先に結論を書きます。くらしのマーケットの出店者が払う手数料は、予約が成立した金額(税抜)の20%で、最低2,000円です。これが高いかどうかは、何の対価として払っているかで変わります。口コミが1件もない業者のところに依頼が来る、その場所代だと考えれば妥当です。口コミが貯まり、自分の名前で探してもらえるようになった後も同じ割合を払い続けるなら、高くなります。
私は出店者ではありません。自宅の設備の修理や交換を、何度も発注してきた側です。この記事は、公式の案内に書いてある手数料の計算と、発注する側から見て「この業者には次から直接頼みたい」と思う条件を書きます。
1. 手数料の決まり
出店者向けの公式の案内「手数料・請求に関するご案内」(2026年9月21日に確認)に書かれている内容は次の通りです。
| 初期費用・月額 | 0円。予約が成立したときだけ手数料がかかる |
|---|---|
| 手数料の率 | 予約成立金額(税抜)の20% |
| 最低手数料 | 計算した額が2,000円(税抜)に届かない場合は、一律2,000円(税抜) |
| 公式の計算例 | 7,000円の予約→1,400円ではなく2,000円。15,000円の予約→3,000円 |
| 例外 | 車検は法定費用を除いた金額に対して計算する |
料金の決まりは変わることがあります。出店を考えている人は、上のリンクで現在の内容を確認してください。
1-1. 1万円未満の仕事は、20%では済まない
最低手数料があるので、単価の低い仕事ほど実質の割合が上がります。
| 予約金額(税抜) | 手数料 | 実質の割合 |
|---|---|---|
| 5,000円 | 2,000円 | 40% |
| 7,000円 | 2,000円 | 約29% |
| 10,000円 | 2,000円 | 20% |
| 15,000円 | 3,000円 | 20% |
| 30,000円 | 6,000円 | 20% |
網戸の張り替えや水栓の交換のように、1件が数千円から1万円台の仕事は、この表の上のほうに入ります。
2. 自分の数字で計算する
手数料の計算機(率20%・最低2,000円・税抜で計算)
| 1件あたりの手数料 | − |
|---|---|
| 実質の割合 | − |
| 全部を仲介サイトで受けた場合の手数料(月) | − |
| 同(年) | − |
| 上の割合が自分の窓口に来た場合に減る支払い(年・集客の費用を引いた後) | − |
初期値(1件12,000円・月20件)だと、手数料は月に48,000円、年に576,000円です。この金額を見て「高い」と感じるかどうかの前に、次の章を読んでください。
3. 手数料は、何の対価なのか
20%は、工事や作業の対価ではありません。知らない人から依頼が来ることの対価です。
開業したばかりの業者には、口コミも、紹介してくれる客も、検索で見つけてもらえるホームページもありません。その状態で依頼を取る方法は、チラシをまくか、広告を出すか、誰かの下請けに入るかです。どれも、依頼が来る前にお金か単価を差し出します。仲介サイトは、依頼が成立したときだけ払う形です。売上がない月は0円です。最初の時期の集客の手段として見ると、条件は悪くありません。
問題は、その後です。口コミが50件、100件と貯まっても、率は20%のままです。そして、その口コミは仲介サイトの中にあります。自分の名前で検索されたときに出てくる評判として、外に持ち出すことはできません。
だから、計算機の一番下の行を見てください。月の件数のうち何割かが、検索やSNSや紹介で自分の窓口に直接来るようになったとき、年にいくら支払いが減るか。その金額が、自分の窓口を育てるのにかけてよい時間とお金の上限です。
3-1. やってはいけない近道
手数料を減らしたいからといって、くらしのマーケット経由で来た客に名刺やチラシを渡したり、次回は直接どうぞと案内したりするのは、出店者ガイドラインで禁止されています。禁止の対象には、サービス外での予約の受付、電話番号・メールアドレス・SNS・URL・名刺・チラシなど直接の取引につながる情報を伝えること、掲載ページに「ホームページをご覧ください」と書くことが含まれます。違反すると掲載の停止、改善がなければ退店です。口コミの投稿を客に強要することも禁止されています。
