つの手です。最初はバナー作成や簡単なコーディング修正など、小さな案件からで構いません。

報酬は決して高くありませんが、**お金をいただいて仕事をするという経験、そしてクライアントからの評価(レビュー)**は、何物にも代えがたい実績となります。ポートフォリオに「クラウドワークスにて受注」と一言添えるだけでも、説得力が格段に増します。

 

3-1-5. ⑤ オンラインスクール(例:TechAcademy、CodeCamp)の課題制作物を活用する

 

プログラミングスクールに通っている、または通っていた方は、その卒業制作や課題をポートフォリオのベースにしましょう。ただし、提出したものをそのまま載せるのはNG。

スクールの課題は、あくまで学習のためのものです。そこから自分なりのオリジナリティを加えてカスタマイズしましょう。デザインのテイストを変えたり、新しい機能を追加したりすることで、「言われたことだけでなく、自ら考えて価値を付加できる人材だ」というアピールに繋がります。

 

3-2. 最低3作品は必須!質と量で熱意を示す作品数の目安

 

作品のアイデアが湧いてきたところで、次に考えるべきは「いくつ作ればいいのか?」という点です。結論から言うと、最低でも3作品は用意しましょう。

1つでは「まぐれかもしれない」、2つでもまだ実力かどうかわからない。3つの異なるタイプの作品を揃えることで、初めてあなたのスキルの「安定性」と「幅広さ」、そして何よりWebデザイナーになりたいという「熱意」が伝わります。

 

3-2-1. 1作品目:基礎力を示すための架空サイト

 

  • 目的: HTML/CSS、デザインの四原則(近接、整列、反復、対比)といった、Webデザインの基礎が確実に身についていることを証明する作品。
  • 技術要素: 静的なHTML/CSSのみで構築。JavaScriptは不要。
  • テーマ例: 架空のコーポレートサイト、飲食店の紹介サイトなど。

 

3-2-2. 2作品目:応用力を示すためのJavaScriptやWordPressを導入したサイト

 

  • 目的: 基礎力に加えて、サイトに動きや機能性を付加できる応用力があることをアピールする作品。
  • 技術要素: jQuery/JavaScriptによるアニメーション実装、またはWordPressを導入した更新機能のあるサイト(ブログ、お知らせなど)。
  • テーマ例: Webサービス紹介のLP(ランディングページ)、ブログ機能付きのメディアサイトなど。

 

3-2-3. 3作品目:自分の「好き」や個性を表現するクリエイティブなサイト

 

  • 目的: あなたの個性、世界観、そしてデザインへの探究心を伝えるための作品。採用担当者に「この人、面白いな」と思わせるチャンスです。
  • 技術要素: 自由に設定。CSSアニメーションを駆使したり、大胆なレイアウトに挑戦したりするのも良いでしょう。
  • テーマ例: 自身の趣味(写真、音楽、旅行など)をテーマにしたサイト、実験的なデザインの個人ブログなど。

 

3-3. 作品のクオリティを上げるためのチェックポイント

 

作品が形になったら、公開する前に必ずプロの視点で最終チェックを行いましょう。このひと手間が、あなたの作品を「学生の課題」から「プロの仕事」へと引き上げます。

 

3-3-1. ファーストビューで心を掴むデザインか?

 

ファーストビューとは、ユーザーがページを開いてスクロールせずに表示される領域のこと。ここで**「お、なんだか良さそう」**と思わせなければ、その先を見てもらうことすらできません。

  • キャッチコピーは魅力的で分かりやすいか?
  • メインの画像はサイトの世界観を表現できているか?
  • 次に何をしてほしいか(下へスクロール、ボタンをクリックなど)が直感的にわかるか?

