サイト(ホームページ)を作って集客をする上で、SEOは欠かすことの出来ない集客方法です。
サイトにアクセスを集めるために、需要のあるキーワードをリサーチし、検索ユーザーが求めるコンテンツを提供する。これを継続していくことで、あなたのサイトのドメインパワーが上昇し、作ったコンテンツ(記事)が検索エンジンで上位表示しやすくなっていきます。
そのためにサーチコンソールを使い、調べるのが一般的でした。しかしサーチコンソールは有料広告を出稿しないと、得られる情報に制限をかけてくるようになり、使い勝手が悪くなってしまいました。代替となる手段として、有料の検索ボリュームツールがあるものの、初心者にはハードルが高く万人におすすめできるものではありません。
そこで調べて見つけたのが、ウーバーサジェストというサイトです。ウーバーサジェストでは、検索ボリュームの調査はもちろんの事、被リンクの数、SEO難易度など、充実した情報を取得することが出来ます。
この記事では、SEOをこれからスタートさせる方のために、
ウーバーサジェストを使った検索ボリュームの調査方法
初心者に適したキーワード選定方法
ライバルサイトを分析する方法
をわかりやすく解説していきます。
キーワードプランナーの代わりになるツールを探している方や、コンテンツ作成の参考にしてみて下さい。
有料のキーワード分析ツールはいくつもありますが、ウーバーサジェストは一度お金を払えばその後の課金は不要になる「買い切りプラン」が存在します。費用対効果の面でも非常に優れたツールなので、使い方を覚えていきましょう。
ウーバーサジェストを使った検索ボリュームの調査方法
まずは基本となる検索ボリュームの調べ方を教えます。
検索ボリュームを調べることで、見込み客が興味を持っているであろうテーマに対して動線を張ることが出来ます。動線を引くことで、自社のサイトにアクセスを集めることが出来、それらが成約に繋がっていきます。
キーワード選定をする際はこの事を念頭に、成約に繋がるキーワードを選定していく必要があります。そのためにウーバーサジェストを使い、検索ボリュームを調査していきます。
まずはこちらのページにアクセスをします。
キーワードを入力する
サイトにアクセスしたらキーワードを入力して、検索をクリック。この時に調査する言語と国が「日本語」と「日本」になっている事を確認しましょう。異なる国を指定してしまうと、日本語圏でのデータが取得できません。
今回は【那須高原 フレンチ】というキーワードを調査しました。
調査結果を分析する
検索結果が出てきました。ここで見るべき項目は主に2つです。検索ボリュームとSEO難易度を見て下さい。この記事を書いている時点では、検索ボリュームは10。SEO難易度は19(簡単)でした。
それぞれの項目を解説します。
検索ボリューム
1ヶ月間に検索しているユーザーの数です。このキーワードであれば月に10人の人が平均して調べているキーワードであることがわかります。需要がないキーワードの場合は、この数字が表示されません。
しかし数字が0と出たり、表示がされなくても成約キーワードである場合は、キーワードとして採用することがあります。
どれぐらいの検索ボリュームを初心者が狙えばいいかは、後半で解説をしていきます。
SEO難易度
SEO対策を施した上で、どれぐらいの期間で上位表示が狙えるかを示す指標です。数値が高いほど短期間で上位表示をさせるのが難しいです。
今回調べたキーワードは数値が19と低い部類に入ります。そのため数値の横には「簡単」という表示が出ています。この数値も絶対的なものではなく、参考程度に扱います。SEO難易度が高くても時間をかけて質の高いコンテンツを投入すれば、上位表示が狙う事が出来るからです。
拡張機能を使ったKW分析方法(おすすめ)
ウーバーサジェストにはGoogle Chromeの拡張機能が用意されています。ちょっとした分析作業であればこちらの方が使いやすいため、使い方を覚えることをおすすめします。
拡張機能をダウンロードする
まずは下記のページよりウーバーサジェストの拡張機能をダウンロードします。
普段と同じように検索をする