自分の窓口に来てもらうのは、仲介サイトで出会った客ではなく、検索やSNSや近所の紹介で新しく自分を見つけた人です。ここを混ぜると、実績を作る場所そのものを失います。
4. 発注する側から見た、くらしのマーケット
ここからは私の体験です。自宅の設備が寿命を迎えるたびに、くらしのマーケットで業者を探してきました。見積もりを取った、あるいは実際に頼んだのは次のものです。
- ビルトイン食洗機の交換
- トイレの温水洗浄便座の交換
- 24時間換気の修理(これは「直せないし、交換もできない」と言われて終わりました)
- 1部屋だけのフローリングの張り替え
- 網戸の張り替え
- 浴室のシャワーの固定バーの交換
- 浴室・洗面所・キッチンの水栓の交換
金額は覚えていません。覚えているのは、毎回選ぶのに困ったことです。
4-1. 口コミが多くても、選べない
一覧の上のほうに、似た言い回しの口コミが並んでいる業者と、口コミがほとんどない業者が出てきます。前者は本当かどうか判断がつかず、後者は判断の材料がありません。星の数は、どの業者も高い。差が見えません。
私が最後に頼りにしたのは、「ベストプライス」という表示でした。その表示が付いていて、評価が良く、値段が最安に近い業者に決めました。来てくれた業者の仕事は、すごく良くはないが、駄目でもない。そういう結果でした。
そして、いまも分からないのは、自分が選んだ業者が良い業者だったのかどうかです。比べる相手がいないからです。値段と星の数で選んだ結果が普通だった。それ以上のことは言えません。発注する側の不満は、手数料ではなく、ここにあります。
4-2. 発注する側が本当に欲しいもの
頼む側から見た理想を書きます。
仲介サイトの手数料の分だけ値段が上がっているのなら、その分を外して、浮いた分で技術と接客を上げた業者が、自分のホームページを持っていてほしい。施工の写真が自分の言葉の説明付きで並んでいて、受けられない仕事は受けられないと書いてあり、値段の決め方が分かる。近所でそういう業者を1つ見つけたら、私は次から比較をしません。食洗機も水栓も網戸も、全部そこに聞きます。
設備は順番に寿命が来ます。1軒の家が、10年のあいだに何度も発注します。仲介サイトの中にいる限り、その家は毎回、一覧の中から選び直します。自分の窓口を持っている業者だけが、2回目以降を比較なしで受けられます。
5. 使い方の設計:実績を作る場所として使い、重心を移す
| 時期 | 仲介サイト | 自分の窓口 |
|---|---|---|
| 口コミが0件 | 主力。手数料は広告費と割り切る。単価1万円未満の仕事は実質の割合が高いので、受けるメニューを選ぶ | ホームページかSNSを作り、施工の写真と説明を貯め始める(写真は自分で撮った物を使う) |
| 口コミが貯まってきた | 続ける。ただし件数を追わず、自分の窓口に載せられる仕事を優先する | 「地域名+作業名」で見つけてもらえる記事を増やす。受けない仕事と値段の決め方を書く |
| 直接の依頼が来始めた | 計算機で、直接の割合が増えたときの差額を見る。空いた日を埋める場所として残す | 主力にする。2回目以降の依頼はここで受ける |
「手数料が高いからやめる」でも「便利だから使い続ける」でもなく、時期で役割を変える、というのが私の見方です。
直す仕事で独立する形を、雇われ・FC・仕入れて売る・受注に分けて比べた話はリペア職人はきついのかに、物を預かって直す仕事の受け方(前払い、受付の書面、保証)は修理の受注を始める順番に書きました。
6. まとめ
- 手数料は予約成立金額(税抜)の20%、最低2,000円、月額0円(2026年9月21日時点の公式の案内)
- 1万円未満の仕事は実質の割合が20%を超える。7,000円で約29%、5,000円で40%
- 払っているのは、口コミがない時期に依頼が来ることの対価。口コミが貯まった後は、同じ率が割高になっていく
- 仲介サイト経由の客を直接の取引に誘うのは禁止。自分の窓口に来てもらうのは、新しく自分を見つけた人
- 発注する側は、星の数では選べていない。値段の決め方と施工の中身が見える自前の窓口があれば、次から比較せずに頼む

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