この3点を、自分自身が初見のユーザーになったつもりで厳しくチェックしてください。

 

3-3-2. レスポンシブ対応は完璧か?(Chromeデベロッパーツールで必ず確認)

 

2025年現在、Webサイトがスマートフォンに対応しているのは「当たり前」です。レスポンシブ対応ができていない、または表示が崩れているサイトは、その時点で選考対象外になると考えてください。

Google Chromeのデベロッパーツール(右クリック→検証)を使えば、様々なデバイス幅での表示を簡単に確認できます。PC表示だけでなく、主要なスマートフォンの画面サイズ(例: 390px幅)やタブレットのサイズできちんと表示が最適化されているか、隅々まで確認しましょう。

 

3–3-3. 適切なコーディングルール(BEMなど)で書かれているか?

 

採用担当者は、デザインの見た目だけでなく、その裏側にあるソースコードも見ています。整理されていないコードは、チームでの開発ができない、雑な仕事をする人という印象を与えかねません。

**BEM(Block, Element, Modifier)**のような有名なCSS設計手法を一つ学び、それに沿ってコーディングするだけで、コードの可読性は劇的に向上します。意図が伝わるクラス名をつけ、インデント(字下げ)を整え、誰が見ても分かりやすい綺麗なコードを心掛けることが、プロとしての第一歩です。

 

4. 【STEP3:サイト構成編】採用担当者の視点を意識したポートフォリオサイトの構成要素

 

素晴らしい作品たちが完成したら、次はその魅力を最大限に引き出すための「見せ方」を考えるステップです。ポートフォリオサイトは、あなたの作品を飾る「美術館」。美術館そのものの設計(サイト構成)が優れていなければ、中に飾られた名画(作品)の価値すら正しく伝わりません。

ここでは、多忙な採用担当者が「知りたい情報をすぐに見つけられ、あなたの魅力が直感的に伝わる」サイトを構築するための、必須の構成要素を解説します。

 

4-1. これだけは外せない!必須の7項目

 

あなたのポートフォリオサイトを訪れた採用担当者が、ストレスなく、かつ効率的にあなたの実力と人柄を理解できるよう、以下の7つの要素は必ず盛り込みましょう。

 

4-1-1. ①ヘッダー/ナビゲーション:訪問者を迷わせない設計

 

サイトの「案内看板」であるナビゲーションは、何よりも分かりやすさが命です。「About」「Works」「Contact」など、訪問者が目的のページに一瞬でたどり着けるシンプルな構成を心がけましょう。奇抜なデザインよりも、誰にとっても直感的で使いやすい設計こそが、あなたのユーザーへの配慮、すなわちUXデザインの素養を示します。

 

4-1-2. ②メインビジュアル:あなたのキャッチコピーと世界観を伝える

 

サイトを開いて最初の3秒が勝負です。採用担当者の心を掴む、あなただけのキャッチコピーとビジュアルを用意しましょう。それは「ユーザーの心に届くデザインを。」といった仕事への価値観でも、「課題解決に導くWebデザイナー」といった自身の強みでも構いません。あなたがどんなデザイナーで、何を目指しているのかを端的に伝え、この先のコンテンツへの期待感を高める重要な役割を担います。

 

4-1-3. ③プロフィール(About):経歴、得意なこと、人柄を伝える

 

ここは、単なる職務経歴の羅列ではありません。採用担当者が「この人と一緒に働きたいか」を判断するための、人間性を伝えるページです。

  • 経歴: なぜWebデザイナーを目指したのか、これまでの経験をどう活かせるのかをストーリーとして語る。(例:「前職の営業で培った顧客視点を、デザインの課題解決に活かします」)
  • 得意なこと: スキル面だけでなく、「論理的にデザインを考えることが得意」「チームで何かを作り上げるのが好き」といった強みを伝える。
  • 人柄: 顔写真や趣味などを載せ、あなたという人間が垣間見える要素を入れると親近感が湧き、より記憶に残りやすくなります。

 

4-1-4. ④スキル(Skill):使用ツールとスキルレベルを具体的に記載(星の数などで可視化)

 

