今のように秀逸な無料アプリが出揃う前のインターネット物販の世界では、オークファンというサイトが統計データを調べる上でナンバーワンのサイトでした。
落札相場を3年にさかのぼって調査できる、販売社の取引履歴を調査できる、そのカテゴリーのトップセラーを抽出してくれる。
ヤフオクで稼ぐために必要な機能を全て実装していたのが、オークファンだったのです。
しかし現在ではオークファンを使っている人は、転売業界では非常に少なく、その活用性について議論されるシーンも少なくなってきました。
その理由として、ヤフオク本体が統計データを無料で公開するようになったこと、前述の秀逸な無料アプリの台頭が背景にあります。
ぼったくり価格であぐらをかいていたオークファンはこの変化に対応することが出来ず、淘汰されてしまい、オワコン化したのです。
しかし最近になり、オークファンが提供していた有料サービスを全て統合したオークファンプロ plusというサービスがリリースされていることを知りました。
これについて掘り下げて調べてみた所、人によってはかなり使えるのではないか?と感じるため、オークファンプロ plusについてこの記事では魅力と、どんな人に向いているのかを解説していきます。
オークファンプロ plusの特徴とコスパの悪さ
オークファンプロ plusは元々オークファンが有料サービスとしてリリースしていた、いくつかのサービスを統合して、月額1万円でリリースしたサービスです。
ヤフオクでの販売に特化して作られていますが、リサーチツールとして秀逸な仕上がりになっています。
また、輸入転売だけでなく、国内転売でも使うことが出来、電脳せどりツールとしての機能も実装されています。
例えばメルカリとヤフオクの価格差を横断検索して調べてくれたり、ヤフオクとeBayの価格差を調べて輸出転売できる商品をリサーチできたり、eBayで仕入れてヤフオクで転売出来る商品を調べることが出来ます。
ただこれらは、無料のアプリやサービスを組み合わせることで実装できるものも相当数あります。
まず、メルカリとヤフオクの横断検索は、フリプラというサイトに行けば、無料でリサーチが可能です。
次にヤフオクの売上データは、ヤフオクから落札相場を調べられます。
そしてオークフリーや落ち札に行けば、ヤフオクが提供する3ヶ月のデータを超えた長い期間を調べることも可能です。
上記のサイトは無料で全機能を使うことが可能です。
eBayの場合はeBay本体が提供する相場検索機能(completed listings)で調べることが出来ますが、これは期間が短いため、グローバルオークファンの機能を統合したオークファンプロ plusを使う価値があるといえるでしょう。
eBayの相場調査にはテラピークというものが昔は有名だったのですが、こちらもオークファン同様あぐらを書いてる間に、使い物にならないゴミツールと化し、オワコン化しました。
料金の元は取ることが出来るのか?
月額1万円、年間で12万円の投資に見合ったリターンを得られるのか?
インターネット物販ビジネスで成功したいと考える人にとって、ここが一番知りたい所ではないでしょうか。
結論として、オークファンプロ plusはeBayで輸出転売をしたい人には悪くないツールだと感じています。
電脳せどりやヤフオクで稼ぎたい、OEM転売のSEOツールとして使いたいのであれば、無料で公開されているツールを組み合わせれば同じ環境を作れるため、積極的に投資をする理由は希薄です。
ただ、一つのツールで国内外のプラットフォームを横断して調査できるのは便利であり、利益が出まくってる転売ヤーだったり、法人であれば、時間短縮や節税目的として利用する価値があります。
僕ですか?