拡張機能をインストールするとすぐに全機能が利用可能になります。
言語変更を行う
初期設定だと英語になっているので、地域設定を日本に変更します。
数値分析を行う
情報量が通常検索と比べて増えていることがわかると思います。各項目の説明をします。
ボリュームを表示
KW単体の検索回数と平均CPCを取得できます。
Domain Authority
ドメインパワーのことです。数値が高ければ高いほど、強いサイトという意味。この数値はMozというドメインの評価をしている機関の数値を引用して表示しています。
流入見込み
該当のKWでどれぐらいの数がそのサイトにアクセスをしているかを示しています。日本版は正確な数値が取得できない模様。流入見込みを知りたい場合は、ウーバーサジェスト本体から分析を行いましょう。
Facebookでその記事がシェアされた回数
参照ドメイン数
対象のドメインに被リンクを送っている数。クリックをすることで詳説なデータを取得し、CSVで出力することも可能。
Vol(検索ボリューム)
検索回数。数値が高ければニーズの高いKWであると考えられる。
CPC
広告クリック単価。広告を出稿する際はこの数値を参考にする。
SD
上位表示難易度。競合の強さを示す指標で、数値が高ければ上位表示を狙うのが難しいと考えられる。
初心者に適したキーワード選定方法
サイト運営を始めたばかりの頃はドメインパワーが弱いため、検索ボリュームが多いキーワードや、ライバルのサイトが強いテーマで上位表示をさせるのが難しいです。
ドメインは検索ユーザーのニーズに応え続けることで少しずつ強くなっていきます。
小さなアクセスを集める → ドメインパワー上昇 → 別のキーワードでアクセスを集める → さらにドメインパワー上昇
このような流れを繰り返しながら、やがて【何を書いても上位表示しやすくなる】状態に達します。
なので入口の部分では検索ボリュームが少なく、競合が強くないニッチなキーワードで上位表示を狙うといいでしょう。具体的には検索ボリューム500以下、SEO難易度【簡単】を狙うといいでしょう。
キーワード候補という項目をクリックすれば、関連キーワードの一覧とそれぞれのキーワードの検索ボリュームとSEO難易度を見ることが出来ます。単一キーワードで上記の条件を満たすものは少ないですが、複合キーワードを扱うことで上位表示の難易度は下がっていきます。
複合キーワードとは、2語や3語のキーワードの事を指します。今回の事例だと「那須高原 フレンチ」の2語をキーワードとして選定しています。このキーワードは検索ボリュームが少なめでしたが、2語でも検索ボリュームが大きいキーワードはたくさんあります。そういったキーワードはライバルが多い可能性が高いので、さらに掘り下げて3語での上位表示を狙っていきます。
また同義語や共起語など、選定したキーワードと近い意味や、別の角度から掘り下げた方がいいテーマがある場合は、別記事で作成をしコンテンツ化を行います。
複合キーワードと関連キーワードの取得方法のやり方を解説します。
キーワードの取得方法
ウーバーサジェストで分析を行うと【キーワード候補】という項目が出てきます。この項目を見ながら、複合キーワードの選定を行います。【キーワード候補を全て見る】というボタンがありますので、そちらをクリックして下さい。
サジェスト
キーワード候補を表示させると初期設定出てくるのがこの画面です。ウーバーサジェストが優先度が高いKWをピックアップして検索ボリュームが大きい順に表示をしてくれます。
まずはこの項目を見て、そのKWが持つ大局的なニーズを把握していきます。
関連
関連という項目をクリックすると、サジェストとは違う角度でキーワード候補が表示されます。メインのキーワードから少し距離はあるけど、関連するKWを表示してくれています。
範囲を絞りたい時や、関連記事を書きたい時に役立つでしょう。
疑問
疑問という項目はあまり使いません。検索ニーズを探る用語をリストアップしていると思うのですが、これであれば知恵袋やSNSなどでリサーチをしたほうが正確なニーズを掘り起こせます。
関係