採用担当者があなたの技術レベルをひと目で把握できるように、使用可能なツールや言語を一覧で示します。

  • 具体性: 「Figma」「HTML」「WordPress」など、具体的に記載する。
  • 可視化: ★(星)の数やバーの長さでスキルレベルを表現すると、より直感的に伝わります。
  • 補足説明: ただし、正直に記載することが重要です。「★★☆☆☆(基本的な操作とデザインカンプの作成が可能です)」のように、何ができるのかを補足すると、自己分析能力の高さと誠実さもアピールできます。

 

4-1-5. ⑤制作実績(Works):作品一覧と詳細ページへの導線

 

ポートフォリオの心臓部です。制作した作品が魅力的に見えるよう、質の高いサムネイル画像を大きく配置しましょう。各作品には、それが何であるかが一目でわかるタイトル(例:架空カフェサイト「Calm Cafe」)をつけ、クリックすると詳細ページに移動できるように設計します。採用担当者が「お、この作品についてもっと知りたいな」と自然に思えるような、ワクワクする一覧ページを目指してください。

 

4-1-6. ⑥お問い合わせ(Contact):連絡先とフォームを設置

 

あなたのポートフォリオを見て「会ってみたい」と思った採用担当者が、次のアクションを最もスムーズに起こせるように配慮しましょう。メールアドレスを記載するだけでなく、名前や要件を簡単に入力できるお問い合わせフォームを設置するのが親切です。「2営業日以内にご返信します」といった一文を添えると、より丁寧な印象を与えます。

 

4-1-7. ⑦フッター:コピーライトとSNSリンク

 

サイトの一番下に配置されるフッターは、Webサイトとして「きちんと作られている」という印象を与えるための締めくくりです。コピーライト表示(© 2025 Your Name.)に加え、ナビゲーションを再度設置したり、デザインに関する情報発信をしているX(旧Twitter)やBehance、ソースコードを公開しているGitHubなどのSNSリンクを設置したりするのも非常に有効です。


 

4-2. 作品詳細ページで「思考のプロセス」を徹底的に言語化する

 

作品一覧ページからサムネイルをクリックした先にある「作品詳細ページ」。ここが、あなたが他の未経験者と圧倒的な差をつけるための最重要ステージです。ただ作品のスクリーンショットを大きく載せるだけでは、何も伝わりません。採用担当者は、その美しいデザインの裏側にある、あなたの「脳内」を知りたいのです。

 

4-2-1. 掲載必須項目:URL(GitHubも)、制作期間、担当範囲、使用ツール

 

まずは、その作品に関する基本情報を簡潔にまとめます。

  • URL: 実際に動作するサイトのURLを必ず掲載します。
  • GitHub: コーディングに自信があるなら、ソースコードを公開しているGitHubのURLも載せましょう。
  • 制作期間: どれくらいの時間でこれだけのものを作れるのか、という生産性の目安になります。(例: 2週間)
  • 担当範囲: どこからどこまでを自分で行ったのかを明確にします。(例: デザイン、コーディング、WordPress実装)
  • 使用ツール: Figma, Photoshop, HTML, CSS, JavaScript, WordPressなど。

 

4-2-2. なぜ作ったか?(コンセプト、目的、ターゲット設定)

 

この作品が「何のために」存在するのか、その戦略部分を説明します。

  • コンセプト: 作品全体を貫くテーマや世界観。(例: 「都会の喧騒を忘れられる、大人のための隠れ家カフェ」)
  • 目的: このサイトが達成すべきゴール。(例: 「新規顧客の獲得と、オンラインでの予約受付」)
  • ターゲット設定: どんな人に使ってもらいたいか。(例: 「30代の働く女性、休日に一人でゆっくり過ごしたい人」)

 

4-2-3. どう作ったか?(デザインの意図、工夫した点、苦労した点、ワイヤーフレーム)

 