もちろん使いません。
在庫を持つビジネスはもうやらないと決めたので。。
オークファンプロ plusで稼ぐ方法
オークファンプロ plusで稼げる原理はシンプルであり、2つのルールを覚えるだけです。
まずひとつ目は、価格差のある商品を横断検索で見つけること。
2つ目に、その商品を仕入れて転売し、稼いでいる転売ヤーのIDを見つけることです。
それが出来たらオークファンプロ plusの出品者分析機能を使い、他にも利益の出る商品を抽出し、儲かる商品を全てパクリつくします。
そんなやり方卑怯じゃないか!と怒り出す人がいるかもしれませんが、プラットフォームビジネスってそういうものです。
プラットフォームの内側ではブランディングや差別化が不可能であるため、後発の人間がコピーアンドペーストで参入をして、ほぼ同じ結果を得ることが出来ます。
だからこそ最初の短期ビジネスとしてプラットフォームは適しているし、在庫を持つ転売であればアカウント停止問題の影響も受けないため、稼ぎやすいです。
資金があり、在庫を持つことが出来る。
この前提条件を満たしているなら、やることはシンプル。
徹底して稼いでるセラーを見つけて骨の髄までパクりまくる。
これだけ考えて大量行動すればOKです。
ヤフオク転売のリサーチに使う
オークファンプロ plusをヤフオクのリサーチに使う方法を紹介します。
まずは一つカテゴリーを決めて、単価やブランド名でソートを掛けていきましょう。
単価の高い商品から順番に、横断検索で国内外の相場を比較。
価格差があれば、ヤフオク内部での回転率を見ます。
月に8回以上動いている商品であれば、回転率は問題ないため、複数仕入れをしても売り抜けられる可能性が大きいです。
eBayから仕入れる場合は、同じ商品を転売ヤーが同時に仕入れるリスクを考慮し、1円で売り抜けるか、他の転売ヤーが価格競争を終えるまで待つという戦法を取りましょう。
ある程度データが溜まり、回転率や価格差に問題がなければ仕入れ開始。
資金の許す範囲で買いを入れまくり、自宅に届いたら即出品、現金化を急ぎ、資金を何度も何度も回転させていきましょう。
メルカリ転売のリサーチに使う
メルカリから仕入れる場合は、組む合わせ技ととしてフリマハッカーを使うことで、その商品を仕入れた転売ヤーを分析し、儲かる商品をさらに抽出しましょう。
ここでも徹底して骨の髄までパクりつくすマインドで行動し、自分だけの転売商品リストを作り込んでいきます。
ヤフオクリサーチに使う
ヤフオクでの販売をオークファンプロ plusを使って加速させる方法を解説します。
商品のジャンルや特性によって、売れる曜日や時間帯というのは、微妙な変化があります。
ヤフオクが面倒だと思うのは、一度出品しても買い手がつかず、何度も何度も再出品をしなければいけない点です。
使いもしないものをいつまでも家において置くなんて論外なので、さっさと現金化をして落札者の手元に送ってしまいたいですよね。
そうすれば在庫の保管スペースが広くなり、また新たな商品を仕入れることが出来ますから。
在庫ビジネスで成功する肝は資金回転と在庫回転が全てであるため、ここに発生するボトルネックは徹底して排除していきます。
回転率が悪い、なかなか買い手がつかない。
こういった商品を仕入れてしまったら、早めに損切りをして、次の仕入れに活かすことをおすすめします。
輸入転売のリサーチに使う
輸入転売のリサーチに使う際は、eBayのトップセラー抽出、価格差のある商品を仕入れているIDが他に何を落札しているのかをトレースしましょう。
プラットフォームの内側で稼ぐコツは、稼いでる人の真似をする事なので、輸入転売においてもこの原則に従い、徹底して骨の髄までパクりまくっていきます。
中国輸入のリサーチに使う
中国輸入の場合は仕入先のサイト(アリババやタオバオなど)とヤフオクの価格差を調べ、価格差のある商品を販売している出品者が他に何を扱っているか調べます。
価格差のある商品をたくさん転売しているIDは、転売ヤーである可能性が高いため、掘り下げて調査をし、他にも儲かる商品がある場合は全てパクり尽くします。
この繰り返しだけで、資金さえあればすぐに利益は10万を超えていくはずです。
あとは外注化を繰り返しながら、一人では実践できない規模の行動量をレバレッジを使って実現していきます。
外注が50人〜100人前後で回転しだすと、プラットフォームで単純転売をするだけでも利益が100万を超えていきます。
オークファンプロとプラスの違いは?