こちらも使いません。関連との違いがよくわからないです。
比較
調べたいキーワードとキーワード候補を比較してくれます。リストを作り、複数のキーワードを数値で分析することで、穴場のKWを発見出来ます。
競合が強かったり、ライバルの数が多いジャンルでは役立つ分析ですが、僕が発信をしているジャンルはライバルがそれほど強くないので、あまり使っていません。ドメインを取得してから10年が経過し、多数のKWで上位表示を取っていると、ライバルが強いKWでも上位表示を狙えるようになっていきます。
CSVで出力
エクセル形式のデータとしてダウンロードする機能です。ライターさんとデータ共有行う際などに利用をします。
クリップボードにコピー
他のアプリにデータをコピーしたい時に使います。例えばテキストファイルに一覧をまとめたい時や、Wordにコピペしてレポートとしてまとめたい時などに使います。
ライバルサイトを分析する方法
ウーバーサジェストはキーワードのリサーチに使うことが出来るだけでなく、ライバルサイトの分析に利用することも出来ます。ライバルサイトの分析を行うことで、ライバルが上位表示しているKWを調べたり、アクセス数の推移を取得することが出来ます。
このパートではウーバーサジェストを使ったライバル分析のやり方を解説していきます。
まずはトップページに移動し、【ドメインかキーワードを入力】という項目にドメインを入力します。この時入力するドメインは、トップページのドメインでもいいし、下層のURLを入力しても大丈夫です。自動的にサイト全体の分析が行われ、表示がされます。
検索を開始すると分析結果が表示をされます。表示される項目の見方を解説します。
ライバルサイトの分析はシミラーウェブでも行えますが、ウーバーサジェストの方が取得できるデータが豊富です。
ドメイン概要
この項目では分析結果の概要が簡潔にまとめられています。
オーガニックキーワード
分析対象のサイトが影響を及ぼしているキーワード数。多ければ多いほど、多様なKWでアクセスを集めていると考えられる。
月間オーガニックトラフィック
キーワード検索で1ヶ月あたり集めているであろうトラフィック数です。実際の数値よりも低く表示される傾向にあります。
ドメインスコア
100を上限としてサイトのドメインパワーを数値化しています。
被リンク
対象のサイトが外部サイトから受け取っている被リンクの数が表示されます。実際の数値よりも低い数字が表示される傾向にあります。
トップSEOページ
分析対象のサイトの中で表示回数が多いページが一覧になっています。
【このドメインにトラフィックを誘導しているページを全て見る】をクリックすることで、SEOで集客している全てのページを見ることが出来ます。
SEOキーワード
対象サイトが検索キーワードでアクセスを集めている具体的なワードと、その月間ボリューム、現在の順位、集めているであろう流入数(アクセス数)が表示されます。この項目を見ることで、自分がフォローできてないキーワードを見つけることが出来、コンテンツ作成の参考にする事が出来ます。
こちらもトップSEOページと同様に、【このドメインのランクに関連している全てのSEOキーワードを見る】をクリックすることで、全てのSEOキーワードを見ることが出来ます。このように使い分ければ、重い状態や表示されないことに悩む事は少なくなるはずです。
有料プラン、買い切りプランについて
ウーバーサジェストには有料プランが用意されています。月額課金タイプと、一度お金を払った追加費用が発生しない買い切りプランの2つがあります。それぞれの違いについて解説をします。
月額課金プラン
この記事を書いている時点では月額29ドルとなっています。円安の影響もあり、日本円に換算すると4,200円ほどです。
プランは全部で3つあり、パーソナル、ビジネス、エンタープライズに分かれています。上位プラント下位プランの違いは管理できるサイトの数です。ウーバーサジェストでは検索順位の動きを自動でトラッキングしてくれる機能があり、上位プランだと複数のサイトをこの機能を使って管理することが出来ます。