目的を達成するために、具体的に「どのような工夫をしたのか」をデザインの意図と共に語ります。ここがあなたの腕の見せ所です。

  • デザインの意図: 「ターゲット層に合わせて、落ち着いたトーンの配色と可読性の高い明朝体のフォントを選びました」「予約ボタンは、ユーザーがいつでも押せるように画面右下に追従させています」など、一つひとつのデザイン要素に理由があることを示します。
  • 工夫した点: 実装面でのこだわり(例: JavaScriptで心地よいアニメーションを追加した)などをアピールします。
  • 苦労した点: 課題に直面し、それをどう乗り越えたか(例: レスポンシブでレイアウトが崩れ、原因を調べて解決した)を語ることで、問題解決能力を示せます。
  • ワイヤーフレーム: 可能であれば、デザイン作成前のワイヤーフレーム(設計図)の画像を載せると、論理的にデザインを進められることを証明できます。

 

4-2-4. 結果どうなったか?(自己評価、改善点)

 

プロジェクトを客観的に振り返り、次に繋げる視点を持っていることを示します。

  • 自己評価: この制作を通じて何を学んだか、どんなスキルが身についたかを述べます。(例: 「この制作を通して、初めてWordPressのテーマ化に挑戦し、PHPの基礎を学ぶことができました」)
  • 改善点: 「今見返すと、もっと〇〇すれば良かった」という点を正直に書くことで、現状に満足しない向上心と客観的な分析能力をアピールできます。完璧な人間はいません。改善点に言及することは、あなたの伸びしろの証明になるのです。

 

5. 【STEP4:サイト制作編】あなたのスキルレベルに合った制作方法を選ぼう

 

これまでのステップで、ポートフォリオに載せる作品と、サイト全体の構成が固まりました。いよいよ、それらを形にする最終段階「Webサイトの制作」に入ります。

ポートフォリオサイトの制作方法は一つではありません。そして、どの方法を選ぶかによって、あなたが採用担当者に何をアピールしたいのかが暗に伝わります。これは単なる技術選定ではなく、あなたの強みを最大化するための戦略的な選択です。

ここでは、大きく3つの制作方法を、それぞれのメリット・デメリットと共に紹介します。あなたの現在のスキルレベルと、目指すデザイナー像に最も合った武器を選び取りましょう。

 

5-1. ① ノーコードツール:デザイン力に自信がある人向け

 

ノーコードツールとは、その名の通り、コードを一行も書かずに、直感的な操作でWebサイトを制作できるサービスです。「コードが書けないから使う」という消極的な理由ではなく、**「コーディングよりも純粋なデザインスキルやUI設計能力をアピールしたい」**という方に最適な選択肢です。中途半端なコードで作るくらいなら、洗練されたデザインのノーコードサイトの方が、遥かに高い評価を得られます。

 

5-1-1. STUDIO:直感的で自由度が高い国産ツール。無料から始められる。

 

デザインツールFigmaのような感覚で、自由自在にレイアウトを組めるのが最大の特徴です。白紙のキャンバスから思い通りのデザインを形にできるため、あなたのデザインスキルをダイレクトに表現できます。国産ツールなので日本語のサポートも手厚く、無料プランから始められるため、リスクなく試せるのも大きな魅力です。

 

5-1-2. Wix / Jimdo:テンプレートが豊富で初心者でも安心。

 

世界的に有名なノーコードツールで、何より豊富なデザインテンプレートが強みです。「ゼロからデザインを考えるのは少し苦手…」という方でも、プロが作った質の高いテンプレートをベースに、写真や文章を差し替えるだけで、簡単に見栄えの良いサイトを制作できます。まずはコンテンツを揃えることに集中したい初心者の方におすすめです。

 

5-2. ② WordPress:サーバー・ドメインの知識もアピールしたい人向け

 

全世界のWebサイトの40%以上で使われている、最も有名なCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)です。WordPressでポートフォリオを構築することは、デザインやコーディングだけでなく、サーバーやドメインといったWebサイトが公開される仕組み全体を理解しているという強力なアピールになります。多くの制作現場で使われているため、即戦力として期待されやすくなるでしょう。

 

5-2-1. 既存テーマのカスタマイズから始めるのが現実的

 