この記事を書くために改めて調べて思ったのは、オークファン迷走してるなって事。
元々はオークション統計(仮)というサイトを個人で運営していたのに、このサイトを収益化するために金儲けに走り、上場までしてしまった。
ビジネスモデルとして他人が作ったプラットフォームのデータを提供するだけの会社であり、自社の強みがないことをずっと指摘されていました。
最初の10年ほどは情弱相手にしょぼいスクール(講師陣の質が最悪だった!)や有料の情報配信(今のNOTEみたいなやつ)を売りつけることで、業績が伸びていましたが、無料で質の高いアプリやサービスが出てきたことで太刀打ちが出来ない状態に。。。
オークションやフリマの統計データを提供するシステムをネットで無料で公開することができれば、広告収入だけで充分んいやっていくことが出来ます。
バリューコマースと提携をすればヤフオクのアフィリエイトをサイトに導入することも出来ますし、アドセンスを貼っておくだけでも相当な規模の収入になるでしょう。
このレベルのビジネスモデルであれば、法人化するほどのものではないし、上場をして長期的に事業として伸ばせる余地はないという事。
昨今のオークファンの低迷(オワコン化)ぶりは、時代の変化に適合できなかった者の末路がリアルに現れています。
有料サービスの会員が増えない(コスパが悪すぎるから)ので、分散させた有料サービスを統合し、オークファンプロ plusとして出したのはバレバレだし、ここまで大盤振舞いしても、失ったユーザーの信頼を取り戻すことは出来ないでしょう。
eBay転売をする人以外には、特段利用する価値は希薄なのですから。。
さてプロとプラスの違いですが、統合をされたことによって両者の違いはありません。
現在オークファンが提供する有料サービスがオークファンプロ plusであり、それにはこれまで提供されてきた有料サービスが全部入っていると考えれば良いです。
利用料金は割高であるため、契約をする前に、元が取れるか?は慎重に考えるようにしましょう。
オークファンプレミアムとプロの違い
オークファンには初心者向けのサービスとして、プレミアム会員というものが用意されています。
これは月額980円で、過去10年間分のデータを1000回まで検索可能。
出品テンプレートや予約入札、仕入れ情報が送られてくるサービスです。
転売を実践していくとわかりますが、長期のデータ必要な商品を狙うよりも、直近の値動きにフォーカスをした方がいいため、中古転売をやる人以外は10年分のデータは必要ありません。
そして出品テンプレートや予約入札は、無料のツールで実践できるため、ここに価値は見出しにくい。
最後に仕入れ情報ですが、素人が書いた質の低い情報が適当に送られてくるだけなので、利用価値は希薄です。
こういった塩対応がオークファンをオワコン化させていったのだと思います。
契約をしていた時に、お金取ってこのレベルか…と常に感じていたので。
当時は他に競合するサービスがなかったので、しかたなく使っていましたが、現在ではオークファンよりも優れているサービスがいくらでもあるため、お金を払ってまで利用する価値は見出しにくいです。
スマホから使う方法は?アプリは?
オークファンにはアプリが用意されていますが、動作が不安定でまともに使えません。
開発する気もないのか、更新も全然されておらず、実質的にスマホからの利用はブラウザ経由と考えておいたほうがいいでしょう。
店舗せどりではスマホからリサーチをする事が頻繁にありますが、アプリがないのは非常に不便です。
オークフリーとの違い
10年間の販売履歴を調べることが出来るオークファンと比較されるのが、無料で利用できるオークフリーです。
こちらは1年間の販売履歴のみを調べることが出来ます。
新品商品の転売であれば1年間のデータがあれば不便を感じることはないでしょう。
実際、ヤフオク純正アプリとオークフリーだけで、問題なく稼ぐことが出来ています。
まとめ:在庫を持って短期ビジネスしたい人にはおすすめ
ヤフオクやeBayを使って転売をしていきたいと考えている人には、オークファンは悪くない選択ですが、そもそも仕入れた商品が100%売れるわけではないし、仕入れのために資金が必要なビジネスなので、初心者にはあまり適しません。
eBay転売を実践される方には、テラピークに変わりオークファンプロ plusが今後はメインのリサーチツールになっていくと思われます。
また、ヤフーショッピングを実践されている方は、ストア分析機能を使うことで、何かしらの発見があるかもしれません。
プラットフォームビジネスそのものがオワコン化しており、副業との相性も悪くなっている今、撤退のタイミングとビジネスとの向き合い方を考え直すタイミングが訪れています。
多くの人がこれから副業で稼げなくなり、撤退をしていくと思いますが、本気で生き残りたいならば基準を高め、再現不能な世界を作り込んでいく努力をしていきましょう。
唯一無二の存在になることが、これからの時代には最大の防御になります。