僕自身は順位測定はウーバーサジェスト以外で行っているため、パーソナルプランで契約をしています。
買い切りプラン
買い切りプランは一度だけお金を払えば、そこから先は使い放題になるプランです。僕はこちらの買い切りプランで契約をしています。30日間の返金保証がついているので、実際に契約してみて違うなと思っても返金を受けられます。
後述の通り、今現在ではウーバーサジェスト以外でも安くて性能の高いサービスがたくさんあるため、積極的にウーバーサジェストを契約する必要性はないと感じています。初心者の間はラッコキーワードやキーワードプールを使っていけばOKです。
会社としてSEO対策を行う法人や、順位測定を自動化したり、高度なライバル分析を行いたい方はいウーバーサジェストの有料プランの契約を検討してみるといいでしょう。
ウーバーサジェストのデメリット
ウーバーサジェストは元々無料で利用することが出来ていました。しかし有料化がされていき、無料プランだと利用制限がかけられたり、表示が遅くなるなど、残念な仕様に。僕自身は買い切りプランを購入しているのですが、課金をしていても使いにくいなぁと感じることが多いです。
ウーバーサジェストの残念な点を紹介します。メインのツールとして採用を検討している方や、課金すべきか迷っている方は参考にして下さい。
サイトの表示速度が遅い、重たい
無料でも有料でも表示が遅いです。データの取得までラグがあり、ラッコキーワードと比べた時に、かなり速度がもっさりしています。少しもたつく程度であれば我慢ができますが、目的のデータを取得できるまで何度もクリックをし直したり、表示を待たなければいけないため、イライラする事も少なくありません。
課金をしてるのにさらに課金を求めてくる
1日に数回検索をしただけで上記のようなメッセージが出るようになりました。買い切りプランを購入しているにも関わらず、さらに課金を求めてきます。
何のための買い切りプランなのかわからないですし、数回利用しただけで制限してくる謎仕様なので、新たに課金してまで使おうという気になれません。年々、このような制限や課金しろというメッセージが頻繁に出る傾向になってきており、昔から使っている僕のようなユーザーからすると「もうこのツール使わなくてもいいかな‥」という気持ちになってしまいます。
ログインを頻繁に求めてきてうざい
数日使わなかっただけで勝手にログアウトされ、毎回ログインを求められます。ログインをした後は関係のない画面に飛ばされるため、事前に調べようと思っていたキーワードを再度入力したり、別の画面に移動をしなければいけません。こういった小さなロスが積み重なると、作業時間が遅くなりますし、ストレスにもなります。
今となってはコスパがあまり良くない
国内でもラッコキーワードやキーワードプールなど、使い勝手の良いツールがあるため、わざわざ海外のツールに課金をする必要がありません。
ウーバーサジェストの有料プランは月額29ドルから。ラッコキーワードであれば440円でスタート出来ます。そしてラッコキーワードの方が表示速度も早く使いやすいです。ウーバーサジェストは2015年頃であれば画期的なツールでしたが、年々改悪をされ、今ではコスパが悪いツールになってしまいました。
まとめ:ニーズに応じて使い分けていこう
ウーバーサジェストは数年前であれば必須ツールと言えましたが、現在ではもっと安価で使い勝手の良いツールが出てきており、コスパ的には微妙になっています。
検索ボリュームを調べたいならラッコキーワードやキーワードプールでも同じことが出来ます。ラッコキーワードは月額400円から利用が可能ですし、キーボードプールは利用料金が一切かかりません。ブログを始めたばかりの初期段階であれば、このような安価(無料)なツールで全く問題ありません。
ウーバーサジェストは、初心者でも簡単に扱うことができ、効果的なSEOキーワードリサーチに役立ちます。ただし、高度な分析が必要な場合やリアルタイムのデータが欲しい場合は、他の有料ツールと併用することをお勧めします。
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