WordPressのテーマ(サイトの雛形)をゼロから自作するのは、未経験者には非常に難易度が高いのが実情です。まずは、シンプルでカスタマイズしやすい既存のテーマを選び、CSSでデザインを調整したり、PHPを少し学習して部分的に改造したりすることから始めましょう。「既存のシステムを理解し、目的に合わせて改修できる」という能力も、現場では非常に重宝されます。

 

5-2-2. おすすめサーバー:エックスサーバー、ConoHa WING

 

WordPressを動かすには、自分でレンタルサーバーとドメインを契約する必要があります。この経験自体が学びになります。2025年現在、国内で人気と信頼性が高いのは以下のサーバーです。

  • エックスサーバー: 長年の実績と安定性が魅力の、国内シェアNo.1サーバー。困った時の情報も豊富です。
  • ConoHa WING: 表示速度の速さに定評があり、管理画面がモダンで使いやすいと人気のサーバーです。

 

5-3. ③ HTML/CSS/JavaScriptで自作:コーディング力を最大限アピールしたい人向け

 

テンプレートやツールに頼らず、テキストエディタでコードを一行一行打ち込んでWebサイトを構築する方法です。最も難易度が高く時間はかかりますが、**やり遂げることができれば、あなたのコーディングスキルをこれ以上なく雄弁に証明してくれます。**特にフロントエンドエンジニア寄りのスキルをアピールしたい方にとっては、最高の選択肢と言えるでしょう。

 

5-3-1. ゼロから作ることで圧倒的なスキル証明になる

 

ゼロから自作されたポートフォリオサイトは、その存在自体が「HTML/CSS/JavaScriptを深く理解し、意のままに操れる」という動かぬ証拠です。デザインの細部にまでこだわった実装や、スムーズなアニメーションなどを盛り込むことで、採用担当者に「この人はコードでデザインを表現できる人材だ」と強く印象付けることができます。

 

5-3-2. GitHubでのソースコード公開は必須

 

自作の道を選ぶのであれば、**制作したサイトのソースコードをGitHubで公開することは絶対に欠かせません。**採用担当者、特に技術責任者は、完成した見た目だけでなく、その裏側にあるコードがどれだけ綺麗で、効率的で、メンテナンスしやすく書かれているかを見ています。適切にバージョン管理されたリポジトリは、あなたのプロフェッショナル意識の証明書となるのです。

 

6. 【STEP5:応用編】他の未経験者と圧倒的な差をつける+αのテクニック

 

ここまでのステップを実践するだけでも、あなたのポートフォリオは「Webデザイナーを目指す未経験者」として十分に魅力的で、説得力のあるものになっているはずです。

しかし、もしあなたが「その他大勢」から一歩抜け出し、採用担当者の記憶に強烈に残り、**「この人は将来有望だ、ぜひ会ってみたい!」**と思わせたいのであれば、もう一段階上の視点を持ちましょう。

この応用編で紹介するのは、単なる技術以上の、「プロフェッショナルとしての意識の高さ」と「無限の成長可能性」を示すための+αのテクニックです。

 

6-1. Behance, Dribbble, X(旧Twitter)などのSNSで作品を発信し、ポートフォリオと連携する

 

完成したポートフォリオサイトは、いわばあなたの「本店」。しかし、ただ開店しているだけでは、お客様はやってきません。SNSという「宣伝カー」を使って、あなたの存在と作品を積極的に外の世界へ発信しましょう。

これは、あなたがデザインコミュニティにアンテナを張り、常にインプットとアウトプットを繰り返している、情熱的なデザイナーであることの証明になります。

  • Behance: 制作物の背景やプロセスを詳細に語る、ケーススタディ形式での公開に最適です。
  • Dribbble: UIデザインのワンショットなど、ビジュアルの美しさを切り取って見せるのに向いています。
  • X (旧Twitter): 制作過程の呟きや、デザインについて学んだことのメモ、尊敬するデザイナーのシェアなど、あなたのリアルタイムな思考や人柄を伝える場として活用できます。

ポートフォリオサイトのフッターから各SNSへリンクを貼り、逆にSNSのプロフィールには必ずポートフォリオサイトのURLを記載して、相互に連携させましょう。

 

6-2. Google Analyticsを導入し、アクセス解析への関心を示す

 

あなたのポートフォリオサイトに、アクセス解析ツール「Google Analytics(GA4)」を導入しましょう。

もちろん、完成したばかりのサイトに多くのアクセスがあるわけではありません。ここでの真の目的は、アクセス数を測ることではなく、「私は自分が作ったWebサイトが、公開後にどのように見られているかを意識できるデザイナーです」という姿勢を示すことにあります。

Webサイトは、作って終わりではありません。データに基づいて改善していくものです。このデータドリブンな視点を持っていることは、特に事業会社のWebデザイナーを目指す上で、非常に高く評価されます。面接で「Google Analyticsも導入しており、ユーザーの動向に関心があります」と一言添えるだけで、あなたの視座の高さが伝わります。

 

6-3. Webサイトの表示速度を意識する(PageSpeed Insightsで計測・改善)

 

どれだけ美しいデザインのサイトでも、表示に5秒もかかっていては、訪問者は見る前に離脱してしまいます。Webサイトの表示速度は、ユーザー体験(UX)の根幹をなす要素です。

**Googleの「PageSpeed Insights」**というツールを使えば、誰でも無料であなたのサイトの表示速度スコアを計測できます。もしスコアが低ければ、以下のような改善策を試してみましょう。

  • 画像の圧縮: TinyPNGなどのツールで、画質を保ったまま画像ファイルの容量を軽くする。
  • 次世代フォーマットの利用: WebPのような、より軽量な画像形式で画像を書き出す。
  • コードの最適化: 無駄なコードを削除したり、読み込み順を工夫したりする。

作品詳細ページに「PageSpeed Insightsで90点を獲得しました」といった一文を添えるだけで、あなたの技術的な探究心とユーザーへの配慮を雄弁に物語ってくれます。

 

6-4. ブログ(noteやQiitaも可)を併設し、学習意欲とアウトプット能力をアピールする

 

最後に、あなたの**「成長し続ける力」**を証明するための、最も強力な武器がブログです。ポートフォリオサイトにブログ機能を併設するか、noteQiitaといった外部サービスを利用して、あなたの学びの軌跡を発信しましょう。

書くべき内容は、決してすごい技術Tipsである必要はありません。

  • 「CSSの〇〇というプロパティでつまずいたけど、こうやって解決した」
  • 「〇〇というサイトのデザインが、なぜ使いやすいのかを分析してみた」
  • 「Webデザインの勉強を始めて、3ヶ月でできるようになったこと」

このような学習の記録は、あなたが主体的に学び、得た知識を自分の言葉で整理・発信(アウトプット)できる人材であることの何よりの証拠です。採用担当者は、今のスキルだけでなく、あなたの「未来の伸びしろ」に投資したいと考えています。ブログは、その投資に値する人材であることをアピールする最高の舞台なのです。

 

7. 【厳選】参考にしたい!クオリティの高いポートフォリオサイト事例10選

 

百聞は一見に如かず。優れたポートフォリオを作る一番の近道は、優れた実例から学ぶことです。しかし、ただ漠然と眺めるだけでは、デザインの断片的な情報しか得られません。

このステップでは、国内外の素晴らしいポートフォリオサイトの「どこが、なぜ優れているのか」を分析し、あなたのサイト制作に活かせるエッセンスを抽出します。これらは単なるお手本ではなく、あなたの創造性を刺激するための最高のインスピレーション源となるでしょう。

 

7-1. 国内のWebデザイナー参考事例5選

 

国内の優れたポートフォリオは、丁寧な自己紹介と、採用担当者の視点を意識した分かりやすい情報設計が特徴です。ここでは特定の個人サイトではなく、成功しているポートフォリオに共通する「5つの型」として紹介します。

  1. 【ストーリーテラー型】経歴を強みに変える未経験からの転職者が特に参考にしたい型です。前職での経験を「なぜWebデザイナーを目指すきっかけになったのか」というストーリーに繋げ、自身のユニークな強みとして提示しています。プロフィール(About)ページが非常に充実しており、人柄と熱意が伝わってくるのが特徴です。
  2. 【UX思想家型】課題解決プロセスを魅せる一つひとつの作品紹介が、単なる完成品ギャラリーではなく、「課題→分析→提案→デザイン」という詳細なケーススタディになっています。なぜこのデザインにしたのか、その思考のプロセスを徹底的に言語化することで、ユーザー視点と論理的思考力をアピールしており、事業会社のデザイナーを目指す方に最適です。
  3. 【ビジュアルマスター型】第一印象で圧倒するサイトを開いた瞬間のメインビジュアルや、心地よいアニメーションで訪問者の心を掴むことに長けた型です。デザインのトレンドを巧みに取り入れ、タイポグラフィや配色、余白の使い方が非常に洗練されています。純粋なデザイン力を武器に、制作会社やデザイン事務所を目指す方が参考にすべきスタイルです。
  4. 【堅実コーダー型】技術力をコードで語る見た目はシンプルでミニマルながら、その裏側にあるコードの品質や、サイトの表示速度、アクセシビリティへの配慮が徹底されています。GitHubへのリンクが目立つ場所に置かれ、ソースコードそのものが作品の一部となっています。フロントエンドの技術力を最大限アピールしたい方におすすめです。
  5. 【優等生バランス型】全ての要素が高水準本記事で紹介してきた必須要素(プロフィール、スキル、作品紹介、ブログなど)が、どれも欠けることなく高いレベルでまとめられています。奇をてらわず、採用担当者が求める情報を的確に、分かりやすく配置しており、誰にとっても見やすく安心感があります。最も王道で、失敗の少ないお手本と言えるでしょう。

 

7-2. 海外のWebデザイナー参考事例5選

 

海外のポートフォリオは、大胆なレイアウトやインタラクションで、デザイナー自身の「個」を強く打ち出す傾向があります。新しい表現のヒントが満載です。

  1. 【ミニマル&ボールド型】極限まで要素を削ぎ落とし、巨大なタイポグラフィと大胆な配色、そして豊富な余白で構成されます。多くを語らずとも、その佇まいだけでデザイナーの自信とセンスを感じさせます。
  2. 【インタラクティブ体験型】スクロールに連動するアニメーションや3D表現などを駆使し、ポートフォリオサイトそのものが一つの「作品」になっています。訪問者を驚かせ、楽しませることで、自身の高度な技術力と遊び心を同時に表現しています。
  3. 【プロダクトデザイナー型】Webサイトだけでなく、UI/UXデザインに焦点を当てたポートフォリオです。ユーザーフロー、ワイヤーフレーム、プロトタイプ、そして時には改善後の指標(A/Bテストの結果など)まで含めて、プロダクトをいかにして改善したかをロジカルに示します。
  4. 【グリッドシステム型】明確なグリッドシステム(レイアウトの骨格)をあえて視覚的に見せることで、構造的で規律あるデザインを得意とすることをアピールします。安定感と破綻のないレイアウトは、大規模なサイト設計能力を想起させます。
  5. 【強力パーソナルブランド型】サイト全体が、デザイナー自身のユニークなイラストや独特の言葉遣い、世界観で統一されています。一度見たら忘れられない強烈な個性を放ち、スキルだけでなく「この人自身」をブランドとして売り込むスタイルです。

 

7-3. デザインギャラリーサイト(SANKOU!, bookma!)の活用法

 

最新の優れたWebサイトは、日々生まれ続けています。特定のサイトをブックマークするだけでなく、プロが厳選したサイトが集まる「ギャラリーサイト」を定期的にチェックする習慣をつけましょう。

  • SANKOU!: 日本国内の質の高いサイトが中心にまとめられており、国内のデザイントレンドを掴むのに最適です。
  • bookma!: シンプルなインターフェースで、業種や色、サイトの種類などで絞り込みやすく、目的の参考サイトを探しやすいのが特徴です。
  • Awwwards / Siteinspire: 海外のクリエイティブで革新的なサイトが多く掲載されています。新しい表現やインスピレーションの源泉になります。

【ギャラリーサイトの賢い活用法】

  1. 分析しながら見る: 「素敵だな」で終わらせず、「なぜ素敵だと感じたのか?」「自分ならどう作るか?」を言語化する癖をつけましょう。
  2. パーツごとに収集する: ヘッダー、フッター、ボタン、作品の見せ方など、好きな「パーツ」のスクリーンショットを撮りためて、自分だけのアイデア帳を作りましょう。
  3. 意図を持って探す: 「〇〇業界向けの、信頼感が伝わるデザイン」「ミニマルなコーポレートサイト」など、自分の作りたい作品のテーマに合わせて検索し、リサーチの効率を上げましょう。

 

8. まとめ:ポートフォリオは「完成したら終わり」ではない!

 

ここまで、本当にお疲れ様でした。未経験からWebデザイナーを目指すための、ポートフォリオ制作の全ステップを解説してきました。この長い道のりを最後まで読み進めたあなたは、すでに「何から手をつければいいか分からない」というスタートラインから、大きく前進しています。

最後に、あなたの挑戦を未来へ繋げるための、最も大切な心構えを3つお伝えします。

 

8-1. ポートフォリオはあなたと共に成長する「資産」である

 

多くの人が陥りがちなのが、「ポートフォリオは、転職活動のために一度だけ作るもの」という誤解です。しかし、本当のプロフェッショナルにとって、ポートフォリオは一度作って終わりではありません。それは、あなたのキャリアと共に成長し続ける「資産」なのです。

新しい技術を学んだら、スキル欄を更新しましょう。新しい作品が完成したら、一番自信のあるものと入れ替えましょう。半年に一度、一年後に見返したとき、もし「うわ、昔の自分のデザインは未熟だな」と感じたなら、それはあなたがデザイナーとして確実に成長している証拠です。

あなたのポートフォEィオを、常に最新で最高の状態にアップデートし続けてください。それはあなたの学びの軌跡そのものであり、未来のチャンスを掴むための最高の投資となります。

 

8-2. 面接でポートフォリオについて語れるように準備しよう

 

ポートフォリオサイトの最も重要な役割は、あなたに「面接への切符」を届けることです。そして、無事に面接の舞台に立ったとき、その主役はサイトではなく、あなた自身の言葉に変わります。

採用担当者は、あなたのポートフォリオを目の前にして、こう質問するでしょう。

  • 「この作品で、一番こだわった点はどこですか?」
  • 「制作中に、何か難しい課題はありましたか?どう乗り越えましたか?」
  • 「なぜ、このデザインにしたのか、あなたの言葉で説明してください」

サイトに書いた説明文をただ読み上げるだけでは、評価されません。それぞれの作品に込めた想い、課題解決のための工夫、そして制作を通じて得た学びを、自信を持って生き生きと語れるように、必ず声に出して説明する練習をしておきましょう。ポートフォリオは、あなたというデザイナーを語るための、最高のプレゼンテーション資料なのです。

 

8-3. まずは作品1つからでも。完璧を目指さず、今すぐ行動を始めよう!

 

ここまで読んで、「やることが多すぎる…」「自分にできるだろうか…」と、少し圧倒されているかもしれません。もしそうなら、一度すべてを忘れてください。

完璧なポートフォリオなど、この世に存在しません。

大切なのは、壮大な計画を立てて立ちすくむことではなく、今できる、ほんの小さな一歩を踏み出すことです。

いきなりサイト全体の設計をする必要はありません。まずは、架空のカフェサイトのトップページを一つ、デザインしてみるだけでもいい。HTMLファイル一つに、ヘッダー部分だけをコーディングしてみるだけでもいいのです。

この記事は、あなたの航海図です。しかし、地図を眺めているだけでは、景色は変わりません。

あなたのWebデザイナーとしてのキャリアは、今日、この瞬間の「行動」から始まります。

さあ、最初の一歩を踏み出しましょう。

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